新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.129 契約解除したいと思っているのですが


投稿者 Y さん 18歳 大学生 投稿日時 2005.7.24 PM 6:11


始めまして。
4月に一人暮らしを始めてすぐに新聞勧誘の人がきて、あまりにしつこく夜遅かったため予約という形で、今年の10月から来年の3月までの契約半年の契約をしてしまいました。

ですが、その数日後に別の人が来て、今年の4月から取ってくれるなら4月分は1000円にするから、5月 6月 7月の三ヶ月間の契約に変更できると言われたので、そっちのほうが安く済むので契約変更をしました。その三ヶ月分は支払っています。

それから三ヶ月間購読して、今月で契約が切れると思っていたら、何の前触れもなく昨日、販売店(?)の人が来て、三ヶ月という契約期間はない、それに契約書に契約をとった人のサインがないから契約書が無効だとか、予約をずらしただけだから10月まで取れみたいなことを言われてしぶしぶ10月まで取ることになってしまいました。

その人がいうには契約書に解約前に電話しなければ解約できないって書いてあるって言われたんですが、契約書は一通り目は通していましたが書いてなく、契約したときに電話しなければ解約できないなんて一言も聞いていなかったので知りませんでした。

クーリングオフの期間も4月に契約したときからなのか、昨日の契約のときからなのかもよくわからないので相談させていただきました。ちなみに、契約書は新しいものを書いておいていきました。古いほうはそのときもっていかれましたが。

それで、もう新聞はとりたくないので契約解除したいと思っているのですが、できるのでしょうか?よろしくお願いします。


回答者 ゲン


今回の相談は、あんたにとっては、ちょっと、ややこしくなっとるようや。せやけど、結論から言うと契約解除は、それほど問題なくできるから、心配せんでもええ。

まず、クーリング・オフやが、新しい契約書を貰っとるということやから、その日付から8日以内なら、無条件に文書による通告でできる。内容証明郵便かハガキの配達証明付き郵便かということになる。

これに、対して販売店が異論を言うてくるやろと思う。納得して、契約したやないかとな。しかし、クーリング・オフというのは、その名の通り、頭を冷やして考え直すと言うことやから、前言撤回に対して説明する義務もないし、その販売店が文句を言うこともできん。

あんたは、考え直して、やはり止めることにしたと宣言するだけで十分や。他に何も言う必要もない。敢えて言うならば「そちらの店は信用できなくなった」でええ。実際、そうやと思うしな。

そもそも、契約というのは、相互信頼の上で取り交わす約束事や。一方に、その信頼が崩れたら成り立たん。その信用の崩壊を、この販売店はしとる。契約書を楯に、わけの分からん理屈で責めとるんやからな。

あんたが最初に契約した予約というのは、業界では先付け契約と言うんやが、これを変更することは良うあることや。相互の了解があれば、何の問題もない。

この契約変更に関しては、後の契約書の内容が優先するから、以前の契約内容は無効になる。つまり、最初の先付けの6ヶ月契約より、その後の3ヶ月契約の方が優先するわけや。

「三ヶ月という契約期間はない」と言うたとのことやが、この契約期間においても、双方の納得の上で決めることやから、後から、店側が一方的に言えることやない。契約期間は、あくまでも、契約書に記載されとるもので決まる。

それに、一般的に新聞購読の契約期間は、1ヶ月から十数年後まで、かなり幅広くある。ポピュラーなのが、3ヶ月、6ヶ月、1年というだけのことや。

『それに契約書に契約をとった人のサインがないから契約書が無効だ』というのも、おかしな話や。その販売店の社印を押した契約書で契約したものは、契約書として認められる。

担当者の誰がサインをしたとかというのは、あんたには関係のない話や。店側で勝手に揉めたらええことやからな。それに、そもそも、その契約書が無効やと言うのなら、今年の4月から新聞を入れ始めたことについては、どう説明するつもりなんやろか。

その人間の言う通りやとしたら、本筋では、今年の10月から6ヶ月の契約しかしてないということになるはずや。実際に4月から新聞を入れ始め、集金もしとるわけやから、後の契約が成立したと考えな話のつじつまが合わんやろと思うけどな。

また、その契約が3ヶ月やなく6ヶ月やと言い張るんやったら、店としたら何も言わず新聞を入れ続けとるはずや。あんたから、それは約束が違うとクレームがあって初めて、それが発覚することやからな。

それにも、関わらず、3ヶ月の終了目前にして、販売店から言うてくるのは、どう考えても、最初から、すべて承知やったと言うしかない。

こういう場合は、店側としたら、契約延長をお願いするという態度で接しなあかんことや。それを、具にもつかん理屈で以前の6ヶ月契約を楯にとって、半分、脅しのようなことを言うのは、話にもならん。

参考までに『その人がいうには契約書に解約前に電話しなければ解約できないって書いてあるって言われたんですが』とのことやが、これは、自動契約継続と言うて、契約書には確かに、申し出がない限り、契約を継続したものとみなすということを謳うとることがある。

しかし、これも、相互の信頼があれば問題はないが、契約期間の取り決めのない自動継続の場合は、いつ打ち切っても構わないということになっとる。つまり、嫌やったら、いつでも、契約解除で止められるわけや。「解約できない」とその人間が言うたとしたら、単に無知なだけやったということになる。

それが、嫌やから、大抵の販売店は、契約の継続依頼に熱心になる。新たな契約書を作成しようとするわけや。今回は、単にそのつもりで、店から来ただけやと思う。

それで、あんたが契約延長を渋ったから、そういう、前の話を引っ張り出したというのが、本当のところと違うかな。何とか、あんたの契約延長をその人間が取ろうと思うたんやろ。

しかも、あんたが、まだ、18歳の学生さんやったというのも、その人間を強気にさせた要因の一つやろと思う。あんたにとっては、全く失礼な話やが、学生さんにそういう強気の態度で接する販売店の人間も中にはおるからな。

クーリング・オフで片づけるのなら、最後に渡された契約書の日付が8日以内なら、その手続きをしたらええ。普通は、Q&A NO.122であるような、ハガキでの配達証明付き通告でもええと言うてるが、より安全ということなら、書面による内容証明郵便の方がええと思う。

それでも、その販売店から、何か言うてくるようやったら、もう一つ、方法がある。これは、あんたの親御さんに協力して貰わなあかんことやけどな。

民法第4条に未成年者と契約するには、その保護者の同意が必要で、なければ無効に出来るというのがある。但し、例外として、未成年の既婚者や本人が未成年やないと告知しとる場合は、この限りではないとなっとるがな。 

つまり、あんたの場合は、親御さんにそう主張して貰うたら、解約できるということや。大抵の親御さんやったら、あんたが困って相談すれば「その契約は、認められん」とその販売店に言うて貰えるやろと思う。

実際、これで、解約した人もおる。但し、これは、クーリング・オフほど知られとらんから、そういう法律があることすら、分からん販売店も存在するかも知れん。

少なくとも、その販売店は分かっとらんやろ。分かっとる販売店やったら、もうちょっと、賢い対応をしとるはずやからな。

まず、クーリング・オフで済ませるのが一番ええやろと思う。販売店も納得しやすいしな。いずれにしても、契約解除は可能ということや。


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