新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1240 区域前任者が残した残証の回収法について


投稿者 投稿者 ブライキングボスさん  投稿日時 2013. 8.26 PM 11:44


やめた前任者が残した残証が約1年分3万数千円が、回収できなくて困っております。

相手はオートロックのマンションに住んでいて、カメラ付きインターホンには絶対に出ません。

高層階に住んでいるのですが、外から部屋の位置がわかるので、夜電気がついていることを確認して訪問しても当然出ません。

1階の集合ポストに何十回と請求書を投函するも一向に無視、そのマンションは早朝は玄関先まで新聞を配達するマンションなのでAM5時~AM6時まではオートロック解除になるので中に侵入する事はできます。

その時間帯にその元読者宅の玄関に請求書を張り付けたことも何回もあります。

電話番号は現在使われておりませんのアナウンス、顔もわからないので張り込みもできない状態です。

このようなケース、ゲンさんならどうやって回収しますか?


回答者 ゲン


あんたの話を聞く限り、相当タチの悪い購読者やな。

ネット上では悪質な新聞勧誘員は嫌ちゅうほど晒されとるが、購読者でタチの悪い人間のことが書かれたサイトやブログは、ワシらのサイト以外には、ほとんどないやろうと思う。

実際には、その人口比率からしても悪質な勧誘員の100倍以上は、そうしたタチの悪い購読者が存在するんやけどな。業界関係者なら誰もが知っていることや。

新聞販売店側の人間が、そうしたケースをネット上で問題にしていないということで世間にはそれと知られるケースが少ないだけの話でな。

『高層階に住んでいるのですが、外から部屋の位置がわかるので、夜電気がついていることを確認して訪問しても当然出ません』というのは踏み倒すつもりで、そうしとると考えて、ほぼ間違いない。

『約1年分3万数千円』の新聞代金が回収漏れとのことやが、それはいつの分なのやろうか。新聞の購読料の請求期限は2年とされとるから、その期限が迫っているのなら早めに対処する必要がある。せやないと時効が成立してしまいかねんさかいな。

その購読者もおそらくは、それを狙っとるのやろうと思う。最後の支払い月から2年逃げ切れば時効にかかると。

その時効にかかる期間との関係もあるが、『約1年分3万数千円』の最初の1ヶ月分の支払い未納が2年以内で余裕があるのなら、請求の方法はいくらでもある。

『その元読者宅の玄関に請求書を張り付けたことも何回もあります』ということなら、次もそうすることが可能やと思うさかい、今度はその請求書の中に「このまま、ご連絡頂けず、お支払いもして頂けないのでしたら、まことに残念ではありますが法的手段を取るしかありません」とでも書いて入れておくことやな。

相手次第では慌てて連絡してくる場合もある。その場合は、支払いなどの面で話し合いをすればええ。

無視されるか、時効にかかるまでの期間に余裕がない場合は、その販売店のトップの了解を得て内容証明郵便で支払い請求書を出すことやな。2年以内にその手続きをすれば請求したという確かな証拠が残るさかい、時効にかかるのを止められる可能性がある。

それでもラチがあかん場合には、訴訟するしか回収する方法はないやろうと思う。

このような場合には少額訴訟制度というのがある。

少額訴訟制度は60万円以下の金銭の支払いを求めるケースについて提起できるとなっている。

訴訟費用は、訴額(相手方に対して支払いを求める金額)が5万円毎に500円と、書面送達等のための切手代が3000円〜5000円程度で済む。

あんたのケースは、その請求額が3万数千円とのことやから、最低ランクの訴訟費用は3500円ということになるものと思う。しかも、『訴訟費用』は原則として敗訴者の負担になるから負担は少なくて済みそうや。

但し、弁護士費用や、訴状の作成を司法書士に依頼した場合の費用などは『訴訟費用』には含まれない。原則として当事者各自の負担となるという点は知っておいて欲しい。

通常、それがあるために、新聞販売店も新聞代の請求で裁判沙汰に持ち込むことに対して二の足を踏むわけやがな。数万円程度の回収のために一々訴訟していたのでは費用対効果がないということでな。

弁護士に頼らないのなら、それなりのメリットはある。その方法もそれほど難しいものやない。誰にでも可能なことやと、ワシは思う。

その手順を教える。

少額訴訟裁判は各地の簡易裁判所において行われ、原則として1日で審理を終え、判決が下される。

少額訴訟の訴状も、簡易裁判所に定型の用紙が用意されており、手続も簡単になっとる。

通常の裁判で提出する訴状は、法律に疎遠な一般人にとって煩雑な記載事項が多いから、普通は弁護士に任せるしかない。

これに対して少額訴訟場合、簡単で迅速な処理をめざすという理念があるため、訴状への記載事項は法律の素人でも比較的簡単で分かりやすいものになっている。

具体的には「誰が」「いつ」「どこで」「どこの誰と」「何をしてどうなったのか」また、それによって、相手方に対して何を求めるのかということが記載されていれば十分とされている。

今回のケースやと、「販売店の代表者」「契約日」「請求者の氏名、住所」「契約どおり新聞を配達したが、○年○月から○年○月までの新聞代金が未払いで払ってくれないため、その支払いを求める」といった事柄が記載されとればええと思う。

それで、たいていの訴えが受理されるはずや。

しかも、少額訴訟では、そのときに記載についての要点などのアドバイスを、その裁判所の方から丁寧に教えてくれるケースが多く、教わったとおり必要個所を埋めていけば、訴状は簡単に作成することができると思う。

このケースでの証拠の提示は「契約書」と「支払い請求書」程度でええとは思うが、念のため、裁判所の方に相談すれば、その他の必要なものも教えてくれるはずや。

少額訴訟の判決は、原則として審理終了後、その日のうちに言い渡される。

あんたの話どおりやとしたら、勝訴する可能性は高いとは思うが、裁判のことやから、絶対という保証はない。ワシに言えるのは、今回のケースなら有利なはずという程度や。

この少額訴訟は一人の原告につき、同一の簡易裁判所において、年10回までという制限があるというのを念のために言うとく。

その判断は、あんたの一存でできることやないから、販売店のトップに任せるしかない。実際に裁判所に行って手続きをするのは、弁護士に任せる以外は、その販売店のトップがする必要があるさかいな。

あんたにできることは、「こんな方法がありますよ」と提言することくらいやと思う。

いずれにしても払う気のない人間から代金を回収するには法的手段に出るしかない。会って話し合いのできる状況ならまだしも、会うこともできん相手となれば尚更やわな。

『このようなケース、ゲンさんならどうやって回収しますか?』ということやが、先にも言うたように、ワシなら『支払って貰えない場合は法的手段を取らせて頂きます』といった文書を請求書と共に入れ、様子を見る。

それで何の反応もなければ、販売店の経営者を説得して内容証明郵便を出すくらいしか方法はないやろうと思う。

訴訟沙汰については、提言と説得をするが、どうするかは販売店の経営者の判断に任せる。

訴訟沙汰におよんで新聞代金を回収するか。このまま見込みのない請求を続けるか。悪い相手に当たったとしてあきらめるか。選択肢は、その程度しかないと言うてな。

最後に、そもそも論やが、どうして約1年もの間、新聞代を支払って貰えないのに配達し続けたのやろうか。その判断をした人間も責められるべきやないかな。

新聞代を払って貰えないかも知れないという程度のことは、早い段階で分かっていたはずやからな。

もちろん、一番悪いのは新聞代を踏み倒そうとしているその購読者やが、払って貰えないのに新聞の配達を続けた者も落ち度があるのやないかと個人的には考える。

次からは、そういったケースがあれば踏み倒しにかかっていると判断して、少しでも被害の出ないようにするべきやと思う。

もっとも、その販売店の経営者が少額訴訟制度を利用して提訴するつもりがあるというのなら、ぎりぎりまで購読者の自主的な気持ちに縋って待ち続けるのも一つの手ではあるがな。


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