新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1044 自分にはどうしたらカードあがるのかわかりません


投稿者 Sさん  投稿日時 2011.7.26 PM 5:39


A新聞の拡張をしています。

今、自分の所属している団では、みな引っ掛けです。

「前配達してたじゃん!ご無沙汰です!」みたいに入って、あたかも長年の付き合いがあるように装って、拡材をお客にもたせて雑談、最後に「今は辞めちゃってA新聞にいったん。今度応援してね!」とまとめます。拡材は、だいたい年で4000円分ぐらい。

で、今の契約が終わった後の契約を取る。みたいなやり方です。

団長は、これで一日7〜8件あげます。月に130ぐらいです。

最初一週間ぐらい一緒に回り、今は二ヶ月目ですが平均すると3日に一件ぐらいです。

自分ももちろん同じやり方です。ただ相手によっては若干の差はありますが、流れはそうします。

二ヶ月たち、このままでは本格的に飯が食えなくなりそうで、ご相談にきました。

自分は正攻法のがよいのでは? と思いますが、団長の方針でダメです。

お金も借りている為頭があがらず、しかも、実際稼いでいるので。自分はどうしたらカードあがるのかわかりません。

講座もみました。自分はお客さんとは結構打ち解けるタイプで、カードあがらなくても、褒められたり、頑張ってと言われます。

多分、天真爛漫タイプかと。

アドバイスを下さい。よろしくお願いします。


回答者 ゲン


自分の成功している拡張方法を団員に強制する団長というのはよく聞く話や。自信があり成績を上げている者ほどそういう傾向になりやすい。

自分が成功している方法が唯一無二の絶対やと信じて、それしかないと錯覚するのやろうな。

本人はそれでええが、あんたのように、その方法に馴染めず成果の上げられん者に、それを押しつけられても辛いわな。

営業に絶対の方法などない。また、すべての者が成功するやり方というものも存在しない。

拡張の営業は、各新聞社、各拡張団、各販売所、各地域、あるいは季節、日時、気候によってそれぞれ違う。また各個人の営業スタイルによっても千変万化、数限りなく存在する。

また、他人の成功した方法が自分にもできるという保証は何もないし、その逆もある。あんたが成功したやり方を、他の人間がやっても上手くいくとは限らん。

営業とはそうしたもんや。

あんたの所の団長は個人としての力量はあっても、そんな単純で基本的なことが分かっとらんのやろうな。

ただ、それを団の方針としてやっているというのなら、それはそれで仕方ない。そこで雇われとる以上、法に触れん限りはそれに従うしかない。

『お金も借りている為頭があがらず』ということで逆らえないというのなら、何も表立って異を唱えることもない。

四六時中、その団長と行動を共にしとるというのなら難しいかも知れんが、多少でもフリーで仕事ができる環境にあれば、従順な素振りを装って表向きは「団長の指示通りしています」と言うといて、裏で自分に向いたやり方を探せばええ。

『自分は正攻法のがよいのでは?』というのなら、その方法を。『多分、天真爛漫タイプかと』ということなら、それを活かすようにされたらええ。

つまるところ、営業の仕事とは自分に合った方法を見つけ出し、いかにそれを自分のものにするか、マスターするかということに尽きると思う。

周りに、その参考になる人間がいれば、その真似をするのでもええし、いなければ、あんたが『講座もみました』という『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』 を参考にされるのもええ。

いずれにしても、試行錯誤は繰り返さなあかんがな。ちょっと聞いて、また見て簡単に会得できるもんやない。

あんたの所の団長にしても、その結論にたどり着くまでには、相当な努力、苦労をしとるのやないかと思う。

せやないと、『一日7〜8件あげます。月に130ぐらいです』という成績などコンスタントに残せるもんやない。

あんたは、『自分の所属している団では、みな引っ掛けです』と言われておられるが、あんたの話を聞く限り、それほど悪質な「ヒッカケ勧誘」とは思えんがな。

確かに『前配達してたじゃん!ご無沙汰です!』とウソを言って勧誘するというのは問題がありそうやが、そういう風に言われても、すべての客がそれを真に受けることはないはずや。また、それがそれほど重要事やと考える人間も少ない。

例え『前配達してたじゃん!』ということが事実やったとしても、それで客が心変わりするとも思えんしな。以前、その家に新聞を配達していたというだけのつながりで、現在の購読紙を止めて他紙に乗り換えようと考える客の方が少ないと思う。

当たり前やが、その客にとっては、その新聞の配達員やったということだけのことにしかすぎず、その人間が他紙の勧誘員になったからといって、その新聞に替える義理もなければ必然性にも乏しいさかいな。

もし、そういうことがあるとすれば、その配達していた期間に、よほどその顧客と親しい関係になっていた場合くらいなものやと思う。

しかし、それはヒッカケでウソなわけやから、そういうことはあり得んわな。

それなら、なぜそんな方法で、その団長は契約をそれだけ上げることができるのか。

それは、その客をヒッカケるということよりも、最初のとっかかりに重点を置いとるからやないかと思う。

例えば、通りすがりの人に「やあ、久しぶり」と声をかけられると、その相手に見覚えがなくても「知り合いかな」と誰でも錯覚する。少なくとも、そう思えば、その相手の話くらい聞いてみようかという気になる。

その団長は、単にそれを狙って、そうしている、また団員にもそうしろと言うてるのやないかな。

拡張は、相手に話を聞いて貰えるように持っていくまでが難しい仕事なわけや。

その最初の段階をクリアするための、一つの「かけ声」にすぎんと思えば、それなりの方法やと言える。

もっとも、それはその団長自身のキャラクターがあってこそ、上手くいくのやと推察するがな。つまり、その団長が『前配達してたじゃん!ご無沙汰です!』と言うからこそ、その相手も心を許す、「そうかな」と納得するのやと。

おそらく、その言い方には何の厭味も外連(けれん)もないのやろうな。却って、そう言われることで心地良さすら感じる人もいとるのやないかと考える。

つまり、その団長のポイントは、その呼びかけ方、言葉にあるのではなく、その独特のキャラクター、雰囲気にあるということや。

せやから、あんたが団長の真似をするのなら、そのキャラクター、雰囲気を真似て会得することやと思う。もちろん、それが自分に合っていると感じればやけどな。

ただ、あんたの話を聞く限り、その団長も客の前では『天真爛漫タイプ』に近い人間やないかと思われる。それなら、あんたにもそうなれる可能性があるのやないかな。

まだ経験の浅いあんたには難しいかも知れんが、何事も表面的なことだけを追いかけて真似るのやなく、なぜそうすることで効果があるのかということを常に考える姿勢、気持ちを持つことや。

上手くいっている方法には、必ずそれなりのええ所、利点というのがあるさかいな。

せやから、その団長のやり方も一つの方法やと理解して、除外するようなことをする必要はないと言うとく。

すべてはアリやと考え、そこから自分にできる方法を少しずつでええから見つけていくことや。それが結果として成功する一番の近道やと思う。


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