新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.1002 売れるようになる為には、店の拡材だけでは限界があるのでしょうか?
投稿者 king さん 新聞セールス員 投稿日時 2011.4. 3 PM 10:28
勉強になります。
私の入った団は、県内でもトップクラスの(強い)←と言われている団です。
そこで教わった事ですが
@ドアオープンに関しましては、基本的に『環境運動でゴミ袋配ってまーす』でドアを開けさせるやり方が主流で、皆、営業前に、その地区のゴミ袋を各自買っています。
私はそれに抵抗があるので、『いつもお世話になってます、新聞屋です』というトークを使っています。
ただ、今の会社は、毎朝ロープレがあるので、その時だけは(環境運動トーク)でやっています。
A基本的に、店から出る拡材だけではきついという事で、皆さん毎日、トイレットロールやティッシュ等買い物をして持ち込んでいます。私の地区では、店の拡材を使わなかった場合、その分は現金清算してくれる店も多いので。
ただ、私は、自腹を切るのに抵抗があるのでやりません。
でも、売れるようになる為には、店の拡材だけでは限界があるのでしょうか?
『余裕ができたら、買い物したほうがいいよ』と言われています…
この業界は契約さえ取れれば、何も言われないので、新人でも売れていれば好きなやり方で営業していれば良いのですが、自分なりのやり方でまだ良い結果が出ていないので、発言権はないです。
楽して売れるなんて全く思っていないですし、契約は甘いもんじゃないのは百も承知です。
ハカセ様、ゲンさんなりのご意見をお聞かせいただければ幸いですm(_ _)m
回答者 ゲン
『売れるようになる為には、店の拡材だけでは限界があるのでしょうか?』というのは、その拡材にもよるが、洗剤などのありふれた物では今日び弱いかも知れんな。
『私の地区では、店の拡材を使わなかった場合、その分は現金清算してくれる店も多いので』ということなら、その返金分の範囲内で拡材を自分なりに探してみるというのもええかも知れんな。
上手くいけば、効果が上がり、その上、安上がりになるということもある。
何も拡材に金をかける必要はない。
拡材を自由に選べる環境にあるのなら、ワシが常に言うてる「拡材は必要な人に必要な物を用意する」ということを心掛けるのも方法やと思う。
当メルマガ『第84回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その2 拡材について』 の中で、『金をかけずに済む拡材サービス方法のあれこれ』という話をした。
その部分だけを抜粋する。
金をかけずに済む拡材サービス方法のあれこれ
1.経験を役立てる。
新聞の勧誘員になる者の多くは、他の仕事からの転職やと思う。
高校や大学新卒者の就職希望というのも皆無やないかも知れんが、他企業と比べれば極端に少ないはずや。
他の仕事からの転職の場合、その仕事の内容次第でその経験を活かせる場合がある。
それを考え、利用する。
ワシは以前、建築の仕事に携わっていて、それを活かせた経験が実際にある。
それでこの方法を思いついた。
旧メルマガ『第14回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの拡張実践Part2 経験を役立てろ』の中でそのことに触れている。
この中で、大型台風のあった翌日、ある民家の主人が強風で飛んだガレージの波板を直そうと悪戦苦闘していた現場に遭遇したという話をした。
住宅リフォーム会社を経営していたワシにとって、その波板を直す程度は造作もないから、手伝って喜ばれた。
そのとき、その客が謝礼をしたいということやったが、押し問答の末、結局、以前講読していた新聞をワシの勧誘する新聞に切り替えてくれるということで落ち着いた。
このことでワシは、その経験を新聞勧誘に活かせるのやと知った。
これは、ワシ自身にとっても金のかかることやなく、客も業者に頼むより格安に上がったということで喜んで貰えたから、今回のテーマには持ってこいの方法やと思う。
これの活かし方については、それぞれの前職での経験、習熟度によっても違うが一考の余地はあるはずや。
それが可能ならば、極端な話、通常の拡材などなくても勧誘できると思うさかいな。
2.オリジナリティのある拡材を用意する。
多くの新聞販売店が嫌う拡張合戦に突入するのは、同じ景品・サービスで競争しようとするからやと思う。
その場合は、その多い少ないでサービスの善し悪しにはっきり差がつくから、どうしてもその競争がエスカレートしやすい。
オリジナルティがあって、他があまりしないサービス、手に入りにくい希少価値の高いサービスであれば、例えそれが安価なものであっても効果的な場合が多い。
その実例を紹介する。
●ネズミ獲り機。一般ホームセンター価格で千円前後。
これは、サイトのQ&A『NO.15 サービスの景品について教えて下さい』 で話したもので、なかなかユニークなものやった。
ある販売店からこのネズミ獲り機を持って行けと言われた。
当初、こんな物は拡材の役に立たんやろう思うて渋々持って行って拡張したわけやが、ワシが行った家で、話し込んでる内にその家がネズミに悩まされとると言い出した。
結果、そのネズミ獲り機でネズミが捕れたら、新聞の契約をしようということになった。
翌日、あまり期待せんとその家に行くと、なんとでかいドブネズミが罠にかかっていた。
それで、その家とは難なく契約できた。
ワシは試しにとその近辺をネズミ獲り機だけで営業をかけてみた。今度は、ネズミを捕まえた実績があるから強気や。
すると立て続けに10軒ほど契約が取れた。皆、ネズミに悩まされてたわけや。
ワシはその販売店の所長を見直すと同時に大事なことをこのことで教えて貰うた。
拡材は、必要な時に必要な人間に用意するもんやと。
▼ネズミ捕獲かご 角型ネズミ捕り販売参考サイト
http://store.shopping.yahoo.co.jp/kaiteki-club/013.html
●しめしめ45 文具 一般ホームセンター価格二千円前後。
これは、ある読者に教えて頂いた情報や。
新聞やケーブルを簡単に束ねられるというふれ込みの代物で、その他にも結構利用価値のあるものやと思う。
▼【文具王】気分は“必殺仕事人”!? 新聞やケーブルを簡単に束ねられる「しめしめ45」参考サイト
http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/column/20091119/1030320/?P=1
ここで言いたいことは、購読者が役に立ちそうな商品を探すということや。
その目で探せば、それぞれがオリジナリティのあるものを探せるのやないかと思う。
3.特定の場所でしか入手できないもの
メルマガ『第9回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■営業の雑談に使えるUSJの話』の中で、「すぱいだぁ麺」というカップ麺を紹介したことがある。
これは、USJ(ユニバーサル・スタジオ・ジャパン)のテーマパーク内にある『アメージング・アドベンチャー・オブ・スパイダーマン・ザ・ライド』というアトラクション横のショップで売っていたキャラクター商品の一つや。
さすが大阪人の考え出した、こてこてのオヤジギャグ的発想の商品やがこれは受ける。
そう直感した。
哀しいかな、ワシには、いつどこで何をしていても営業員としての性(さが)を捨て切れんという因果な性分がある。
その因果な性分が、これを拡張の拡材に使うたらどうやと考えさせた。
その「すぱいだぁ麺!!」はスパイダーマンの絵柄入りの細長い箱に3個入って900円。
単に食うだけやと高い気もするが、拡材にするのなら手頃な価格や。
カップ麺自体は、どこにでもありそうな醤油味で、そこそこ美味い。しかも、ナルトの模様がスパイダーマンになっとるのがふるっていて面白い。
それを帰りがけに20ケースほど買った。
後日談やが、僅か3日でそれがなくなった。その分、すべてで成約になった。
今更やが、拡材は何も金をかけるだけが脳やないとつくづく痛感した。
いかに客受けのする物を探し出すかやと。
もっとも、そのアトラクションの内容を身振り手振りで面白おかしく話す雑談の技量も多少は必要やと思うがな。
現在は、これに加えて「スヌーピー」のオリジナルカップ麺「すぬーどる」というのも発売されとる。
こちらも、オリジナルデザインの紙ケースに4個入りで販売価格は900円(税込)とのことや。
これらは、そのUSJのショップでしか売ってない商品やが、入手できれば、その効果は高いと思う。
関東方面なら、ディズニーランドなどのキャラクター商品なんかがええのやないやろうか。
他にも、その気になって探せばいろいろ見つかるはずやと思う。
4.狙いの客の趣味に合いそうなものを用意する。
ワシは、マンションのオーナーとか管理人と懇意になる場合が多い。もちろん意図的にそう仕向けとるわけやけどな。
その際、もっとも効果があったのが書籍やった。
事前に雑談などで好きな書籍を聞き出し、古本屋などで探して拡材代わりにするわけや。
これは値段以上に喜ばれる。上手く行けば100円程度で落とせる可能性すらあるさかいな。
もっとも、そのために金はかからんでも、それを探さなあかんから手間暇はかかるけどな。
しかし、その値打ちはある。
これを、一般読者、特に見込み客用に見つけてくるというのも手やないかと思う。
趣味というのも広いから、いろんな角度から探せるのやないかな。もっとも、高いものは極力避けてな。
5.100円ショップや激安ショップを活用する。
現在、デフレ傾向にあるから、探せばいくらでも安い商品が見つけられると思う。
また、基本的に金券以外の商品の場合、その100円ショップや激安ショップというのがあるために、いくらでも金銭的なごまかしは可能やというのがある。
景品表示法に規制されとるのは金額の上限であって、その商品の販売価格は査定の対象になっていない。
例え市販価格が1万円のものでも、それを千円、二千円で仕入れることができれば、それで通る。
ちなみに、販売店で使用している洗剤などの主力商品は、それらの企業との交渉で一般よりも安い価格で仕入れとるケースが多い。
そのためもあって、商品での景品サービスが景品表示法違反になりにくいというのがあるわけや。
今回、問題になっている「上限とされている約2000円を違反とするルール遵守」についても、その明確な線引きがされていない。
それをするかどうかは別にして、その抜け道はあるということになる。
6.いろいろな情報を拡材にする。
新聞が必要ない。無駄なことには金を使いたくない。そんな新聞離れが顕著な人間にも、必要なものは必ずある。その必要なものを拡材にしたらええ。
例えばパチンコ好きな客の場合、その攻略法などの情報が、それに当たる。
その確かな情報データを調べたものを拡材に使うわけや。
この場合、拡張員は胡散臭いと思われとることを逆手に取ることができる。
拡張員がパチンコをしてると言うたら、まずほとんどの人間が納得するし、信用するわな。
パチンコに関してはプロ並みの腕を持っとると言うても疑われることはまずない。
ここでは、客の胡散臭いというイメージが、その面に関してはプラスに作用しとるわけや。
それで相手が興味を示せば、出来るだけ近所のパチンコ屋の情報と確かな攻略法の情報をセットで、拡材として使う。
その人間が、その情報の価値を支払う新聞代以上やと認めたら、驚くほど簡単に購読契約をする。合理的な人間ほど決断は早い。
これは、パチンコだけに限らず、釣りとかゲーム等何でもええ。
これの利点は、その情報の原価が分かりにくいという点にある。定価もない。
それには金がかかってないと言えば、そうなる。
つまり、その情報を教えたというだけでは拡材過多の違反には問いにくいということや。
そして、それはその客が値打ちを認めさえすれば、それでええわけやさかいな。
これも応用の広いものやと思う。
というものや。
また、『第94回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その4 工夫は拡材に勝る』の中で『工夫することで、拡材以上の効果的なサービスができる方法』というのも話した。
それも一部抜粋して紹介する。
工夫することで、拡材以上の効果的なサービスができる方法
1.拡材から離れた営業に転換するという意識を持つ。
顧客に拡材を渡して契約を確保するのは、営業の一手段であって目的ではない。
この業界では、「客には拡材さえ渡しておけばええ」、「サービスさえしてたら客は確保できる」と長く信じられてきて、その拡材中心の営業があまりにも多すぎた。
極端なことを言えば、その方法しか知らんという勧誘員すらおるくらいやさかいな。
もっとも、それを望む人、それで心変わりをする人を取り込むには、あながち間違った方法とは言えんのは確かやけどな。
それで通用する人にはそれでもええ。
しかし、それは客がすでに「新聞を取ろう」、「変更しよう」という気になっている場合に効果のあることであって、そうでもない人にとっては、新聞のサービスの多寡(たか)程度のことで心を動かされることの方がまれやと考えてなあかん。
しかも、それは「新聞を読むこと」が当たり前で新聞を講読してないと体裁が悪い、それでしか満足な情報を得られることができんという前提があった時代に効果的な方法やったと思う。
今のようにインターネットが一般にも広く普及し、それを誰もが持つ携帯電話で見ることができるような時代になり、情報を得る手段が手軽で多様化してくると、その「新聞を読むこと」が当たり前という常識はすでになくなったと言える。
何も新聞に頼らずとも、ネットに接続すれば、いくらでも事件や出来事などのニュースを知ることができるわけやさかいな。
それも、その情報の多くをタダで入手できるとなれば、よけい有料の新聞を買う意味が薄れる。
そう考える人が、今後も間違いなく増えていく。
つまり、これからの新聞勧誘は拡材のサービスだけで客を確保することは限りなく難しい状勢になったということや。
拡材から離れた営業、勧誘が必要になると。
まずは、それをしっかりと認識せなあかん。それでないと、拡材以上のサービスを考えることなんか無理やさかいな。
2.思い込みをなくす。
人間は思い込むと、どうしてもそのことに囚われやすくなる。
今回の場合で言えば『正常化の流れ』になって勧誘するのが厳しい、ダメやと考えた時点で、本当にそうなるということや。
これは、勧誘全般にも言えることやけど、勧誘員の多くは、自然に「勧誘できる対象」と「勧誘のできん対象」というのを各自、自分の中で決めつけとると思う。
例えば、アパートなどの集合住宅の方が契約が取りやすく、一戸建ての住宅街は難しいという先入観がそれや。
はっきり言うて、それは単なる個人的な思い込みにしかすぎん。
当たり前やけど、どんなに厳しいという地域でも新聞は購読しとるわけやし、多い少ないの違いはあるにせよ、その地域にしかない地方紙は別にして、それ以外の全国紙は、たいていの地域で購読者がゼロということはないさかいな。
ゼロでなければ、そこで増える可能性があるということや。
人は思い込むと選択肢を狭くする。行動に制限がかかる。
それをなくさん限り、何か事が起きる度に行き場を失うことになる。
3.特別なサービスをアピールする。
これは、旧メルマガ『第70回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■くり返される悲劇!!広島小1女児殺害事件の現場では……』で言うた、下校時の小学生を見守ることや、『第65回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ある新聞販売店の取り組み その1 哀しき孤独死をなくせ』で話した、独り暮らしの高齢者の孤独死を防ぐ取り組みなどがそれになる。
他にも、地域の祭りやイベントなどに貢献するとか、主催するというのでもええ。
あるいは地震などの災害で困っている所へ、新聞代の一部を寄付すると訴え、新聞を購読することでその貢献ができるとアピールするという方法もある。
他にも、その手のことを考えれば、いくらでも思いつくはずや。
キーワードは「社会に貢献」ということやな。
そうすることで、他にない特別なサービスをしている販売店やとアピールできる。
それを営業のトークに使う。もちろんウソはあかんで。
そうすれば、拡材などのサービスが少ないということも理解して貰えやすいから、それによる引け目を感じることなく勧誘できると思う。
4.折り込みチラシを利用したアピールを考える。
販売店が自店のための折り込みチラシと言えば、たいていは「従業員募集」とか「配達員募集」というのが多いが、それだけでそうするのはいかにも勿体ないという気がする。
それなら、そのチラシで販売店の宣伝でもすればええのかというと、そうしても既存の読者にはそれほど効果はないから、それもあまり意味がない。
そうではなく、ここは発想の転換を計って、新聞を売るためという考えは捨て、その販売店にしかない面白いネタ、話題を掲載するわけや。
例えば、エッセイやコラムのような形のものにして載せるという感じやな。
その地域で起こった、ちょっとした出来事、ニュースでもええし、どこかの野球ファンなら昨日の試合結果を書いて、その印象を語るのでもええ。
余談やが、ワシは勧誘しとるとき、たまに、「阪神ファン」やというのを強調することがあるが、そうすると、客の中には「ワシもや」と言うケースがある。
それで一気に、その客との距離が縮まる。
これが若い人になら、サッカーの話題でもいける。Jリーグに関してでもええし、海外の試合についてでもええ。
「昨日、UEFAチャンピオン・リーグでマンチェスター・ユナイテッドのウェイン・ルーニーが2度も見事なシュートを決めてACミランに勝ちましたなぁ」と言えば、それに興味のある若い人から、「おっ、これは話の分かるおっさんやな」と勝手に思うて貰えることがある。
もっとも、そういう話をする場合は、ある程度、それについての知識がなかったらあかんがな。
幸い、ワシにはサッカー好きのハカセの子、コウ君がついていて、その彼から、よくメールでそれについていろいろ教えてくれとるから、大して興味もなかったサーカーの知識が結構豊富になり若い人との会話に役に立っとるがな。
それを単に営業トークとして使うのでもええが、折り込みチラシなどにエッセイやコラムのような感じにして入れとくと、「一風変わった販売店やな」というアピールができるのやないかと思う。
そして、そのネタは、その販売店の新聞を読むことでしか得られないものやと思われたら、それなりに話題にもなり人気も出るのやないかと。
まあ、そうするにはいろいろとクリアせな問題があるとは思うが、一考の余地くらいはあるはずや。
それについての質問なら、ワシやハカセがいつでも受けるさかい、気軽に相談してくれればええ。
5.地域の便利屋を目指す。
ある読者の方から、近所の電気屋さんに、家のリフォーム業者とか弁護士など、その時々で困ったときに、とてもいい人を紹介して貰って助かったという話を寄せられたことがある。
電気製品自体は、大手の電機量販店で買う方が安いのやが、その電気屋さんと親しくしといた方が何かと得やということで、たいていの電気製品はそこで買うのやと言う。
その電気屋さんとやらが、それを狙ってそうしとるのかどうかは分からんが、客とすれば、そういう人とつながっていたいという思いはよく分かる。
それがヒントになって、『地域の便利屋を目指す』という方法を思いついたわけや。
それは、何もその電気屋さんだけの特権やなく、新聞販売店にもできることやと思う。
というか、地域のそうした個人情報を一番多く持っとるのが新聞販売店なわけやから、その気にさえなれば、相当広範囲な職種で多岐に渡ってそれができるはずや。
困っている人に、地域の良い業者を紹介する。
そうすることで、両方の客を確保できるし、それが件(くだん)の電気屋さんのように顧客の信頼を得てその地域で評判になるというのも十分考えられる。
その評判は評判を呼び、客を呼ぶ。
そんな上手いこといくのかという疑問を持たれる人がおられるかも知れんが、ワシは昔から、そういった営業を心掛けとるから、何か困ったことがあったら「ゲンさんに聞けばいい」と紹介されるケースが結構多いので、そうなる可能性が高いというのは身をもって知っとる。
それを個人だけやなく、販売店レベルにすればと考えたわけや。
これなんかは、拡材を必要としない最たる営業やないかと思う。
6.客の心を掴むプレゼントを考える。
これを実際に実行しとる販売店がある。
その方法とは、契約時にその家族の誕生日を契約書の片隅、あるいは別紙のアンケート用紙に書いて貰うというものや。
そうする目的は、その誕生日に、それほど大したものやなくてもええから「プレゼント」として持っていくということをするためや。
その販売店は契約時には、あまりええ拡材を渡せんので、その代わりに、その日が来たら、なるべくその人に合わせた「プレゼント」を贈るのやという。
その販売店の経営者がそれをしようと思いついたのは、地域の激安ショップの経営者と友達で、そこで売れ残った商品の引取先に困っていたということを知って、それを考えついたのやという。
その商品自体は売れ残りやから二束三文の値段で手に入る。
但し、商品とその品数が常には一定んから、一般の拡材に使うことは難しい。
しかし、個人的にならそれを使うことは可能やと、その経営者はそう考えた。
例えば、旦那の誕生日には洒落たコーヒーカップや灰皿。奥さんには、エプロンとかスリッパ。お子さんにはオモチャ類といった感じやな。
その時々でその商品がころころと変わるということが、却って功を奏したのか、その販売店の評判は瞬(またた)く間に上がったということや。
そういう事というのは、口コミで拡がりやすいさかいな。
そのため、このご時世にあって、かなりの部数を着実に伸ばしているのやという。
と、まあ、考えればいくらでもあるということや。
今やったら、そちらの方で震災で困っている人もおられると思うので、関連グッズを探し出して拡材にするという方法もあるのやないかな。
拡材は、客の立場、貰う人間の立場で考えたら比較的簡単に何がええのかというのが分かってくるのやないかと思う。
年輩の人には何がいいか、主婦には何が喜ばれるか、若い人の欲しているものは何か。
そういうことを常に考えながら叩くというのも方法やないかな。
ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート1
2011.4.28 販売開始 販売価格350円
書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集』好評販売中