新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1233 アプローチトークの間について


投稿者 ブライキングボスさん  投稿日時 2013. 7. 9 AM 0:59 


こんにちは、久々に質問させていただきます。

現在アプローチに非常に苦しんでいます。(前からですが)

と言う事で、今回はアプローチトークの間に関してなんですが、私の場合、だいたい冒頭で「こんにちは、私○○新聞○○販売所の○○と申します。」と言った後に、過去読者、他紙読者、不購読者、転入者、等に分けて本題に入る訳ですが、ゲンさんは「」の後に話しかけた人の反応を確認するために一瞬間を開けた方がいいと思いますか?

(ハイの返事の感じの良さ、又は全くの無視等)

それともどんな反応をしているかなんかはお構いなく、間を開けずにこちらの言いたいことをとりあえずゆっくりでも、言ってしまってそのあとはその時の状況に合わせて話を進めたほうがいいと思いますか?

私は間を少々開けて反応を確かめてから話を進めてい行く事が多いのですが、うちの所長は「間髪入れずにとりあえず言いたいことを言っちゃうんだよ!」という考えです。

それを聞いた時から、両方実践してみてはいるのですが、イマイチ良いのか悪いのか分からない状態です。

この件に関してゲンさんの考えをお聞かせください。

人それぞれで、正解は無いのはわかっているのですが、最大公約数的な考えに当てはめた場合どう思うか? で結構です。

よろしくお願いします。


回答者 ゲン


『話しかけた人の反応を確認するために一瞬間を開けた方がいいと思いますか?』ということやが、あんたの言う『最大公約数的な』見地に立つと、その一瞬の間を開けることで断られるケースの方が多いやろうと思う。

そもそも新聞勧誘というのは、相手の都合などお構いなしに、いきなり押しかけて行く仕事やさかい、大半の人にとっては迷惑なことやと考えといた方がええ。

当たり前やが、人は迷惑やと感じた人間に対しては追い返すことしか考えんものや。ゆっくり話を聞こうという気になる者は皆無に近い。

この拡張の仕事は「ええ、ところに来てくれた」とか「待ってたんや」と言うてくれることがないわけやないが、そういうのは砂浜で一粒の米を見つけるより確率が悪い。

大半の客は、「どうにかしてこの場は断る」ということに集中しとるケースが多いと考えていてちょうどや。そんなとき、間を開ければ、それこそ間髪入れず「結構です」、「入りません」と断られるのがオチやわな。

『それともどんな反応をしているかなんかはお構いなく、間を開けずにこちらの言いたい』ことを言うということに対して、あんたはどこか抵抗があるように見受けられる。

そのために『とりあえずゆっくりでも、言ってしまって』ということになっておられるのやろうが、そのゆっくりの度合いによれば、その言葉の途中を遮られて断られてしまうこともある。

そんな調子では、肝心なセールス・トークをする前に断られてしまったという経験があるのやないかな。

あんたの『私は間を少々開けて反応を確かめてから話を進めてい行く』というやり方より、所長の『間髪入れずにとりあえず言いたいことを言っちゃうんだよ!』の方が、確率的には好結果を生む場合が多い。

おそらく、その所長も理屈ではなく、その方法を実践して成果を上げて来られた経験からそう言うとるのやろうと思う。

この仕事は、客に勧誘トークを仕掛けるまでが難しいわけやさかい、せっかくそのチャンスを貰ってトークすることができとるのやから、そのまま終わりまで話さな損やわな。

その間に一気に説得してしまうか、「おっ、そんな話は初耳やな」、あるいは、「それは得かもしれんな」、または「面白い人やな」と思わせ、その客に聞く耳を持たせ、「迷惑な人間」という先入観を消すことや。

そこから先なら『その時の状況に合わせて話を進める』のでも構わんと思う。

また、そういう状況になれば、相手の話を聞くことが効果的に作用する場合も多い。まずは、客に、あんたが「迷惑な人間」やないということを印象づけることが肝心やわな。

ワシがよく勧める「雑談トーク」というのは、そのためにあるものやと知っといて欲しい。

例えば、過去読者に対しては、

「お久しぶりです。○○新聞○○販売所の○○です」と切り出す。このとき、面識がなくても「お久しぶりです」と言えば、過去読者なら「以前に来たことがあるのかな」と勝手に考えるさかい、この段階で多少警戒心が緩む。

続いて「ご主人(奥さん)が他紙に浮気されておられる間、実は当店では画期的なサービス(お客との取り組み)を始めまして……」とその説明をする。

これは実際に、あんたの店のサービスが他紙よりも良ければ、それをアピールするのでもええし、同等か、それ以下であっても、サービス品を工夫することで対処すればええ。

このサービス品の工夫については、『第84回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その2 拡材について』 の中の「金をかけずに済む拡材サービス方法のあれこれ」と題して細かく説明しているので参考になるのやないかと思う。

お客との取り組みに関しては、『第65回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■ある新聞販売店の取り組み その1 哀しき孤独死をなくせ』 や『第86回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■社会に貢献できる新聞の営業法について』 の中の「社会に貢献できる新聞の営業法あれこれ」などが参考になるのやないかと考える。

他紙読者、特に長期読者と言われる客に対しては、現在のサービス面の不足を突くというのが比較的効果がある。

「はじめまして、○○新聞○○販売所の○○です。ご主人(奥さん)のところでは△△新聞をご購読されておられると聞いたので、寄せて頂いたのですが」と言えば、たいていは「誰から聞いたのか」と尋ねてくる場合が多い。

例えそう言われなくても、そのまま「実は先日、近くの○○町にお住まいの○○という方が、ご主人と同じ△△新聞を取っておられたのですが、新規のお客にばかり良いサービスするのに、長年購読している客にはサービスが何もないと言われ、当店の新聞をご購読して頂きました」と言う。

実際に、そういう客がいればベストやが、いなくても一般的には長期読者ほど何もサービス品を渡されていないのが普通やさかい、「そのとき、そのご主人に3ヶ月だけでも良いので当店の新聞に変えて頂くと、その販売店も次からはサービスするはずですからと言って納得して貰いました」と言う。

客には、一時的に変えることで、次からはその新聞販売店も新規の客並みにサービスするはずやからと強調するわけや。実際、そうなる可能性が高いさかいな。

長期購読者を落とす手口の一つやが、ワシの経験上、このやり方は効果的やと思うとる。

不購読者については、『第103回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■2010年からの新聞営業講座……その5 無読者対策について』の中に「新聞営業における無読者対策について」というのが参考になると思う。

転入者については、上記のいずれかに該当するケースが多いさかい、臨機応変に対処することや。たいていは早い者勝ちでいけるとは思うがな。

今まで説明したような話を雑談として話すわけや。ただ、それらを丸暗記するには情報量が多すぎて大変やさかい、適当にあんたの話しやすい部分だけピックアップすればええ。

まあ、それらの話を最後まで聞いてくれる人なら脈はあると思うよ。

ただ、勧誘トークには微妙なタイミングと機微というものが必要で、それについては文章だけの説明では分かりにくいかも知れんな。

タイミング良くというか、現在、当サイトで『第1回「新聞拡張員ゲンさんの嘆き」オフサイト・セミナー』という企画をしているので、それに参加されるのも方法やないかと思う。

開催日時は9月8日。翌日が新聞休刊日。場所は東京国際フォーラム内。セミナー参加費は1万円。

あんたが、その日、出向くことが可能なら、その道の超一流のプロが勧誘の極意について講義するので、得難い経験になるのやないかと思う。損になることは絶対ないと保証する。

ただ、現在は締め切り期間が過ぎていて、定員に余裕があるので追加募集しとるだけの話で、いつ終了になるかが分からんさかい、そのつもりがおありなら、急がれることや。

営業に関する相談をされた方で、そうされた方がええと判断したすべての人にそう誘っているが、それを千載一遇のチャンスと受け取るか、その必要はないと考えるかは、その人の判断次第やけどな。


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