新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.179 新聞販売店の人材に関して
投稿者 匿名希望 元専拡 投稿日時 2005.12.15 PM 9:52
以前よりサイトを興味深く拝見させて頂いております。
私は二年程前まで新聞販売店にて専拡をしておりましたが、当時疑問に思い、困っていた事があります。
それは新聞販売店の人材です。明らかに精神に異常がある人があまりに多いということです。配達アルバイトには言動がおかしくなったり、異常に理解力が悪い人がいたりします。
しかし配達アルバイトはともかく、私のいた所は経営者である店長、専業、支店の店長を任されている者が異常でした。言ってみれば販売所をきりもりするメンバーです。
店長に関しては、いつもテンションが高く思い付きの発言を繰り返し、発言と行動がバラバラでした。特に専業と支店長の者は、話事態がバラバラだったり、発言と行動が尽く矛盾していたり強烈な具合でした。
周りにとってはたまったものではありません。またそれは日常茶飯事で、医学の知識がない私から見ても明らかに精神の異常が感じられるものです。この環境では仕事にならなく、また日に日に私の業務にまで害を及ぼす度合いが増える一方であるため死活問題でした。
そのような訳で悩んでいた時、たまたま医療に明るい方に出会い聞いてみたところ、この者達は典型的な精神病の躁うつ病の症状で、うつ病になった時に完全に治さなければ悪化して、この様な症状になるとの事でした。
そして困った事に同じ病気の者同士が、好み結びつくとの事です。確かに経営者に関しては、以前ひどい心の病になったという経歴を聞いた事があります。多分中途半端に治療し悪化している状態のようです。
販売店はこれで回転するはずありません。しわ寄せは献身的な数少ないアルバイトにかかってきます。配達アルバイトで給料を得る為に、業務外の仕事を無償でやらなければならないといった具合いです。
私は即そこを辞めました。何処の販売店もこの様なのか思い、他紙で長年勤務されている方に聞いたところ新聞販売所はアルバイトはともかく経営者から、そういう人が多いと聞きました。
業界を問わず、今日の不況ゆえ、一般的常識知識を持ったいわゆる普通レベルの人が、求人広告等の募集で一時凌ぎとしてなら働こうとする事が多いと考えられます。
しかし、その様な人はいないに等しかったです。働く人は老後のアルバイトか、今まで書かせてもらった様な人材です。新聞販売所の様な所は福祉機関から人材がきているのではないかと聞いた事もありますが、実際そうなのでしょうか?
回答者 ゲン
どうやら、あんたは大変な所で仕事をされておられたようやな。あんたは、その店でしか、専拡をされておられんのやろか。
ワシは、この道、12年弱ほどの拡張員経験の間で、出入りした新聞販売店の数は、百数十店舗に及んどる。そのすべてで、経営者、店長、専業と関わり合いを持つことが多く、たいていの者の性質くらいは覚えとる。
また、仕事で出入りせんかった他紙販売店とも、いろいろ接触することが多かったから、ある程度の人間性くらいは把握しとるつもりや。その数を含めるとかなりになり、人員で言えば、1000人前後に達するのやないかと思う。
その経験から、あんたの言う『明らかに精神に異常がある人があまりに多い』というほどの者はおらんかったと記憶しとる。
ちょっと、あいつはおかしいなというのは、中にはおったけど、異常やとまでとは考えんかった。
むしろ、仕事中で言えば、客側の方が圧倒的におかしいという者が多かった。
ドアのインターホンを鳴らしただけで、いきなり木刀で襲いかかられたり、明らかに何かの薬の影響やと思われるような焦点の合わん目つきで、ただ不気味に笑うだけの人間と出会うたのも一人や二人やないからな。
ワシにとっては、そういうのが異常やと思うんやがな。『異常に理解力が悪い人』『発言と行動がバラバラ』という程度の人間も、どこにでもいとると思う。もっとも、それも程度の問題もあるやろうがな。
百歩譲って、それらが本当に異常な行動をする者たちやとしても、ワシからすれば、あんたの経験した状況は、たまたまそういう人間がおっただけなのやないかと言うしかないと思う。
これは、苦言になるかも知れんが、人に対して、自分の感じたことを理解して貰おうと思えば、具体的に「誰が何についてどういう言動をした」というくらいの情報は相手に与える必要があるということは知っておいてほしいと思う。
『精神に異常がある』『言動がおかしくなった』『この環境では仕事にならない』『私の業務にまで害を及ぼす』などについて言う場合も、その具体例で示して貰わんと判断のしようがない。
その異常の程度もそうやし、あんたがその異常やと思うことが、ワシや他の人間がもっともやと納得するとは限らんからな。人には、主観というものがそれぞれ違うから、感じ方もまちまちや。
あんたの説明やと、結果として、せやから、新聞販売店の人間はすべて異常やという風にしか聞こえて来んからな。
しかし、それは、全国約22000店に及ぶ新聞販売店従事者47万人の名誉のためにも言うが、そういうことは絶対にあり得んことや。それだけは断言できる。
せやからと言うて、ワシは、あんたの言うことが嘘やとか、でたらめやと言うつもりはない。あんたが、そう感じたということは事実やと思うからな。
ただ、これも考えてほしいが、人はどうしても自分が感じたこと、経験したことが、そのすべてやと思いがちになる。他も同じやとな。
自分が知り得たことが、そのすべてと思い込むわけや。これは、何もあんたを責めてのことやない。そういう状況になれば、おそらく誰でも同じように感じるやろうしな。
実は、ワシもこのサイトをハカセと始める前は、そうやった。この業界のことはすべて把握しとるし、分からんことなんか何もないとさえ考えて自惚れとった。
せやからこそ、ハカセに業界のことは何でも教えるから任せとけと啖呵を切ったくらいやったからな。しかし、実際は、知らんことがあまりにも多すぎた。
それが、分かったのはこのサイトを始めてからや。サイトには、日々、新聞販売店の方々はもちろん、他の新聞関係者の人からも数多くのメールを頂いとる。それで、初めて分かったことというのは本当に多い。
所変われば品変わるという理屈は十分承知していたから、各地域、各新聞社毎、各販売店毎、各拡張団毎でそれぞれ、仕組みもルールも仕事の内容もすべて違うという認識はあったんやが、実際はそれ以上やったということや。
まあ、それも考えれば当然で、それに従事しとる人間は、皆違うんやからな。その人間の数だけ、当然ながら考え方や性質の違いがある。それらが、すべて同一と考えることの方が、はるかにおかしなことなんやけどな。
つまり、そのことが異常なことなのかどうかも、そのケース毎ですべて違うということや。その判断は、やはり、具体的な事例を検証することでしか分からんと思う。
あんたは、うつ病のことに関して触れておられるが、それについても、その言動の具体例がないと、そうだと断言するには無理があるのやないかな。
あんたの言う『たまたま医療に明るい方』という人が、その専門医というのなら、その話も信憑性もあるのかも知れんが、そうやないのなら、そこから話を断定して進めるべきやないと思う。
もっとも、その方が例え専門医でも、実際に診断せんことには分かるはずもないことやけどな。どんな名医も、患者を診ずに、第三者の言だけで病名を言い当てることはできん。せいぜい「その可能性があると考えられる」と言える程度や。
それに、その販売店の人間が、例え、そのうつ病であったとしても、それが、何かとてつもない欠点で『明らかに精神に異常がある』とする意見には、ワシとしては賛同しかねる。
現在、うつ病患者は、その予備軍も含めると、日本では約650万人ほどもいとる言われとる病気や。20人に1人ということになる。これは『心の風邪』と言われとるほどで別に珍しいことやない。
このうつ病というのは、脳内物質であるモノアミンの減少により引き起こされる脳器官の病気や。単に体の疾患ということになる。
これは薬の投与で治ることもあれば、また再発することもある。それが『心の風邪』と言われる所以やがな。
せやから、その販売店の人間が、うつ病になっていたとしても、それは不思議やない。但し、それは、精神異常者というのとは根本的に違うということや。
また『そして困った事に同じ病気の者同士が、好み結びつくとの事です』というのも、それをあんたに言うた人も憶測でということやろうと思う。
ワシにも、精神科医の知り合いもおるから、そのことについて聞いたが、特別にそういう傾向はないということやった。
その裏付けとして、うつ病の一般的な症状には「内に閉じこもる」「排他的になる」「憂鬱感や絶望感に苛まされる」「焦燥感に囚われる」「考えがまとまらない」「イライラする」「何事も楽しくも面白くもなくなる」「不眠症」というのがある。
これらは、一瞥して分かると思うが、他人と結びつくというには、ほど遠い症状や。ただ、うつ病になる人間の特徴というのが、そうなるということはあるようや。
うつ病にかかりやすい人というのは、社交的、明朗活発、几帳面、仕事熱心、強い義務感、徹底的に物事を行うタイプ、実直でモラリスト、生真面目、献身的、自己要求水準が高いというのが、精神科医の間では広く知られとることや。
こういう人は、世間一般どこにでもいとると思う。うつ病になるのは、何も特別な人間がなるわけでもなく、誰でもそうなることが考えられるということになる。あんたやワシも例外やない。
うつ病を発症する原因の多くがストレスにあるとされとるが、そのストレスも、新聞販売店特有のものというわけでもないはずや。
あんたは『一般的常識知識を持った普通レベルの人が、販売店にはいないに等しかった』と言うておられるが、これも、あんたの経験と環境の範囲内で感じられたということやと思う。
これに対しても、そんなことはないとしかワシには言えん。確かに、一部の販売店の人間には非常識極まりないと思える者はおる。このQ&Aにも、そういうのは目立つからな。
しかし、それでも敢えて言うが、大半は普通の真面目な人間ばかりや。世の中、すべての社会に言えることやけど、ええ者もえぐい人間もいとる。職業により、善人ばかりとか悪人だけというのはない。
あんたには信じられんことかも知れんけど、世間では悪党の巣窟のように思われとるヤクザの世界ですら、曲がったことが大嫌いやという真っ正直な善人も実際におる。
つまり、ワシが言いたいことは、職業では人は判断できんということや。ええ人間か悪い人間か、あるいはまともか異常かというのも、あくまでもその個人によるもんやさかいな。
『新聞販売所の様な所は福祉機関から人材がきているのではないかと聞いた事もありますが、実際そうなのでしょうか?』
と、言うことやが、ワシ自身、それについて聞いたことはない。そういうケースがあっても不思議やないとは思う。特に配達のアルバイトでは考えられることや。
せやけど、一般的な従業員の求人では年齢制限を設けとるのが普通やから、ちょっと、考え辛い。それには、この仕事自体が肉体的にもきついというのがある。それについては、あんたも販売店と深く関わっておられたようやから良く分かっとることやと思う。
あんたには、何かケチをつけただけのような印象で受け止められても困るが、何度も言うように、何かの出来事、事例で、その販売店の人間の異常性を問うてほしいと思うてのことで他意はないということを分かってほしい。
どんなことでも、そうやが、一事をもって万事が決定されることは絶対にあり得んことやからな。それだけは、普遍の真理やと思う。
この件に関して、早速、投稿者から意見が寄せられたので、それを紹介する。
投稿者 匿名希望 元専拡 投稿日時 2005.12.17 PM 3:56
ご回答有難うございます。メールの文面に具体例が欠けておりましたので、ご回答しにくく失礼しました。
「発言と行動がバラバラ」は皆共通しているのは、店をきりもりする者達ですから、それぞれ立派な業務予定や店内ルールを立てるのですが、その予定が長期短期にかかわらず、決定した数日後には毎回立案した張本人が取り決めた予定やルールを一番先に放棄し「そんなことしりません」みたいな感じです。
発言や取り決めをする度、皆が皆となれば不思議な状態です。聞いているこちらからすればどうせ発言を毎回毎回履行しないなら言うなと思います。
「話事態がバラバラ」というのは会話をした際、話の筋が何の脈絡の無い話題へ次々とそれて行き、聞いているこちらとして何が何だか?という具合でした。
そして、みな四六時中本来言う必要のない悪口ばかり言ってましたね。これも変でしたし、本当に幼児的でした。これだけでもこの者達と連携して仕事なんてできませんが、拡張にしても、この様な感じではモラルありません。
カードのとれない拡張員が行うカードの取り合いや潰しあい状態になっていました。拡張に関しても上記の通り、そうならないようルールを決めた上です。
また店長はといえば、常識的な事を言っているかと思えば、こちらが契約した単年カードを複数年契約でコンピュータ入力する始末。それも無料月は契約した単年の分のみ。それも間違いじゃなく意図的にでした。
後で客がわかったら、私が変な契約したと思うのは目にみえ、私もゲンさんの様に客に気に入られ納得して契約してもらう仕事でしたのでかなり腹が立ちました。
しかし、上記の如くメンバーの日頃のおかしな行動を見つづけているので怒るというより変なヤツらと関わってしまったと後悔しました。
うつ病についてご回答いただきましたが、この者達はうつが悪化した時逆の症状がでる躁病の症状ということです。この事を聞いた「医療に明るい方」というのは精神病院にお勤めとだけ聞いております。
コメント ゲン
全体的な印象やが、この程度では異常とは言えんのやないかという気が、やはりする。程度が悪い、えげつないという範疇には入るやろとは思うがな。
『立派な業務予定や店内ルールを立てるのですが、その予定が長期短期にかかわらず、決定した数日後には毎回立案した張本人が取り決めた予定やルールを一番先に放棄し「そんなことしりません」みたいな感じです』
というようなケースは、一般社会のどこにでも存在しとることやと思う。言うことをころころ変えるような、ええ加減な人間も珍しいことやない。もちろん、この程度の新聞販売店なら幾らでもあるし、知っとる。
『発言や取り決めをする度、皆が皆となれば不思議な状態です。聞いているこちらからすればどうせ発言を毎回毎回履行しないなら言うなと思います』ということやが、こういうことを言う人間というのは、その意識すらないやろと思う。
要するに、建前と本音が矛盾しとる人間やな。こういうのも、確かにおるな。
『「話事態がバラバラ」というのは会話をした際、話の筋が何の脈絡の無い話題へ次々とそれて行き、聞いているこちらとして何が何だか?という具合でした』これなんかは、程度によれば、異常と言えんこともないとは思うが、今までの話の延長線上で言えば、単にそういう性質の人間やないのかな。
『みな四六時中本来言う必要のない悪口ばかり言ってましたね。これも変でしたし、本当に幼児的でした』というのも、どこにでもいとる。
『カードのとれない拡張員が行うカードの取り合いや潰しあい状態になっていました。拡張に関しても上記の通り、そうならないようルールを決めた上です』
これも、販売店に限らず、ワシらの世界でも日常茶飯事や。えげつない世界やが、それも承知でやらな、この業界ではやっていけんやろ。そういう者もおるということを認識しとかなあかん。
『また店長はといえば、常識的な事を言っているかと思えば、こちらが契約した単年カードを複数年契約でコンピュータ入力する始末。それも無料月は契約した単年の分のみ。それも間違いじゃなく意図的にでした』
これは、えぐいな。何ちゅう奴や。こういう者がおるから、販売店やワシらの程度が疑われるんや。しかし、これも、異常者の範疇やない。精神異常者にこういう真似はできん。計算された確信犯やからな。
ワシが前回の回答で『その異常の程度もそうやし、あんたがその異常やと思うことが、ワシや他の人間がもっともやと納得するとは限らんからな。人には、主観というものがそれぞれ違うから、感じ方もまちまちや』と言うたが、これが正にそれや。
もし、あんたの言う通り、この程度を異常者と認定するなら、それこそ、この世は異常者だらけになってしまうのやないかな。
あんたは、かなり潔癖性のお人のようやから、こういう人間を異常者やと捉えるのかも知れんが、ワシから言わせて貰えば、どこにでもいとる、ただの程度の悪い、えぐい人間やということや。
ワシは、営業の仕事に携わって30年以上になる。生を受けて今年で52年や。自慢するほどやないが、子供の頃から現在に至るまで、世間の辛酸は数多く舐めてきとる。
その間、普通の人よりかは、他人と接する機会も多く、話すことである程度の様々な人間性の違いを把握してきたとも思うとる。
その経験から言うのやが、この程度の人間なら、あらゆる社会、業界に存在すると断言できる。そして、その多くは、世間では、異常者とまでは呼ばん。
更に言えば、本当に悪辣な人間には、精神異常者はおらんと思う。犯罪を犯して、その罪逃れに、その真似をする者はおるかも知れんがな。
そういう販売店の人間を見て異常者と感じるというのは、あんたはある意味、真っ当な世界だけで生きて来られたから、そう感じられるのやろと思う。
ワシのように、表より裏での関わり合いが多いと、どうしても、それに、慣れきってしまうということがある。清濁併せ飲むということや。もっとも、その濁の部分の方が多いきらいはあるがな。
きたない公衆便所でも見慣れてしまうと、平気で用を足せるようになる。それをいちいち、きたないと言うこともなくな。そこで、卑猥な落書きがあろうと気にもならんようになる。もちろん、公共の場でそれをしたらあかんと承知はしていてもや。
それが、許せん者にとっては、我慢ならんし、とんでもないことや。そこで、落書きなんかするのは、おかしいのやないかと考える。
あまり、ええ例えやないかも知れんが、そういうことやないのかと思う。それが、ワシの正直な感想や。
ただ、断っておくが、それがあかんと言うてるのやない。これについては、ワシの考え方の方がおかしいのかも知れんしな。
あんたが、そういう人間に対して抱く、異常者やという思いは、その通りに感じたことやから、それはそれで仕方ない。
その考えを変える必要もない。また、変えろとまでは言えんしな。ただ、あまり、他で広言せん方がええのやないかとは思うがな。
しかし、何度も言うが、これだけは、理解できるようやったら分かってほしい。
あんたが、知り会った人間、また経験したことはそのすべてやないということと、他の多くの新聞販売店の方々は、日夜、真面目に仕事に取り組んで頑張っておられるのやということをな。