新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.112 苦手な正攻法の営業を克服したいのですが


投稿者 小太郎さん 地方紙拡張員 東北在住  投稿日時 2005.6.11 AM5:51


このサイトを拡張仲間から教えられて約半年がたちます。

自分は拡張歴が約4年の営業マンです。一応、今の収入で女房を養い少ないけど貯金が出来る位のカード料を貰ってます。会社で社会保険にも入れてもらってます。

持ち家一軒家を叩くのが団長のやり方です。団長の拡張とはヒッカケです。客が今自分が購読してる新聞屋が来たのか?って感じる拡張です。

今も団長の拡張をみよう見真似でやってます。そのせいかアパッチ(安アパート)や箱(公団住宅やマンション)やマッチ(貸家)を叩くのが苦手です。

団長のリズムでいくと、一軒家しか行きません。けど自分なりに悪戦苦闘した結果、貸家ならばある程度自分の拡張「ヒッカケ」ができますが、その他は自分が苦手とする正攻法になります。

正攻法の拡張をして枚数を量産してる仲間も団にいますが、一番初めに見た新聞拡張がヒッカケでした。どうしたら苦手な正攻法を克服できますか?

いつも、どこでも、どんな場所でも営業できるようになりたいです。自分の売りは誰にも負ける気がしない笑顔です!ゲンさんヨロシクお願いします。


回答者 ゲン


あんたの所の団長さんが、どういうタイプなのか、分かり辛いから断言するのは難しいけど『ヒッカケ』というのは、あまり感心したやり方やないわな。

どうしても、騙しの部分が入ってしまうから、客と誤解が生じトラブルになりやすい。それをする方は、取り敢えずドアを開けさせて話しを出来る状態にしてから勧誘で説得すればええと考えるのやけど、客はそうは受けとらん。

他の新聞の名前を騙ったということがどうしても頭に残る。騙されたという印象や。そこで、説得され納得して契約する客もいとるかも知れん。あきらめて契約する者もな。

せやけど、その印象というのはなかなか客の立場からは消えんもんや。その場でいくら納得しとっても騙されたという思いが強く残るということや。ワシもたまに、そういうことを愚痴る客に出会すことがあるから良う分かる。

愚痴るだけならまだええやろけど、中にはそれで揉める場合も出て来る。あんたもそういう経験はあるはずや。

こういうことは、勧誘する側だけのことしか考えに入れんから、そうなる。あんた自身が逆の立場で考えたら簡単に分かることや。

例えば、あんたの奥さんが、どこかの訪問販売で布団とか鍋なんかを言葉巧みに売り込まれたとする。それを納得して奥さんが契約した。

せやけど、あんたも営業のプロや。その相手に騙しの部分があるというのが分かったら、そのまま見過ごせるかな。腹が立つやろ。契約解除やと言うて揉めることになる。つまりは、そういうことと同じなわけや。

しかし、そうは言うても、今まで長年続けて来た方法を簡単には変えられんというのも分かる。まして、それである程度の成功も収めとるとなれば余計やと思う。

せやから、成功しとる実績のあるやり方は、客とトラブルにならん限りはという条件付きで続けたらええ。

おそらく、あんたの所の団長さんもその辺りの駆け引きというか、兼ね合いが上手いのやと思う。それで、客と揉めてばかりやったら、そんなものは長続きしとらんからな。

それで、揉めん条件というのは、客側にもある。拡材に色気を持っとる客なんかがそうや。ええもんが貰えるのなら、それでええかという客はどこにでもおるからな。そういう客がターゲットの場合は、そのやり方でも問題になることは少ない。

しかし、それ以上になろうと思えば、同じ切り口、攻め口の営業だけでは苦しい。あんたもそういう思いがあるから、相談して来たのやろと思う。

ここからが、アドバイスということになるが、あんたが自分で自信があるという『自分の売りは誰にも負ける気がしない笑顔です!』というのをもっと極めることやと思う。

これは、はっきり言うが自分だけでそう思うててもしゃあないことや。客がそれをどう受け取るかが問題やからな。

あんたのその笑顔が、さわやかで感じええと受け取られるのか、気持ちの悪い笑いやなと思われるというのとでは偉い違いやからな。その効果は、全く正反対になる。

何でもそうやが、独りよがりの判断ではあかん。あんたの仲間にも、人に辛口の批評をする人間がおるやろ。その人間に、あんたの笑顔について聞いてみるのも一つの手や。

人との付き合い方もいろいろあるけど、仲良うするばかりがええことやとは限らん。どうしても、そういう評価になったら甘めな答えしか返って来んからな。

普段は付き合い辛いと思うような人間でも、そういう評価を聞くのには役立つ。但し、それで何を言われても腹を立てたらあかんで。人に指摘されたことで腹を立ててたら、人間はそこまでや。成長なんかおぼつかんからな。

そういう人間が周りにおらんようなら、自分で鏡を良う見ることや。自分の顔や、その自信あると思う笑顔を客観的に見る訓練をする。

あんたがナルシストやったら、それをしてもあまり効果的やとは言えんが、普通は自分の顔を気に入っとる者は少ないと思う。この鏡を見るというのは結構、役立つ。

余談やけど、タレントやドラマの役者なんかは、ほとんどがこの訓練をする。役者にとって表情というのは、ある意味、その役者の命みたいなもんやからな。

大げさに言えば、営業員も一流の役者並の表情を持たなあかん。営業員という役者になりきることや。正攻法が苦手やと思うのなら、その正攻法が得意な真面目な営業マンを演じるようにすればええ。一流の役者なら、すぐそれが出来る。

営業というのは、常に客が代わる。1日のうちでも何人もの客と接する仕事や。極端なことを言えば、その客毎に、演じるタイプを変えることも可能なわけや。

そして、それはそれほど難しく考えることもない。あんたでも、普段から、団長に対した時とか、仲間と話す場合、あるいは奥さんといとる時間でも、それぞれ接し方も態度も違うはずや。当然、表情も違う。それを、あんた自身、変えようということも意識すらしてないと思う。

人間は、相手により自然にその対応を変えられる生き物や。せやから、客に対しても特別に考えんでもええ。ただ、あんたは演じる役さえしっかりしとればええということや。

言うまでもないやろけど、自分で無理な役はせん方が無難や。まずは、なれるものからすることやと思う。今回の場合は、真面目な正攻法の出来る営業員やな。

人間は不思議なもので、そうなろうと思えばなれるもんなんや。なれんのは、そうなろうとせんからやと思う。もっとも、それに気付くかどうかで、人生そのものも変わって来るんやがな。

あんたも半年も前からこのサイトを見てくれとるのやったら『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』も当然、見てくれとるのやとは思うが、もう一度、今言うたことを念頭に読み直して貰うたら、また、別の見方や考え方に気付くかも知れん。

これも、ワシが普段、良う言うてることやが、学ぶことと教えられることは違う。自ら学ぶ姿勢のない者はどうしようもないが、あんたには少なくともそれは感じられる。

その姿勢をなくさん限りは、必ず道は切り開かれ、新しい自分を発見できるはずや。自分を信じて頑張ることやな。

また、何か具体的なことで分からんことがあったら、何でも遠慮せんと言うてほしい。いつでも、アドバイスはするつもりや。


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                    ホームへ