新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.1381 自分に甘くて他人に厳しい店長について


投稿者 Sさん  投稿日時 2016. 6.29 AM 6:56


ゲンさんこんにちわ。いつも、拝見させていただいています。

店長のことなんですけど、自分も仕事中に喫茶店行ってコーヒー飲みに行くのに人が、行くと「今仕事中やから、行くな」と、言います。

先日も集金に行くには、まだ早いから、喫茶店で時間潰しにコーヒー飲んでたら、店長が、来て「何してるんや」と、言われました。

「集金行くのにまだ早いから、時間潰しをしているんです」と、言ったら、「仕事しないで、喫茶店にばっかり行く人間は、いらんから、社長に言うてやめてもらう」と、言われました。

そのことに対して、納金80%は、できてますので、「どうぞ言って下さい」と、言いかえしました。

これも、解雇の理由になりますか? ゲンさん教えて下さい。


回答者 ゲン


通常なら、勤務時間中に『喫茶店で時間潰しにコーヒー』を飲んでいたというのは、あかんことやと言うしかない。

もっとも、そのことを指摘した上司である店長も『仕事中に喫茶店行ってコーヒー』を飲みに行っていたということやから、人のことを言えた義理ではないとは思うがな。

せやからと言うて、あんたのしたことを正当化することはできん。仕事時間中にサボって喫茶店に行ったのは、あんたが悪い。これは、その現場を押さえられているわけやから、どうしようもない。

店長も同じことをしているから、自分がしても構わない、文句を言われる筋合いなどないと、あんたが考えとるのやとしたら、それは間違っているとしか言えん。

店長が、勤務時間中にサボっている部下を見つけて叱責したこと自体は、管理者としては正当な業務やったと見なされる可能性が高い。例え、自分のことを棚に上げていたとしてもな。

店長が仕事中に喫茶店行ってコーヒーを飲んでいたという事実があったとしても、あんたがした事とは別や。それはそれで別途、その店長が責任を問われるだけのことにしかならん。

ただ、あんたの場合、『解雇の理由になりますか?』については微妙な部分がある。

通常の会社なら、上司の指示を無視して反抗的な態度を取ったということで人事権のある人間の判断次第では『解雇理由』になることもある。

もっとも、それが法律的に認められるかどうかは、そのケース毎で違うてくるから一概には言えんがな。

それには、新聞販売店での勤務形態というのも大きく影響する。その店長が勤務時間と言っていた時間帯が、本当に勤務時間内やったのか、どうかによって大きく違うてくる。

労働基準法第32条で『.使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について40時間を超えて、労働させてはならない』、『使用者は、1週間の各日については、労働者に、休憩時間を除き1日について8時間を超えて、労働させてはならない』と決められている。

一般的な専業と呼ばれる社員は、早朝時の出勤は午前2時くらいから午前6時くらいに終わり、昼は正午くらいに出勤するのが普通や。

『1日について8時間を超えて、労働させてはならない』ということからすれば、正午に出勤した場合、午後4時には仕事を終えさせなければならない。

それ以上、働かせる場合は残業手当を支払わなければならないと法律で決められているが、新聞販売店で、そんなことをしているケースは、まずない。

つまり、あんたが『集金に行くには、まだ早い』と言われている時間帯が、『1日について8時間』以内に該当する時間内であれば勤務時間中ということになるし、それ以外の時間で、尚かつ残業代を支払って貰っていないのであれば勤務時間外と考えられる。

勤務時間中に、『喫茶店で時間潰しにコーヒー』を飲んでいて、それについて謝罪もなく上司に反抗したというのであれば『解雇理由』にされても仕方がないかも知れん。法的にも認められる可能性がある。

しかし、勤務時間外であれば、『喫茶店で時間潰しにコーヒー』を飲んでいたとしても何ら責められる筋合いのものではないということになる。

従って、店長の言い分を以て『解雇理由』にすることはできんということや。万が一、社長が『解雇通告』をした場合、その言い分が法的に認められることはないと断言できる。そのことについて法廷で争えば、かなりの高確率で勝てるものと考える。

業界では、なぜか集金業務は出来高制で、それにいくら時間をかけようが残業代など一切出ない仕組みになっている。

まあ、そんなことをすれば集金代金より残業代の方が高くついてしまうという理屈でな。それが業界の一般的な考えになって集金に関してだけは出来高制になっている。

これは本来、おかしなことで時間を拘束されて業務を強要されている限りは残業代を支払う義務が使用者にはあるものと考えられるが、そうはなっていないわけや。それをおかしいと考える風潮すら業界にはない。

あんたの場合、店長から指摘されたのが勤務時間中か、勤務時間外かで大きく違うということや。それで判断するしかない。

ただ、逆切れに近い状態で、その店長に言い返したのは拙かったと思う。まあ、あんたの場合は、過去の経緯から、その店長と反目していたから、そうした気持ちも分かんではないがな。

普通、こんなケースでは「すみませんでした」と、まずは謝っておいた方が無難やったし、賢かったと思う。

先ほど、ワシが言うたような正論をぶつければ、今度は、その店長とやなく、社長と敵対関係になりかねんさかいな。

今までのあんたの話を聞く限り、その店長は嫌だというのは伝わってくるが販売店や社長が嫌ということでもなさそうやから、あんたに非のあることで争うのは得策やないと思うがな。

結論として、もし、その社長が「事情を訊きたい」と言ってくれば、「店長も同じことをしていたので私もそれで良いと思っていました。納金も80%は、できていましたので。でもサボったことは反省しています。以後は、そんなことのないように気をつけます。どうもすみませんでした」とでも言えば、今回は収まるのやないかな。


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