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NO.1153 メルマガで小沢氏の妻の手紙について触れられていませんが、なぜですか?


投稿者 Hさん  投稿日時 2012.7.25 PM 11:51


初めてメールします。

ネットを検索していて、たまたまそちらの発行されているメルマガ『第214回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■マイナーワーカー同盟座談会 その7 脱原発と消費税増税について』 と『第215回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■小沢新党『国民の生活が第一』の支持率と期待度について』の2週分を拝見しました。

書かれている内容には納得できるものが多く、私も「原発および消費税増税に関するアンケート」にお答えしたいと思っていますが、その設問の中に「質問3.次期総選挙では、どの政党に投票しますか?」とあるのに、多少迷っています。

私は選挙で投票する際には政党よりも候補者の人物、人柄を優先するタイプです。

「消費税増税反対」、「脱原発」については異論はないのですが、私は昔から小沢一郎という人物には問題があると考えています。

新聞や週刊誌に「小沢氏の妻の手紙」というものが報道され物議を醸しています。

その中に、小沢氏が「放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました」という記述があったことに驚きました。

週刊誌はともかく新聞が何の裏を取ることもなく、そのような報道をすることはないと思いますので、事実だろうと考えています。

もし、そうであるのなら、そういう人物が率いる政党を支持する気になれません。

メルマガには、それに関して一切触れられていませんが、どうしてなのでしょうか?

私にとっては重要なことですので、ご回答のほど宜しくお願いします。


回答者 ゲン


『メルマガには、それに関して一切触れられていませんが、どうしてなのでしょうか?』ということやが、ワシらもその週刊誌の記事や新聞記事を読んで知っている。

それらの記事を読んで調べた上、ワシらが下した結論は、それらは「怪文書」の域を出ていない、事実と証拠に基づいた報道ではないと判断して、取り上げるまでもないと考えたさかい、それについてはあえて何も触れなんだわけや。

それに離婚問題というプライベートな事情が絡んでいるので、メルマガで言及するのは、どうかと考えたということもある。

しかし、『週刊誌はともかく新聞が何の裏を取ることもなく、そのような報道をすることはないと思いますので、事実だろうと考えています』、『私にとっては重要なことですので、ご回答のほど宜しくお願いします』ということであれば話は別や。

あまり気は進まんが回答せなあかんと考える。

ワシが、その『小沢氏の妻の手紙』とやらを『「怪文書」の域を出ていない』とする理由、根拠は「事実」を列挙すれば誰にでも簡単に分かることやと思う。

『小沢氏の妻の手紙』の全文については、それを報じた週刊誌の著作権の問題もあり、ここで記述するわけにはいかんが、ネット上に『小沢夫人の離婚手紙、全文公開します!』 というページにそれがあると言うとく。

新聞記事については、


小沢氏は「放射能怖くて逃げた」…妻の告発手紙
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20120623-OYT1T00211.htm より引用


 昨年3月11日の東日本大震災後に、小沢一郎元民主党代表(70)の妻(67)が支援者に宛てた手紙の中で、小沢氏が「放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました」と指摘し、小沢氏に対する不満を吐露していたことが22日、分かった。

「一番苦しい時に見捨てて逃げ出した小沢を見て、岩手や日本の為(ため)になる人間ではないとわかり離婚いたしました」として、小沢氏の政治家としての資質を疑問視している。

 手紙は今月中旬に週刊誌が報じ、民主党所属議員などの間にも出回っている。小沢氏の言動に不信感を抱く議員も出ており、小沢氏が目指す新党結成の動きにも影響を与えそうだ。

 Y新聞が入手したのは手書きで記された11枚の便箋の写し。被災地の衆院岩手4区を基盤とする小沢氏の地元支援者に宛てた文面で、東京電力福島第一原子力発電所事故を受け、昨年3月16日の朝、東京都世田谷区の自宅を小沢氏の秘書が訪れ、「内々の放射能の情報を得たので、(小沢)先生の命令で秘書達(たち)を逃がしました。先生も逃げますので、奥さんも息子さん達もどこか逃げる所を考えて下さい」と言ってきたと明かしている。

 同21日には書生が「東京の水道は汚染されているので料理は買った水でやって下さい」と伝えてきたと指摘し、小沢氏側が、行政当局から独自に未公表段階の情報を集め、行動していたのではないかと推察している。小沢氏が同25日に自宅のある東京から「旅行カバンを持ってどこかに逃げ出しました」とも記している。

 小沢氏が初めて地元入りし、盛岡市の岩手県庁で達増拓也知事と会談したのは同28日だった。妻は、それまで小沢氏が地元入りを避けていた理由について「放射能がこわくて行かなかった」と断じている。

 妻の関係者は、筆跡が真正のものと証言している。

 ◆「逃げていない」、小沢事務所反論

 これに対し、小沢事務所は「手紙は本人の字ではない。放射能を恐れて逃げたという事実はない。どこにどう逃げたのか、こちらが聞きたい。どこにも逃げていないことは証明できる」と反論している。


というのがある。

どう考えても、この報道は頂けん。新聞がするべき報道ではないと思う。週刊誌並の個人攻撃に成り下がっている。しかも、その証拠に不確かなものが多い。

この件は、その人間の品性を問うもので確定した犯罪を犯しているとか、事件の容疑者というのとは一切違う。

警察などからの発表なら、それなりに捜査した上でのものと判断できるから、そのまま報道しても差し支えないが、今回のような記事を書く場合は、新聞社の責任と名において、ちゃんとした取材をした上で報道するべきやと思う。

この報道にはそれがない。

新聞は、客観的な事実と証拠を示すことが大前提で、裏付けのない不確かな報道は自らの首を絞める行為にしかならんから止めておいた方がええと言うとく。

当たり前やが、新聞で叩くのなら、どこからも反論が出ない事実と根拠に基づいた報道をせなあかん。

しかし、この記事は言うて悪いが、事実を誤認、もしくは歪曲したとしか思えん記述が多すぎる。突っ込みどころが、あまりにも多い。

唯一の証拠は『Y新聞が入手したのは手書きで記された11枚の便箋の写し』というものらしいが、それは某週刊誌に掲載されたものを、そのまま引用したにすぎない。

それも何の裏も取らずに。

一言で言えば、その『Y新聞が入手したのは手書きで記された11枚の便箋の写し』の内容はすべてガセや。

しかも、その「ガセ」を立証する根拠がその記事の文中に含まれとるから、よけい始末に悪い。

この記事は、おそらく今後、新聞の汚点となるのは間違いないやろうと思う。もうすでに一部の有識者の間ではなっとるがな。

そんなものを読まされて、それを信じて他で公言することになる読者が可哀想や。頼むさかい、そんなアホなことは書かんといて欲しいと思う。

もちろん、ワシがここまで言うからには、それなりの根拠がある。

現在、分かっている事実を列挙する。

1.「妻の手紙」と称されるものは本人が書いたものとは確定されていない。そもそも、その記事を書くにあたり、小沢氏と夫人本人に直接取材をした事実がない。

そのため、今以て、夫人がその手紙を出したと認めたというコメントはどこにもない。

週刊誌も新聞も、それについては一切触れていないから、取材していないのは間違いないものと思われる。

その『手書きで記された11枚の便箋の写し』とやらだけが一人歩きしている。

普通、新聞で記事にする場合は当事者への取材は当たり前になっているはずやが、なぜか、これに関しては小沢事務所に取材しただけで書いている。

しかも、小沢事務所では、はっきりと「手紙は本人の字ではない」と否定しているわけだから、その手紙の内容が正しいとして報道するなら、その手紙が正しいものであるという証拠を示す必要があるが、それがない。

逆に、「手紙は本人の字ではない」とする証拠ならネットに公開されている。

▼小沢一郎夫人の直筆文字を公開する
http://saeaki.blog.ocn.ne.jp/arita/2012/06/post_6afb.html

これだけでも夫人の字ではないと分かりそうなものやが、もっと決定的に違うのは「夫人の署名」だとされている。

週刊誌では夫人の手紙の署名は「小澤」となっているが、本物の署名は常に「小沢」と書くという。その字体も本来の署名とはまったく違うと。

ワシは、この手紙自体、その内容から見て、夫人以外の第三者が書いた可能が高いものやないかと疑っている。

確かに小沢一郎の戸籍上の名前は「小澤一郎」になっているから、夫人も当然「小澤」と書くはずやという思い込み、憶測に基づいて書かれたものやないかと。

こんなことくらい、ご本人に確かめさえすれば絶対にしない間違いやが、如何せん取材していないがために、こんな初歩的なミスを冒してしまうのやと思う。

そして、このミスは致命的や。この一事で、その手紙は本人のものやないと証明しとるようなものやさかいな。

『妻の関係者は、筆跡が真正のものと証言している』と記事にはあるが、夫人の正規の署名すら知らない『妻の関係者』では、その存在自体疑われても仕方ないのやないかと思う。

本当にそんな人物がいるのかと。

もっとも、一部の新聞では『筆跡鑑定で夫人直筆と断定』したという記事が掲載されとるがな。

一見、その記事があると信憑性を増すかのようにと思えるが、『筆跡鑑定で夫人直筆と断定』というのが、警察の化学捜査、裁判所の鑑定でそれと認定されとるのならともかく、鑑定人次第では違う判断は無数にできるというから、それだけでは何とも言えん。

それに何より、そんな筆跡鑑定など持ち出さずとも、ご本人に「それは私が書いたものに間違いありません」と言わせれば終いやないのかと思う。

その類の記事がどこにもない。

なぜ、それができんのやろ? その答がすべてやという気がするがな。

2.『妻(67)が支援者に宛てた手紙の中で、小沢氏が「放射能が怖くて秘書と一緒に逃げ出しました」と指摘』とあるが、その事実はない。

夫人の手紙では小沢氏が3月25日に逃げたとあるが、その事実もない。その日は都内の自宅、および国会周辺にいたことが大勢の人によって確認されている。

それに、小沢氏は当時、東京世田谷区に住んでいた。

『放射能が怖くて逃げた』というが、東京に住んでいる大半の人たちはそんな行動は取っていないし、当時、そんな発想すら湧かなかったやろうと思う。

東京にいた方が、まだ安心できると考えるのが普通や。それを『放射能が怖くて逃げた』とするには無理がありすぎる。

『内々の放射能の情報を得た』ために逃げたというのが事実であるとすれば、その『内々の放射能の情報』とやらは、よほど東京にいることが危険やという情報ということになる。

もし、そうなら、小沢氏と同じような行動を取った人間が他にも複数いなければ辻褄が合わない。

そういう情報を入手できる立場の人間、国会議員は他にも大勢いたと思われるからや。

その報道はどこにもない。

さらに実際には、小沢氏はその3日後の3月28日に岩手県盛岡市を訪れ、 県庁で達増拓也知事らと会談している。この事実は、当時、新聞各紙が報道しとる。

その新聞記事にも『小沢氏が初めて地元入りし、盛岡市の岩手県庁で達増拓也知事と会談したのは同28日だった』とあるさかい、間違いない。

そうであるなら、『夫人の手紙では小沢氏が3月25日に逃げたとある』というのは、事実とは大きく矛盾する。逃げた者が、その僅か3日後に被災地に行くはずがない。

事実は17日間、小沢氏が被災地に行ったという報道がなかったことや。

もっとも、その間、『小沢氏は側近議員の車を借りて、被災地を視察していますし、食事も洗濯も水道水を使っていたとのウラが取れました』という情報ならネット上にあるがな。

3月28日に盛岡市に行ったのが遅いのかどうか、となるとワシには何とも言えんし、その間の小沢氏の行動についての報道はないから確かなことは分からんが、少なくとも「逃げた」という事実がないことだけは確かやと言える。

その事実を知らん連中がネットの掲示板などで『被災地を小沢氏が初めて訪れたのは震災の10カ月後になって』と書き込み、それを鵜呑みにした者が、プログで広めるという愚を冒しとるから話はよけいややこしくなっとるようや。

ワシらには「書き込み」の裏も取らず、それを目にしただけですぐに文章にするという神経が信じられん。多くはコピペというから尚更や。

そんな程度のものは調べる気になりさえすれば、すぐに分かることやと思うのやがな。

3.『岩手や日本の為(ため)になる人間ではないとわかり離婚いたしました』とあるが、事実は数年前から不仲により小沢夫婦は別居中ということや。

今更、それを離婚理由にするのは違和感がありすぎる。

その別居中という理由については当人同士の問題でもあるから、どうでもええが、離婚すると言うのなら、普通は『数年前から不仲により別居中』を全面に出すもんや。そのための不平不満なら、その事情を曝露するものと思う。

もっとも、本当に夫の支援者にそんな手紙を書く夫人が存在しての話やがな。

その新聞の書き方やと、如何にもそれまで毎日一緒に生活を共にしていて、その一言で愛想をつかしたという風に受け取れる。

『数年前から不仲により別居中』という程度のことは小沢氏の関係者、後援会の人なら誰でも知っていることや。

ましてや小沢氏を叩くことに熱心な新聞社が、その事実を知らんわけがない。それにも関わらず、その記事では小沢夫婦が不仲であるということには触れていない。

なぜか。それを書けば『一番苦しい時に見捨てて逃げ出した小沢を見て、岩手や日本の為(ため)になる人間ではないとわかり離婚いたしました』という言葉が説得力を失うからや。

それ以外には考えにくい。

百歩譲って、その手紙を夫人が書いたものやとしても、夫婦別居中の状況で『一番苦しい時に見捨てて逃げ出した小沢を見て、岩手や日本の為(ため)になる人間ではないとわかり離婚いたしました』と言える妻が存在するやろうかと思う。

普通の感覚の人間なら、別居中でありながら、それでも秘書に命じて『奥さんも息子さん達もどこか逃げる所を考えて下さい』と夫人や家族を心配して気遣う夫を悪く思うはずはないと考えるがな。

それに、本当に『一番苦しい時に見捨てて逃げ出した』ということに嫌悪していたと言うのなら、小沢氏本人、もしくはそれを伝えに来た秘書に、「そんな事は考えずに国民のために踏ん張ってください」と、その意を伝えたと、その手紙に書くのが自然やろうと思う。

それを言っても無視された、受け入れて貰えなかったとした方が説得力を増すさかいな。

それがないということも、この手紙が創作されたものやと疑うに十分やと思う。

また記事には『離婚いたしました』と書かれているが、小沢氏は離婚届に判を押して夫人に渡しているのは事実のようや。

しかし、肝心のその離婚届は役所には、その手紙を書いたとされる時期には提出されていない。未だにないという情報もある。これは役所で調べれば簡単に分かる事実やが、それすら確認していない。。

つまり、夫人はその気になりさえすれば何時でも離婚届を出せる状態にありながら、未だに、その離婚届を持ったままということになる。

『離婚いたしました』と書いた人間が、どうして役所に離婚届を提出していないのか。

それは手紙の内容が本人の意思とは違うという何よりの証やないやろうか。

この他にも週刊誌に書かれいることで事実とは違うことはいくらでもあるが、上記のことで、夫人の手紙の信憑性に大きな疑問があるというのが分かって頂けるやろうと思う。

そして、この夫人の手紙と称するものが、今になって曝露され、しかも消費税増税で反対するであろうと思われていた民主党の議員たちにタイミングよく配布されているのも事実や。

こういうのを昔から「怪文書」と呼んでいる。

消費税増税とは、まったく関係のない話で、小沢氏個人を貶める事でその意思を鈍らせる、削ごうというのは、あまりにも稚拙で前時代的な手法やと思うが、未だに、そんな戦法を採っている人間が存在していることに驚く。

いずれにせよ、小沢氏を貶め、消費税増税反対阻止に「夫人の手紙」とやらが利用されたのだけは間違いないと言える。それだけでも怪しいわな。

ワシらは、その事を調べていてすぐそれと分かった。それ故、取り上げるまでもないと考え、メルマガでは、あえて何も触れなんだわけや。分かって貰えたやろうか。

後は、どう判断されるかは、あんたの自由にしてくれたらええ。


原発および消費税増税に関するアンケート募集のお知らせ


メルマガ、『第215回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■小沢新党『国民の生活が第一』の支持率と期待度について』 で『原発および消費税増税に関するアンケート』の募集をしましたが、ここQ&Aでも募集しますのでよろしくお願い致します。


原発および消費税増税に関するアンケート募集内容


質問1.今後原発を推進することに賛成ですか、反対ですか?

質問2.消費税増税に賛成しますか、反対しますか?

質問3.次期総選挙では、どの政党に投票しますか?

質問4.政治について望みたいことやご意見など何でも結構ですので、教えて
下さい。


今のところ特に閉め切り期限は設けていません。

頂いたご意見、結果は当メルマガ、およびサイトに掲載する予定ですので、その思い、声を届けたいとお考えの方は、是非、ご参加ください。(メルマガ発行者 ハカセ)


ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート 
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