新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1332 悩める人からの質問です


投稿者 Sさん  投稿日時 2015. 4.20 PM 4:27


現在、Y社新聞を購読しており、その契約が今年の11月で終了します、

去年5月にA社新聞のセールスの方が来られ、今の契約が15年で終了すると話したら、その後契約して欲しいといわれ、少し考えましたが契約してしまいました

その際、景品の数をY社と比較し増やすからと通常ならこんなにないよと言い、クーリングオフしないでねとも言われました。

景品に釣られた感もありますが。

ここからなんですが、1年の間に色々事情がかわり、16年の2月に引っ越しをする事になりました。

その旨を販売店に連絡しました、解約したいのですがと。事前に色々調べてトラブルも多い事を頭にややこしくならないように考えていました。

販売店の方が折り返しますと言われたので、あー、常套句でこのまま放置されるのかと思っていたら10分くらいで電話がありました。

2月に引っ越しされるなら1月からなんで転宅するまでと言うことで1月から2月5日くらいまでとってもらえたらいいんですがと言われたので、それは、1ヶ月だけでやめられますかと聞いたら、大丈夫です、転宅までと言う事で、私が責任持ってやりますのでと言われました。

それならと思い、景品はもういらないですと言いましたが、また、11月か12月に連絡して下さいと言われました。

前置き長くてすみません。

そこでふと、不安になったんですが、その頃に連絡して聞いてないとか、解約できないとかそういった事は起こらないでしょうか。


回答者 ゲン


結論から先に言うと、『その頃に連絡して聞いてないとか、解約できないとかそういった事は起こらないでしょうか』という心配は、それほどする必要はないと思う。

というか、あんたの場合、いくら解約できないと言って、その販売店が頑張ったところで、どうしようもない。

新聞には宅配制度というのがあって、すべての新聞販売店は『バンク』と呼ばれている配達営業エリアが決められている。決められたバンク外への新聞の配達や勧誘は一切できん仕組みになっているわけや。

あんたの場合は、その販売店のバンク外への『引っ越し』になるようやから、『2月に引っ越しされるなら1月からなんで転宅するまでと言うことで1月から2月5日くらいまでとってもらえたらいいんですがと言われた』のやと思う。

バンク外へ引っ越しされると、その販売店は新聞の配達ができんようになるさかい、必然的に『契約続行不能』にならざるを得なくなる。つまり、引っ越しした時点で自動的に契約解除ということになるわけや。

あんたが、こういった心配をされておられるのは、新聞の購読契約のことがよく分かっていないからやと思う、

新聞の購読契約は新聞社と交わしていると思っている人がおられるが、それは違う。基本的に新聞社は宅配契約に関しては一切タッチしない、できないという立場にある。

新聞の購読契約は、契約者と当該の新聞販売店間のみで有効な契約ということになっている。契約書をもう一度確認されたら分かると思うが、どこにも新聞社との契約とは書いてないはずや。

契約者と当該の新聞販売店のみ有効な契約であれば、引っ越しすることにより配達不能状態になるわけやから、契約内容の続行がでない状態になる。

あんたのように引っ越しすることが分かっているのに、このまま黙っていて、引っ越しする段になって言い出すのはいけないと考えられる人は多い。

ご自身のモラルに反するし、その時になって引っ越しすると言い出すのは相手の販売店にとっても迷惑ではないかと考えるのやろうな。

ところが、当の販売店は、そうは考えない。その販売店にとっては、今の段階で解約される方が困るという事情がある。

引っ越しによる契約解除は、その販売店にとって歓迎できることやないが、仕方のないリスクの一つと受け取っているケースが多い。

新聞販売店は契約を失うこと以上に、通常の状態で解約されるという事実を嫌がる。それがあると新聞社からの心証や査定が悪くなると考えるさかいな。

新聞販売店は新聞社から配達と営業の業務委託を受けている関係もあり、新聞社からの評価が下がるのはまずいわけや。解約の件数が多いと評価が下落すると。

新聞社が、販売店の成績不良を理由に業務委託契約を解除したという事例は枚挙に暇がないほど多い。業務委託契約の解除を、俗に『改廃』と言うのやが、これは事実上の廃業を意味する。

業務委託契約が解除されると肝心の新聞が送られて来なくなるから、必然的にそうなる。

しかし、引っ越しによる契約解除なら新聞社も仕方ないと理解を示す。つまり、成績の下落にはつながらないということやな。当たり前やが、顧客の事情による急な引っ越しは販売店の責任でも何でもないさかいな。

そのため『2月に引っ越しされるなら1月からなんで転宅するまでと言うことで1月から2月5日くらいまでとってもらえたらいいんですが』と返事をしたのやと思う。

そうして貰えれば、それから以降は急な引っ越しのため解約したと新聞社にも堂々と言えるさかいな。

それに、これはあんたには該当せんことやと思うが、契約者の中には、引っ越しすると偽って他紙と契約する者もいるので、それを防ぐ意味でも、引っ越しぎりぎりまで購読して欲しいと言うてるわけや。

配達が始まって、顧客の急な事情で引っ越しをするため仕方なく契約を解除したとする方が、その販売店にとってはいろいろな面で有り難いわけや。

新聞販売店の中には、引っ越し先の同系新聞販売店での継続契約をして欲しいと言うてくる場合がある。

その販売店の人間が『1ヶ月だけでやめられますかと聞いたら、大丈夫です、転宅までと言う事で、私が責任持ってやりますのでと言われました』というのは、その時になって転宅先での継続を勧めるつもりなのかも知れん。

今はそれを言い出すタイミングではないということで黙っているだけでな。

しかし、転宅先で継続するかしないかは契約者の自由や。販売店は、それを強制することはできん。

ただ、現在の契約のまま継続する方が得な場合もある。それは、あんたが『景品に釣られた感もありますが』と言われているサービスが、引っ越し先で受けられんかも知れんからや。

新聞のサービスは地域や販売店毎で違うのが普通やさかいな。引っ越し先では、現在のサービスより悪いということも十分考えられる。継続であれば、今貰っているサービスの返還をする必要がないから得をすることもあると言うてるわけや。

そんな景品など必要ない、いらないということで、どうしても新聞の購読を止めたいというのなら、貰った景品類を返して、契約を解除されたらええ。あんたの自由や。

したがって、『その頃に連絡して聞いてないとか、解約できないとかそういった事』が起きる可能性は低いということや。

まずあり得ないとは思うが、万が一、その販売店がごねるような事態になったとしても法律的には堂々と引っ越せば何の問題もない。

こんなことで揉めて困るのは、その販売店の方や。現在は、契約を失うことより、理のない争いをしたために新聞社に睨まれ立場を悪くする販売店が多いということもあるしな。

そんなわけで冒頭で言うたように、それほど心配する必要はないということや。


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