新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1045 ゲンさんは職場の人間関係で、ストレスとかありますか?


投稿者 king さん 新聞セールス員  投稿日時 2011.7.28 PM 9:38


こんばんは。

また質問なのですが、よろしくお願いします。

ゲンさんは職場の人間関係で、ストレスとかありますか?

営業の世界なので、現場に出てしまえば1人なので、関係ないと言ってしまえばそれまでですが、この業界、正直、クセのある人が多いですね…

まぁ、ゲンさんくらいになると、周りから一目置かれていると思いますし、職場での立場はかなり良いと思われますので、この質問自体がナンセンスかもしれませんが、普通のサラリーマンの世界とは違うこの独特の業界での人間関係の構築のアドバイスをいただけたら幸いです。


回答者 ゲン


『ゲンさんは職場の人間関係で、ストレスとかありますか?』ということやが、それは過去、現在問わず数え上げたらキリがないくらいある。

まあ、人間生きていく上で人間関係を無視することなどできんさかい、それが普通やけどな。人間関係で思い悩まん、ストレスを感じんという者の方が少ないやろうと思う。

この業界には、『正直、クセのある人が多いですね…』とあんたが言われておられるとおり、一癖も二癖もある人間、タチの悪い人間が集まる比率が、他の職種に比べて多いのは確かや。

好むと好まざるとに関わらず、否応なくそういう人間と関わっていくことが多い。

このサイトで言うてるだけでも、『新聞勧誘・拡張ショート・ショート・短編集 第3話 命の笑い』に出てくるワキタ、『第24回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんを探せPart 1』のオオモリ、『第38回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■拡張員列伝 その1 サラブレッドのマサ 後編』 のマツシタなどはその典型や。

第121回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■拡張員列伝 その6 変人、タケシの陰謀』のタケシなどは直接、ワシにどうこうするという人間やなかったが、何かと煩わされた奴や。

他にも『第131回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんのトラブル解決法 Part 4 受け流しのテクニック』 のキノシタ、『第153回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんの決断 前編』 に出てくるワシとよくぶつかることの多いオキモトなども、その部類に入る。

これに出入りの新聞販売店の人間、えげつない客などを加えると、それこそ星の数ほどストレスを感じるケースは多い。

もっとも、そういう連中でもワシの場合は、本当の意味でのストレスになっとるか、どうかは分からんがな。キャラクター的に憎めんところのある者も多いさかいな。

むしろ、相手の方が、ワシという存在にストレスを感じとるのやないかな。そう考えればお互い様ということになる。

サイトのQ&Aに、『NO.93  仲間と上手く付き合う方法があれば教えて下さい』 というのがある。

これに、あんたの『普通のサラリーマンの世界とは違うこの独特の業界での人間関係の構築のアドバイスをいただけたら幸いです』という質問の答えがあるのやないかと思う。

その回答の一部を抜粋する。


拡張員に限らず、営業の仕事というのは仲間がライバルになる。なかなか、きれい事で付き合えるもんとは違う。普通に足の引っ張り合いはある。

特に、拡張員の仕事は常に限られたバンク内での客の取り合いになる。しかも、あんたのように長年続けとるとそれで煮え湯を飲まされたというのも多いやろ。

ワシもそんなことは掃いて捨てるほどある。それと、同じことを古株の仲間も考えとるということを知っとかなあかん。

人間は哀しいかな自分が中心の生き物や。自分中心でしか物事を見ることは出来んし、周りも動かん。せやから、どうしても自分の考え、思いが先行する。相手が何を考えとるかということにまでは、なかなか思いが及ばんもんや。

勢い自分の考えが一番正しいと思いがちになる。そう思うと、自分と違う考えや言動の人間に対して嫌悪感を抱く場合がある。許せんこともあるやろ。

自分の意に添わん人間と上手く付き合う方法は、自分を抑えて殺すことしかない。内面は別にして、表面的には敵対姿勢を極力出さんことや。

分かりやすく言えば調子を合わすということやな。もっとも、ワシは見かけほど気の長いお人良しでもないから、たまに怒って喧嘩になることもある。

せやから、人にあまり偉そうには言えた義理やないけど、やはり、昔から良う言うように「短気は損気」というのは真理やと思う。

ろくなことはない。はっきり言うけど、自分がくだらん男やと思うた相手と喧嘩するというのは、自分もそのくだらん男と同列なわけや。賢い人間のすることやない。

それなら、相手にせんことが一番ええのかと言うても、拡張員にはそれも難しい。あんたの所の団の形態がどうなっとるのか良う分からんから確かなことは言えんけど、ワシとこの団で言えば、叩いとる以外は仲間と一緒の時間がどうしても多い。狭い世界なわけや。

そこで、相手にせんという姿勢では孤立するだけや。これも損をすることが多い。そやから、この付かず離れずという付き合い方というのは、それなりに結構、難しいもんがあるということや。

あんたの参考になるかどうか分からんけど、ワシが実践しとることを幾つか言うから、参考になると思えば、そうしてくれたらええ。

1.適当に調子を合わせる。あんたも知っての通り、拡張員は喋り好きの人間が多い。特に自慢話は得意や。つまらんと思うても聞くくらいは我慢することやな。

反対に、こちらのことは滅多やたらには話さん方がええ。くだらんと思う人間に何を話しても無駄やし、ええこともない。意見を求められても、当たり障りのない返答を心がけることや。

2.但し、この時、人の悪口や批判には同調はせん方がええ。例え、そのことを、あんた自身もそうやと思い当たることがあったとしても、一緒になって言うのはまずい。あくまでも聞くだけに徹して「へえ、そうなんか」という程度にしとくことや。

3.そうは言うても、こんな奴と思う人間の話相手なんかしたないと考えるんなら、その視点を変えてみることや。

人間は、どんな者にでもそれなりに取り柄というものがある。取り柄のないのが取り柄という考え方もあるくらいや。

何が言いたいのかと言うと、相手を観察の対象にして自分の営業に生かすことを考えるようにすればええということや。

『三人行けば、必ず我が師あり』という教えがある。

三人で道を歩けば、必ずあとの二人からは教えられることがあるということや。その人間の行いやり方が素晴らしいと思えば、例え相手が誰であれ素直に認め取り入れたらええし、あかんと思うことは反面教師にするようにすればええ。

そう考えれば、相手が何をしようが言おうがそれほど腹を立てることもないやろと思う。

4.但し、その観察の結果を仲間内で披露したらあかん。受け取る方は、ただの悪口としてしか思わんからな。

この悪口を言うことの弊害は、言うた相手からの反撃が予測されるだけやなしに、あんた自身の評価も下げることになる。逆の立場で考えたら分かるやろと思うけど、人の悪口を言う人間は信用出来んやろ。人の悪口を言うことで得することは何もないさかいな。

どうしても、言いたいということでもあれば、このサイトにでも教えてくれたらええ。取り上げるかどうかは別にして、うさ晴らしくらいにはなるやろと思う。それが、面白い話ならハカセも喜ぶしな。

5.本当に付き合える友人を外部で捜す。これは、今、痛切にそう思う。ワシはハカセと付き合うようになって人生観そのものもかなり変わった。もっとも、こういうサイトをしとるということも大きな要因やろけどな。

何でもそうやが、特定の狭い範囲の世界でしか物事を見んかったら、どうしても視野も狭くなり考え方も限定される。せやから、外の世界の友人も必要やと思う。


と。

もちろん、この業界やからと言うても、皆が皆、ええ加減でどうしようもない人間ばかりの集まりというわけやない。中には人格者もおれば、師と呼べるような素晴らしい人もいとる。

そういう人と巡り会えれば素直に、その話に耳を傾ければええし、そうでなければ、ここで言うてるように「つかず離れず」という付き合い方がベターやないかと思う。


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