新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1239 老人を狙った悪質な勧誘員は本当にごく一部でなのでしょうか


投稿者 Kさん  投稿日時 2013. 8.16 AM 10:45


いつも楽しくメルマガを読んでいます。

今回、『第271回 ゲンさんの新聞業界裏話 ■消費者センターの警告チラシ「新聞購読の契約は慎重に!」の是非について』の内容をみてどうしても、ひとことお伝えしたくなり、初めてメールします。

消費者センターの警告チラシについてのご意見ですが、ゲンさんの以下のご指摘は一見もっともにみえますが、私から言わせると、残念ながら屁理屈にしか読めませんでした。


>もう読者の方はお分かりになられたと思うが、2コマ目で『お母さんが、「で
>もいま別の新聞とっているし」と言うと、すかさず、「1年先からの契約でも
>いいので……」と、勧誘員が切り返している』という状況であれば、十中八九、
>その勧誘員は、『別の新聞』の契約期間が終わった後の『1年先からの契約』
>にしているはずや。

>新聞購読契約の大半の契約が、そうやさかいな。

>たいていの勧誘員は一度に2紙の新聞を購読すると契約者に負担がおよぶとい
>うことくらい分かっている。


私はいま東京に住んでいて鹿児島に実家があります。今年、帰郷してみて驚いたことに、
なんと新聞が3紙もとってありました。

両親ともに健在ですが、すでに70歳をこえ、かつては威勢のよかった両親もすっかり、
のんびりとと、丸くなっています。

勧誘員に泣き落としでもされたら3か月くらいとってやるかくらいに軽く考えたのでしょう。

この消費者センターのチラシとおりのことが事実としておこっていたのです。

両親はもう目が悪く新聞はほとんど読みませんので、ただの紙が毎日届けられるという状況でした。


>十中八九、その勧誘員は、『別の新聞』の契約期間が終わった後の
>『1年先からの契約』にしているはずや。


今回ここが、一番納得いきませんでした。

ゲンさんのような勧誘員であれば成り立つ話で、老人を狙った悪質な勧誘員は本当にごく一部でなのでしょうか。

チラシの中にある「1年先からの購読もいいので・・」は営業トークのひとつにすぎず、実際に1年先からの契約にしたとはこの4コマ漫画からは読み取れません。

つまり、矛盾が浮き彫りになっているとは考えられません。

消費者センターを応援するつもりはありませんが、このくらい書いておかないと、脅されたり、泣かれたりして複数紙契約する人間もいることは事実です。

「新聞購読の契約は慎重に!」というコピーが、新聞購読は悪質な勧誘が多いから慎重にという風に読めるため、事実とは異なるとおっしゃりたいのかもしれませんが、まだまだ悪質な勧誘員は多いのではないのでしょうか。

両親にはもう今後は必要な1紙以外は契約をしないように伝えるしかありませんでした。

長々と書いてしまいましたが、いつもゲンさんのメルマガを読んでとても勉強になっています。

暑い日々が続きますが、ご自愛してください。それでは失礼いたします。


回答者 ゲン


『消費者センターの警告チラシについてのご意見ですが、ゲンさんの以下のご指摘は一見もっともにみえますが、私から言わせると、残念ながら屁理屈にしか読めませんでした』というのは手厳しいが、どのようなご意見も尊重したいと思うので、真摯に受け止めたいと思う。そう受け取られる方もおられるのやと。

ワシらも今回に関しては何らかの異論があるやろうなとは覚悟していた。本当は、当の京都府消費生活安全センターから反論がくることを期待していたんやがな。今のところ、まだないが。

ワシらとしては一般読者の方に対して反論めいたことを言うのは本意やないが、『老人を狙った悪質な勧誘員は本当にごく一部でなのでしょうか』という質問に答えんわけにはいかんので、答えさせて頂く。

その過程で、あんたの意見に反論した、否定したと受け取られることがあるかも知れんが、それは分かって頂きたい。

あんたを責める気持ちは、さらさらないのやと。

『チラシの中にある「1年先からの購読もいいので・・」は営業トークのひとつにすぎず』というのは、何を根拠に言われておられるのかは分からんが、ワシの知る限り、また数千人もの読者と9年間メールを交わし続けて得られた膨大な情報からしても、単なるごまかしの営業トークとして『1年先からの購読もいいので』と言って、そのとおりにしなかったという事例は、ただの1件も知らない。

もちろん、数多く寄せられているQ&Aにも、そんな相談事例は皆無や。

ワシが、今回のメルマガで大きな矛盾があると言うてるのは、そのためや。あり得ない状況からあり得ない結果を悪意を持って意図的に導き出そうとしていると。

『私から言わせると、残念ながら屁理屈にしか読めませんでした』と言われるのは、あんたがそう感じられたことやから、それを否定するつもりはないが、ワシの言うてることは屁理屈でも何でもなく、膨大な事例の積み重ねと検証による事実やと言うとく。確かなデータと情報をもとに言うてることやと。

その理由も合理的に説明できる。そのメルマガの中でも、


たいていの勧誘員は一度に2紙の新聞を購読すると契約者に負担がおよぶということくらい分かっている。

負担が大きいと途中解約のリスクが高くなり、後々の成績にも響いてくるから、勧誘員の方でもなるべくなら2紙がバッティングするのを避ける契約にしたいと考える。

それに契約開始の期間が早まろうと遅くなろうと、それほど報酬に差がつくわけやないから、その点については契約者の意向に沿うようにするのが普通や。


と言うてたように、『1年先からの購読もいいので』と言って、そのとおりにしないことのメリットが何もない。

そのとおりに言うて契約できるのであれば、勧誘員なら誰でも喜んでそうする。現在購読している新聞があれば、その契約が終了した後の期間に契約を貰うことが新聞勧誘の大原則やさかいな。

そして、その京都府消費生活安全センターの警告チラシの中にある4コマ漫画で『1年先からの購読もいいので』と描いている以上は、その条件で契約したものと受け取るのが自然やと思う。

それ以外の受け取りは「穿った見方」以外の何ものでもないと。少なくとも、新聞勧誘業界のことを熟知している人間なら、そんな穿った見方はしない。

ワシらも『1年先からの購読もいいので』という記述がなかったら、あそこまで言うことはなかった。

そもそもあの回のメルマガの話もなかったはずや。その一文があるために、新聞勧誘自体を貶めようとしているのやないかという悪意と危機感を感じたために言わずにはおられんかったわけや。

警告チラシで悪質な勧誘を強調したいのなら、本当に悪質な勧誘をしている状況を描くべきやったと思う。

メルマガの中でも、そのチラシに書かれているQ&Aに、


Q 新聞勧誘でどんなトラブルがあるの?

A 「景品をつけるから契約してほしい」としつこく勧誘されたり、断ってもなかなか帰ってくれず、あいまいな返事をすると勝手に契約書を書いて渡されたりします。

ドアを開ける前に用件を確認し、購読するつもりがないのなら景品に惑わされないで、きっぱりと断りましょう。


とあるわけやから、それに沿った内容の4コマ漫画にするべきやったと。

例えば、サイトで発刊している書籍『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集』の中でも、悪質な勧誘についての4コマ漫画や一コマ漫画を挿入しとるのやが、そういう内容のものやったら、如何にも悪質な勧誘をしているというのが、よく分かるはずや。

警告チラシに掲載するのなら、その手のものにするべきやったと思う。

特に、書籍のP185の一コマ漫画に、


如何にもヤクザな勧誘員が背中の『○○新聞』と彫られた入れ墨を見せ、「とっておくんなせー」と迫り、一般読者を脅かしている。


というのがあるのやが、それなんかはウィットに富んでいて、我ながらなかなかの秀作やと思うとる。

実際、その頃の拡張員の中には入れ墨をちらつかせて勧誘していた者もいたさかい、警告チラシに、それがあればインパクトも強く、誰もが納得できたと思う。

もっとも、それやと京都府消費生活安全センターの狙いから外れるやろうがな。どうでも普通の新聞勧誘を悪し様に描きたかったはずやからな。

悪質やと言われる勧誘員は、そうすることで得られる利益、メリットがあるから、そうするわけで何の得にもならんことなどするわけがない。それだけは自信を持って言える。

どんなに悪辣な者でも、そうするにはそうするだけの理由があるということや。多くは、その人間の利益につながることがな。

しかし、『1年先からの購読もいいので』と言って、そのとおりにしないことで得られるメリットは何もないどころかデメリットしか考えられない。どんなバカな人間でも、敢えてそんなことはせんわな。

2紙以上同時に購読させると『途中解約のリスクが高く』なるというのは、業界の人間なら誰でも分かっていることや。

もし、2紙以上同時に購読させるつもりなら、『1年先からの購読でもいいので』とは絶対に言わない。何も言わず自分の都合の良い契約に持ち込む。そういう事例なら腐るほどあるさかいな。

今回ワシが問題にしているのは、まさにその点や。

京都府消費生活安全センターの警告チラシの中にある4コマ漫画にわざわざ『1年先からの購読でもいいので』と描いている以上は、その前提で話を進めるしかない。

それから言えば、悪いが、あんたが、


私はいま東京に住んでいて鹿児島に実家があります。今年、帰郷してみて驚いたことに、
なんと新聞が3紙もとってありました。

両親ともに健在ですが、すでに70歳をこえ、かつては威勢のよかった両親もすっかり、
のんびりとと、丸くなっています。

勧誘員に泣き落としでもされたら3か月くらいとってやるかくらいに軽く考えたのでしょう。

この消費者センターのチラシとおりのことが事実としておこっていたのです。

両親はもう目が悪く新聞はほとんど読みませんので、ただの紙が毎日届けられるという状況でした。


と言われていることと、京都府消費生活安全センターの警告チラシの中にある4コマ漫画の内容は一致しない。

あんたの『この消費者センターのチラシとおりのことが事実としておこっていたのです』という状況とは違っている。

それには『1年先からの購読でもいいので』と言うたという事実がなく、その言葉を無視して3紙もの新聞を取らせたとは言えんからや。

あんたの話から分かる事実は、勧誘員が親御さんの購読状況を無視して契約を取ったということや。

京都府消費生活安全センターの警告チラシの中にある4コマ漫画の内容であれば、『新聞が3紙もとってありました』という状況は生まれない。

あんたの件は、今回ワシらが問題にしとる京都府消費生活安全センターの警告チラシとは、まったく別の事案として語られるべきものやと思う。

『消費者センターを応援するつもりはありませんが、このくらい書いておかないと、脅されたり、泣かれたりして複数紙契約する人間もいることは事実です』というのは、あんたの気持ちとして分からんではないが、公の機関である消費者センターが作成するものである限り、僅かな矛盾も許されない。

例え消費者のためという大義名分があっても、事実を歪めたらあかん。

もし、あんたの言われるような理屈で少々のことは無視してもええとなったら、ウソや矛盾が幅を利かすことになる。目的のためなら何をしてもええということにもなる。目的のためなら何をしても良いという考え方は、まさに悪質な勧誘員の考え方そのものやさかいな。

あんたは消費者の立場で考えておられるから、それはそれでええのやが、物事には対極の立場というものがあるということも、この際やから分かって頂きたいと思う。

メルマガでも言うたが、京都府消費生活安全センターの警告チラシの中にある4コマ漫画の内容には勧誘員としての悪質性は何もない。ありがちな勧誘風景や。

それを見る者に悪質やと感じさせている。あんたがそうであるように。

ワシは、それがあかんと言うてるわけや。悪質な勧誘を警告するのであれば、悪質な勧誘事例を4コマ漫画として描けばええだけの話やと思う。

メルマガでも、


このチラシの事例からは、何ら悪質性も見出すことができないにもかかわらず、暗に新聞勧誘自体が悪質やというところに誘導して貶めようという意図が見てとれる。

そもそも新聞勧誘は、公に認められた立派な仕事や。勧誘するために訪問すること自体に問題はない。

これだけは動かし難い事実であり正論やと思う。公の機関であるなら、正当な仕事には、それなりの配慮があってしかるべきやと思う。

それを、如何にも新聞勧誘をすること自体が悪質で違法性があるかのようなチラシ作りを消費生活安全センターがしたというのは頂けない。

当然やが、勧誘員は、新聞を勧誘することで生計を立てているわけや。

この京都府消費生活安全センターの行為は、その生活を脅かすものやと言うても過言やないと思う。


と言うたように、真っ当な勧誘をしている勧誘員が、その警告チラシ1枚で勧誘がしにくくなり生活の糧を奪われる可能性があるわけや。

消費生活安全センターで、そういうチラシが出回れば、誰もがそれを信用するさかいな。例え、それが矛盾に満ちた悪意の込められたものでもや。

世間では消費生活安全センターと拡張員のどちらを信じるかということになったら、文句なく消費生活安全センターの主張を信じるさかいな。

消費生活安全センターが間違ったことを言うはずがないと。そうなれば、そこに描かれていることが正しいとして世間に広まる。新聞勧誘自体が悪なのやと。

ワシも、その可能性がなければ、ここまでのことは言わん。ほっとく。

しかし、誰もがそうであるように、自らの職業を正当な理由もなく歪めて悪質な仕事やと貶められて黙っているわけにはいかんわな。ワシはそこまで人間ができてないさかいな。

また仲間のためにも言える立場を貰って発言している以上、言わんわけにもいかんかったということや。

『老人を狙った悪質な勧誘員は本当にごく一部でなのでしょうか』というのは、悪質な勧誘はごく一部なのは間違いないと保証する。特に、ここ数年はそうやと断言できる。もちろん悪質な勧誘が皆無になったというわけやないがな。

その証拠として分かりやすいのは、このQ&Aに寄せられる苦情の軒数がここ2、3年極端に減ってきとることやと思う。

このQ&Aは、Yahoo!Japan、グーグル日本といった大手ポータルサイトの検索で常に上位表示されるということもあり、事、新聞関連の相談事例なら日本で一番多く寄せられているものと自負している。

新聞購読のトラブルがあれば、どうすればええのかを、それらの大手ポータルサイトで検索する人が多いさかい、必然的にワシらのサイトに辿り着き、相談にこられる方が多いわけや。

その数が、ここのところめっきり減っているというのが、その証拠になるものと考える。

実際、このサイトを開設した当時は、ほぼ毎日のように新聞勧誘の苦情相談やトラブル事例が寄せられていたが、ここ最近は多くても月に4、5度程度まで激減している。

その事実が、悪質な勧誘が減っているということを如実に示しているとワシらは考えとる。

ただ、『老人を狙った』という点が、高齢者の方を勧誘しているという意味なら、そういうケースは多い。また判断力の乏しい高齢者への勧誘も多いやろうと思う。

ただ、勧誘する側の立場から言わせて貰えば、判断力が乏しい高齢者人たちを一見するだけでそれと見抜くことは難しい。単に年齢だけでは、それと判断がつきにくい場合も多い。

そのつもりがなくても結果として判断力の乏しい高齢者を勧誘していたというケースもあると思う。気持ちよく契約してくれた人が、後で判断力の乏しい高齢者やったと言われるケースもあるさかいな。

さりとて、すでに超高齢化社会へと突入している日本で高齢者を避けて勧誘するということも実際問題として難しい。新聞の支持層の大半は高齢者の方々で占められているとなれば尚更や。

それに、高齢やからという理由だけで判断力が乏しいと決めつけてしまうのは失礼やし、場合によれば差別につながりかねんと思う。

例えば、俳優の高倉健氏などは、ワシの親父と同年代で、今年で82歳になられるが、誰が見ても判断力の乏しい高齢者には見えんわな。騙せると思う者もおらんはずや。そういう高齢者の方なら、今の時代、いくらでもおられる。

高齢者への勧誘の是非については勧誘員自身が判断するしかないが、法律で禁止にならん限り、今後も続けられるものと思う。

一般消費者の立場として、また『今年、帰郷してみて驚いたことに、なんと新聞が3紙もとってありました』という状況を見られて我慢ならんかった、あんたのお気持ちはよく分かる。

悪質な勧誘員に、付け入れられ、押しつけられた結果やと考えられるのも無理はないとお察しする。

実際、そういうケースもよく耳にするし、このQ&Aへ相談される方もおられるさかいな。

その際、そのご両親のご希望があるという事が前提になるが、新聞の購読契約を解除、または1紙ずつの購読に期間を変更したいのであれば、それぞれ個別の事情次第で、その方法をアドバイスしとる。

あんたの場合も、そうなら詳しい事情をお聞かせ頂ければ、そうさせて貰う。

ただ、ご両親のお気持ちを無視され、『両親はもう目が悪く新聞はほとんど読みませんので』必要ないと言われることには賛同できかねるがな。

あんたにとっては、『ただの紙が毎日届けられるという状況でした』と言われるかも知れんが、多くの高齢者にとっては、あながちそうとも言えん場合もあるからや。

ワシがよく引用する故事に「無用の用」というのがある。一見必要でない物のように見えて、実はその人にとってはなくてはならない有用な場合があるという考え方や。

現在の高齢者の大半の方たちは、新聞を購読することが、当たり前とされてきた時代を長く生きて来られた。新聞がそこにあるという生活が自然やったわけや。

ある高齢者の方が、「新聞はもう読まないから止める」と言って止めたことがあったが、ものの1ヶ月もしないうちに、その新聞が家にないことで得たいの知れない消失感を覚え、落ち着きがなくなったという。

結局、その人は再度、新聞を購読されることで落ち着かれた。実際に、そういうケース
多い。高齢者の方は、「いつもの生活」を乱される、変わることを嫌う傾向にあるということや。

新聞を読むか読まないかは、その高齢者にとっては大した問題ではない。常に新聞がそこにあり、いつでも読めるということが重要なわけや。

読まない新聞など不要だと考えて購読せずに過ごしている若い人たちにとっては信じられない話かも知れんがな。おそろしく非合理なことやと。

そういった高齢者にとって新聞という存在は、そこにあるだけで安心感と安らぎを得られる精神安定剤の役目を担う必需品になる場合もあるのやということも分かって頂きたい。

例えて言えば、現在の若い人にとっての携帯電話に似ている。若い人たちにとって携帯電話のない生活が考えられんのと同じように、高齢者の方も新聞のない生活など考えられんのやと。

あんたにとっては「読みもしない新聞など購読するのは金の無駄だ」と考えられるのと同じく、携帯電話などなかった時代を生きていた人にとっては、携帯電話などなくても生活できる。そんなものに無駄な金を払うのは勿体ないと考える人も実際におられるわけや。

人は育った環境と状況で、その物の価値が違うてくる。必要な人から見れば、必要なものでも、必要でないと考える人からすれば不必要なものになるのやと。

つまり、その物が必要であるかどうかは、その人自身が決めるしかないということや。例え親子の間であっても、それについて介入はせん方がええやろうと思う。

そのためにワシは常に、その人自身の気持ちを最優先に考えてアドバイスするようにしとるわけや。

この場合やと、悪いがあんたの見方、考え方より、当の親御さんの気持ちがどうなのかということを一番に考えたい。

そうは言うても、一時に3紙もの新聞を同時に購読させたというのは悪質やと言われても仕方ないがな。以ての外やとワシも思う。

『まだまだ悪質な勧誘員は多いのではないのでしょうか』というのは全体としては少なくなったと言い切れるが、一部の地域では根強く残っているのも、また間違いのない事実や。

なぜなら、現在、新聞社、新聞販売店を挙げて、悪質な勧誘員の排除に向かいつつあるため、そこから弾かれて行き場を失った者たちが、そういう地域に集まる傾向にあるさかい、それらの地域では、却って悪質性を増している可能性があるからや。

去年の京都で逮捕者が出たというのは、その典型的な出来事やないかと思う。

何でもそうやが、噂はええことより悪いことの方が世間に広まりやすいということがある。百の善行より一つ悪行の方が目立つのが世の常やさかいな。そして、それを以て、一事が万事と考えられる人も多い。

もっとも、誰でも自分の身の回りで起きたことは、それがすべてと考えやすく、特殊なケースやと理解を示す人などおられんやろうがな。

悪質な勧誘員と接した人は、勧誘員が悪質やと思い、悪質な事例を見聞きすれば、それが大方の姿やと考える。

それは仕方のないことやと思う。それを責めるわけにはいかん。また、そのつもりもない。事実は事実として語るしかないし、ワシらも長年に渡り、そうしてきている。

それでも敢えて言うが、業界全体からすれば悪質な勧誘に走っている者は、ごく一部にすぎんと。最早、そういう人間が業界で生き残っていけるほど甘くはなくなっていると。

あんたに理解して貰えるか、どうかは分からんが、それが紛れもない事実なわけや。

あんたにとっては不本意な回答やったと思うが、ワシも何の罪もない大多数の勧誘仲間の立場を守るためには、こう言うしかないわけや。

公の機関が警告するのなら、正しい認識と記述をして欲しいと。矛盾と悪意に満ちていると感じさせる警告チラシなど作るのは止めて欲しいと。

ただ、それだけが言いたかった。


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