新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.1238 特定商取引法を守らない勧誘員について
投稿者 T.Tさん 投稿日時 2013. 8. 9 PM 7:25
ハカセ様、ゲン様、お世話になっております。
本日、久しぶりに新聞の訪問販売が来たので報告、相談させていただきます。(ちなみに、私は過去読ですがA新聞に嫌気がさして完全無読になって2年です)
本日、訪問者がありました。(もともと、うちにアポなしで来るのは9割がた訪問販売なのですが。)
そのときの会話です。
私「はい」
客「ごあいさつに参りました」
私「はい、どちら様ですか?」
客「ごあいさつに参りました」
私「だから、どちらさまですか?」
客「・・・・・・」
それで何も言わずに立ち去りました。
挨拶に来たのに自分の名前や所属すら名乗らないとは人を馬鹿にしているとしか思えない人物です。
そのあとの様子を観察しましたが、それらしいバイクに乗って立ち去っていったため、おそらく新聞の勧誘かと思われます。
そもそも私とまともに会話すらしようとしていない時点で訪問販売以前に人として論外なのですが、気になるのは最初の文句です。
「ごあいさつに参りました」
これは、特定商取引法第三条に違反する行為かと思われます。
※特定商取引法 第三条
販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売をしようとするときは、その勧誘に先立つて、その相手方に対し、販売業者又は役務提供事業者の氏名又は名称、売買契約又は役務提供契約の締結について勧誘をする目的である旨及び当該勧誘に係る商品若しくは権利又は役務の種類を明らかにしなければならない。
この勧誘員が全てとは言いませんが、少なくとも一人そのような低レベル勧誘員がいることは事実です。
私のように訪問販売に慣れて断り方を心得ている者には挨拶もせず逃げ出し、この法律を知らない方の無知につけこんで勧誘を行うようなやり方が常套手段と化しているような印象を受けます。
確かどこかの記事でゲン様も「最初に勧誘する旨を述べることを強制されるのは厳しい」といったことを述べていたと思われますが(記憶違いでしたらごめんなさい)
私のように訪問販売を嫌う人間から言わせていただけば、善良な企業が良質な商品を売るのであれば、特定商取引法の条項は守って当然のことであって、その範囲内で十分な勧誘を行える。それを破る企業は商品の改善努力や営業の努力の足りない悪質企業である、と。
ゲン様に関しましてはこのようなことは行っていないと信じておりますが、このような基本的な法律も守れない低レベルな勧誘を行っているのが新聞拡張団の現状なのですか?
また、それを改善するためにゲン様はどのようなことを行っておられますか?
回答者 ゲン
あんたが、『挨拶に来たのに自分の名前や所属すら名乗らないとは人を馬鹿にしているとしか思えない人物です』と言われ、憤慨される気持ちはよく分かる。
ワシも十中八九、新聞の勧誘員やろうとは考えるが、「それらしい」というだけでは確定的なことは言えん。また、法律違反を指摘するには、最低限度、相手を特定せなどうにもならんから、それでは弱い。
『これは、特定商取引法第三条に違反する行為かと思われます』と言われとることやが、残念ながら、この程度では、その罪に問うことはできんやろうと思う。
「ごあいさつに参りました」と言うただけでは、訪問の目的が勧誘にあったのか、どうかは確定的やない。例え九分九厘、新聞の勧誘やろうと推測できても、憶測の域を出ることはないさかいな。具体的な不法行為でもあったのなら、状況証拠や推量であっても心証というもので裁かれることもあるが、何もないとなれば尚更や。罪に問いようがない。
この場合、「ごあいさつに参りました」と言うた後、「どのような?」と訊けば、勧誘を始めた可能性が高いとは思う。その時に「どちら様ですか?」と尋ねて、相手が名乗らなければ違法行為を指摘することができた。
もっとも、あんたは、勧誘されることを予測したからこそ、断る意味を込めて、敢えてそう訊かず「どちら様ですか?」と言われたのやと思う。何も言わず立ち去った勧誘員は、敏感にそれと関知したのやろうな。
あんたの言われる『特定商取引法第三条』とは『特定商取引法改正法第3条ノ2第1項の「勧誘の意志の確認」』のことやと思うが、これは名乗らずに勧誘を始めることを禁止する法律や。
勧誘をするのなら、その前に自分が何者か名乗らなあかんというものや。
しかし、その男は『何も言わずに立ち去りました』ということやから、勧誘行為自体は行っていないことになる。これでは、その罪に問うことはできんやろうと思う。
『名乗らずに勧誘を始める』という前提が崩れるさかいな。
その人間から、具体的な被害を被るとか不法行為を働かれたという事実がなければ、単に、気分の悪い迷惑な不審者が来たで終わる。
厳密に言えば、そういうことになるが、それではあんたの質問に答えたことにはならんので、ここでは、その男が新聞勧誘員やったと仮定して続ける。
ただ、その男が勧誘員やった場合は別のことも考えられる。新聞勧誘員は、相手に名乗るまでもなく「セールス許可証」を常に携帯し、胸、または首から掲げるなど目につく所に装着せなあかんと業界で決められている。
普通は名乗らずとも、一見するだけでそれと分かるわけやが、あんたの話から、「セールス許可証」は身につけてなかったようや。その点についても突っ込むことができる。
おそらく、その勧誘員は、あんたの態度と接し方を見て「こら勧誘してもあかんな」、「相手をすると、ややこしくなりそうや」、「時間の無駄や」と即座に判断したために何も言わず立ち去ったのやろうと思う。ヘタに名乗るとまずいと考えて。
その勧誘員には、そういうやり方が身に染みついとるのかも知れんな。
これは実際にあったことやが、勧誘員の素姓を知った人が、当該の新聞販売店に「○○という勧誘員が勧誘に来て迷惑した」と苦情を言い立てたことがあった。
世の中には新聞の勧誘自体が迷惑行為やと考える人も多い。確かに、いきなり押しかけられるわけやから迷惑と言われれば、そのとおりや。
しかし、新聞の勧誘自体は公に認められた仕事で、勧誘のために訪問する事には何ら違法性はない。勧誘を規制する法律がいろいろあるというのは、それが認められた仕事やからこそやさかいな。
せやから辛抱してほしいとまでは言わんが、せめて世の中にはそういう仕事もあると理解して頂きたいと思う。大半の人は、あきらめの気持ちもあるのか、そう理解されとる。迷惑やが仕方ないと。
その勧誘が嫌なら応対そのものを拒否するか、すぐに断ればええだけの話やさかいな。普通はそうする。
ただ、迷惑やと捉える人の中には、勧誘に来られること自体が我慢ならんと考えるケースがある。
その理由が明らかに勧誘員の落ち度、不法行為にあるというのなら問題はない。あるいは言葉使いが悪く、横柄な態度を取ったというのも苦情の対象、理由になると思う。
しかし、そうではない場合もある。単に、その勧誘員の風貌や仕草が生理的に受け容れられんからという理由だけで嫌う場合なんかが、それや。
その勧誘員は普通に勧誘して断られただけなんやが、その苦情を持ち込まれた販売店では、勧誘員が何かしでかしたと勘違いした。
これが、販売店の従業員なら、「その客の所には二度と勧誘に行くな」と注意する程度で済むが、拡張員の場合は、複数の営業会社である新聞拡張団から数多くの人間がその販売店に出入りするということもあり、一々個別にそんな指示をすることなど、ほとんどない。
あるとすれば、あんたを『拡禁(拡張禁止)扱い』にするケースくらいやが、その程度で『拡禁(拡張禁止)扱い』にする販売店は、まずない。苦情を言い立てた人間すべてを『拡禁(拡張禁止)扱い』にしてたらキリがないさかいな。
その販売店では、拡張員の言い分を聞かず、一方的に通報者の言葉を信じ、客に迷惑をかけたとして、その拡張員に対して販売店への出入りを禁止したという。
客から苦情があった場合、その真偽を確かめることをせず、一方的に拡張員が悪いと決めつける販売店も業界では珍しくはない。
あんたにとっては意外なことかも知れんが、新聞販売店は新聞拡張員を信用していない場合が多い。そのために「監査」というて、その契約の真偽を毎回、時間をかけて確かめとるわけや。
あんたの所に訪れた勧誘員が、その事例を知っていたのかどうかまでは分からんが、あんたに名乗るとまずいと考えたのかも知れんな。後で問題にされたら困ると。
黙って立ち去ったというだけでは法律違反に問われることもなく、相手に素姓を知られずに済むという理由で、そうしたと。
あるいは、明らかに断られると思われる相手に対して勧誘するのがバカらしい、時間の無駄やと判断しただけなのかも知れんがな。
あんたが『私のように訪問販売に慣れて断り方を心得ている者には挨拶もせず逃げ出し』と言われるとおりやと。
それとも「ごあいさつに参りました」と声かけすることが、その勧誘員の所属する新聞拡張団の勧誘方針やったということも考えられる。その言葉をかけることで、相手の反応を見て勧誘するか、しないかを決めろと。
ロープレ(ローリング・プレイ)といって、その新聞拡張団内で、勧誘員に扮した者と客に扮した者とに別れて行う勧誘の練習があるのやが、その折り「ごあいさつに参りました」という声かけに対して、「はい、どちら様ですか?」という応対例がなかったために、その勧誘員は返答に困って逃げ出した可能性もある。
もっと単純に、断り文句を言われるのが嫌で、先手を打って退散したということも考えられるがな。
もちろん、どのような理由があろうと勧誘に訪れて名乗らず、そのまま帰ったというのは勧誘員として、あっていはならんことやがな。
ワシなら、そういう場合は、極力ていねいな言葉使いに徹して、なるべく客の機嫌を損ねんようにするがな。例え九分九厘、断られると承知していても、それが相手の貴重な時間を奪うことへの最低限度の礼儀やと考える。
それに低姿勢に徹していれば、滅多なことで苦情を言い立てられることも少ないし、誤解やトラブルを招かずに済む。
『この法律を知らない方の無知につけこんで勧誘を行うようなやり方が常套手段と化しているような印象を受けます』というのは、あんたの考えすぎやないかな。そこまで考えてのことやないと思う。
もっとも、あんたがそう感じたということに否定するつもりはないがな。感じ方は人それぞれやさかい、そう感じたと言われれば、そうなのやろうと言うしかない。
今回、問題として取り上げている『特定商取引に関する法律』の改正法の内容を熟知している勧誘員は極端に少ないものと思う。
恥ずかしい話やが、勧誘する際には「名前と身分を明かしてからでないと勧誘することができないようになった」という事実を告げると、「へえー、そうなんですか」と言う勧誘員が圧倒的に多いさかいな。「そんなことは初めて知った」と。「名乗っても名乗らなくても結果に大差はないでしょ」と。
たいていの勧誘員は、その法律が決まる前と後でのやり方には大差ないという。それには、あんたのように、初めに名乗ることを問題視されるケースが少ないということもあると思う。
法律というのは次から次へと作られていくワリには公報する場が限られとる。それも多くの場合、目立たず、ひっそりと知らされる。たいていの法律は国民自ら、それを探し当てん限り分からんようになっとる。
それを律儀に収集して勉強している業界関係者が、どれだけいとるかという点についても、ワシは懐疑的や。
これは何も新聞業界に限らず世間全般に言えることやないかと思う。
あんたが、どんな仕事をされておられるのかは知らんが、その業界に関係する法律のすべてをご存知やろうか。また、あんたの業界でどれだけの人が、それらの法律に精通していると言えるやろうか。
それを考えて頂ければ、ワシの言うことの意味も分かって貰えるのやないかと思う。
知らん者が『法律を知らない方の無知』につけ込むことなんかできん、というより考えつくことすらないのと違うかな。まして、名乗らないことにより有利に契約できるわけでもないとなれば尚更や。
『法律を知らない方の無知』につけ込むことで得られる効果のほどはワシにも分からんが、万が一、そういう人間がいたとしても、ごく限られた存在でしかないと思う。
それに、「業者は勧誘する相手方に、関連の法律についての詳細な知識を知らせる義務がある」とは決められてないさかい、例え知っていても、それを知らせる必要がないとされとる。法律でそんなことが決まって、関連の法律をすべて説明せなあかんとなったら相当な時間をそれに割く必要がある。
一般消費者の立場からすれば、そうするべきやというのは、よく分かるが、実務上、とてもやないが無理と言うしかない。
そして、それについても日本のすべての業界について同じことが言える。できることとと言えば、契約書の片隅にでも、その法律の趣旨を書き記しておくことくらいやが、それにしてもすべてはとても無理やと思う。
新聞購読契約については、クーリング・オフの記載くらいしかないのが一般的や。そのため、新聞の法律と言えばクーリング・オフくらいしか知らん業界関係者がおるという笑うに笑えん哀しい話がある。
もっとも、法律の専門家である弁護士ですら新聞業界の事情に疎いということもあり、法律の運用に関してワシらに相談、質問してくることがあるくらいやさかいな。中には、このQ&Aの内容をそのまま裁判所に証拠書類として提出された弁護士もおられたくらいや。
おそらく、ワシらも含めてやが、完璧に新聞業界の法律を熟知しておられる人などいないのやないかと思う。
ちなみに『特定商取引に関する法律』の改正法の法律本にしても、相当分厚いし、中身も小難しく読みにくい条文がぎっしり詰まっとる。
加えて、新聞業界には、民法、刑法、商法、消費者契約法、景品表示法、個人情報保護法といった膨大な法律が関係しとる。そのすべてを読破して覚えることなど普通の人間には無理や。
それでも法律は知らん者が悪いとされる。国は法律を所定の機関で広報すれば、それで良しというところがある。それを知るのは国民の責務やと決めつけて。
その証拠に、「その法律を知らんかった」からという理由で罪を逃れることなどできんさかいな。知らん法律でも犯せば、きっちりその罪で裁かれる。理不尽やが、それが実態や。
『確かどこかの記事でゲン様も「最初に勧誘する旨を述べることを強制されるのは厳しい」といったことを述べていたと思われますが(記憶違いでしたらごめんなさい)』というのは、身に覚えがないな。
ワシは、そんな法律が決まる以前から名乗って勧誘を始めるのが当たり前やと考えていて、実際にもそうしてきたし、サイトの『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』でも名乗ることを基本にした勧誘を勧めとるくらいやさかい、『最初に勧誘する旨を述べることを強制されるのは厳しい』などと言うはずないと思うとる。
ただ、過去の当メルマガ『第79回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■『特定商取引に関する法律』改正法は業界にとってのチャンスになる?』の中で、
この改正法の第3条ノ2第1項「勧誘の意志の確認」で、
販売事業者又は役務提供事業者は、訪問販売をしようとするときは、その相手側に対し、勧誘を受ける意志があることを確認するよう努めなければならない。
と規定された。
これにより、これからは、「新聞の勧誘をさせて頂きますけど、よろしいでしょうか」と確認してからでないと勧誘したらあかんということになったわけや。
この「勧誘の意志の確認」の中には明らかにしてということも含まれるから、それに外れたことをする者にとっては、ただでさえ厳しい拡張がさらに辛くなると考えられる。
それまでは「ヒッカケ」のような身元を偽る営業手法そのものを直接規制する法律がなかったから、「感心せんやり方やな」で済んでいた部分もかなりあった。
新聞社や販売店が公然とそれを取り締まることもなければ、ペナルティを加えるということもなかったさかいな。
半ば容認されていたようなところがあった。
そのため、それを一つの営業手法やと誤解している勧誘員も多いのやないかと思う。
と言うたことはあるが、『それに外れたことをする者』をワシの主張と勘違いされたのかも知れんな。
ただ、最初から「新聞を取ってほしい」とは言わず、世間話として雑談から始めることは多いがな。それがあかんと決めつけられるのは確かに厳しいかも知れん。
それでも最初に名乗ることで、相手には新聞の勧誘員やと知らせとるわけやから、それで問題はないと考えるがな。
『善良な企業が良質な商品を売るのであれば、特定商取引法の条項は守って当然のことであって、その範囲内で十分な勧誘を行える。それを破る企業は商品の改善努力や営業の努力の足りない悪質企業である』と言われているのは、ごもっともで、ワシもそれについては何の異論もない。
『このような基本的な法律も守れない低レベルな勧誘を行っているのが新聞拡張団の現状なのですか?』ということやが、すべての新聞拡張団は新聞社への手前もあり、法律の規定を遵守するという建前になっとる。
新聞社と取り交わしている「業務委託契約書」にも、はっきりそれと明示されとることでもあるしな。そのため『基本的な法律も守れない低レベルな勧誘』を団員、社員にやらせている新聞拡張団は1社もない。少なくとも表向きは、そうや。
ただ、拡張員の中には、自身の成績を最優先するあまり、法律を守ることより1本の契約を上げることの方が重要やと考えとる者がいとるのは確かや。
そういう者が一人でもいれば『基本的な法律も守れない低レベルな勧誘』と指摘されても仕方ないとは思う。実際、あんたの所にやって来た勧誘員も、その可能性が大やさかいな。
それでも敢えて言うが、今は業界全体としても法律を守れんような拡張員は排除する方向にあるさかい、そういう不心得者は確実に減っている。
昔と違って、新聞拡張団に採用されるには、かなり高いハードルが要求されるようになった。誰でも雇うという時代は終わったと言うてもええ。
ある新聞拡張団では、新聞社の息がかかっているということもあるが、大卒の新卒者、それもなかりハイレベルな大学からの入社希望者ばかりを中心に採用していると聞く。それには、相当数の入社希望者があるため、かなり難しい採用試験があるからやと言われている。
その新聞拡張団に入社すれば、新聞社の社員に準じる待遇が約束されとるとのことや。とはいえ、新聞の勧誘をすることには変わりはないがな。一般から見ても他の新聞拡張員と区別するのは難しいやろうと思う。
ただ、あんたが考えるほど低レベルな業界ではなくなりつつあるのは確かや。もっとも、この業界には、過去にいろいろなことをしていた者が多いさかい、一概に低レベルな人間ばかりと決めつけられるのも心外やがな。
この業界には、元官僚や会社社長の経験者、元銀行員、元医師、元警察官など、およそ世の中のありとあらゆる仕事を経験されている方が多い。ワシなんかより、はるかに物知りで頭脳明晰な人間はナンボでもおる。そうバカにしたもんやないで。
また、それ以外の新聞拡張団でも、過去に拡張員歴があれば、大半は面接の時点でハネられるという。拡張員歴イコール悪質な勧誘をやっていたというレッテルを貼られるようや。
そういうのは、どうかとは思うが、いずれにしても徐々にではあるが、そういった新聞拡張団が増えつつあるのが、業界の現状なわけや。
もっとも、旧態依然とした新聞拡張団も皆無になったとは言えんがな。減ってきているとはいえ、しぶとく生き残っとる新聞拡張団も相当数ある。そこでは昔ながらの拡張員が暗躍しとる。ヤクザ紛いの拡張員がおるのも否定せん。そのため今以て、違法、不法なやり方で勧誘が行われているのも事実やさかいな。
ただ、今業界は大きな過渡期を迎えていることだけは確かやと言える。昔ながらの勧誘のやり方では限界がきとるし、旧態依然としたやり方に固執する新聞拡張団が今後も生き残っていくのは難しいやろうと思う。
『また、それを改善するためにゲン様はどのようなことを行っておられますか?』というのは、今年で9年間、ハカセと二人でこのサイトを続けていることが、その答えになると思う。
過去、このQ&Aで悪質な勧誘員に対する対処法をいろいろと示して、多少なりとも困っている方の力になれたのやないかと考えとる。それなりに役に立ってきたと。
悪質な勧誘員にも、いろいろと警告を発してきた。
しかし、そこまでが、ワシらにできる限界や。ワシは、一介の拡張員にすぎんし、ハカセは新聞業界とは関係のない一般人や。業界への影響力という点では、このサイトの存在以外、何もない。
困っている人がいれば、できる限りのアドバイスをして力になるつもりやが、業界全体を変えようとまでは考えとらん。そんな力もないし、そんなことができると自惚れてもいない。
もっとも、ワシのこの業界で飯を食うている以上、新聞業界が、ええ方向に向かってほしいとは考えとるがな。そのために言うべきことは今後も言い続けていくつもりや。
ただ、新聞業界が変わるためには、業界自らがそう願わんことには難しいやろうがな。ワシらとしては、それを見守るしかないと思う。
いろいろ言うてきたが、こんなところで、あんたの回答になったやろうか。
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