新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.204 抜き取りの可能性はないですか?


投稿者 J さん 新聞配達員  投稿日時 2006.2. 4 PM 3:44


お久しぶりです。

以前、「ゲンさん」のサイトやメルマガが読まずに溜まってしまっています、とご連絡しましたが、ハカセさんの発行のペースが以前から全く変わっていないため、私が全部”読破”するには、まだ当分かかる見込みです。(^^;

とりあえず、最新の記事は読むようにしているのですが、次の記事に興味が湧きました。

▼NO.202 何度も不着があり、アテにならないので解約したいのですが
http://www3.ocn.ne.jp/~siratuka/newpage10-202.html

配達の仕事をしている者から言わせてもらえば、この不着問題は、もう少し深く掘り下げて質問者に聞いて頂きたかったと思いました。

たとえば、「抜き取り」の可能性がないか?という点です。普段からポストへの「落とし込み」がされているのであれば、この可能性はゼロですが、新聞が投函された時点で、少しでもそれが外に露出している状態であれば、抜き取られている可能性もありかなと思ったのです。

以前、たしかゲンさんのサイトかメルマガで、ライバルである他紙の販売店が敵対する店の評判を落として自分の店の新聞を取らせるために、意図的に配られた新聞を抜き去る場合があることを解説されていたように思いましたが私の思い違いでしたでしょうか?
(もちろん、単に近隣の人が盗んでいる場合も考えられます。)

是非、ご意見など伺いたいです。


回答者 ゲン


『「抜き取り」の可能性がないか?』ということやけど、それは、あるかも知れんな。確かに、その可能性に言及しといた方が良かったなと思う。迂闊やった。早速、ハカセに言うてNO.202の相談者に連絡して貰うことにする。

新聞の抜き取りをするので、一番多いのは同業他店の配達員やろと思う。これは、何も敵対する販売店の評判を落とすためだやなく、単に後から入れる者がじゃまやからという場合もあると聞く。

顧客の中には2紙以上取っとる者も結構おる。初めの1紙目の入れ方が悪いと、次の2紙目の配達員は入れにくくなり、そこで手間もかかる。業を煮やした配達員が、それを引き抜いて捨てるというのもあるらしい。

さらに、近所の人間が、引き抜くこともあるやろし、早朝散歩の途中で持っていく不心得者がおらんとも限らん。言い出せばきりがない。

しかし、そういうことがあると客には言えても、だから仕方ないとは言えん。客にしたら、本当にそれで新聞がなくなっとるかどうか分からんわけや。確かな証拠を示せんかったら、ただの言い訳としか聞こえん場合もある。

あんたは『普段からポストへの「落とし込み」がされているのであれば、この可能性はゼロですが』と言うておられるくらいやから、それはちゃんと実行されとられるのやろと思う。

抜き取りの危惧を言い出す前に、その対処をしとかなあかんわな。「確かに新聞は入れました。せやけど、誰かに持って行かれたかも知れませんね」では、客は納得せん。それで済まされてはたまらんとなる。

その可能性があるのやったら、そうされん工夫が必要やし、ポストなんかの関係で、その可能性があるのなら、客と相談して特別な場所に置くようにすることもできるわけやからな。

ワシが昔、代配してたときに、ポストがあるにも関わらず、順路帳には鉢植えの横に置くようにとか、犬小屋の近くに専属の新聞入れがあってそれに入れるように指示しとる所もあった。

後で、聞けば、やはり、その対策用ということやというのが分かった。また、特定の家だけの抜き取りがあるのなら、そこを最後に入れるというのも、一つの方法やと思う。

いずれにしても、何の対策も採ってないというのは、ただの言い訳にしかならん。実際に、客に新聞が届いてなかったということでな。

それに、このNO.202のケースでは、その抜き取りというのは考え辛いと思う。簡単なことや。配達人が確かに入れたはずやとは騒いでないからな。

一度目はまだ、入れたかどうか半信半疑やったかも知れんが、2度目以降は、入れたという自信があるのなら、たいていの配達人は、そのアピールをするはずや。

それは、当然、相談者にも届く。それが、あれば、相談者はそのことも言うてたはずやと考えるからな。

同じ家で何度も本当に抜き取りをされとるのなら、普通の配達人なら、その犯人を突き止めようとするもんや。方法はいくらでも考えられる。

ただ、問題なのは、相談者が不着のアピールを販売店にしてなかった場合や。実は、こういう客も結構多い。せやから、ワシはNO.202の相談者には、そのことを強調して確かめてたわけや。

『その都度、その販売店にはアピールされとるのかな』『販売店も配達人もアピールがなかったら、それに気付かんということがある。不着のほとんどは、客からクレームが入ることで知る』という部分がそれや。

アピールがあったのなら、このケースは抜き取りは考え辛いが、なければ、その可能性は否定できんということになる。

それから言えば、確かに、あんたの指摘するとうり『配達の仕事をしている者から言わせてもらえば、この不着問題は、もう少し深く掘り下げて質問者に聞いて頂きたかったと思いました』という配慮に欠けとったなと思う。

次からの教訓にしたい。また、こういう部分の気付きがあれば、いつでも、遠慮なく言うてほしい。ワシも、すべてを考慮してアドバイスできるほど、自惚れた自信もないしな。

この抜き取りに関しては『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張パターン編 その4専属拡張についての考え方』で少し触れとる。あんたが言うてるのは、それやと思う。

これを考えとったとき、当時のライバル販売店の専拡(専属拡張員の略)に、こういう真似をしとった奴がおったから、それを思い出して話したことや。

せやけど、こいつは特別やと思うたから、例には上げたが、専拡は『他の拡張員と比べたらおいしい立場ということになる。一般の拡張員から見たら妬まれる存在や。そんな立場をつまらん欲でなくすようなアホは少ない』と、一応、ことわってはおるがな。

あんたにそれを言われたからということでもないんやが、この男のことはいつかメルマガで話そうとは思うとった。単なる悪ということでもなかったからな。

そこで、次回、2月10日発行予定の『第79回 新聞拡張員ゲンさんの裏話』で、その顛末を話すことにした。ワシにしても、想い出深い事件やったしな。

今回のこのことにも関連しとる部分もあるから、忙しいやろけど、読んでおいてほしいと思う。


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