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NO.1317 イスラム国の邦人人質事件について


投稿者 Tさん  投稿日時 2015. 2. 1 AM 4:03


イスラム国の邦人人質事件についてゲンさんと、ハカセの見解を述べてください。

私個人の意見としては、交戦中の戦闘員を拘束・処刑するのではなく、非戦闘員の民間人を人質にして身代金を要求する行為は、国際的に非難されて然るべき蛮行であり、イスラム国樹立の承認を妨げであるばかりか、諸外国から武力攻撃の誘発を招く行為ではないかと危惧しています。

旧メルマガの【NO.48 共謀罪について】の頁で「法律の常として、一度、それが制定されると必ずその解釈が拡大する」とのセンテンスがありましたが、日本国憲法9条も例外ではなさそうで、自衛隊の合憲・集団的自衛権可決など国家自身が抜け道を模索している感があります。

今回の様な事件が頻出すれば、邦人救出の名目で海外派遣ではなく海外派兵が合憲になるのではないかと考えています。


回答者 ゲン


『イスラム国の邦人人質事件』やが、あんたからこの相談が寄せられた直後、二人目の人質となられていた後藤健二さんが、そのイスラム国と名乗る過激派組織に殺害され、それが確認されたという一報が入った。

本当に痛ましいことや。ご冥福をお祈りすると同時に、イスラム国と名乗る過激派組織に対して激しい憤りを感じた。

『非戦闘員の民間人を人質にして身代金を要求する行為』だけでも以ての外やが、その上に殺害するというのは最早、人間の為せる所業やない。そんなことが平気でできるのは狂気を纏った凶悪な犯罪者だけやと思う。

報道から聞こえてくる奴らのやり口は人間とは思えんものばかりや。『自爆テロ』も、すべて一般市民に向けられている。

しかも、その『自爆テロ』とやらの実行は組織の人間やなく、12、3歳の少女を脅して身体に爆弾を巻き付け無理矢理やらせていたという。言葉も出ない。

奴らは一体何と戦っているのかと思う。国を新たに造りたいのなら、戦う相手はそれを阻もうとする敵国の軍隊やないのか。

『自爆テロ』もイスラム国と名乗る過激派組織の戦闘員が自らの身体に爆弾を巻き付け、敵国の軍隊に突入するというのなら、良いことやないにしろ、まだ理解できる。当人たちにとっては戦争をしているという思いがあるやろうからな。

『交戦中の戦闘員を拘束・処刑する』というのも戦争状態なら、ある意味、仕方のないことやとも思う。拘束された戦闘員も相手方を殺害するために戦っていたはずやさかいな。

しかし、一般人は違う。戦う意思のない善良な市民を攻撃したり拉致したりすることに何の正義もない。そんなものに正義を主張して身代金を要求する者は頭のいかれた凶悪犯くらいなものや。

『イスラム国樹立の承認を妨げであるばかりか、諸外国から武力攻撃の誘発を招く行為』そのもので、実際にそうなっている。

イスラム国と名乗る過激派組織を国と認める国家など、どこにもおらんやろうと思う。ただの極悪非道のならず者の集団にすぎない。

『今回の様な事件が頻出すれば、邦人救出の名目で海外派遣ではなく海外派兵が合憲になるのではないかと考えています』という、あんたの懸念は、


http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20150202-00000024-reut-asia より引用

人質殺害犯に法の裁き、自衛隊の邦人救出に意欲=安倍首相
ロイター 2月2日(月)10時8分配信


. 2月2日、安倍晋三首相(写真)は参議院予算委員会で、過激派組織「イスラム国」とみられるグループに日本人2人が殺害された事件について、法によって裁く意向を明らかにした。

 安倍晋三首相は2日の参議院予算委員会で、過激派組織「イスラム国」とみられるグループに日本人2人が殺害された事件について、法によって裁く意向を明らかにした。

 また、日本人の生命を守るのは政府の責任だとして、自衛隊による在外邦人の救出を可能にする議論を進めていく考えを改めて示した。


という報道にもあるように、現実のものになろうとしている。

もっとも、その実現には、かなり高いハードルがあるとは思うがな。それについては、話し出すと長くなりそうやから、別途メルマガあたりで十分な情報を収集した上で話そうかと思うとるがな。


回答者 ハカセ


私の見解もということですので、お答えします。

私は中東情勢には詳しくありません。一般の方と同じように新聞やテレビ報道で知る程度の情報しか持ち合わせていないので、的外れな意見、感想を申し上げるかも知れませんが、その点はご容赦ください。

大筋ではゲンさんと同じで、「イスラム国」を名乗る輩は卑劣なテロ集団以外の何ものでもないと私も思っています。

ジハード(聖戦)などといきがるのであれば、直接、我が身を投げ出してでも欧米の軍隊、または政府組織を攻撃するのが筋ではないでしょうか。

それを反撃することの殆どない、できない一般市民に対してテロ攻撃を仕掛け命を奪うという行為は愚劣すぎます。そこには何の正義もありません。

つい最近では、サッカーのイラク代表が戦っていたアジアカップの試合を見たという理由だけで十数名の少年たちが「イスラム国」と名乗るテロ組織の人間により、学校の校庭で見せしめとして射殺されたという事件がありました。

こんな行為は如何なる大義名分が彼らにあろうとも、許されることではありません。彼らも一応、自分たちの「神」とやらを信じているのでしょうが、どの世界の神であろうと、そんな無慈悲な行為を許す神はいないはずです。

もっとも、「悪魔」という名の神なら存在するかも知れませんけどね。いずれにしても、彼らは、すでに人であることを捨てた存在と見なすしかないでしょう。

彼らは、後藤氏を殺害した後の犯行声明で、安倍首相を名指しして、日本の『国民がどこにいようとも虐殺をもたらすだろう。日本の悪夢が始まる』と言っています。

日本人は中東紛争に関して、どこか他人事、対岸の火事的な見方で、自分たちには危害はおよばないと考えている人が大半だったと思います。私を含めて。

しかし、これからは、「どこにいようと自分の身は自分で守る」、「危険な所には近寄らない」ということを最低でも考えながら生きていく必要があると思います。

日本の中にいて、同じ日本人であってさえ「人を殺してみたかった」という、とんでもない理由で実際に殺人を犯す者も現れているのです。そこに、残虐極まりないテロ組織集団が加わろうとしているのです。

残念ですが、これからは、自分の周りには常に危険が存在するという意識を持たなければ生きてはいけない時代に日本も突入しつつあると自覚しないといけないと考えます。

最早、日本に絶対安全な所もなければ、絶対安心できる人もいないと。とても哀しいことですが、そう認識していないと自分の命さえ守れないのです。

ゲンさんも言っていましたが、この問題に関してはじっくり考えて、いずれメルマガ誌上で取り上げたいと思っています。

ここでは質問の趣旨とは違いますので差し控えますが、事件の流れの中で新聞の報道にもいくつか問題がありましたので、それも含めてということになります。


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