新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.207 新聞の勧誘にはどういった対応をすればよいのでしょうか


投稿者 麦兵衛さん 投稿日時 2006.2. 7 PM 7:28 


はじめまして。
先日、某新聞の勧誘が来て、新聞の勧誘にはどういった対応をすればよいのかインターネットで検索していたところこのサイトに目が止まりました。

わたしは現在、関東で某銀行のシステム関係の仕事をしている者です。何かアドバイスでもいただければと思いメールさせていただきました。

そのときの経緯がこんな感じです。

インターホンではなく、ドアをノックされたのですが、"どうせ新聞の勧誘だろう"と思いドアを開け断りました。が、しつこく食い下がってくるので少々腹立たしくなって、怒鳴って断ったのですが逆ギレされました。

笑い話みたいなはなしなのですが、一部抜粋です。

ドアを開けると

「○○新聞のものですが、おたく新聞とってます?」
「新聞ならいらないです」
「どこかの新聞とってるんですか?」
「新聞は別に要りません」
「そんなこと言わずにさ?。洗剤とか商品券とかつけるから。」
「本当に要らないんでいいです」
「・・・」

中略

「ってか何でとらないの?」
「必要無いって言ってるじゃないですか」
「とれよ!」
「要らないって言ってんじゃん!」
「何おまえタメ口きいてんだよ」
「・・・」(こいつ何言ってんのと思いながら見てたら)
「何ガン付けてんだよ!俺だって人間だからよ、やるときは、やんだよ!おまえもムカついたらやんだろ!・・・まぁ?やるときは徹底的に口封じするけどね。」

中略

双方落ち着いて来たので

「じゃ、毎日くるよ」
「別にいいですよ。ほとんど居ないと思うんですけど」
「じゃ、明日から入れとくから」
「本当に要らないんでいいです」
「ってかおまえ恥ずかしくねぇ?の!?いま時、新聞とってない奴、馬鹿な奴か変な奴しかいねぇ?ぞ!」
「人それぞれ考え方があるんで、俺は恥ずかしいとは思いませんね。個人の価値観があるじゃないですか」
「おまえ、俺のことナメてるからとらねぇんだろ!」
「さっきも言ったように価値観や考え方の違いですよ。あなたは"ナメられてる"って思ってるんでしょうけど、俺はそう思わない。本当に必要ないだけですよ」
「何でそんなにネガティブに考えんの?もっとポジティブに考えようよ。一週間後にまたくるから、そんときに最終結論だしといて」
「いいですよ。居るかどうかわかんないですけど」
「ちゃんと出てね。居留守とか使わないでね。まぁ?、一週間か二週間かいつになるかわかんないけど」
「わかってますよ」

と、まぁ?こんな感じのやりとりを一時間近く続けてしまいました。わたしは18歳ですが、勧誘に来たのが20歳半ばくらいの若い兄ちゃんでした。

会話の途中から、(このひとは何しに来たんだろう)と思っていたんですが、このひとは拡張員なのでしょうか?

・・・それにしてもこの人は、この仕事に向いてないんじゃないかと思うんですが・・・

この先また来るのでしょうか?(来たとしても、また対応して追い返すつもりですが)

それと会話の中の問題点等ございましたら、指摘していただきたいと思います。

どうぞよろしくお願いします。


回答者 ゲン


あんたは、実にしっかりとされておられる。とても、まだ18歳だとは信じ難いほどや。もっとも、人の評価は年齢でするものやないというのは、ワシの持論の一つでもあるけど、それにしても頭が下がる。

ワシが、あんたと同じ歳の時分、そういう人間と出会ったら、間違いなく手を出していたやろと思う。喧嘩が日課みたいになってたからな。口より手の方が早いというやつや。

もちろん、そんなことは何の自慢にもならん。ただの恥さらしや。そんなワシと比べればえらい違いや。結果的に、ちゃんと言い負かして追い返しとるのやからな。

この若い拡張員が「何おまえタメ口きいてんだよ」「何ガン付けてんだよ!俺だって人間だからよ、やるときは、やんだよ!おまえもムカついたらやんだろ!・・・まぁ?やるときは徹底的に口封じするけどね。」「じゃ、毎日くるよ」「ってかおまえ恥ずかしくねぇ?の!?いま時、新聞とってない奴、馬鹿な奴か変な奴しかいねぇ?ぞ!」「おまえ、俺のことナメてるからとらねぇんだろ!」と、いろいろ言うてることは、脅しというより挑発に近い。

そして、これは、こういう連中にとっての、営業テクニックでトークの一環ということになる。あまりに稚拙すぎて説明する気にもなれんが、一応しとく。

この会話は、何もあんたと話したから、その場の雰囲気でエスカレートして行った結果でそうなったというわけやない。最初から、トークとして準備されとったものや。おそらく、あちこちで言い慣れとる台詞やろと思う。

このサイトの相談でも類似の言動は多い。狙いは、脅して契約が取れそうな人間や挑発に乗りそうな人間ということになる。そのターゲットは学生さんか同じ年頃の若者が主のようや。

それでも、一応、相手を確かめる。いくら、相手が若いというても、中には、体もでかく迫力満点という人間もおるからな。さすがに、そういうのには、こういう真似はせん。

余談やが、つい先日もサイトにメールを寄せて頂いた方から「僕は容姿が恐く見えます。体がでかく、格闘技の経験からくる威圧感があるようで、拡張員の方に高圧的にでられた事がありません」という内容のものがあったが、これなんかは、その典型やと思う。

その意味で言えば、あんたは、その若い拡張員に狙い目やと思われたことになる。

最初の脅しが成功すれば、それでええ。それがあかんで、逆に挑発に乗るようなら、悪態をついてトラブルになるように仕向ける。揉めた上で、結局、この場を収めるには、新聞を取るしかないように話を持って行く。

この場合は、その拡張団の上層部とか称する人間が、さもそれらしくまとめに来る。昔からある古典的な手法の一つや。

その拡張員が「一週間後にまたくるから、そんときに最終結論だしといて」と言うたのは、半分、あきらめが入ったと見てええ。

拡張員は、即決を目指すのが普通や。特に、こういう喝勧まがいの輩はな。よっぽどのアホでもない限り、この接触で嫌われとるのは分かったはずや。

しかも、脅しも利かず、挑発にも乗らずやと、もう、この若い拡張員には、持ち玉がないわけや。これが、ベテランなら、また別の攻め方をするかも知れんがな。

半分、あきらめが入ったというても、そのまま、すごすごと引き下がったんでは、沽券に関わるということで、ポーズでそれを言うたにすぎんということや。せやから、次は、よほどのことでもない限り来ることはないのやないかと思う。

もっとも、その男が、そのバンク(拡張区域)に入って、他に何のあてもないときは、無駄と承知で来るかも知れんがな。

『会話の途中から、(このひとは何しに来たんだろう)と思っていたんですが、このひとは拡張員なのでしょうか?』というのは、まず、拡張員に間違いない。『一週間か二週間かいつになるかわかんないけど』と言うてるからな。

通常、拡張員は、その団にもよるが、数店舗から数十店舗の新聞販売店で拡張するのが、一般的や。毎日、違う販売店に行く。そういう日程が決められとる。

あんたの所の区域が、いつになるか分からんから、そういう言い方をする。これは拡張員にしか言えんことや。販売店の従業員なら、そういうことは言わん。いつでも、来ることができるからな。

『・・・それにしてもこの人は、この仕事に向いてないんじゃないかと思うんですが・・・』というのも、同感や。ワシも、一応、この男を拡張員やとは言うてるけど、それは、分類上の言葉で、内容は、とてもやないが営業員と呼べたものやない。

ワシも、こんなのと、同列に見られるのかと思うと情けない。向き不向き以前の問題やからな。

素人さんのあんたに、こういう風に思われるようやとどうしようもない。おそらく、この男の所属する団は、こういう連中の集まりなんやろと思う。

これが拡張員の仕事やと教えられとるわけや。また、そう思い込んどるというのもある。そういう意味では、可愛そうやと思わんでもない。本当の営業を知らんということでな。その良さが分かれば、別の道も見えるはずなんやけどな。

あんたの対応は、ほぼ正解や。ただ、いくつかの注意点もあるので、それを言うとく。次回の参考にでもして貰えればええ。

@取る気がまったくないのなら、長時間の相手は避けた方がええ。その場合「帰ってくれ」という言葉を数多く使うとくことや。

刑法第130条に住居侵入罪、不退去罪というのがある。帰ってくれと言われて居座ったら、不退去罪になる。三年以下の懲役又は十万円以下の罰金に処するとある。それを相手に伝える。実際にこれで、逮捕されとる拡張員もおるしな。

A録音できるものを用意しとく。それらしい人間やと思うたら、その言動を録音する。なるべく、それと知られん方がええな。

今回の場合「やるときは徹底的に口封じするけどね」なんかは、脅迫とも受けとれる言葉や。そういう言葉を数多く、録音できると有利になる。

警察に通報する場合は、その証拠が必要になる。ただ、言うた言わんという程度の話やと、単なる揉め事として処理され、その拡張員にとっては、狙いのペースということになるからな。

警察も、確定犯罪以外では対処に積極的やないという場合が多い。現在進行形や予防には、過度の期待はせん方がええと思う。事後処理が主な仕事という感が強いからな。

その意味で、警察に頼るのなら、すでにこういうことを言われて脅迫されたと、その証拠を示せるようにしとく必要がある。確定犯罪というのはそういう意味や。

B相手の確認をする。現在、どこの販売店でも社員証を拡張員に携帯させとる。それを提示せな、営業できんことになっとる。

それを拒否するようなら、その場で、販売店に電話して「お宅にこういう営業員の人はいますか。迷惑しているんです。社員証も見せて頂けません」と言う。

販売店は、新聞社さえ分かれば、ネットでもタウンページでも、すぐ調べられるはずやから、あらかじめ主な新聞販売店の電話番号くらいは準備しといた方がええ。

Cドアチェーンをしてから、応対しとい方がええな。中には、とことんアホな人間というのは、拡張員に限らずいとるもんやさかいな。用心にこしたことはない。

後は、あんたの応対でええと思う。本当は、一切、無視するというのが最上やとは思うが、そうも言うとられん場合もあるやろしな。


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