新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1041 ロングカードに持っていくコツを教えてください


投稿者 king さん 新聞セールス員  投稿日時 2011.7.11 PM 6:48  


また質問をさせてください。

収入アップの為には、できるだけロングカードにしたほうが良いのですが、なかなか難しいものがあります。

ゲンさんのできるだけロングカードに持っていくコツを教えてください。


回答者 ゲン


普通、拡張員の言うロングカードとは「1年契約」のことで、できるだけそう持っていきたいというのは分からんではないが、あまりそれだけに拘(こだわ)りすぎん方がええと思う。

一般的には、今までと同じ契約期間を望む人が多い。3ヶ月契約の人は3ヶ月、6ヶ月契約の人は6ヶ月、1年契約の人は1年といった具合や。

それが短くなる場合は比較的受け入れられやすいが、長くなるというのは嫌う人が多い。それを無理強いするとトラブルになりやすい。

事実、そういう相談はこのQ&Aにも相当数寄せられとるさかいな。ヘタをすると、取れる契約も取れんようになる恐れもある。

なぜか。それは契約というものには縛られるという感覚が契約者にはどうしてもつきまとうからや。

特に拡張員に頼み込まれて契約した場合に、そういうケースが多い。あまりのしつこさから面倒になる、あるいは性格的に断りにくいという人がそうなる。

そんなとき、拡張員の「3ヶ月だけ」という言葉に「それくらいならええか」となるわけや。

そういう人を1年契約にしようと思えば、そうするメリットがなかったら、まず応じることはない。具体的には拡材サービスで釣るか、個人的に気に入られるかのいずれかになる。

3ヶ月契約より1年契約の方が拡材サービスがええというのは常識やが、その常識程度のサービスの増加分で納得する人は少ない。

そんなものに釣られて1年契約をするような人なら、すでに1年契約の客になっとるさかいな。

あんたの『できるだけロングカードにしたほうが良い』というのは、その3ヶ月契約、6ヶ月契約の人を1年契約にしたいということやと思うが、それを拡材サービスで釣るとなると、その常識を越えた物量がなかったら難しい。

それが許される新聞販売店で拡張しとるのなら、そうすることも可能かも知れんが、昨今の「正常化の流れ」とやらで、そのサービスに制限がついとるような場合やと尚更やわな。

それが、あんたの言う『なかなか難しいものがあります』という実感になって表れとるのやと思う。

これに対して、『個人的に気に入られる』場合は違う。人は相手を気に入るとサービスなどの条件というのはあまり関係なくなる。

その勧誘員が好きで、あるいはその販売店の経営者が好きやからという理由だけで、その新聞を購読するようになる。

『コツを教えてください』ということなら、あんたが、その人にとって『気に入る』存在の人間になることやと言うとく。気に入った人間から「1年契約にしてほしい」と言われれば応じやすいからな。

そのためにはどうするか。そういう相手を探すしかない。すべての人を『ロングカードに持っていく』ことなんかは不可能やさかいな。

ただ、そういう人を探すというのが結構難しい。人にはそれぞれ固有の性格、性質というのがある。相手の客が千差万別なら、勧誘する側も千差万別や。

『気に入る』という感情が湧くには、その両方の波長が一致せなあかん。それには相手を良く知って自分を良く知るということが大事になる。

そのための方法として、サイトの『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張トーク編 その1 拡張トークの考え方』 や『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張タイプ編 その1拡張タイプとは』 が参考になるのやないかと思う。

『できるだけロングカードに持っていくコツ』というのなら、相手に『気に入られる』ようにすることやというのが、ワシからのアドバイスということになる。

ただ、ワシは結果的にそうなることはあっても、そのロングカードに拘るようなことはせんがな。当然、無理強いするようなこともない。

逆説的な言い方やが、相手を自分の望むように仕向けるには、その相手の望むような人間になることやと思う。

つまり、その相手を「こうしたい」とコントロールしたいのなら、その相手から「便利な人間」、「役に立つ人間」と思われるようにすればええということや。

そのためには、常に相手の立場で物事を考える癖をつけることが必要になる。自分の立場だけしか考えん人間が『気に入られる』ことなど、まずないさかいな。

最後に、新聞販売店の中には数年契約に拘るところがあるようやが、それをロングカードと称して、そうしようとしているのなら止めておいた方がええと言うとく。

もちろん、気に入られていれば、そうするのもええかも知れんが、「縛り」と称して無理にそうするように持っていくのは、どう考えても自分勝手な都合でしかないさかいな。

そういうのはトラブルの元やし、第一、そんな長期の客ばかり作ってしもうたら、結果として拡張員としての仕事を狭めるだけにしかならん。自分で自分のクビを締めとるようなもんや。

人間関係を作るにしても、数年に一度くらいしか会わん相手に「密な付き合い」なんかは、まず無理やしな。そうなると、普段ワシが推奨しとる営業法が根底から揺らぐことになる。


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