新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.147 購読自動延長に関する質問です


投稿者 たかゆきさん 男性 23歳 投稿日時 2005.9.13 AM8:33


質問内容は、「NO.129 契約解除したいと思っているのですが」の方と似ているところがあると思いますが、どうかよろしくお願いします。

私は今年の三月から○○新聞を三ヶ月契約で、といっても三月分は無料にしてもらったので4、5、6月の三ヶ月契約をしていました。拡張員の根気にやられたのと、三ヶ月だけでいいんで、という文句に思わずそれくらいの期間ならいいか、と思い契約を交わしたのですが、これを機に新聞を読んでみるのもいいかな、とも思っていました。

しかし、生活もだんだん忙しくなり、7月半ばにはもう新聞は完全に読む暇がなくなってしまいましたので、同月末に営業所の方に電話をし、今月で新聞をとめてくれ、という旨を伝えたところ、営業所も分かりました、と承諾をしていただいたので、その日は住所と名前(もしかしたら電話番号も)を伝えて終わりました。

しかし、8月になっても新聞は配達されてきます。不思議に思い同月初旬に電話をし、解約の意思を伝えたのにも関わらず新聞が配達されるんだが、というと、手続きをしときます、すでに配達された新聞はタダでいいのでお読み下さい、ありがとうございました、というので、また住所と名前(もしかしたら電話番号も)を伝えて終わりました。

次の日にも、その次の日にも新聞は配達されてきましたが、まだ手続きが完了していないのだろう、もうこちらの出る幕ではない、と思い、ほうっておくうちに9月になったのですが、あろうことか5日前に8月分の集金にやってきたのです。

向こうの言い分は、三ヶ月契約が6月に切れたときに連絡が来なかったのでそのまま自動延長契約になった、この内容は7,8,9月の三ヶ月契約だからそれまでは配達をやめるわけにはいかない、というのです。

今まで8月に新聞が配達されてきていたのは、てっきり手続き上でのミスか、配達員のミスだと思っていました。8月が終わってから初めてそのことを聞かされて、8月分、あげくのはてには今月9月の分まで料金を請求してくるのは納得できませんし、違法ではないのでしょうか。ちなみに3月の契約の時点では、解約時には6月末までに電話をすること、自動延長が3ヶ月契約であること、を知らされていませんでした。

こんな一方的な自動延長契約をこちらは契約と認めた覚えはないので、8月以降の料金は1銭も払う気はありません。そのことを電話で伝えると、いや、でも契約は9月までなのでこちらとしては配達をやめるわけにはいかないんです、の一点張り。このままでは埒があきません。

たぶん、この電話の声の主は所長ではなさそう(若い男の声でした、平社員なのかな??)でしたので、まだ営業所との話し合いはしてみるつもりですが、そのときの効果的なアドバイスをお願いします。

ちなみにこのときの電話で、

1.3月の契約の時点で、解約時には6月末までに電話をすること、を知らされていないこと

2.3月の契約の時点で、自動延長が3ヶ月契約であること、を知らされていないこと

3.9月になって初めて1、2の内容を知らされたこと

4.こちらの意思がない自動延長契約は契約ではなく、無効であること

5.自動延長契約に関して契約書にはなにも書いていないこと

6.7月末と8月初旬に解約の意思を電話で伝えたこと、営業所はそれを承諾したこと

7.拡張員は最初の三ヶ月だけでいいので、と言っていたこと
以上7点を主張してみました。

1、2に対しては、「6月の時点で延長について何度かお宅にお伺いしたが会えなかった、携帯もつながらなかった」と言われました。確かに4月に携帯番号を変え、そのことを営業所の方に連絡はしていませんでしたが、それでも郵便受けに延長の旨を記したメモ書きなどを入れてくれればそれですむ問題だし、9月になって初めてそのことを知らせるのは悪意さえ感じます。

3以降の主張に対しては、そのいずれに対してもその電話の主は、いや、でも契約は9月までなのでこちらとしては配達をやめるわけにはいかないんです、契約は契約ですから、という答えでした。

もうあきれかえっていますが、逆にこんなにもものわかりの悪い営業所に対して、効果的な対策がまったく思いつかず、閉口しています。正直、このやりとりを思い出すだけで腹立たしさを覚えます。

こんな営業所にはもう1銭も払いたくありませんので、最悪の場合、裁判で戦う覚悟もあります。ただ、そうなった場合に、上記の1,2,6,7の主張に対しては録音していたわけでもないので証拠がありません。

今回の電話は録音していたので、上記の主張の際に営業所側が否定しなかったのを暗黙の了解としてしまう、というくらいです。

なので、できればよいアドバイスをいただけたら幸いです。こちらは、小童ではなく、一人の悩める男の相談事、として聞いてください。・・都合のいいことばかり言う点で、まだまだ小童ですけれど。


回答者 ゲン


契約というのは、民法上の原則により、一方の意思表示によって、いつでも解除できる。それを阻止するために、契約期間の設定というのがある。

その設定期間を過ぎた自動契約というのは期間の取り決めのないもんやから、いつでも、一方の意志次第で解除できることになっとる。あんたの場合、7月以降がその自動契約期間ということや。

『末に営業所の方に電話をし、今月で新聞をとめてくれ、という旨を伝えたところ、営業所も分かりました、と承諾をしていただいた』ということなら、何の問題もない。その時点で解約となる。

因みに、あんたはその手続きに時間がかかると思うとるようやけど、このような場合、業界では「紙止め」あるいは単に「止め」と言うんやが、どこの販売店でも翌日の配達指示書で通達しとるはずや。

これは、販売店にとって重要なことやから、意図してそれを怠るとは考えられん。そんなことが日常化しとれば、配達そのものが収拾のつかんものになる。毎日が苦情だらけになるからな。

あんたのように、その内、手続きが終わるやろという好意的な客の方が圧倒的に少ない。大抵は、翌日、文句を言うし、中には販売店まで怒鳴り込む者もおる。どんな、ルーズな販売店でもそれは嫌やから、この配達指示書を怠るというのは考え辛いということや。

あんたのように、契約切れによる紙止めは、販売店の規模によっても違うが日々相当数あるはずや。これに留守などの一時休止が加わる。

あんたのところだけを、特別扱いにする方が難しい。それがあるとすれば、そのあんたの分の配達指示書が出てない場合くらいなもんやろと思う。

まあ、配達員も人間やから、中には、うっかりということもあるが、それも、2日続けてというのは考え辛い。配達員は、当然やが、自分の配達区域の件数は把握しとる。

新聞も、紙分けの段階で、その日の配達枚数分だけをまず用意する。せやから、配達員はその紙分けの前に、この配達指示書を最初に見る。その枚数だけをきっちり用意するのは、誤配を防ぐ意味もある。

その新聞が余れば、どこかに配り忘れとる可能性があるから、それを思い出して事なきを得る場合がある。きっちりの枚数だけで不安な者は予備紙を持って行く。

これは、配達中に破れ、汚れ、濡れなどの突発的なことへの対応のためもある。しかし、それの枚数は把握しとるから、全体の残りは配達時には把握できる。それが狂うのは誤配しかないというのは誰でも分かるからな。

まあ、それでも誤配はなくならんがな。販売店により、その誤配があれば、ペナルティとして罰金を配達員から取るところもある。

つまり、ワシが言いたいのは、断った翌日に新聞が配達される確率は極めて低いということや。そんな手続きは、その配達区域の配達指示書に、その場で記入するだけやから、ものの1分もかかることはない。

まして、その後も連絡を入れとるのにも関わらず、それが続くというのは、それを受けた人間が意図的にそうしとるとしか思えんがな。

あんたが、その7月から9月までの期間、新たに契約書を交わしたというのなら、一方的な解約はできんが、それやと、自動延長とは言わんから違うはずや。

契約書は、その契約期間と金銭の取り決めが絶対条件なわけや。せやから、この場合は契約とも呼べんわな。良くて約束事や。それも、お互いの信頼があってはじめて成立するもんや。

確かに、昔からの長期読者には、その契約書すらない場合も珍しいことやない。しかし、それは、長い間の信頼関係がそうさせとるにすぎん。

それに、ちょっと考えたら分かるが、契約書も交わしてない新聞を、断っとるのに、購読する必要なんかないわな。

断っとんのに送りつけ、その代金を寄こせというのは、送り付け商法というて悪徳商法の一つや。そんなことが新聞社にでも知られたら大変やで。特に今は、そういうことにはうるさいからな。

あんたは言うた言わんということを気にしとるようやが、販売店の聞いてないということの主張が法的に認められるのやったら、そもそも契約書自体が必要やなくなる。

一度、契約をすれば、すべてその手で「何も聞いてないから、はい、おたくは自動継続やで」と言えばええわけやからな。

それやったら、ワシら拡張員すら必要なくなる。ワシらは、その契約を貰うために毎日、必死になって駆けずり廻っとんのやからな。

それに、この販売店のように、止め押し(契約延長依頼)にも来とらんというのも、考えられんような話や。普通は、絶対にそれを先に言うて来るはずやからな。

どこの販売店でも、契約書のない自動延長はいつでも解除されるというのは、良う知っとるはずや。せやからこそ、その契約書を客から貰うことに必死になっとるんや。トラブルを起こすほどにな。

これは、ワシの推測にすぎんかも知れんけど、そのあんたの所へ来た店の従業員は、ひょっとすると、あんたの契約を店に上げとるということも考えられる。7月から9月分のな。架空契約というやつや。

『向こうの言い分は、三ヶ月契約が6月に切れたときに連絡が来なかったのでそのまま自動延長契約になった、この内容は7,8,9月の三ヶ月契約だからそれまでは配達をやめるわけにはいかない、というのです』ということやけど、どうもその話自体が嘘臭い。

自動延長に期間付きというのは、ワシも長いこと、この仕事をしとるけど初めて聞いた。どこかには、こんな馬鹿なことを真剣に言う販売店もあるのかも知れんが、普通は考え辛い。

それよりも、これが、その従業員のええ加減な作り話やという方が、つじつまが合いそうや。販売店は、このことは何も知らんということも考えられる。

せやから、このことをその販売店に言えば、それだけで簡単に片づくかも知れん。しかし、販売店ぐるみということも、可能性として考えらんれんこともないから、一応、後のあんたの疑問と相談の回答は続ける。

『1.3月の契約の時点で、解約時には6月末までに電話をすること、を知らされていないこと』と『2.3月の契約の時点で、自動延長が3ヶ月契約であること、を知らされていないこと』については、言うた言わんに関係なく、契約書にそう謳うてなかったたら知らせたことにならん。実際、あんたは聞いとらんのやからな。

それを『3.9月になって初めて1、2の内容を知らされたこと』といのも論外な話や。事後通知というのは、何も言うてないのと同じや。そう言えばええ。

『4.こちらの意思がない自動延長契約は契約ではなく、無効であること』『5.自動延長契約に関して契約書にはなにも書いていないこと』と言う通りや。

『6.7月末と8月初旬に解約の意思を電話で伝えたこと、営業所はそれを承諾したこと』というのは、しっかり主張しといたらええ。

『7.拡張員は最初の三ヶ月だけでいいので、と言っていたこと』これは、言うてもあまり意味がないな。言うた言わんの世界になるし、それが、どっちであっても契約書に書いてなければ、争いの具にすらならん。

『こんな営業所にはもう1銭も払いたくありませんので、最悪の場合、裁判で戦う覚悟もあります』ということなら、そう言えばええ。

ただ、裁判沙汰にするかどうかは、販売店次第やけどな。「金は払わんから、訴えて貰うても構わん」と言えばええ。

こういうケースでは、何ぼ、あんたが腹を立てても、あんたから訴訟に持ち込むことは難しい。現状では、具体的な被害と呼べるものがあんたにないからな。頭に来た、気分が悪いだけでは訴えることはできん。

これが、この先、その販売店から「新聞代払わな、えらい目に遭わすで」というようなことでも言われれば別や。せやけど、これやったら、訴えるまでもなく恐喝やから、刑事事件になる。さすがにそこまでませんやろ。したら、その店は終いや。

それと、あんたは証拠のことを気にしとるようやが、日本の裁判は訴えた方に、立証責任がある。今回で言えば、自動継続にあんたが確かに同意したという証拠がない限り、販売店側に勝ち目はまずない。言うた言わんの争いになれば、まちがいなくあんたの勝ちやと思う。

まあ、そんな心配せんでも、裁判にはまずならんやろ。こういう問題で、そうなったというのは聞いたこともないしな。新聞購読関係の民事裁判で、その判例すらないのが現状や。

それに、おそらくやが、かなりの高確率で、その販売店に「あんたの所の従業員が、こういうことを言うて来たんやが、どないなっとんねん」とでも言えば、それで終わりやないかと思う。

もし、何かの弾みで、大揉めすることがあったら、また、連絡をくれたらええ。いずれにしても、あんたが、負けることはないと思う。

最後に、あんたは自分の若さを気にしとられるようやけど、23歳と言えば立派な大人や。それに、あんたは、この文面を見る限りでもしっかりされとるというのが良う分かる。

人間の器に歳は関係ないとワシはいつも思うとる。拡張員の中にも、歳だけは食うてても中身が空っぽのアホな奴は何ぼでもおるし、若くても、将来のビジョンをしっかり見据えて、人から嫌がられる事を承知でこの仕事をしとる者もおる。

歳を食うた者は、その経験ということを良う口にするが、その意味を理解しとる者は少ない。多くは、出来事に遭遇したことを経験やと思うとるだけや。単なる出来事は体験でしかないということが分かっとらん。

経験したとは、その体験を生かした者だけが言える言葉や。時間を生きることとは違う。そして、それを知る人間は間違いなく、相手の若さでその評価を下さんし、軽視もせんもんや。

後世畏るべし。と言う言葉があるが、それを知る人間は、むしろ、相手のその若さを畏れる。将来、どれほどの人間になるのかとな。

せやから、あんたも、若いと言うだけで軽視するような人間は、所詮、それだけの器やと思うてたらええ。反発する必要すらない。無駄や。主張すべきことはして、後は相手にせんことやな。

もっとも、あんは、自分自身に自信を持っておられるというのが良う分かるから、そんな心配すらいらんやろけどな。本来なら、あんたにそれほどアドバイスは必要ないやろと思う。ただ、誰かの後押しがほしかっただけやないかな。

今回のように理に適うとることなら、ワシでよければ、いつでも後押しはするつもりや。他にも何かあれば、いつでも遠慮なく言うてくれたらええ。


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