新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A 

NO.26  なぜ他紙の拡張員が、我が家の購読情報を知っているのですか


投稿者 イチロー・Tさん 31歳 男性 投稿日時 2004.9. 1PM9:22


HP楽しく拝見しました。
先日のことなのですが、Y紙の拡張員が我が家に来て「お宅はA紙を今年の10月まで読んでおられますね。その後、うちの新聞を読んでくれませんか」と言います。

そんな情報、誰から聞いたのかとその拡張員に聞いても「企業秘密」とかで教えてくれません。私は無性に腹が立ち「帰れ」と言って断りましたが、その拡張員が言うには「お宅の情報は皆が知っているから、後から、いくらでも拡張員が来るぞ」と脅しともとれることを言って帰りました。

気持ちが悪くなった私は、すぐA紙の販売店に電話をして抗議しました。私は、いままでA紙以外購読したことがありません。情報漏れがあるとすればA紙の販売店しかないと思ったからです。

しかし、販売店は否定します。
ゲンさんにお尋ねしたいのですが、こういう場合はどんなことが考えられるのか教えて下さい。


回答者 ゲン


情報漏れと言うことやが、これには幾つかのことが考えられる。

まず、販売店やが、販売店の経営者が意図して流すことは、まずない。メリットがないからや。自分の顧客を他店に売るような商売人はどこにもおらんはずや。その客がよほどの不良客で、やっかい払いをしたいのやったら別やがな。

経営者側は意図していないとしても、管理が甘いか、ずさんやと情報漏れが起こる。これは、何も新聞販売店に限らず、現在、日本中で起きてる情報漏れは、この管理の甘さ、ずさんさが原因や。

残念やけど、日本は社会全体がこの情報ということに関しては認識が甘すぎるんや。少なくとも、情報先進国の国々からはそう思われとる。

この場合のケースで考えてみると、事務所にある顧客情報の入ったパソコンを、従業員などの内部関係者には比較的容易に閲覧させるという販売店が多い。それには、拡張員も含まれる。

拡張員に至っては、拡域地図に顧客情報も一緒に記入したものを持たせとる販売店もある。これは、販売店からすると、固定購読客や約入りの客への訪問を防ぐという意図があるからや。

販売店としては、正当な行為でも、これを悪用する拡張員がおる。

拡張員の中には、本来は敵対しとるはずの他紙の拡張員と情報交換をしとる者がおる。この時点で情報漏れが起こるわけや。

例えば、Y紙の拡張員がA紙の情報を入手すれば、それにはA紙の購読客情報の中に、購読期間も含まれとるから、今回のようなことになる可能性がある。

お互いの販売店が顧客を守る行為が、勧誘のターゲットにされてしまうということになるというわけや。もちろん、これは業界のご法度や。しかし、これは当事者が喋らん限り発覚しにくい。

尚、このデータは、拡張終了時には、販売所は拡張員から回収しとるが、それをやる人間は、コンビニなんかでコピーを取っとるから意味がない。

これは、拡張員だけやなく、その販売店の従業員が漏らす場合もある。この場合は、大量のデータが喪失することになる。パソコンのデータをフロッピーディスクにコピーするやり方がほとんどやからや。

この場合は、漏洩先は拡張員だけとは限らん。顧客データは名簿屋なんかに持ち込めば、金になる。こういう輩は、新聞販売店だけに限らずあらゆる業界にいてると言う。たまに、ニュースになる情報漏れはだいたいがこれや。

しかし、業界としてはそんな情報漏れは否定する。例え、内部で発覚しても外には出さん。日本社会の特質やな。どうにも、隠しきれんか、大問題にならん限り公にすることはない。

それとは、別に、もっと単純なことで分かってしまうことがある。それは、訪れる勧誘員の誰かに、あんたか家族が「A新聞を取っている」と言うか、実際に投函されている新聞や表に出してある古紙から、A紙の購読者と判明した場合や。

それだけでは、購読期間のことは分からんと思うかも知れんが、購読紙さえ分かればそれは簡単に調べられる。

その拡張員にすれば、お宅まで行っているから、お宅の名前と住所は知っていることになる。それが、分かれば、拡張員にとって購読紙の販売店などすぐ調べがつくから、電話1本すれば簡単や。

「○○町2丁目の○○だけど、契約はいつまでやったかな」とその販売店に聞けば、簡単に教えるという具合や。これは、厳密に言うたら騙しやから、あんまり褒められた方法やないが、現実にこの手を使うてる者もおるようや。

ついでに、その拡張員が「お宅の情報は皆が知っているから、後から、いくらでも拡張員が来るぞ」と言うたことやけど、これは、極一部のその拡張員仲間のことや。そいつが、喋った人間だけや。

せやけど、これは、ほとんどの場合、捨て台詞や。心配せんでも、こんな拡張員の口車に乗ってお宅に狙いをつける者は少ないと思う。普通に考えて、断られたと知って勧誘に行く奴はおらんわな。

もっとも、新人か駆け出しの拡張員なら、そんな奴の口車に乗るかも知れんが、こんなのは来てもすぐ追い返せる。

「ワシは無理やったけど、ゲンさんやったら絶対落とせるで」とか言うて、うまいこと煽る奴も中にはおるけど、ワシらは、こんな言葉には嫌ちゅうほど引っ掛かってえらい目に遭うとるから、よほど信用出来る奴の話やなかったら相手にせん。

残念やけど、新聞業界に限らず、今の日本では、情報の徹底した管理は無理やろうと思う。ある程度の情報は、外部に知られるということを前提に生活するしかないやろな。

普通に生活しとるだけでも、新聞だけに限らず、銀行やカード、電気店、インターネット、スーパーマーケットなど様々なところで、個人情報を書き込んでいるはずや。

たちの悪いのになると、偽の署名運動でも個人情報を集めとるという話も聞く。考え出したらきりがない。あまり、そういうことに神経質にならん方がええと思う。

嫌なものは嫌とはっきり断るようにしとれば、そのことも、情報として伝わることもあるわけやしな。特に、拡張員の場合は、そういう情報の方が伝わり易い。

あんたとこに訪れた拡張員にしても「あそこはあかん、話にならん」と言うてる確率の方が高いと思う。自分がだめな者は誰が行ってもあかんと思うんや。

また、他の拡張員が、あんたからカードを上げたと聞かされるのはええ気せんもんやしな。それなら、他の人間も行かんように吹き込む。そんな、拡張員が多い。せやから、拡張員の捨て台詞はそれほど心配することはない。ただ、その場が悔しいだけやからな。


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