新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1012 快く解約に応じてくれた販売店について


投稿者 le さん  投稿日時 2011.4.28 PM 8:39


いつも、楽しく拝見させて頂いております。

私、専業の経験が僅かながらございましたが、それを前提と致しまして質問にお答え頂けたら幸いです。

4月18日ですが、引越し先にて直接販売店への電話申し込みにより、Y新聞と半年間の新勧を契約致しました。

その際、専業の方に対し、『自分は派遣で来ているから、最悪の場合、購読期間中に落ちるかも知れない』旨を伝え、3ヶ月で最初はお願いしたのですが、万が一辞めて引っ越す様な事があっても構わないから6ヶ月で契約をくれと頼まれ、仕方無しに契約したのです。

因みに、契約書にはそれに関する記載はされておりませんでした。

拡材は、缶ビール一ケースです。

その後数日してから、その時の専業の方が新人を連れて訪ねて来て、カードが全く揚がらないから協力してくれないかと頼まれ、3ヶ月のカードを縛りました。

4月一杯はSで、5月から来年1月迄と言う契約になっております。

ところが本日28日、冒頭でも申しました様に最悪の事態が発生してしまい、健康上の理由により退職せざるを得なくなったのです。つまり、新規契約をしたアパートに居住する事が出来なくなり、購読も解約と言う状況になってしまったのです。

そして、この旨を販売店に連絡したところ、引越し先での継続や、違約金等を求められることなく、快く応じて下さったのです。

勿論、手を付けていない頂いた拡材をお返ししたのは言うまでもございません。

ゲンさんにお伺いしたいのは、カード料も支払われるであろう契約が落ちてしまったのにも関わらず、何のお咎めもなく快く解約に応じてくれる販売店等あるのでしょうか?

長文にて読みにくいかと思われますが、お教え頂ければ幸いです


回答者 ゲン


あんたの場合の契約解除理由は、『アパートに居住する事が出来なくなり』ということで、引っ越しを余儀なくされたわけやから、法的にも正当で、やむを得ない事情と判断される。

そのケースでは、いくら騒ぎ立てても無駄になるさかい、『引越し先での継続や、違約金等を求められることなく、快く応じて下さった』というのは特に珍しいことではないと思う。

多いというほどでもないがな。

ただ、『4月一杯はS』ということで、4月分の12日間は無料で新聞を受け取っていたわけやさかい、どんな理由があれ、契約が続行できないのなら、その新聞代は法律(民法545条原状回復義務)に照らせば、不当利益供与として支払う義務があんたに生じると考えられる。

もっとも、その返還を求められんかったのなら、その限りやないがな。

おそらく、あんたは『専業の経験が僅かながらございました』ということで、勤めておられた新聞販売店では、例え引っ越しであっても「解約を認めない」、「確約するのなら違約金を払え」ということが普通やったのやと思う。

そういう販売店にすれば、『カード料も支払われるであろう契約が落ちてしまった』ということで、すんなりそれを認めてしまうと大損になるという考えから、そうするのやろうが、その理屈は客である契約者には通用せん。

そもそも契約者にとっては、勧誘員に契約料がいくら支払われているかなど知る由もないし、その責任を負う義務もないことやさかいな。

単に、それは業界のシステムとして存在しとるにすぎんことや。

販売店によれば、それをそのまま「勧誘員にカード報酬を払っているから、せめてその分を支払ってくれ」というアホなことを言う人間が、まれにいとるようやが、それはお門違いということになる。

出る所へ出れば、絶対に認められることはないと断言してもええ。

あんたのケースで、その販売店が請求できる正当な額は、無料で配達していた4月分の12日間の新聞代だけしかない。それ以外の請求は、無法かつ無茶ということになる。

ただ、そういった絶対に認められることのない請求でも、普通にそうしていた環境で仕事をされていた経験があれば、それが当然のことやと考えても不思議ではないがな。

それ故、『ゲンさんにお伺いしたいのは、カード料も支払われるであろう契約が落ちてしまったのにも関わらず、何のお咎めもなく快く解約に応じてくれる販売店等あるのでしょうか?』という質問になったのやと思う。

これについて、その販売店は、

1.引っ越しによる契約解除は致し方ないということをよく知っていて、それで客と争っても無駄やと考えた。

2.そもそも争い事が嫌いやった。

3.契約が落ちた、つまり無効になった場合は、不良カードとして、そのカード料を支払った勧誘員に返還請求が可能なシステムになっていた。

4.客からの『直接販売店への電話申し込み』の場合は、そのカード料そのものが発生していなかった。

5.営業や契約事には常にリスクは付きものやと考えていた。

6.もともと、月の半分以下の日数の場合、日割りでの新聞代は請求しない主義だった。

7.拡材の缶ビール一ケースを返して貰ったから、それで良しとした。

ということなどが考えられる。

他にも理由があるかも知れんが、たいていはそんなところやと思う。

それ故、『何のお咎めもなく快く解約に応じてくれる販売店等あるのでしょうか?』というケースも、「ある」わけや。分かって頂けたやろうか。


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