新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.138 ネットで申し込んだ購読の急な転勤による解約について
投稿者 ぴよこ さん 投稿日時 2005.8.22 AM 1:29
はじめまして。早速ですが、御相談にのっていただきたく思います。今年の7月に○○新聞の購読をネット上で申し込み開始しました。
販売員らしき人が家に訪ねてきて「3ヶ月サービスしますんで2年契約にして欲しい」と言われサインしたのですが、急な転勤で引っ越すことになり、解約を申し出ましたら「○○新聞を継続で購読しないなら今までの購読料を支払って」と言われました。引越し後は他社の新聞を購読しようと考えていると伝えたらこのように言ってきたんです。
こちらとしては、3ヶ月サービスの要求なんてしていないうえに、契約書にまで3ヶ月サービスと記入しておきながら契約違反だと言うんです。そして納得できないと言うと、「販売員の人に給料を払わないといけないから困ります」なんて言われました。
このような場合はどうしたらよいのでしょうか。私が悪いのでしょうか?
詳しい御意見を頂きたく取り急ぎ御連絡させていただきました。販売店は集金に来ると言っています。どうか、よいアドバイスよろしくお願い致します。
回答者 ゲン
あんたの場合、解約自体は問題なく認めるということのようや。問題は「○○新聞を継続で購読しないなら今までの購読料を支払って」と言われたことやな。
これは、普通、どこの配売店でもそう言うと思う。現在の新聞代は、サービス期間内ということで無料ということになっとる。しかし、その3ヶ月サービスというのは2年契約することの付帯条件なわけや。
この3ヶ月サービスというのは、景品とは扱いが違う。条件付きの無料サービスというのは、実質は値引きということになる。この販売店はその値引き分を初めにしとるということになるわけや。
『こちらとしては、3ヶ月サービスの要求なんてしていないうえに、契約書にまで3ヶ月サービスと記入しておきながら』と、勝手に販売店のしたことやという主張のようやが、あんたは「3ヶ月サービスしますんで2年契約にして欲しい」という販売店の要求を承知やったということやから、それに納得して、購読契約したことになる。
契約書にも、そうあるはずや。契約書にあんたがサイン捺印しとる場合は、そこに記されとることに知らんとは言えん。その契約書が有効になる。
今回の場合は、あんたの自己事由での一方的契約解除になる。通常、新聞購読契約に限らず契約全般に渡って、クーリング・オフの過ぎた一方的な契約解除にはペナルティが発生する。
解約違約金と呼ばれとるものが必要になる。常識的には、解約を希望する場合は、話し合いにより、その額を決定してからということになる。
しかし、新聞販売業界の場合は、契約者の急な引っ越しと死亡は、仕方ないとの不文律のようなものがある。その場合に限り、解約違約金なしの契約解除に応じるということや。
今回のように、普通の良心的な販売店は大抵、そうしとる。契約が解除になった段階で、その契約の効力はなくなる。つまり、3ヶ月サービスの条件も消滅するということや。
必然的に、新聞販売店も営利目的の仕事やから、その間の購読料金は請求するということになる。あんたも新聞がただやとは思わんやろ。
ただ、あんたは、サービスすると言うたものを、何で後になって請求されなあかんねんという気持ちが強いのやろと思う。
相手の立場に立ってということがあるが、あんたもこの販売店の立場に立って少し考えたってほしい。
あんたの場合、ネットで申し込んだということやから、その販売店から直接勧誘しに来たわけやない。
参考までに、この場合は、クーリング・オフの権利もなく行使できんということを言うとく。クーリング・オフの規定条項に「積極的な契約の申し込みの場合は除外される」というのがあるからな。
販売店にすれば、購読を申し込まれたのに、急な引っ越しということで、解約自体にも文句も言えずあきらめなあかんようになった。客のためにと考えて無料サービスまで付けたのに、一方的解約になった上、その間の新聞代の支払いも渋られとるわけや。
宅配というのは、今更、説明するまでもなく、朝刊は毎朝配達する配達人がおる。夕刊にも同じく配達人が必要や。その間、あんたがその新聞を読むことができたのも、その人たちがいたからや。
その人たちの給料は、当然、販売店が払わなあかん。解約されて、一銭も入らんから払われへんともその配達人には言えんからな。
せやから、解約するのなら、せめて、その間購読した分の代金くらい払うてほしいとなるわけや。あんたが、約束通り2年購読しとれば、何の問題もなかったんやけどな。
この3ヶ月サービスというのは、景品とは扱いが違うと言うたが、付帯条件ということで言えば内容的には同じや。
ビール券や洗剤などの景品を貰うた場合は、解約時には、普通はそれを返還する。このサイトでも、常にそれは言うてる。それは理解できるはずや。
サービスの返還というふうに考えれば、今回の3ヶ月サービスも解約により、返上ということになる。実際に購読した新聞代だけの請求なら、払うといた方がええやろと思う。
あんたが納得できんというのは、その販売店から来た人間の説明不足か、応対のためやろと考える。
あんたのメールに「契約違反だと言うんです」というのがあったが、こういうふうに言われると気分を害するわな。
「販売員の人に給料を払わないといけないから困ります」と言うのも、配達人へと言うのなら分かるが、販売員の人にというのは、ワシも理解に苦しむ。
販売員というからには、勧誘員のことを言うてるのやと思うが、あんたのようにネットで申し込んだ場合、それで、契約して貰いに行ったとしても普通は成績にならん。成績にならんものは、その報賞金も出ることはない。つまり、勧誘員への出費はないことになる。
ただ、販売店により、その契約内容を長めに設定した場合は、成績になることもあるらしい。今回の場合がそれに当たるのかも知れん。
ネットで申し込む場合は、最低3ヶ月からということで決まった期間は設定されとらん。実際の契約は地域の販売店と交わしてくれとなっとる。
ネットでの購読者の募集はあくまでも、その新聞社の地域での販売店に取り次ぐためにある。新聞の購読者募集のページにも、そう謳うとるはずや。
新聞の購読契約は、新聞社と客が結ぶものやない。実際は、販売店と購読者の契約なんやが、新聞社と契約を交わしとると思う人間は多い。特にネットで申し込む場合は、それが顕著や。
契約期間なんかやと、ネットで申し込む場合は、どうしても、販売店の言う通りになりやすい。申し込んだ段階で断ることはできんと考えるからや。おそらく、あんたが販売店の言うままに契約を交わしたのもそういうことからやと思う。
実際は、それでも、契約期間などが折り合わんかったら断ることもできる。それに対して、新聞社は何も言わんし、言えん。
この契約に来た段階で、その勧誘員が長期購読を納得させることができれば、報賞金が発生する場合もあるということや。
その場合に限り「販売員の人に給料を払わないといけないから困ります」ということになる。勝手と言えば勝手やがな。
あんたが、どうして、引っ越し先で他紙に変更しようというのかが良う分からんけど、現在、いらん出費をしたぁなかったら、そのまま、その新聞を購読しといたらどうかなと思う。それなら、もう1ヶ月無料ということになる。
その販売店は、転居先でも継続して購読してほしいと言うてるとのことやが、あんたの転居先次第ではそういう条件にならん場合も考えられる。その転居地の販売店がそのサービスをしてなかったら、当然やけど、そういう客の受け入れはせんはずや。
その場合は、一から契約ということになる。契約やから、交わすか断るかは、その場の状況次第や。転居先の条件を事前に聞くのも一つの方法や。逆に、今の販売店より条件がええということも考えられる。
ただ、現在の販売店が嫌やと考えとるのなら、転居先の住所を教えることになるから、考えものやわな。信頼できん者に、住所なんかは教えん方がええ。
どうしても、他紙に変更せんとあかんということであれば、やはり、購読した分の新聞代は払うといた方がええ。あんたもすっきりするやろと思うしな。
『私が悪いのでしょうか?』と言うことやけど、今回の場合は誰も悪くはない。敢えて言えば、急な引っ越しを余儀なくされて双方に運が悪かったということや。
あんたも納得できんことかも知れんが、販売店もある意味、被害者や。そういうふうに考えて貰えんやろか。ワシからは、そうとしか言えん。