新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1064 飛び込み先(家)の選別について


投稿者 spanky さん  投降日時 2011.10. 6 PM 10:19 


いつも楽しく拝見しております。

私は宅配牛乳の営業をしておりまして、同じように、個人宅に飛び込み営業するスタイルです。

流れはサンプルとカタログを配布し、後日に空きビン回収という名目で訪問し営業します。

この仕事はサンプル配布数が全てで、打った数だけ成約も当然増えるからです。

なので、サンプル配布を伸ばしたいところですが、ご高齢のお宅に伺っても断られる確率が高いため、最近から若い層がいる(若いお母さん)家ばかりを狙って回ってます。

ただ、会社からは、隙間なく丁寧につぶして(回れ)いけと言われますが…そこでですが、ゲンさんは一軒一軒より好みせずに飛び込みしてますか?

それとも、家の雰囲気をみて選んで飛び込みしてますか?

ご回答よろしくお願い致します。


回答者 ゲン


『私は宅配牛乳の営業をしておりまして』というのは、『NO.99 ゲンさんは他の営業はされないのですか?』 で、ある牛乳販売店の経営者の方に詳しく聞いていたさかい、その営業のやり方はそれなりに知っとるつもりや。

それによると、牛乳メーカーが専属の営業会社を抱えとるケースがあるとのことやが、あんたはそこの営業員をされておられるのかな。

それとも、その販売店専属の営業員として仕事されとるのやろうか。

それにより若干、回答が違うてくる。それは新聞販売で言えば、拡張員と店の従業員との営業の違いやな。同じ勧誘営業でも両者では考え方と取り組み方が少し違う。

あんたの言われる『会社』というのが、その『牛乳メーカーの専属の営業会社』という場合、『隙間なく丁寧につぶして(回れ)いけと言われます』というのは、言葉ほど強くはないと思う。

それは新聞拡張団でもあることで、「鉄砲」と言うて無差別に片っ端から叩け(訪問営業)という指示は普通にあるさかいな。

そのほとんどは販売店の意向に沿ったものが多かった。言えば、販売店向けの体裁のようなものやな。

あるいは、経験の浅い新人に対しての指示で、取り敢えずそう言うとくというのもあるがな。

拡張団の本音としては契約さえ上げられるのなら何でもええから、例えその指示に従わんかったとしても成果を上げれば特にお咎めを受けるようなことはなかった。

実際問題として、拡張団のような営業会社の人間に『隙間なく丁寧につぶして(回れ)いけ』と言うても、そうすることは限りなく難しいさかいな。

それは、こういった営業をしているとよく分かるが、留守宅というのが結構な数あるからや。地域によれば5割近く留守宅やったというのはザラにある。

よほどの幸運、もしくは休日でもない限り会えない客というのが必ずいとる。

その『牛乳メーカーの専属の営業会社』が、どれだけの販売店で営業するのかによっても違うが、その入店する店舗数が多ければ多いほど、そうするのは難しいということや。

せやから、拡張員の場合は、「鉄砲で回りましたけどだめでした」と、例えそうしてなくても平気でそう言う場合がある。そして、それが通用する。

当たり前やが、その人間に一日中、へばりついて監視でもしてない限り、その真偽なんか分かるわけがないさかいな。

そういうこともあり、すべてやないが、そういう指示は形だけのもので、おざなりにされるケースが拡張員の場合は多い。

それに対して販売店の専属営業の場合は、その地域の状況を把握しておきたいという店主の意向が強く働くから、好むと好まざるに関係なく、『隙間なく丁寧につぶして(回れ)いけ』という指示には従うしかないわな。

月に1、2度程度しか入店できん拡張員とは違い、それができる環境にあるからな。

また、それは販売店の専属営業の場合は必要なことやとも思う。限られた範囲内で営業するわけやから、そこの住民のことはできるだけ知っとく方が何かと有利やさかいな。

新聞配達員の場合、配達先の家の名前をすべて覚えているという人間はそれほど珍しくないが、専属営業員もそのくらいにならなあかんと思う。

拡張員の場合は、叩く家の絶対数の多さで、そうするのは難しいがな。

まず、その違いがあると知って貰った上で、ここから、あんたの質問の本題に入らせて頂く。

『ゲンさんは一軒一軒より好みせずに飛び込みしてますか?』というのは、拡張団で仕事をしていた頃はあまりせんかったな。いけそうやと判断した家だけを叩くことが多かった。

せやから、『家の雰囲気をみて選んで飛び込みしてますか?』と聞かれると、そうなるということやな。

この仕事を長く続けとると、その家の前に立っただけで、留守であるとか、どういう家族構成であるとか、その家人の性質、性格のようなものまでが自然と分かってくるようになる。

それには洗濯物であるとか、玄関周り、庭、リフォームなどの手入れなどの様子が判断材料になる。

あんたが、『最近から若い層がいる(若いお母さん)家ばかりを狙って回ってます』と言われておられるのも、そのあたりを見られて判断されとるはずや。

拡張員の場合は、そうする方が効率が良かった。

しかし、現在のように新聞販売店の専拡(専属拡張員)をしとると、そればかりではあかんということに気づいた。

それには、その家が新聞を取っている限りは、こちらの新聞に乗り換える可能性があるさかい、迂闊に除外するわけにもいかんからや。また、無読の人でも持って行き方によれば契約して貰えることもあるしな。

少なくとも、限られた範囲、客だけにしか営業できんような状況の場合、はっきりここはあかんという確かなデータが得られんうちは除外することはできんということや。

狭い範囲の営業なら、やはり『隙間なく丁寧につぶす』ことも必要やと思う。

あんたは『ご高齢のお宅に伺っても断られる確率が高い』と言われとるが、それも持って行き方次第で、「牛乳を飲むことで健康になりますよ」というトークで説得してみられたら、また違った結果も得られるのやないやろうか。

ご高齢の方は健康に気遣う人が多いさかい、少なくともそう言えば話くらい聞いて貰える可能性が高いと考える。

そのための勉強なら、『牛乳・乳製品でメタボリックシンドロームを予防?』、『CPP(カゼインホスホペプチド)は骨そしょう症の予防に効く?』 といったページが参考になるのやないかと思う。まだ探せば、その類のものは他にもあるはずや。

どんなことでもそうやが、人を説得、納得させるには、やはりそれなりの勉強をして理論武装をしとく方がええさかいな。

結論としては、あんたが『牛乳メーカーの専属の営業会社』の営業員なら、『家の雰囲気をみて選んで飛び込み』してもええが、『販売店の専属営業』なら『隙間なく丁寧につぶす』ことも必要やということになる。

ワシの意見、アドバイスということなら、そうや。後は、あんたがご自身の立場とも良く照らし合わせた上で判断して決められたらええことやと思う。


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