新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1048 なぜ拡張員の方は稼ぎが良くても借金地獄の人が多いのですか


投稿者 82 さん  投稿日時 2011.8. 8 PM 3:13


質問です。

拡張員の方は稼ぎが良い方もいるのに借金地獄の生活ばかり。

元々の借金やギャンブルが多くの原因でしょうか?

月に四十万以上稼げればそこそこ優雅な生活に変わっていく気がするのですが。

こんな質問しましたのはこれから拡張員になることを考えていて、ネットで調べたところ恐くなってきたからです。


回答者 ゲン


『拡張員の方は稼ぎが良い方もいるのに借金地獄の生活ばかり』と言われておられるが、必ずしも、そうとばかりは限らん。一般社会と同じで借金地獄に苦しんでいる者もいれば、そうでない者もおる。それぞれや。

『ネットで調べたところ恐くなってきた』とのことやが、それがどのソース(情報)なのか分からんから何とも言えんが、たいていは、その発信者自身の経験した事、もしくはその人が知り得た情報をもとに言うとるのやろうと思う。

事実かも知れんが、それがすべてやないと、ここではっきり言うておく。それは単なる一例にすぎんと。

一口に拡張員とは言うが、現在、その数が減ってきたとはいえ、今以て新聞拡張団は全国に千社程度は存在し、1万人以上の拡張員がおる。そのすべてを画一的に、こうやとは言えんわな。

ただ、「類は友を呼ぶ」という格言があるように、一つの拡張団には似たような性質の人間が集まるというのはある。そこにギャンブル好きの者たちが集まってきても何の不思議もない。そうなれば、その負けで借金地獄に喘ぐ者も出るやろうと思う。そういうケースを知れば、拡張員は皆、そうなんやと思われても仕方ないがな。

実際にその手の人間が多く集まっている拡張団も、ワシの知る限りかなり存在するのは確かやしな。

それ以外のことも含めて、そこがええ所かどうかは、実際に働き始めてみな分からんということも多い。確率的なことは分からんが、その拡張団のシステムおよび経営者の考え方が悪ければ、稼ぎにくいということもあるやろうし、例え稼げても金が残らん、借金するケースもあるやろうと思う。

「朱に交われば赤くなる」という諺(ことわざ)があるが、それはその本人の心掛け次第や。「朱に交われば赤くなる」というのは、その人間自身に、もともとそうなる下地があるからやとワシは考えるさかいな。

意志を強く持って、「自分は絶対にそうはならん」という自信があれば、そうはならんもんや。

手前味噌になるが、ワシは今まで、相当あこぎな拡張員と数多く接してきたが、そいつらに染まることなどなかった。そういう連中を冷ややかに見ることができた。

また、この仕事で借金を作ったことはあるが、すぐ仕事で返せたさかい、拡張員になって借金地獄の生活を経験したことはない。もっとも、その拡張員になる前は、経営していた会社の資金繰りに奔走し、金のことで地獄を見てきたがな。結局、それで家や財産のすべてをなくし、この業界に飛び込んだわけや。

ワシと同じような過去を持つ拡張員も多い。今はそうでもないようやが、昔はそういう人間が数多く集まっていたのは確かや。それもあり『元々の借金』持ちの人間も業界には多かった。

ギャンブルも昔は競馬をやっていた(第76回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■粉雪の舞う日に 参照)が、今はほとんどしていない。

もっとも、ワシにとっては営業自体がギャンブルのようなもので、そのスリルと難しさ、面白さを日々味わっているから、そういう楽しみが必要ないということもあるがな。

もし、あんたが、その「朱に交われば赤くなる」という可能性を自身で認識しておられるのなら、他の業種よりもその危険性の高い拡張員の仕事は避けた方がええかもな。

『月に四十万以上稼げればそこそこ優雅な生活に変わっていく気がするのですが』というのは、表面的な稼ぎだけで考えたら、そうかも知れんが、あくまでもそうできるかどうかは、その人間次第やと思う。

気持ちの持ち方も含めて、『優雅な生活』を送ることができるかどうかは、単にいくら稼げるかどうかだけで決まるものやない。その使い方にある。稼ぎなりの生活ができれば問題ないが、稼ぎ以上の出費をすれば、当然借金生活ということにもなるやろうしな。

また月に40万円以上稼げるかどうかは、就職することになる拡張団次第ということはあっても大半は、あんたの実力、頑張り次第や。稼げるかも知れんし、稼げんかも知れん。それこそ、やってみな分からんことやと思う。

『ネットで調べた』というのは参考程度にして、それがすべてやとは考えん方がええ。そういうこともあるというのが正しい捉え方やと考える。

やる前から、あれこれ気にしても仕方ないとは思うが、それはあんたの考えることやから、どういった結論を下そうが、それは自由や。

やる気がなくなったのなら止めてもええし、一度チャレンジしてみようというのなら、それでもええ。ただ、何事もあんたの気持ちの持ち方次第やというのは肝に銘じて貰いたい。


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