新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1362 ネタがないときはどのように拡張しますか?


投稿者 SHさん  投稿日時 2016. 1.22 PM 11.03

こんばんわ。先日は回答ありがとうございました。

ゲンさんは、今日カードを揚げなければならないけどネタがないときはどのように拡張しますか?


回答者 ゲン


ワシ自身に関しては長年培ってきた経験から『ネタがないとき』、つまり何の方法も持たず、その日1日、拡張せなあかんということやが、そういうケースは殆どない。どういう状況であろうと対処できる引き出しは常に持っているつもりやさかいな。

せやないと、サイトやメルマガで『ゲンさんの新聞勧誘営業講座』などと題したものを発表することなんか恥ずかしくてできん。

ただ、それで済ませたんでは質問の答えにはならんやろうと思うから、現在ということやなく、昔は、そういう時もあった。その頃の話で良ければ話す。

初めて飛び込んだバンクエリアで、それこそ西も東も分からん地域というのがある。そういう時に一番効果的な考え方は『迷った時には基本に立ち返る』ということやと思う。

基本は仕事を裏切らない。ワシは常に、そう考えとる。


拡張に迷った時、考えるべき基本とは。

1.根気よく回ること。

新聞の勧誘営業は客と出会え、肝心の勧誘行為に及べることの方が圧倒的に少ない仕事や。

ただ、数は少なくても1日中、訪問すれば何人かの家人と話せることができるのは確かや。その確率を上げるには根気よく回るしかない。

勧誘経験の少ない人間は、最初の5、6軒回って1軒も出ない、出てもインターホン・キックされ続けると意気消沈して次に行く気力をなくしがちやと聞くが、それはこの仕事の本質が分かっていないからやと思う。

勧誘営業は100軒回って1軒で契約が貰えたら御の字なわけや。例え99軒ダメでも、それは1軒の契約者に辿り着くために必要な課程やったと思えばええ。

当然やが、留守や居留守、インターホン・キックされた場合は、その分多くの家を訪問することができる。契約者と遭遇できる確率が高くなるわけや。

確率論というのは面白いもので、ダメなケースが続けば続くほど、その次に良くなる確率が格段に上がるものなんや。

極端なことを言えば、最初の1軒目は1パーセントにすぎんかった成約確率が、99番目になれば50パーセントまで上がっているわけやさかいな。

そう考えることができれば意欲も、それほど削がれることがないのと違うやろうか。

他にも根気よく回れば良い事が起きる可能性がある。それを説明する。

確かに新聞の勧誘営業は断られることの多い仕事やが、すべてやない。中には、勧誘員が訪れるのを待っている人もいる。

引っ越しをして間もなく、新聞を購読したくて新聞勧誘員を待っているのやが、なかなか会えなかったケース。

現在、購読している新聞が何らかの理由、例えば、「その販売店が何かの事件に関係した」、「新聞に誤報やねつ造記事があった」、「誤配、遅配があって販売店の対応が悪い」、「集金に来なくなった」、「販売店と揉めた」などで嫌になり、新聞を変更したいと思っていたところに、たまたま訪れたというケース。

今までの新聞販売店よりサービスが格段に良く、得をしたいと思って貰えるケースなど、挙げたら結構いろいろある。

そんな状態の時に客と出くわせば、ほぼ100パーセントの確率で成約にこぎ着けることができるはずや。

また、同じ地域でも根気よく回っていれば普段、会えない独身者や共稼ぎの人と会えることがある。

勧誘員が滅多に会えない客というのは、客の方でも勧誘員と会う機会が少ない。

その分、いつも勧誘員に訪れられ嫌な思いをしているような人とは違い、勧誘員に対して嫌な印象を持っていない場合が多く、その分、話を聞いて貰える確率が高くなる。

勧誘員を続けていると、ごく希にいとも簡単に契約してくれる客と出会うことがあるが、たいていは上記のようなケースや。

そういうケースと遭遇する確率は、当然のことながら根気よく回っている人の方が圧倒的に高くなる。

ラッキーは努力の延長線上にあるということやな。


2.留守宅は除外すること。

留守宅ばかり叩いて(訪問)も時間の無駄やというのは誰にでも分かるわな。

そうは言うても「留守宅かどうかはインターフォンを押して叩いて見な分からんやないか」という意見もあろうかと思う。

確かに、それも一理あるし否定はせんが、それでも叩く前に留守宅とある程度察知できれば、それに越したことはない。

電気や水道、ガスメーターの確認というのもある。水道やガスメーターは回っていなくても分かりにくいが、電気メーターの回り具合で留守か、そうでないかの見当がつきやすい。

留守の時は冷蔵庫の電気を使うとるくらいでメーターは、ゆっくりとしか回らんが、誰かが在宅していれば電気メーターの回転は留守状態の時より速いはずや。

家の前とか玄関口などの外から見えやすい所にゴミを出し放しにしておくというのも留守宅と分かりやすい。

ゴミの収集日は、各自治体によって出す日が決まっているため、それには出せず、旅行などで家を数日空ける場合、仕方なく家の前や玄関口に出してしまう人がいる。

さらに日中、雨戸が閉まりっ放しの状態や玄関口や庭の手入れ、掃除が行き届いてない家も留守の可能性が高い。

共稼ぎ世帯では、なかなか雨戸を開けておくとか、玄関口や庭の手入れや掃除をするというのは難しい面もあるさかいな。

その日の新聞を取り込んでいない、溜まっているというのも留守の可能性が高い。

郵便物の溜まり具合でも留守と分かる。特に、郵便や宅配便の不在者表が外から見える場合なんかが、そうや。

洗濯物を夕方5時以降になっても取り込んでいない家も留守の確率が高い。

家の駐車場に車が停まっていない、自転車がないというのも、それがないと不便な地域についても留守と判断できる材料になる。

現在、問題になっている放置空き家については一目瞭然で、それと分かるやろうから説明するまでもないわな。

事ほどさように、外からその家の様子を見るだけで、ある程度、留守宅かどうかの判断ができるということや。

明らかに留守と分かる家は叩かんようにすれば、その分、時間の節約になる。

それが結構、バカにならん。

例えば、留守宅を叩く場合、インターホンを押して、しばらく待つという行為を2、3度繰り返すわけやが、その際、かかる時間が一軒当たり2分だとすれば、50軒の留守宅を叩けば単純計算で100分かかる計算になる。

実際には2時間くらい時間のロスが生じると考えといた方がええ。これは新聞勧誘員にとっては大きい。その時間のロスが防げるのなら、そうしといた方がええわな。

それに、こういうことを何年も続けていると、その家の前に立つだけで、留守か在宅しているかが分かるようにもなるしな。

もっとも、それについては多分に感覚的なものやさかい、どうすれは、それが分かるようになるとは言えんがな。

敢えて言えば、経験の積み重ねが、それと教えてくれるというところかな。
 

3.見切りの大切さを知ること。

新聞勧誘の正否は最初の数秒で決まると言われている。それを大きく左右するのが、見た目の第一印象や。

人には相性のようなものがある。俗に言う「虫が好かん」相手に対しては敬遠したくなるし、「ウマが合う」人間となら、いくら話しても苦にならん。

その相性の善し悪しは人によって大きく違う。

それは新聞勧誘員と客との関係についても言えることで、「ウマが合う」人間同士が出会えれば契約して貰える確率が高まるし、反対に「虫が好かん」相手なら、少々条件が良くても断るのが人間や。

今更な話やが、新聞勧誘に絶対というものはない。こうすれば絶対に契約が取れるというものもない。

ある新聞勧誘員と契約した客が、同じ新聞で同じ条件を提示した他の新聞勧誘員と契約するかと言えば、必ずしも、そうはならん。

そこに人間が介在する以上、どうしても相性の問題がつきまとうわけや。

その相性を少しでも良くするには、「客を持ち上げおだてる」、「客の言うことは否定しない」、「客の気分を害さない」といった勧誘方法がある。

基本的には「自分を殺す」ことが重要になるが、「虫が好かん」と第一印象で決めつけられると、それをひっくり返すのは、まず無理や。

営業は、よく粘ることやと教えられるが、いくら粘っても「虫が好かん」と思われてしまえば、どうにもならん。

人は好意を寄せてくる人間は敏感に、それと感じ取るが、反対に嫌う相手に対しても、それとすぐ分かる。

そのあたりの見極めについては難しいものがあるが、「これは脈がないな」と判断すれば、なるべく早めに切り上げることや。

少なくともワシは、そうしとる。

営業は、自分にとって簡単な相手を選んでするもので、難しい人間を落とすものやないというのが、ワシの考えやさかいな。

「いける」と思えるか、「こら、あかん」と感じ取るかで、押すか、あきらめるかすれば良いと。

もちろん、第一印象だけが、すべやないということもある。度々会っているうちに、うち解け懇意にして貰えるというケースもあるしな。

そのへんの見切りの付け方が重要やということやな。


これにプラス、前回の回答で話したことなんかも基本やさかい、同時に心がけて勧誘するようにすれば『ネタがないとき』ということを考える暇はないと思うがな。

また『今日カードを揚げなければならない』というのは、拡張員にとっては毎日が、そうやないかな。

『ネタがないとき』を憂うのやなく、『ネタがない状態をなくす』という考え方にシフトするべきやと思う。

その方法については話し出すとキリがないさかい、サイトやメルマガで、それについて数多くのことを語っているので、それらを見て頂きたいと思う。


白塚博士の有料メルマガ長編小説選集
月額 216円 登録当月無料 毎週土曜日発行 初回発行日 2012.12. 1

ゲンさんの新聞勧誘問題なんでもQ&A選集 電子書籍版パート 
2011.4.28 販売開始 販売価格350円
 

書籍販売コーナー 『新聞拡張員ゲンさんの新聞勧誘問題なんでも選集』好評販売中


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム