新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.214新聞購読の契約についての質問です


投稿者 あきひろさん 男性 40歳 投稿日時 2006.2.15 AM 1:31


[質問内容]

以前、新聞購読を3ヶ月ごとに契約更新をして継続で1社の新聞を長年購読していました(4年〜5年程でしょうか)。

ところが、ある時期から、新聞自体は毎日、朝刊・夕刊ともに配達されるのですが、販売店の方が集金に来ることもなく、また一向に契約更新に来る気配も全くなくなりました。

私は新聞だけはそのまま配達されていましたので販売店に告げもせず、閲覧だけはしていましたが、8ヶ月か10ヶ月ほど経ったある日、販売店の方が来て「集金がずっと溜まったままです。今までの分は払わなくてもよいですので、今後も契約をお願いします」と言ってきました。

私は、長年継続して購読していた新聞だったが、仕事の関係で他の経済紙に変えようとずっと思っていましたので、その旨を告げると、「3ヶ月だけは…」と言ってきたのでやむを得ず3ヶ月間の更新契約をしました。

未払いであった分はそれでクリアになった気持ちでした。ところが、ある知り合いから「契約をしていなくとも、読んでいたなら未払い分全額を払う必要がある…」と、強く言い寄られてしまいました。

その間の契約は一切していないのだし、例え販売員が払えといってきても、払うつもりはなかったのですが、この様なケースの場合は、契約書を取り交わしていなくとも毎日配達される新聞を読んでいたのなら、溜まった購読料を払う必要はあるのでしょうか?

このようなケースは稀であるとは思いますが、一般の商品の場合と新聞とでは、性質が違うと聞きます。

新聞はいちいち契約が交わさなくとも、一度契約を交わせば、継続のまま黙っていても契約と見なすというのは本当ですか?

今回は「新聞拡張員」に直接に関係のない話しとなりますが、上記の質問内容にお答え戴ければ幸いです。

よろしくお願いいたします。


回答者 ゲン


『ある知り合いから「契約をしていなくとも、読んでいたなら未払い分全額を払う必要がある…」と、強く言い寄られてしまいました』ということやが、誰がこんなことを言うんや。何か勘違いしとるとしか思えんな。

この金額を請求できる者がおるとしたら、その販売店の人間しかおらん。そこの人間が『今までの分は払わなくてもよいですので』と言うてるのやから、何の問題もないはずや。

しかも、その条件として『今後も契約をお願いします』と提示し『「3ヶ月だけは…」と言ってきたのでやむを得ず3ヶ月間の更新契約をしました』というのを呑んどるわけや。

この時点で、立派に契約が成立しとる。法律的にも問題はない。契約の原則は、お互いが納得することや。それがある以上、第三者がそれに立ち入ることはできん。よけいなお世話やということになる。

その人間は、人の道は、というようなつもりで言うたのやろと思う。自分ならそうするから、あんたもそうしろ。それが、人の道やてなもんやろ。

要するに、ただのええ格好にすぎん。自分でそう思い込んどる分には何の問題もないが、自分の価値観を他人に押しつけるようことをしたらあかん。

そうせなあかんという、法律的な裏付けでもあるのなら、また別やがな。そんなものは、どこを探してもないと断言できる。

但し、これが『8ヶ月か10ヶ月ほど経ったある日、販売店の方が来て「集金がずっと溜まったままです』と言うて来たとき『だから、払ってください』と販売店が請求したのなら、ちょっと微妙なことになってたと思う。

場合によったら、その分の代金を払わなあかんことになりかねん。

契約書によれば、自動契約の条文を入れとるものがある。これ自体は有効やと考えられとる。但し、自動契約の場合は、いつでも解約が可能やということになっとる。一方的な通知でええ。しかし、あんたは、それをしとらん。

自動契約というのは、契約終了後も以前と代わらず、新聞を入れるというものや。それに、異を唱えんかったら、その間の契約は有効と認められ、その代金を請求されれば、払わなあかん。

せやから、こういう場合は、その契約が切れて、1日でも余分に新聞が入るようやと、即座に販売店にそのアピールをしとかなあかんことになる。なければ、自動契約を承認したことになる。

「契約が切れとるはずやし、新聞も取るつもりはない。勝手に入れても、新聞代は払わんで」と、通告しとけば問題はない。たいていの客は、そうする。

『ある時期から、新聞自体は毎日、朝刊・夕刊ともに配達されるのですが、販売店の方が集金に来ることもなく、また一向に契約更新に来る気配も全くなくなりました』

こういう場合、普通は、常の集金から1ヶ月後に誰も来んかったら、販売店に連絡するはずや。「集金はまだか」と言うてな。

次に来たとき、2ヶ月分の請求をされたら、かなわんということでな。まさか、そのときは、集金に来んのやから払わんでもええやろと思うたわけやないやろ。

1ヶ月なら、販売店が忘れとると考えられるが、それが2ヶ月になったら異常や。たいていの客は、怒って文句を言う。それが原因で「解約や」と言われるのも珍しいことやないからな。

『このようなケースは稀であるとは思いますが』というのは、ないこともない。『NO.147 購読自動延長に関する質問です』でも、似たようなケースがあったが、この場合は、相談者が、即座に販売店に連絡を入れて、解約の意志を伝えてたから、それ以降、勝手に入れた新聞代は払う必要ないとアドバイスした。

『一般の商品の場合と新聞とでは、性質が違うと聞きます』というのは、一般の商品が何を意味するのかにもよるが、新聞1部に朝刊130円、夕刊50円という定価が設定されとるから、金がなかったら買えんということで言えば、他のどんな商品とも一緒や。

ただ、違うとすれば、宅配しとるということと、予約としての契約書が存在することくらいなものや。因みに、法律的には、新聞は著作物として扱われ、書籍や雑誌と同等ということになっとる。

『新聞はいちいち契約が交わさなくとも、一度契約を交わせば、継続のまま黙っていても契約と見なすというのは本当ですか?』

これも、自動契約の説明のところで触れたから重複するが、契約書に自動契約の一文があり、契約者から、新聞が継続して投函されていることに異議の申し出がない場合は、そう見なされる可能性が高い。

つまり、放っておいて、契約が切れとるのに勝手に入れたとは言えんわけや。勝手にと言えるのは、あくまでも、それを断ったにも関わらずという事実が必要になる。

裏を返せば何もアピールしなければ、それを承認したということになる。実際、長期購読者の中には、そういう契約書すらない人間が結構いとるしな。

こういうのは、何も新聞契約に限らず、他にもある。例えば、携帯電話なんかの場合、当初、1年契約を交わしていても、契約者からその1年後に何もアピールがなかったら、そのまま自動継続ということになるからな。

これなんかも、その時期が来ても「お客様は契約が切れますけど、どうされますか」みたいな話はない。

ただ、新聞契約の場合は、その契約が切れる前に、継続契約を頼んで来るのが一般的や。自動契約というのは、店側としても心許ないからな。いつでも、その契約者が嫌やと思うたら解約できる。一言、そう言うだけでええ。

それを阻止するために、契約書が必要になるわけや。自動契約が、契約者を縛れるものやったら、ワシら拡張員すら必要やなくなる。

一度、契約してしもうたら「はい、あんたはずっと自動契約ね」ということになるからな。ワシら拡張員や販売店が、契約書を貰うために必死になって奔走することもないわけや。

しかし、そうやからと言うて、今回の相談にあるように『ある知り合いから「契約をしていなくとも、読んでいたなら未払い分全額を払う必要がある…」と、強く言い寄られてしまいました』と言われる筋合いはない。

今度、その人間に会うたら「契約は当事者間だけのものやから、第三者の踏み込める問題と違う」と言えばええ。当事者が納得すれば、どんな契約もそれで有効なんやからな。

ただ、今回は、その販売店が請求を放棄したから問題はなかったが、もし、そうやなかったら、ややこしいことになってたかも知れん。次からは気をつけといた方がええと思う。

もっとも、請求されたから全額支払わなあかんかというと、そうやないとは思う。販売店側にも、集金に来てないという落ち度があるわけやから、過失相殺という考え方で、減額にはなるはずや。

それは、話し合いか裁判でということになる。それが、ややこしいということや。

それにしても、他人のまとまった話を、横やり入れるような真似をして、その人間はどうするつもりなんやろな。理解に苦しむ。


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