新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.209 無読層の増加で、客の反応もかなり鈍くなってませんか?


投稿者 よし兄さん 関西 拡張員 投稿日時 2006.2.12 AM 11:37


HP拝見させて頂きました!
構成から内容まで素晴らしい出来で感動しました。

拡張員と言う職業は今でも世間一般的にはどうしても受け入れてもらう事が少ないのが悲しき現状である中で、このHPはとても正々堂々と拡張員と言う職業を紹介し、アピールできているなぁ。と、不思議な事に自信さえ湧いてきました。

私はこの仕事を約3年程しているのですが、最近正直不調です。「3年」という時期がつまずきやすい時期だとは良く耳にするのですが、物理的に考えてつまずくのに時期なんてさほど関係無いと私は考えているのですが…

最近叩いていて思うのですが、各社縛りの長期化、店による止め押しの早期化、また、無読層の増加が著しく加速している様で、客の反応もかなり鈍くなってませんか?

これは私だけが感じている事なのか、あるいはゲンさんをはじめ拡張員の方々のほとんどが感じている事なのかが知りたくて質問してみました。

また、このような状況の中において何か対策法などがあればアドバイスして頂ければ幸いなのですが…

最後になりましたが、これからもこのHPを楽しみに拝見させて頂きます。
宜しくお願いいたします。


回答者 ゲン


営業の仕事に波はつきもんや。調子のええときもあれば、さっぱりあかんときもある。多くは、営業員個人の内面的なものの影響が大きいと、ワシは思う。

営業は、精神を浪費する仕事や。何も考えんと、ただ叩くだけではカードなんかは上がらん。それは分かっておられるはずや。

そら、たまには「ちょうど、ええときに来てくれた」という嘘みたいな客に出会すことがあるけど、そんな確率は極端に少ない。

『「3年」という時期がつまずきやすい時期だとは良く耳にするのですが』と、誰がそんなことを言うてるのかは知らんが、そんなのは、カードが上がらんことへの言い訳みたいなもんやと思う。そう聞こえる。

確かにスランプのようなときはあるけど、それは必ずと言うてええほど、その本人のやる気が失せとるときや。人間やから、誰でもそういうのはある。

せやけど、それを何かの言い訳にして逃げとったら、それから抜け出すのが困難になる。『「3年」という時期がつまずきやすい』と思えば、そうなる。自分で自分のやる気を阻害するだけやからな。

つまり、スランプの要因は、外的なものより、内面的な気持ちの持ち方の方が影響は大きいということや。

あんたが日頃、どういう営業をしとるのか、良う分からんが、3年もすれば、たいていのことは分かったと思うてるはずや。

ワシもそうやったから、それが分かる。そして、営業方法も固定化されてくる。きつい言い方をすれば、ワンパターン化というやつや。

自然に、こういう客のタイプには、こういう方法という具合になる。それも、あるときまでは有効やと思う。特に、それで、カードが上がっとるときは何の問題もないわけや。

しかし、引き出しが少なければ、ネタ切れにもなりやすい。そのパターンに嵌らん客が現れてきたら、その対処ができんようになる。

そうならんためには、自分の引き出しを多く作っとくことや。言うのは、簡単やけどな。実際、難しいと思えば難しいし、簡単なことやと気付けば簡単なことやと思う。

あんたも、これを機に自分に問いかけてみるのもええのやないかな。この拡張の仕事をどう捉えとるのかということをな。

ある一定のレベルまでは、早いか遅いかの違いで、誰でも到達する。それは、頑張ろうという意識だけでも可能や。

自分で言うのも気が引けるが、このサイト内の『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』 を熟読して理解して貰えれば、そのレベルまでにはなれるのやないかと思う。実際に、そういう声も届いとることやしな。

「好きこそ物の上手なれ」ということわざがある。論語にも「これを知る者はこれを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず」という教えがある。

何でも好きになれんかったら上達はおぼつかん。知識や方法を知っている者でも、それが好きやという人間にはかなわん。そして、それが好きやというのより、楽しむということができれば、さらにええということになる。

つまり、その仕事が、好きか面白いと思われんと、そう簡単に伸びるものやないということを意味しとるわけや。

そして、その好きとか面白いというのは、努力でそうなれるものでもないということもな。問題は、そのことが気づける人間であるかどうかや。

この拡張の仕事を選んだ理由は、人それぞれやろと思う。

たまたま見た求人広告で応募したというのもあるやろし、これしかなかったという人もおるやろ。

あるいは、人に誘われたということもあるかも知れん。いずれにしても、初めからこの仕事を望んだという人間は少ないはずや。

その中で、この仕事が好きかと聞かれても困ると思うが、やってて、自分の性分に合うてるかどうかくらいは分かるやろ。

また、好きとか面白いという捉え方も人それぞれで、単に稼げるから好きやというのと、営業の仕事自体が面白いというのもあると思う。

ワシは、後者やが、好きとか面白いとなれば、また、取り組み方も違うてくる。

拡張員の仕事は、日々、いろんな人間に出会えるという面白さがある。行った先で、どんな人間がいとるか分からんわけや。

とてつもなく素晴らしい人間に出会えることもあるし、実にくだらんと思う者と話さなあかんこともある。いずれになっても、それが面白い。

確かに人間というのは、タイプというか性質である程度の分類はできるかも知れん。話好きなタイプ、大人しいタイプ、自分本位なタイプ、気遣いするタイプ、欲に聡い人間、反対に欲に疎い者、上げたらきりがない。

皆、似たタイプは同じような性質があると思いがちや。しかし、人はそれぞれ違う。人の指紋が二つと同じものがないように、その性質、考え方もまったく同じというものはない。

そして、何より、二人として、まったく同じ人生を歩んどる人間は、存在せんということや。存在するのは、似た者というくくりだけや。

一定のレベルを目指すのなら、この似た者の性質を把握して、それなりの営業をすればええ。普通は、それで十分や。これが、知る者というレベルやな。

ただ、さらに上を目指すのなら、人それぞれやということを徹底して理解することやと思う。初めて会う人間は、初めてのタイプやということをな。

そう考えれば、変な先入観に囚われることなく、常に臨機応変に対応できると思う。

その気持ちが、自然に自分の引き出しを増やすことに繋ながる。そこから、創意工夫も生まれると信じる。ただ、それには、好きとか面白いという捉え方ができんとしんどいということになる。

あんたになら、このワシの言うてることの意味が分かるはずや。

つまり、そう考えれば「不調」とか「つまずき」というのは、それほど深刻に考える必要はないということになる。そういうのは、現在の自分のパターンだけで判断しとるにすぎんことやからな。

と、まあ、偉そうなことを言うてるが、実のところ、ワシもそんな域には達しとらん。そうなればええなという思いがあるだけや。

せやから、ワシは、今までもこれからも、これでええとは絶対に考えん。日々、勉強、創意工夫が永遠のテーマやと思うてる。

それを自分の意志で考えてできる営業の仕事が好きやし、面白いということに尽きるともな。

『最近叩いていて思うのですが、各社縛りの長期化、店による止め押しの早期化、また、無読層の増加が著しく加速している様で、客の反応もかなり鈍くなってませんか?』

縛りの長期化というのは、何も今に始まったことやないとは思う。ワシも、7,8年前、あんたと同じ新聞の拡張をしてたことがあったけど、その時分から、長期の縛りというのは盛んやった。

今は、どうか知らんが、その頃、奈良辺りでは、4年契約というのが一般的やったからな。

また、留め押しの早期化もや。その頃は、1年契約の場合で、早いと契約後2,3ヶ月で次の契約を頼んでたというのもあったしな。

せやから、一概に最近とばかりは言えんと思う。販売店のやり方次第でも変わることやからな。

無読層の増加が著しく加速しているというのは、感じる。確かに、これは昔に比べると格段に増えとると思う。多くは、インターネットの普及によるものや。

インターネットを見とれば、こと足りるという人間が増えとる。ただ、こういう無読層にも切り込む余地はある。新聞の利点というのも、それなりにあるしな。

メルマガ『第66回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■新聞の利点』を読んで貰えれば、その辺のところは分かるのやないかと思う。ついでながら、この内容をそういう無読の人間に話して説得することも可能かも知れん。

少なくとも、インターネット万能と思うてる者には、反論くらいはできるやろ。しかし、それで、カードになるかどうかは保証の限りやないけどな。

何が難しいと言うて、思い込みの激しい人間の考えを翻意させるほど、やっかいなもんはない。今や、ネット至上主義は、信仰に近いものすらあるからな。

その世界に、どっぷり浸かっとる人間からすれば、それ意外の世界が信じられんわけや。新聞のように、まだ旧態依然とした、紙の媒体を必要としとるのかとなる。時代遅れのように考える。

確かに、将来的には、そうなるのかも知れん。しかし、それには、まだ時代は早い。インターネットの欠点も弱点もそれなりに、まだまだあるしな。

『ゲンさんをはじめ拡張員の方々のほとんどが感じている事なのかが知りたくて質問してみました』

ワシの意見は、今言うたようなことやけど、他の拡張員の方々というのであれば、これについての意見を、当サイトに協力して頂いている関係者に、アンケートで問い合わせてみようと思う。

『また、このような状況の中において何か対策法などがあればアドバイスして頂ければ幸いなのですが…』

ということも併せてな。この件に関してのワシのアドバイスは、正直言うてこれというものはない。というより、ワシは、こういう場合は、あまり相手にせんようにしとるからな。

これは、翻意させるのが難しいということと、本音を言えば疲れるということや。このインターネットに関しては、やっこさんたちの方が遙かに詳しいし、議論しても負ける。

最近でこそ、ハカセのおかげで、それなりに分かりかけてきたけど、それにしても、分からんことが多すぎる。第一、パソコンの専門用語は、ワシからすれば、未だに別世界の言語やからな。

これやったら、ブラジル人相手にポルトガル語でも話とる方が、まだ楽やと思う。何でも、そうやが、相手の土俵で勝負してもあかんのやないかと考えるしな。

ただ、他の拡張員の方々の意見の中には、何かええアドバイスがあるのやないかと、ワシも期待しとるから、しばらく待ってほしいと思う。


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