新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.270 新聞販売店のこの違いは何なのですか


投稿者 ユリさん 投稿日時 2006.6.23 AM 11:05


サイトを見ての質問です。
販売店によって店舗の雰囲気が違いますよね。サイトのほうでも良い販売店は綺麗というか清潔感があるというかそんな感じで(新しいとか古いではなく)・・・良くないというか問題が少々ある販売店はカブも手入れがされてないとかそんな感じというふうな書き方がされている文があった気がするのですが・・・。

こちらの方にも沢山の販売店があります。規模が大きいとか小さいとかではなく、なんとなく活気があるところとないところ、店舗じたいが陰気なところ、陽気なところ、営業がよくまわる町、まわらない町、カブが綺麗に並べられているところ、雑に置いているところ、範囲がそこそこ広いのにカブの台数が少ないところ、多いところ・・・その差はなんなんでしょうか?


回答者 ゲン


新聞販売店の雰囲気の違いは、一言で言えば、そこの経営者の性質や姿勢、考え方の表れやと思う。つまり人間性が大きく関係しとるということや。

もっと分かりやすく言えば、几帳面な人間とすぼらな人間との違いやな。世の中には、いろいろなタイプの人間がいとるから、こればっかりはどうしようもない。それぞれの性質の違いが店舗の姿となって表れるわけや。

几帳面で、綺麗好きな経営者の店は、従業員もそれに共鳴する人間が集まりやすく、自然に小綺麗になる。反対に、すぼらな所は、汚れるままに任せるということになる。そういう所の従業員も、自然と同じような性質の者が集まる。

俗に言う、類が友を呼ぶということやな。

魚も、綺麗な水に棲むものもおれば、汚れた水の中で生きとるものもおる。これは、人間にも言えることで、住みやすく、働きやすい所に人は留まりやすいということになる。それが、綺麗な所であるか、汚い所であるかの違いというだけのことや。

そこまでは、人間の性質の問題やからええ。しかし、商売ということになると、やはり小綺麗な店舗というのが有利で、小汚い所はその人間性すら問われかねんから不利なのは間違いないと思う。

ワシの今までの経験でも、改廃と言うてつぶれる店舗はたいていが、ずぼらで掃除もしてないような小汚い店というのが圧倒的に多い。

その典型的なのが、メルマガ『第82回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■それはないやろ』に登場する販売店や。ここを読めば、そういう店舗がつぶれるのは無理ないと思えるはずやけどな。

『活気があるところとないところ』『陰気なところ、陽気なところ』『カブが綺麗に並べられているところ、雑に置いているところ』というのも、ほぼ、それぞれの経営者、従業員の性質的なものが左右しとると思う。

つまり、店舗を見れば、そこの人間の性質がだいたい想像できるということになる。活気がない所よりある所の方が客受けもええやろし、陰気な所より陽気な所の方が好感が持たれるのも当たり前のことや。

『カブが綺麗に並べられているところ、雑に置いているところ』に至っては、一瞬でそれが見透かされることになる。一番、判断しやすい材料やからな。

配達に使うカブは、新聞販売店にとっては言うまでもなく大切な商売道具や。それを綺麗に並べとる所は、すべてに注意を払うとる優良店と見てまず間違いないと思う。

逆に、雑においてある所は、その整備も怪しいし、問題を起こしやすい販売店と思われても仕方ないということになる。

そういうことは、あんたを含めて、見とる人間は見とるということや。どちらが得をするかは言うまでもないやろ。

ただ『営業がよくまわる町、まわらない町』というのは、その販売店の性質だけでは判断できんということはある。これには、いろいろな要素が含まれとるからな。

1.競争が激しい地域か、そうでもない地域かによっても違う。これは、説明するまでもないと思う。

2.その地域での拡張員を含む勧誘員の絶対数の問題もある。当然やが、多いとよく廻り少ないとあまり廻らんということになる。

確かな統計があるわけやないが、その地域の勧誘員が多いか少ないかの判断は、通常、世帯数1万戸程度のエリアやと、1日平均、30名程度が営業に廻っとる地域かどうかという点をボーダーラインと考えるというのがある。

これは、すべての販売店から派遣される勧誘員の総数や。通常の地域やと、全国紙4紙、地方紙1紙というのが一般的な販売店の構成やから、1店舗にすると、1日、5名ということになる。

しかも、これは、拡張員とその販売店の専業員を併せた数や。その人員が、それ以下やと、あまり廻らないということになり、それ以上やと、よく廻ると考えられとるということや。

3.もちろん、経営者の姿勢もある。積極的な経営者は、多くの勧誘員に拡張させることを望むし、そうでもない経営者は、経費倒れになることを畏れ控える傾向にある。

4.新聞社の意向が働くケースもある。新聞社からの指示で、その地域が重点的な拡張推進地域に指定されとったら、経営者の姿勢より、それが優先されるからな。

5.拡張団の姿勢というのも影響がある。通常、所属の拡張員の尻を叩くのは、どこでもすることやが、やはり、それもそこのトップによって個人差がかなりある。

「成績を上げな、めしが食えんで」と、拡張員の自主性に任せる所もあれば「石にかじりついてでも、契約を取って来い」と厳しくはっぱをかける所といろいろや。

前者は、比較的、のんびりと構える拡張員が多く、あまり長時間廻らんということがある。ワシらの団がそれや。後者は、サボっとる所を見られただけできつくドヤされ(怒られ)るから、よく廻るということになる。

6.客側の受ける印象の違いというのもある。どういうことかと言うと、例えば1ヶ月に1度、勧誘されることが多いと感じる人と、少ないと感じる人との違いや。

多いと感じれば、よく廻るという印象になるし、少ないと感じれば、あまり廻って来ないと思うわけや。

これは、勧誘員を嫌うてる人か、そうでないかということでも、同じようなことが言える。

勧誘員を嫌うてる人は、例え3ヶ月に1度でも多いと感じる場合があるし、1週間に1度の訪問でも、気にならん人はそれほどでもないということになる。

これら以外にも、そう感じる要素はあると思う。せやから、一概に、よく営業に廻る、廻らんということだけで、そこの販売店を判断することはできんということや。

『範囲がそこそこ広いのにカブの台数が少ないところ、多いところ』というのは、単純に部数が多い少ない、従業員数の多い少ないということが、その理由の大半やろと思う。

それには、営業に力を入れとるかどうかというのも当然、影響はしとるやろがな。ただ、これも、これだけを持って、その販売店がどうやという判断基準にはならんやろと考える。

実は、次回、6月30日発行予定の当メルマガ『第99回 新聞拡張員ゲンさんの裏話』で『新聞を売るということ』と題した話をするつもりなのやが、その中でも、それらに触れた部分もあるので、参考にして貰えればと思う。


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