新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1177 セールスの給料について


投稿者 匿名希望さん  投稿日時 2012.10.15 AM 7:19


専業してる者ですが・・・

先日拡張員してる方から給料明細を見せていただきましたら、なんと毎月70万から100万ももらってたので「なんでそんなにたくさんもらえるのか?」と思い聞いてみたら「ポイントがうまく行けばそのポイントに応じてボーナスがもらえるのでそのボーナスをたせばそのぐらいになるよ!」と言われました。

月にカード70枚から100枚ぐらいあげてるみたいです。その拡張員の給料というのを見て僕も専業してるのが馬鹿らしくなりました。

昼ごろからきてそんなにもらえるのであればセールスも悪くないなあとか思いましたがいかがですか?

また、セールス(拡張員)の仕組みも教えてください!

それと拡張員はなぜに遊ぶ方が多いのか?

離婚してる方が多いのか?

教えてください!


回答者 ゲン


『先日拡張員してる方から給料明細を見せていただきましたら、なんと毎月70万から100万ももらってた』ということやが、成績次第で稼げるのが拡張員やから、そういう人間がいても不思議やない。

『月にカード70枚から100枚ぐらいあげてるみたいです』ということなら、新聞拡張団次第では、そのくらいの稼ぎにはなるやろうと思う。

拡張員に限らず、営業職は成績次第で稼げる仕事や。裏を返せば成績が悪ければ稼げないということも意味する。そこのところを押さえておいてほしい。

『その拡張員の給料というのを見て僕も専業してるのが馬鹿らしくなりました』と言われる人は結構多い。

しかし、この業界では拡張員から専業になった者は多いが、専業から拡張員に転身した者はいないこともないが少ない。

これの意味するところは一つ。平均すると拡張員より専業の方が収入面では安定しているからや。

拡張員はカード(契約)を上げなければ金にはならない。皆が皆、『月にカード70枚から100枚』のカード(契約)を上げられるのなら問題ないが、「坊主」といって契約ゼロで終わる者もおる。

契約ゼロの者は当然やが、一銭も稼げない。稼げないどころか、その日の活動費はマイナスになる。そういうのが続けば赤字にもなる。稼げる者がいてる反面、そういう稼げない者もいとる。

その点、専業は給料の多い少ないはあっても仕事して無給ということはない。某かの金は稼げる。食っていくという一点に関して言えば専業の方が安定していると言える。

一般的な拡張員は、新聞拡張団にもよるが、稼げると言える者は全体の2割程度、食ってトントンというのが4割、稼げず赤字になる者が2割。そういう世界や。

稼げず赤字になる者には悲惨な運命が待つ。それについて参考になりそうな話が『第28回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■一枚のお助けカード』 と『第29回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■勝ち組、拡張員?』 にあるので、読んで頂けたらと思う。

その中では、稼げない拡張員が専業になって成功したケースについて話しているが、専業から拡張員になった者で成功したという例は知らん。どこかには、そういう人がおられるのかも知れんがな。

あんたに『稼げると言える者の2割』に入れる自信があるのなら拡張員になるのを止めはせん。

しかし、前回のあんたの相談内容にあったように、てんぷら(架空契約)カードを上げて苦しんでいるようでは、『稼げず赤字になる者2割』に入る確率の方が高いと思う。

そんなあんたから、『昼ごろからきてそんなにもらえるのであればセールスも悪くないなあとか思いましたがいかがですか?』と言われても、返答に困る。

単に、「ええなあ」とあこがれる、羨ましいと考えるだけなら、それはそれでええが、拡張員になろうと言われるのなら、「止めといて方がええ」としかワシには言えん。ドツボに嵌るのは目に見えとるさかいな。

もっとも、どうされるかは、あんたが決めるしかないがな。よけいなお世話やと言われれば、それまでや。

あんたは拡張員くらい簡単になれると考えておられるのかも知れんが、昔ならいざ知らず、現在は狭き門やというのは知っておかれた方がええ。

特に名の通った、そこそこの規模の拡張団への入団はな。まず拡張団の数そのものが激減していて拡張員の募集自体が少ない。昔のように新聞に求人広告が載っているケースは極端に少なくなっとる。

また例え募集があっても経験者を雇うケースは少ない。あんたは専業やから拡張経験者と呼べるかどうかは微妙やが、採用基準からすると下位の部類にはなると思う。

現在は、大学の新卒者を中心に募集している拡張団まである。もちろん、そのための入社試験もある。入社試験も有名大学出身者ほど有利なのは他の企業の採用条件と一緒や。

学歴もやが、年齢も若いほど有利になる。採用する側は当然のことながら、採用基準を満たした人材から雇用していくさかいな。失礼やが、年齢の点でも、あんたは不利になるのやないかと思う。

もちろん、そんな拡張団ばかりやなく、中には学歴年齢不問という所もあるが、誰でも雇うというのは今の時代、あまり程度がええとは言えん可能性の方が高い。すべてが悪いということでもないが。

『また、セールス(拡張員)の仕組みも教えてください!』ということやが、現在日本には大小合わせて1千社近くの新聞拡張団があると言われとるが、その会社毎にその仕組みが大きく違うから一概にこうやとは言い切れん。

月給制の所もあれば、未だにフルコミといって、下請けの個人事業者として雇う所もある。それによって報酬額も、いろいろな違いがある。同然、収入にも大きな違いが出る。

拡張員自身が「天国」と言う拡張団もあれば、「地獄」のようやと形容する所など、それこそ千差万別、数限りなく存在するとしか言いようがない。

よくネット上で、「拡張員の給料とは」とか「カードの報酬額とは」と言って、さもそれが業界のすべてでもあるかのように吹聴しているサイト、ブログ、ツイッターなどがあるが、それらに記述されている内容が間違いとは言わんが、それはその人が経験した、あるいは知り得た狭い範囲の事実でしかないと言うとく。

共通して言えるのは、出勤時間が平均午前10時から11時くらいの間で、終了時刻が午後8時から9時前後。休日は一般の企業に比べて極端に少ない。月4日というのが一般的やが、成績次第では返上というケースも多い。外で仕事するため天候に左右されやすい。ノルマが設定されていて、それ以上に成績を上げれば稼げるが、それ以下やと稼げないといった、ところやな。

それ以外は、それぞれの新聞拡張団に入社することでしかその確かな事は分からんやろうと思う。面接で分かる部分もあるが、面接の内容どおりではないというケースも多分にあるさかいな。

『それと拡張員はなぜに遊ぶ方が多いのか?』というのは、すべての拡張員が遊ぶということでもないが、俗にサボるという者が多いのは確かや。

理由は、人それぞれいろいろあるが、一番大きな要素は、自由にできるからということやろうと思う。拡張員に限らず営業の仕事をしている者でサボり癖のある者は多い。

人の目の届かないところで自分を持して仕事ができる者は少ない。言い換えれば、自分に勝てる者が少ないということや。自分で自分の気持ちに負けてしまうわけやな。

「ちょっとくらいサボっていても誰も見ていないからええやろ」と。

拡張員の場合は、昼間は比較的在宅率が悪いということであまり動かず、客の在宅率の高い夕方以降に集中して仕事しようと考える者もいる。

そんな拡張員の中には、夕方の時間に集中して効率よく動くことをあれこれ考えているケースも多いのやが、実際には何もしていないように傍目に映るさかい、サボっているとしか見えないケースもある。

先ほど天候に左右されると言うたが、大雨とか台風を別にすれば、真夏の暑い日中や真冬の極寒で長時間活動するのが辛いというのもある。そんな時は適当に休憩を取ることはよくある。それも一面から見ればサボっているということになるわな。

あるいは、その日はもう十分な契約が上がったということでサボるという者もいる。

もっとも、契約が上げっていなくても、パチンコなどに嵌って夢中になり、仕事を忘れるという者もおるがな。

サボる理由というのはいろいろやが、総体的には、怠け癖のある者が多いということやろうと思う。

まあ、何の仕事もそうやが、自分に甘えとるようではあかんということや。サボるというのはその心の表れやと。

これ以上は止めとく。あまり言うと天に唾することにもなるさかいな。ワシも何やかやと理屈をつけて適当にサボることも多いしな。

どんな理由があれ、動いていなければ他人からはサボっていると見られる。拡張の仕事とはそうしたもんや。

『離婚してる方が多いのか?』というのは、どういった根拠をもとに言われておられるのかによって違うてくると思う。

あんたの周りの拡張員さんに離婚されている方が多いというのは、たまたまということも考えられるさかい、それを根拠にされても弱いと言うとく。

ただ、一般的には拡張員には独身者が多く、離婚歴のある者も少なくないとは思うが、それは拡張員をしているからという事とは少し違うと思う。

結婚している拡張員の家庭で離婚が多く発生するというより、離婚してから拡張員になったというケースの方が圧倒的に多いはずやと考える。ワシの知る限りの拡張員はそうや。

ただ、実際のところは拡張員と離婚率との間の因果関係を研究でもせん限りは、その実態など分からんのやないかなと思う。決めつけることはできん。

ワシ自身もバツ1やが、そんな人間は拡張員に限らず世間にはナンボでもいとるのと違うやろうか。ワシには、そうとしか答えようがないがな。


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