新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1217 クーリング・オフ期間経過後の解約について相談させてください


投稿者 匿名希望さん  投稿日時 2013. 4. 6 PM 10:21 


今年の一月末「ノルマがあと一件、これを取れないとクビになるかもしれないので2月から6か月分新聞を取ってくれますか? お金は毎月月末にお持ちします」と言われました。

その際、販売店の人にはこの事がばれるとクビになるので内緒にしておいてくれとも言われました。

疑わしかったのですが、あまりに切羽詰った雰囲気とそのサラリーマンの所属(そのセールスマンの名前と電話番号)などもあったのでつい契約してしまいました。

その後、2月末になってもお金を持ってこず、何度か電話したところ3月の頭に2月分のお金は持ってきました。

「申し訳ありません、今月(3月)の25日までには持ってきます」と言って帰って行きましたが、やはりその月も持ってこず、それ以降電話や留守電にメッセージを入れても何も反応はありません。

その後、いろいろ調べたらこの手のケースがたくさんある事がわかり、この契約を解除できないかと考えています。

とりあえず、その拡張員の電話に「残り5か月分のお金を持ってこないのなら販売店や生活消費センター・新聞の本社に連絡を入れる」とだけ伝え、それでも反応が無い場合は行動しようかと考えています。

払った新聞代(3月分)の返還などは考えていなく、新聞の解約だけできれば良いのですが契約から時間も経過しているのであきらめて8月まで新聞を取るべきか、違約金や拡張員からの仕返し覚悟で契約解除するべきか悩んでいます。

アドバイスをいただければ幸いです、よろしくお願いいたします。


回答者 ゲン


あんたのケースは業界で『後爆』と呼ばれ、後で約束が違えられるという典型的なものや。

もちろん、業界では禁止行為に指定されていて、その拡張員が『販売店の人にはこの事がばれるとクビになる』と言うとるとおり、発覚すればそうなる可能性が高い。

ただ、あんたの言われるように『いろいろ調べたらこの手のケースがたくさんある』というのは確かで、何年も前から禁止行為に指定されているにもかかわらず未だに後が断たんところからすると、業界としてどこまで徹底しているのかは甚だ疑問やけどな。

『この契約を解除できないかと考えています』ということやが、その事実を新聞販売店に通報すれば、所属の拡張団と拡張員員の名前と電話番号が分かっとるのなら、かなりの高確率であっさり解約に応じるのやないかと思う。

当然やが、そんな違反行為をするような者は他でも同じようなことをやっている可能性が高いさかい、その販売店でもある程度把握しとると考えられる。

あんたの訴えにより、その拡張員の入店を拒否できると踏めば、そうする販売店もある。当たり前やが、新聞販売店にとって、そんな拡張員の存在は「百害あって一利なし」やからな。入店して欲しくないはずや。

ただ、ごく稀に、「そちらとセールスとのやり取りは、うち(販売店)には関係ない。契約しているのは確かだから解約できない」と拒否する新聞販売店もある。

あるいは、その拡張員と結託していて、「そんな事実はない。変な言いがかりをつけないでくれ。何か証拠でもあるのか」と開き直ってくる販売店もあると聞く。

今までのあんたと、その拡張員とのやり取りは、おそらく口頭で交わされただけのものやと思う。その会話を録音していなければ、証拠を示せと言われても難しいわな。言うた言わんの水掛け論に持ち込まれてしまう。

その場合に備え、「これ以上は待てませんので、すぐに連絡をしてください。お互い、良い方法を考えましょう。もし○○日以内に連絡がない場合は販売店や生活消費センター、新聞の本社に連絡を入れます」というのを、その拡張員の留守番電話に入れておけば、連絡してくる可能性が高いと思う。○○日以内というのは、あんたの待てる日数でええ。

あんたの言う『残り5か月分のお金を持ってこないのなら販売店や生活消費センター・新聞の本社に連絡を入れる』というのでも別に構わんが、それやとその拡張員は逃げ場がなくなったと考える場合がある。

1ヶ月分の新聞代も満足に持って来られない者が『残り5か月分のお金』を持ってくることなど不可能やさかいな。

逃げ場のなくなった拡張員は、例えあんたが『販売店や生活消費センター、新聞の本社』に通報したとしても、「それは客の言いがかりや。俺はそんなことを言うた覚えはない」と言ってあんたと全面対決に持ち込もうとするかも知れん。そうするしか、その拡張員に道はなくなるさかいな。

そうなると、あんたも少し面倒なことになると考えられるさかい、ここは穏便な態度を装って連絡を待った方が得策やと思う。

その拡張員と連絡が取れた場合、穏やかに接していれば、今までと同じような会話に終始するはずやさかい、その会話の内容を録音しておくことで証拠が得られ、その後の対応が有利になる。

ただ、その拡張員との連絡が取れた場合は、一応その言い分は聞いておいた方がええ。おそらくは次から間違いなく金を持って来ると言うと思うが、それを違えた場合は通報すると念を押しておけば反論もできんやろうしな。

人を追いつめるにしても、ある程度の逃げ道は残しておいてやることや。そうしておけば、悪い結果になったとしても、約束を違えた自分が悪いと考えるさかい、恨みを買うことも少なくて済むと思う。

その会話の証拠があれば、その販売店も知らんとは言えんから、比較的簡単に解約に応じるものと考えられる。その事実を新聞社に知られるのは、販売店としては避けたいはずやさかいな。

『新聞の解約だけできれば良いのですが』ということなら、その販売店に通報すれば、今のままでも解約できる可能性が高いとは思う。その拡張員から何の連絡もなければ、そうするしかないわな。

『契約から時間も経過しているのであきらめて8月まで新聞を取るべきか』というのも、あんた自身『疑わしかった』と思っていたにもかかわらず、新聞代がタダになるという本来、あり得ない事を信じてしまった落ち度、責任を感じられて、そうされるのなら反対するつもりはない。

社会勉強をしたと思ってその新聞代の支払いをすることで、次からはそうした甘い誘いには絶対に乗らんやろうから、長い目で見れば良い選択やったと思えるのやないかな。

『違約金や拡張員からの仕返し覚悟で契約解除するべきか悩んでいます』というのは、このケースで違約金が発生する可能性は少ないと思う。タダにするという以外で何かサービス品でも貰っていたら、その返還はせなあかんがな。

また、『拡張員からの仕返し』というのも、ある程度の逃げ道を与えた上で対処すれば、それほど考える必要はないと思う。

あんたと似たようなケースで販売店や新聞社へ通報したことにより拡張員が契約者に仕返ししたという事例は、今のところないさかいな。少なくともワシらは知らん。

まあ、それもワシら業界関係者から見れば当然のことやがな。

万が一、その拡張員が、あんたに仕返しをした場合どうなるか。その程度にもよるが、事件に発展した場合、その拡張員が所属していた拡張団は新聞社から廃業に追い込まれる可能性が高い。廃業にならんまでも無事には済まんと考えられる。その新聞販売店同じや。

そうなると、その拡張団や新聞販売店は、その拡張員に対して黙ってはおらんやろうから、タダでは済まんものと思う。普段、拡張員は拡張団を恐れているのが普通やから、あんたに仕返しする前に、我が身の危険を先に考えるはずや。

今まで、あんたのようなケースで、通報した契約者に対して仕返しなどといった行為がない最大の理由は、それやと思う。ワシが、それほど心配せんでもええという所以や。

但し、絶対に仕返しがないとは断言できん。世の中、常識の通用せん気の狂うた人間はどこにでもいとるさかいな。一応の用心はしておいた方がええやろうと思う。

それら諸々の事を考慮して、どうするか判断されることや。そして、問題がややこしくなって困るようやったら、またワシらに相談してくれたらええ。いくらでも相談に乗るさかい。


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