新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.121拡張団の求人募集について
投稿者 デコトラさん 拡張団団長 投稿日時 2005.7. 5 PM1:00
おひさしぶりです。
先日、ある新聞に求人広告を載せたところ、面接希望者が来られました。その方は、現在、他団に所属しているとのことです。
その人の話を良く聞くと、私の知っている団でした。しかも、同新聞、同地区の団です。その人から、その団のあまり良くない内情も聞かされました。
私は、その団との今後の為、遺恨等残したくないので、その人の採用はお断りしました。
実は、これに似たようなことは今回で2度目なのですが、これから以降の対策をどうしたらいいでしょうか?相談に乗っていただけますか。
正直、言いまして、現在、拡張員が不足していますので、人材は一人でもほしいわけです。
面接に来る人間を断るのも、広告費の無駄にもなりますし、そうかと言ってトラブルの種を背負い込むのも嫌ですし迷っています。また、断りの言葉をその都度、考えるのも、結構、大変です。
何か良い方法はないもんでしょうか?ゲンさんだったら、何か良い考えがあるのではないかと思いましたので、よろしくお願いします。
回答者 ゲン
『その人の採用はお断りしました』ということやけど、それは正解のようにワシも思うな。知り合いの団との付き合いということだけのことやない。その面接に来た人間にも大いに問題ありと思うからや。
以前、自分のおった団の内情を暴露するというような人間は信用出来んと思う。どんなことがあろうと、それだけはしたらあかんことやからな。
どんな理由があろうと、そこでめしを食うてた以上、他で悪口になるようなことを言うたらあかん。
自分を良く見せようとするために、そう言うのやろうが、聞く側はそうは受け取れんわな。少なくともワシはそうや。それに、その人間の神経も計りかねる。
ワシも、いろいろあって過去2度、団を替わっとるが、その都度、新聞社はおろか、地域もすべて変えた。仁義を通すとかと言うことやなく、それが当たり前のことやと思う。
同新聞、同地区というのは、当然やが、その客もそのまま引き継ぐということになるし、その団の顧客情報もその人間が持って来ることになる。
それで、トラブルにならん方がおかしい。下手をすると、あんたが意図してそうさせたと思われる。引き抜きには、そういうことがあるからな。
その人間に、あんたの所に迷惑がかかるかも知れんという配慮は伺えん。自分さえ良ければええという輩や。当然、そういう人間は自分を売り込むのに、相当な話をしとると思うが、それも信用せん方がええやろな。
その人間は、自分のことだけしか考えとらん。例え、あんたの団で雇うたとしても、また、他にええ所が見つかれば、簡単に同じことをする。あんたの所の顧客情報と一緒にな。
ワシも、この世界にどっぷり浸かっとるから、きれい事の通用せんくらいのことは良う承知しとるつもりや。実際、日々、そういう類の引き抜きというのはあるからな。ワシもそういう誘いは受けたことも何度かある。
メルマガ『第27回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ヘッドハンティング』でも、そのことに触れとるが、この業界は結構、そういうのは活発や。
金使うて広告出して、それで面接に来ただけやのに、引き抜き扱いされたら、あんたもたまらんやろ。今回は、それで断ったということやから、問題はないやろと思う。
ただ、ワシは、実際には、その人間を見てないから、ワシの独断でしか言うてないということがある。
例えば、その面接に来た人間が本当は真面目で、以前の団がえげつないということも考えられる。真面目に仕事したいのに出来んということも、あるかも知れん。
それでも、今回のように何らかのトラブルが予想される場合は、採用は控える方が賢明やろと思う。
次のためにということやけど、この際やから、あんた所の団の採用規定というのを決めといたらどうやろ。
面接に来た人間にも、その都度、説明せんでも、うちには、こういう採用規定があるから雇えないと簡単に言えるしな。
全くの経験のない素人は、その人物次第で採用しても問題はないと思うから、特に取り決めもいらんやろ。教えたらええだけのことやからな。
問題は経験者や。今回のことで言えば、同団、同地区の拡張員は雇えないというのを、その項目に入れといたらええと思う。
経験者は、現在の所属団との円満退社に限るというのも、採用規定の一つには入れといた方がええな。
今は、どこでも拡張員の登録というのには厳しくなっとるから、問題を抱えとる拡張員やと、それが発覚しやすいということもあるしな。
あんたの所の団の禁止事項も入れといたらええ。もっとも、あまり厳しく言うと、来る者も来んかな。
ワシは気楽に言える立場やから、そう言うだけで、最終的には、あんたが判断せんとしゃあないと思う。
ただ、中には、あんたの判断で、これはと思える人材に出会うことがあるかも知れん。どうしても、ほしいと思えるくらいのな。
その場合は、その面接者に、まず、現在いとる団を辞めて貰ってから、相手の団にその人間を雇うことを伝えたらどうかな。何でもそうやが、正直に言うた方が結果はええ場合が多い。
「面接に来られた○○さんと言われる方ですが、話をお聞きしたら、以前、そちらの団で仕事をされていたということが分かりました。つきましては、そちらで支障がなければ、当方で雇い入れたいと思うのですが、よろしいでしょうか」
直接、バンクの共有がなく、トラブルもなしに辞めとる場合なら、大抵は異論は挟まんやろと思う。
基本的に、職業の選択の自由は法律的にも保証されとるわけやから、異論を挟む方が、おかしいとされる。まして、拡張員は表向き、個人事業者という立場やから、どこと取引しようと自由とも言えるしな。
もちろん、これは、その面接者の都合もあるやろから、その承諾も必要や。こういうように、筋を通すと揉め事は少なくて済む。
これは、何も拡張員に限ったことやなく、一般の営業会社でも、きちんとした所は大抵はそうしとる。
大きな声では言えんが、ワシが昔、おった建築屋の営業会社では、引き抜いた人間でも、そう言うて、元おった会社に通達しとったからな。
それに、こうするメリットは、単に筋を通すということで、文句を言われにくいということだけやなく、その面接者の実態も分かりやすいということがある。
その面接者が、嘘を言うてる場合も考えられるからな。それが分かるということや。しかし、いずれにしても、人を雇うということは難しいと思う。
特にこの業界は、人間がすべてというところがある。ええ人間が集まらな、ええ仕事も出来んし、大きゅうもなれん。当たり前のことやが、新聞の契約は人が集めるものやさかいな。
その人材をどれだけ集められるかどうかは、あんた次第や。この業界は、トップ次第で伸びることもあり、つぶれることもある。甘い世界やないからな。
人材確保と頭数揃えとは、根本的に違うと思えば、自ずからどうすればええか、分かるのと違うやろか。どちらを重要視するかは、あんたの判断で決まる。
もっとも、その程度のことは、あんたも分かっとるはずやから、ワシに相談というのも確認のためやろと思う。
これは、結構、大事なことで、どんなことでも判断を誤らん人間というのは、人の意見を良う聞くもんや。反対に、下手を打つ者は、何でも独断専行することが多い。
その点、あんたなら大丈夫や。自分の判断に自身を持ったらええと思う。