新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.210 就職活動をしている者ですが、教えて下さい
投稿者 MY さん 投稿日時 2006.2.13 AM 1:40
初めまして、私は現在、就職活動(退職をしたため)をしている者なのですが、拡張員の仕事内容について拝見させていただき、大変に参考になりました。ありがとうございます。
早速ですが、先日、拡張員業務と思われる?会社へ説明会及び面接を受けて,参りました。
その会社はN紙グループの○○株式会社という企業なのですが、ご存知でしょうか?
話の内容では、企業・一般への新聞営業のようですが、ここも、ゲンさんの言う団と一緒なのでしょうか?また、営業において、販売店との競合とかは通常どうなるのかが心配です?
もし、ご存知でしたら教えてください。
どうぞ、宜しくお願いします。
回答者 ゲン
そこも当然、新聞拡張団ということになる。大手の営業会社ではあるがな。良う知っとるいうほどやないが、話には聞いたことはある。
『会社へ説明会及び面接を受けて,参りました』ということやけど、この業界はそういうのは、少ない。せやからと言うて特別、まともやということでもない。
世間一般に拡張団と言えば、あまりええ意味で捉えられとらんが、大半は、そこと同じように、ちゃんとした営業会社や。新聞社の信用と公認がなかったらやれんからな。
新聞を勧誘するのが仕事ということで言えば、他と一緒や。ただ、メインは、ワシらが一般読者を対象としとるのに対して、N紙は、企業専門という部分が強いように思う。もちろん、ワシらも企業の勧誘もするし、N紙も一般読者の勧誘もするがな。
このQ&Aに『NO.115 官公庁への新聞営業について』で、同じN紙の拡張員の方からの相談もあるので、その仕事内容について参考になるのやないかと思う。
そして、ここは、待遇面も、一般の会社と同じやと考えたらええ。拡張員というのも二種類あって、ワシらのように、フルコミ制で立場的に個人事業者というのもあれば、その会社のように、固定給プラス歩合制の会社員というのがある。
どっちがええかは、人それぞれやが、安定とか保障面を重視するのなら、あんたが面接したという会社の方がええやろと思う。
それに、営業のことを知るには、そこは教育体制というのもしっかりしとると聞く。それが、身に付くかどうかは、本人次第やがな。
余談やけど、そのN紙の関係者も、このサイトを参考にしておられるようや。特に『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座』 が役に立つと言うておられたから、読んで貰うのもええかも知れん。
このN紙は、新聞の勧誘の中では、あまり、嫌われるということの少ない新聞や。そういう意味では、ワシらの多くが、経験しとる毛嫌いされるような扱いは少ないのやないかと思う。
但し、それは、比較的という意味で、新聞の勧誘自体が嫌いな人間にとっては、どこであっても、それは同じやけどな。
世間では、このN紙の専属拡張員がおることすら知らん人間も多い。それには、専属の販売店が極端に少ないということもある。
もちろん、全国紙やから、日本全国、どこでも購読は可能や。ただ、一般の読者は、たいていは自ら販売店に希望するか、ワシらに頼むということになる。ワシらも、たまにN紙の勧誘をすることがある。
多くは、その販売店からの依頼があった場合や。その場合は、多少なりとも拡張料が出るからな。一般的には、N紙の勧誘は金にならんということで、積極的にはせんけどな。
因みに、そのN紙は、専属の販売店がない地域では、他の全国紙やブロック紙、地方紙の販売店で販売されとることもある。
せやけど、そのほとんどが、同じような理由で、ただ扱っとるというだけで、それほど勧誘には力を入れておらんということがある。
そのせいかどうか、N紙の勧誘での苦情は少ない。このサイトでも、今のところ一件もないしな。
『営業において、販売店との競合とかは通常どうなるのかが心配です?』これは、どういう意味なのかな。
N紙の場合は、他の全国紙や地方紙のそれと同じような、熾烈な客の奪い合いというのはあまりない。そのための行きすぎたサービスというのもあまり聞かん。
ワシの知る限り、ここが一番サービスの少ない新聞やろと思う。他の全国紙と比べて、唯一、その内容だけで売ってる新聞と言える。
ビジネスマンにとって、その新聞を購読しとることが、一つのステータスやと思うとる者すらおる。
ワシらが、勧誘に行くと「N紙を購読してますから、結構です」と、さも自慢げに言う人間が多い。「私は、他の人とは違います」とでも、言いたいのやろと思う。
加えて経済専門紙としての人気も高い。せやから、あまり、他紙との競合はなりにくい。少なくとも、ワシは、完全に客層が違うと思うてる。ほとんどの拡張員も、N紙を購読しとったら敬遠するのと違うかな。
あんたが、もし、そこに入社となれば、N紙の専属販売店での勧誘が多いはずやから、多少は他紙との競争はあるやろと思う。それは、どんな業種の営業についても同じや。
ただ、拡張員をヤクザかなんかと思うてのことなら、そういう心配はせんでもええと思う。普通のまじめな営業をしとる分には、例え相手がヤクザであろうと怖がる必要はない。
また、そのN紙の営業会社も、組織的に他からつけ込まれるほど、弱体しとるような所やないから、その点でも、安心してたらええのやないかな。
ただ、そこで、あんたが上手くやっていけるかどうかというのは、別の問題や。この業界の中で言えば、働く環境は悪くはないというだけのことやからな。
さらに言えば、それで稼げるかどうかは、あんた次第ということになる。営業の仕事を選ぶというのは、どんな条件の会社であろうと、契約を取って何ぼやからな。契約を上げな稼げんというのは、営業の絶対的な真理や。
最後に、一言、営業は甘いものやないということだけは言うとく。その覚悟だけはしとくことやな。
もっとも、どんな仕事をするにも、何の覚悟もないようやとどうにもならんがな。どうするか、迷うておられるようやが、決断はあんたがするしかない。