新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1120 こんな客、拡張員からしたらどう思います?


投稿者 KYさん  投稿日時 2012. 3.29 AM 1:28 


私は某有名大で法の勉強をしています。今回後爆と思われる、勧誘を受けて契約しました。

こういった経験が必要だとおもった捻くれ者な私は、その拡張員の免許証のコピーから電話番号、誓約書まで書かせ、内容をボイスレコーダーで記録しました。

契約不履行で解約も出来るし、仮に金を持って来たらトントンだと考えてます。

こういっためんどくさい客をどう思いますか?

それと、彼が金を持ってくると思いますか?


回答者 ゲン


『こういっためんどくさい客をどう思いますか?』ということやが、あんたのような考えを持って似たようなことをされる方は結構おられる。

今から約8年前の2004年、ワシらがこのサイトを開設して間もない頃、ある情報を知らせてくれた読者の方がいた。

トピックス NO.1 『愉快な神父さん』というHPで当サイトの面白い紹介記事がありました』 というのが、それや。

その中に、


話が本当なら,一ヶ月タダで新聞が読める事に.ビール券を三千円分ほどくれたので,騙されたとしても支出は数百円程度.騙されたら騙されたで経験になるし,乗ってみるかな・・・と思い,契約.三ヶ月分の契約を交わす事に.念のため,会話はドア越しの時点からボイスレコーダーで記録し,正面から写真を取らせて頂き,販売員証明書,免許書をスキャニングさせて頂き,携帯番号を聞き,親指の指紋を取らせて頂きました.「まったく,信用されてねぇなぁ(ニガ笑い)」と.


という記述がある。

ワシらは、当時としてはその方法が斬新で珍しく面白い、役に立つと考えたからアップしたわけや。また、そういう勧誘をする者に対して警告の意味もあった。

その後、サイトのQ&Aで、その記述を引用するケースもあった。

せやから、ワシらには、あんたのような人について『めんどくさい客』という感覚はなく、むしろ、対処法の一つとして、その方法を奨励しとるくらいやった。

そうすることで、そんな真似をする勧誘員が一人でも減ってくれることを願ってな。

あんたの相談文のニュアンスから、拡張員は同じような考えの者が多いと思われとるのか、ワシにとっても『めんどくさい客』やと感じられたのかも知れんが、それは違うということや。

それどころか、そんなアホなことをする連中には、さっさとこの業界を去って欲しいというのがワシの本音であり願いなわけや。

『仮に金を持って来たらトントンだと考えてます』ということからすると、「新聞代を負担する」とか「極端に安くする」と言って、その分の金額を持って来ると言うたのやろうが、そんなものは営業でも何でもないわな。

タダで物を渡す行為というのは施しにしかすぎん。勧誘でも営業でも、ましてや契約事ですらでないとワシは考えとる。

まあ、それでも「タダで上げましょう」、「頂きましょう」というのも法律上は譲渡契約ということにはなるがな。

しかし、営業での契約というのは、営業員が商品を売って客はその対価を支払う約束をするというのが基本や。

もちろん、タダにすると言われて、それを鵜呑みにするのは自由や。タダにして貰う方は法律に触れんから、誰にもとやかく言えることやない。ワシもあんたを責めるつもりは毛頭ない。

しかし、ワシら正規のまっとうな拡張員は、そういうことをする者もそうやが、それを受け取る人も相手にするつもりはない。

それには、一度でもそういうことを経験した人は、次からやって来た拡張員に「タダにするのなら契約する」と言うケースが多く正規の値段で新聞を購入することはまずないから、よけいやけどな。

当たり前やが、そういう人にはワシは新聞を売り込まん。買って貰わなくて結構やと考えとる。

新聞社もやが大半の新聞販売店もそう考えとるはずと思う。最も客になって欲しくない人やと。

もちろん、そういう勧誘をされた、あんたには何の責任もないことやが、それに乗った時点でワシらにとっては客やなくなったということになるわけや。縁の切れた人たちやと。

当たり前やが、新聞を作って配達するにはコストがかかっている。新聞はタダでは作れん。そんなことくらいは誰にでも分かるはずや。

新聞を製作する新聞記者や編集者などの新聞社の人たち、新聞を印刷する工場で働く人々、新聞を販売店まで運送する人、新聞販売店の従業員たち、そして勧誘員、そのすべての人たちが新聞を売って得られる利益の中からそれぞれ給料、報酬を得ることで生計が成り立っているわけや。

それをタダ、もしくはタダ同然で売るような者をワシは容認する気にはなれん。ふざけるなと思う。

もっとも、現在は、あんたの所に来たような勧誘員が許されて放置されるような業界では、すでにないがな。

関東方面の一部には、その手の拡張員がまだ細々と棲息しとるとの話やが、早晩、息絶えると思うよ。そうは言うても、あんたの所に現実にやって来ているのも確かやから、ワシがいくらそう言うても信じられんという気になるかも知れんがな。

それでも敢えて言う。そんな勧誘員は遅かれ早かれ時間の問題で姿を消すのは間違いないと。普通に考えて利益の上がらん仕事をしていて長続きするはずがないさかいな。

「タダにします」とか「大幅な値引きします」てなことが発覚すれば、その拡張員は今なら確実に解雇される。あるいは拡張団が率先してそういうことをしとると分かった場合は、その拡張団毎、廃業に追い込まれるのは、ほぼ間違いない状況にある。

実際にそういうケースも多く、現在、新聞拡張団自体が激減しとる原因の一つにそれがある。その事実を知る者が少なく、あまり表面化されてはいないがな。

少なくとも、ワシにはいずれそうなることが数年前から分かり切っていたさかい、このサイトやメルマガで、幾度となく、無法かつルール無視の勧誘は先がないと言い続けてきたわけや。止めとけと。多くの業界関係者が迷惑を被るからと。

もちろん、あかんと言うだけやなく『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』やメルマガ誌上でちゃんとしたどこに出しても恥ずかしくない営業方法を示した上でやけどな。

新聞は、ちゃんとした営業さえすれば定価で売れる商品や。また新聞の営業員なら売らなあかん。それが仕事やさかいな。

ワシらのサイトに理解を示し協力して頂いている業界関係者の方々は、そのことを良う分ってくれとるが、ルールを無視した勧誘員らは居心地が悪いのか、ここにはあまり寄りつかんがな。文句を言う者はたまにいとるが。

『それと、彼が金を持ってくると思いますか?』というのは、その場でその金を貰ってない場合は、持って来ないことの方が多い。その行為が「後爆」と呼ばれるのはそのためや。とはいえ、持ってくるというケースも皆無ではないがな。稀に持って来たという話も聞くさかいな。

持って来ない場合は、そのことをその販売店に言えばええ。「騙されました」と。

『その拡張員の免許証のコピーから電話番号、誓約書まで書かせ、内容をボイスレコーダーで記録しました』ということなら、それをそのまま、その新聞販売店に言うことや。

その新聞販売店も喜んで解約に応じるものと思う。タダの客に固執する新聞販売店など存在せんさかいな。

そうすれば、その拡張員は解雇されるやろうが、結果として他で生きていく道を模索できる分、その人間にとってもええと思う。

その拡張員はそれで、あんたのような客を得る度、自腹を切って自ら泥沼に嵌り込み喘ぐ生活から抜け出せるわけやしな。長い目で見れば親切になる。

もちろん、金を持ってきたら黙っておくという選択肢もある。好きにされたらええ。

ワシの気持ちとしては、それでも本当のことを言うてそんな契約は反故にして欲しいが、それはあんたの判断に任せる。

最後に一言。ワシらのサイトに訪れられたのも何かの縁やと思うので、じっくり見られたらええ。手前味噌やが得られることも多いのやないかと考える。結構、法律に関する記述も多いから勉強になる部分があるかも知れんしな。

それには法律家の先生方にも協力して頂いているので法的な裏付けもあるし、サイトの記述が実際の裁判の場で証拠として採用され、有利な判決が下ったというケースもあるさかいな。


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