新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1078 同居の義理の母が主人名義で契約して新聞が投函され困っています


投稿者 ミーコ 横浜市在住  投稿日時 2011.12. 4 PM 11:55


お忙しいところ、ご回答有り難うございました。  

私のメール文が足らず分かりづらかたことお詫びいたします。    

再度、回答宜しくお願いいたします。       

まず、契約したのは、義理の母。契約者名は主人。   

主人は、契約してないからそんな契約知らないぞ。と。判子はありません。  

後、同居で、母が先に玄関に出て対応した時、呼ぶよう伝えてありました。 

品物は一つも受け取っておりません。契約書の代表者名と、現在の代表者が違うようなのです。
  
クーリングオフの話は1日から投函され、2日に友人に話しクーリングオフが使えるのではと聞きました。   


回答者 ゲン


前回の回答で『その契約書の名義人が、あんた、もしくはあんたのご主人名義であれば、義理のお母さんの行為は「代理契約」ということになり、その契約者が、「その契約をした覚えはない」と言えば無効にすることができる』と言うたとおり、『主人は、契約してないからそんな契約知らないぞ』ということなら、契約の無効を主張できる。

その場合、契約者本人である、ご主人から、その販売店に「代理権のない母が勝手に私の名前を書いたもので、私は一切承諾していないから、その契約は無効です。以後、新聞は配達しないでください」と申し入れることや。

加えて、ポストに同様の文句を書いて貼っておくのもええ。

販売店の中には、「ご家族の方が契約書にサインしたから、それはできません」というバカなことを言う者が、たまにいとる。

それには、新聞販売店によれば契約は個人とするものではなく、その家とするものだと勘違いしているために、そう思い込んでいるケースがあるからや。また、そう言えば押し切れると考えとるとも聞くが、それは明らかに間違っている。

当たり前やが、契約とは契約者本人が署名して初めて成立するものやさかいな。本人の知らん契約が契約として成立することはない。また、そんなことがあってはならん。

法律で代理契約が認められとるのは、奥さんのあんただけで、その場合は、民法第761条(日常の家事に関する債務の連帯責任)に、

夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責に任ずる。

という規定がある。一般的に、新聞の購読契約は『日常の家事』に当たると考えられるから、この法律が適用される可能性が高いものと思われる。

それ以外の家族は何人といえども、代理契約は認められていない。もし、そんなことが認められたら大変や。勝手に家族の名前を使って借金のし放題ということにもなるさかいな。

当たり前やが、そんなことはできん。

もし、それが可能な場合があるとしたら、ご主人の実印が押してあるケースくらいなものや。その場合は実印が押されているということだけで、その契約は成立したものとされる。

今回のケースは『判子はありません』ということやから、それは関係のない話になるが、他のケースの参考にして貰えればええ。実印というのは、それだけ重要な意味を持つものやと。まあ、そんなことは分かっておられるやろうがな。

ご主人が、はっきりその契約を否定すれば、その販売店もあきらめる可能性が高い。過去、似たようなケースでここに相談して来られた多くの方々から、そういう報告をして頂いとるしな。

ただ、ごく稀に、それでも分からん販売店のあるとのことやから、その場合は、その新聞社の苦情係に電話、もしくはメールして訴えることや。

この場合も、前回でも言うたように、契約の揉め事というのではなく、はっきり「違法な契約により新聞を配達されて困っています」と、その販売店の違法性を中心に説明することや。

そうすれば、その新聞社も、その販売店に対して、きつめに指導するはずやから、それで新聞の投函は止まるものと思う。当たり前やが、法律違反をして得た契約を認めたり擁護したりする新聞社はないさかいな。

それでも分からず、尚も新聞の投函を続けるようなら、内容証明郵便で、その契約の違法性を明記して、「例え新聞の投函を続けても、一切、新聞代の支払いには応じない」という趣旨の文言を書いて、その販売店に送りつければええ。

内容証明郵便で出せば、あんたの方の意志は、それで証明されるから、後日、万が一、その支払いに対して法廷闘争が行われる事態になっても負けることはないはずや。

但し、そうと決めたら、一度でもその新聞代は説対に支払ったらあかんで。一度でも、それがあると、その契約を認めたとされかねんさかいな。

その辺りのことは、その義理のお母さんには重々言い聞かせてあげといた方がええ。

それとも、義理のお母さんにそうする自信がないようなら、義理のお母さんの承諾を今の内に得て、身内の誰かが法定後見人になるように手続きするという手もある。

そうすれば、義理のお母さんが断り切れずにしてしまった契約でも、その法定後見人の一存で契約を解除できるさかいな。

それについては市役所に行けば、その手続きを教えてくれるはずや。もちろん法律家に依頼されてもええ。

前回の相談で『集金の者にも母は分からないので私を通すように再三伝えてありましたが、契約の切れるギリギリ15日に、私の留守中に母から契約を取った事が分かり』ということからしても、どうも、その販売店の人間は、義理のお母さんをターゲットにしとるようや。

今後も狙われるということも十分考えられるさかい、ご家族でそのあたりのことを相談されるのも悪くはないと思う。また、そうすることで、新聞以外の悪質な訪問販売に対抗することができる。

ただ、これは行く行くは相続問題も絡むことやから、その相続の権利者全員の承諾を貰っておいた方が無難やと言うとく。

『品物は一つも受け取っておりません』というのも、あんたにとっては有利に運ぶと思う。普通、この業界では契約時にサービス品があるのが普通で、それがないというのは、その販売店自ら契約が成立していないと言うてるのと同じようなもんやさかいな。

こういう場合は、強引にでも何かのサービス品を渡すのが、それまでの常套手段やったんやがな。それを指摘するだけでも、意外にあっさりとあきらめるかも知れんな。保証はできんが。

『契約書の代表者名と、現在の代表者が違うようなのです』というのは、正規の契約書なら問題にしてもええが、そもそもその契約自体、無効にできる確率が高いわけやから、それを問題にしてもややこしくなるだけや。今回は問題にする必要はないと思う。

『クーリングオフの話は1日から投函され、2日に友人に話しクーリングオフが使えるのではと聞きました』というのは、そのご友人は勘違いされておられる。

クーリング・オフの可能期間は契約日から8日間以内と法律で決められている。これはどの法律機関、法律家に問い合わされても同じ事を言うはずや。

当サイトに『ゲンさんのお役立ち情報 その8 クーリング・オフについての情報』 というのがあるので、この際やから参考までに見ておいてほしい。それでクーリング・オフについて分かると思う。


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