新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.1150 店を継ぐ人がいないと本社にすぐに潰されると聞いたのですが本当ですか?
投稿者 Mさん 投稿日時 2012.7.18 PM 11:34
父が新聞店の店主ですが、僕には仕事内容が合わなくて継げそうもありません。
しかし、店を継ぐ人がいないと本社にすぐに潰されると聞いたのですが本当ですか?
回答者 ゲン
『店を継ぐ人がいないと本社にすぐに潰されると聞いたのですが本当ですか?』ということやが、身内に跡継ぎがいないと分かったという理由だけで、すぐに改廃(廃業)を通告されることはない。
そんなバカげた話は聞いたこともない。
子供のいない新聞販売店経営者はザラにおられる。そんな人が後継者が不在という理由だけで廃業させられたら、たまったもんやないわな。
そこまで理不尽な新聞社はない。というか、そんなことをしたら経営者のなり手がおらんわな。
廃業するかどうかは、たいていの場合、その新聞販売店経営者本人の意志で決まる。
新聞販売店の経営者交代手続き、および業務引き継ぎ作業は、早ければ2週間程度で終わる。まあ、1ヶ月前に新聞本社に廃業の意志を伝えればええのと違うかな。
新聞販売店の経営権は売れる。新聞社や地域、その新聞販売店の規模、取り扱い部数など様々な事情、状況によって売値は違うてくるが、お父さんが、もう続けられないと判断された時に、それを考えられたらええと思う。
新聞社が「業務取引契約書」の契約を延長しない、つまり、業界で「改廃」と呼ばれとる行為をするためには、それ相応の理由がないとあかん。
極端に店の顧客獲得数が悪いとか、新聞本社の意向に逆らうといったことがなく、普通に仕事をしている状態であれば、まず改廃される心配はないと思う。
ただ、最近は子供に店を継がせる場合、新聞社によれば経営者研修に参加させろと暗に言うケースもあるという。
その場合は、あんたの気持ち次第やが、例え「継ぐ意思」がなくても、お父さんの顔を立てる意味でも、その研修には参加して終わらせておいた方がええかも知れんな。
新聞社は『身内に跡継ぎがいないという理由だけで改廃』することはないと言うたが、その意向に逆らう行為は、そのことを理由にではなくとも担当者次第では睨まれることもある。
性格の悪い担当者に睨まれると、何かと難癖をつけられ、結局、改廃に追い込まれるということも考えられんではない。
後は、お父さんとの話し合い次第やが、形の上だけでも引き継ぐ意思を見せといた方が、今のところは賢いのやないかと思う。
現在、あんたが他に何らかの仕事を持っておられる場合は、「いずれ引き継ぐので、その時に研修に参加する」ということでええのやないかな。
『僕には仕事内容が合わなくて継げそうもありません』ということやが、新聞販売店の経営は何も新聞業務などしなくてもできる。
たいていの新聞社ではWEBサイト上で「新聞販売店経営者募集」というのをしている。これには、既婚者で健康、年齢制限といったものがそれぞれの新聞社で規定されているが、「業界経験者」でないとあかんという決まりはない。
これにも同じような経営者研修というのがあるのやが、それを終了すれば経営者になる権利は得られる。実際、それにより業界未経験者が新聞販売店の経営者になったという方も多い。
あんたの店の規模次第では、経営能力さえあれば、やってやれんことはないのやないかとは思う。
いずれにしても、一番重要なのは、あんたの気持ち次第やから、その点は、良くお父さんと話し合って決められたらええ。
そして、やはりできないということであっても、しばらくの間は対外的な名目だけ「引き継ぐ」という形にしておいても、ええのやないかな。
ワシとすれば、それが一番波風の立たん方法やとは思うが、どうするかを決めるのはあんたや。良う考えて結論を出されたらええ。
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