新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.291 販売所の騒音問題について


投稿者 guru さん 投稿日時 2006.8.20 PM 11:04


はじめまして。こちらに書かれている騒音問題と少し状況が異なるのでお聞きしたいとおもいます。

約二ヶ月ほど前に家の目の前に新聞配達所が引っ越してきました。

配達が始まった当初から新聞を運こんできたトラックのエンジン音や積み下ろし時の音、バイクの発進音や外での会話などがうるさかったです。

そこで所長といわれる人や店長にもう少し静かにしてほしいと言ってみたところ「本社に伝えておきます。」と言われました。

しかし、一週間以上経っても改善がされていなかったのでもう一度言ってみたのですが、また同じ対応をされました。

そこで本社の人と電話で話をしたときに改善して欲しい点を言ってみました。

1、バイクのエンジンをかけるのは大きな通りに出てからにしてほしい。
2、トラックの急停車、急発進をやめてほしい。
3、外で会話をするのはやめてほしい。

この3点を話したところ、「すぐに対応します。」と言われたのでこちらもある程度信用して電話をきりました。

それから数日経ちましたが、3つ目の要望以外は全く改善されませんでした。そのことを再び本社の人と電話した時に話したところ、「こちらは言われた通りの事を指導したのでそんなことはありません。」と言われました。

ですが明らかに改善がされていないのでその様子を録画して本社の人に見てもらいました。

それを見せた後に再度改善して欲しいと言ってみたのですが「こちらもやるだけのことはやっていますので・・・。」とはぐらかされました。

そのやりとりの後もなんの連絡もないので所長の人に聞いてみたところ「本社に聞かないとわからない。」と言われたので、なぜいつも本社に聞かないと何もできないのかと聞いたところ、このように言われました。

「そこの販売所には経営者がいない。自分は頼まれて所長をしているので本社に報告して、指示されなければなにも出来ない。」

この話を聞いた時にあきれてなにも言えなくなってしまいました。

そこで自分で調べてみると他にもいろんなことがわかりました。

店長も他の販売所の店長をしていたが兼任でやってほしいと言われたらしく、常にそこの販売所に居るわけではない。

以前は同じ市内で経営者がいて営業していたが、勤務態度がよくないのでクビにした。しかし、他に経営者がいるわけではないのでとりあえずどこでもいいのでここに引っ越してきた。

責任者が誰もいない販売所の苦情は誰に言えばいいのでしょうか?また、このような販売所が営業をしていることは問題にはならないのでしょうか?

家は住宅街の真ん中にあり、家の前の道路も決して広くありません。騒音で眠れない日々が続き、母はノイローゼになりかけています。

なんでもいいので何かアドバイスがあればお願いします。


回答者 ゲン


『騒音で眠れない日々が続き、母はノイローゼになりかけています』ということなら、早急な対応が必要やな。

この騒音問題については、Q&Aの他にも、当メルマガ『第92回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■ゲンさんのトラブル解決法 Part 3  騒音トラブル』でも言及しとる。

その中に「新聞販売店に対しての住民の騒音対策」というのがあるから、それを参考にしてほしい。その部分の抜粋をする。


新聞販売店に対しての住民の騒音対策

1.迷惑やという意思表示をその販売店にする。しかし、これは、現場の作業員に直接言うのは拙い。三国がええ例で作業員からの反発を受ける場合があるからな。

その意思表示をするのなら、そこのトップにすることや。たいていの販売店ならそれで済むことの方が多い。従業員に対して近所の住民に迷惑をかけるなと言うのが、普通や。

2.新聞社に苦情を言う。これも、たいていは「注意します」と言うはずや。これで、効果ないとなれば、普通は言うてもあかんと思い二度と言わんようになる場合が多い。

しかし、これは、効果はなくとも二度、三度言う方がええ。実際に、その注意が現場まで伝わってないというケースもあるからな。

あっては、ならんことやが、新聞社から注意を受けた人間が、それを握りつぶしてたということが、実際の相談にあったからな。

これは、二度目に同じ苦情を新聞社に言うたことで分かったという。その相談者の苦情を伝えた新聞社の担当者が不審に思い、直接、経営者に連絡したことでそれが分かった。

販売店の規模が大きければ大きいほど、そういう傾向があるようや。

3.よほどの場合は、役所や警察などの公共機関に相談や通報をする。その際、具体的な被害状況が示せるようにしとく。

被害者宅や周辺からのビデオ撮影というのも、その証拠になり得る場合もある。但し、その際、役所には繰り返しの相談、通報は2.と同じで効果的な場合があるが、警察への通報は慎重にしといた方が無難やと思う。

新聞販売店のそれは、暴走族辺りが騒いどるのとはわけが違うから、よほど酷いと客観的に思える程度でないと、何度もというのは控えた方がええ。場合によれば、逆効果になる畏れも考えられる。

警察は、あきらかな違法行為しか取り締まることができんというのが原則やと認識しとく必要がある。

深夜の新聞販売店の営業行為というのは、ある程度まで仕方ないという、暗黙の了解のようなものが世間一般にある。また、そう思われとる。それを騒音と認定するのは、かなり厳しい条件、状況が必要になるということや。

1度目は、警察も、出向いた手前、注意はするやろうが、それにしても「深夜やから、ちょっとは考えたって」という程度のもんや。それ以上、警察に要求するのは無理があるということになる。

4.近所で同じような苦情を持つ人間を募り、なるべく複数で苦情を言う。これは、結構、効果的や。

同じように迷惑やと考える人間がいとるとなると心強いもんや。販売店側も複数やと無視もできんやろしな。

但し、こういう相談をされて来られる方は、日頃から近所との付き合いというのが、あまりされとらんというケースが多いようや。

近所と普段からそういう付き合いが密やと、すぐ団体で行動を起こすという発想をするやろから、ワシらのところまで相談するというのは少ないということになる。

5.地域の有力者に相談する。その販売店を管轄する町内会の会長なんかがええと思う。

そういうのに弱い販売店というのも多い。販売店も地域の有力者と揉めるのは拙いと考えるから、かなり効果がある。

販売店は、その地域のみで仕事をしとるわけやから、地域の人間と敵対するようなことは避けるのが普通や。

実際、この騒音問題に関して町内会の会長さんや役員さんが関わったケースはほとんどが解決しとるとのことや。

市会議員、町会議員さんというのも、人により積極的に動いてくれることもある。変わったところでは、地域の民生委員さんの尽力で解決されたとの報告もある。

いずれにしても、地域の有力者に動いて貰えれば解決は早いようや。

6.ただ、解決というても、そこで仕事をするなとは言えんから、どうしてもいくらか音はする。完全に無音というのは仕事の性質上、無理や。

どうしても、気になるのなら、寝室だけでも防音工事をしとくことやな。

住宅における防音対策や防音設備には、防音サッシや防音ドアに代表されるように開口部からの音を遮断するだけでもかなりの効果があるとされとる。

RC住宅(鉄筋コンクリート住宅)なら、それでほぼ完璧やが、在来工法の木造住宅やと、それだけでは不十分やから、防音壁、防音シートまで考えなあかんかも知れん。

費用は多少かかるかも知れんが、一考の余地はあると思う。

7.敢えて、客になるという方法もある。そこから、勧誘員が来れば、それとなく騒音について配慮して貰えれば購読を考えるという趣旨のことを言う。

それを考慮して貰えれば、新聞を取ってもええと言うわけや。勧誘員もそれが条件で確実に客になるということなら、積極的に店にかけ合うことも考えられる。

どんな店も、客が迷惑するとなれば、それを無視することもないやろしな。但し、その場合、他の新聞に切り替えにくいということは覚悟しとかなあかんと思うがな。


あんたの場合は、お母さんが睡眠不足でノイローゼ気味という問題があるから、6.の項目にある、防音工事を考えてみてもええのやないかと思う。

もちろん、これには、金がかかるという問題がある。お宅の家の構造次第で、その費用も違う。しかし、病気になればなったで、それ以上の金もかかることも考えられるし、何よりもこのままやと、お母さんが辛い思いをされるだけや。

何で、そこまでせなあかんねんと思われるかも知れんが、この騒音問題というのは、簡単には解決つかんと思うからそう提案しとるわけや。

今までの事例からしても、長引く傾向にある。特に、あんたが掲げとる要求を満たすことには無理があるし、難しいと思うからよけいや。

あんたにしては、当然なことかも知れんが、それを守る方は容易なことやないというのを知っとく必要がある。

1、バイクのエンジンをかけるのは大きな通りに出てからにしてほしい。
2、トラックの急停車、急発進をやめてほしい。
3、外で会話をするのはやめてほしい。

というのが、その要望とのことやが『1、バイクのエンジンをかけるのは大きな通りに出てからにしてほしい』というのは、それを実行することになる配達人のこと、さらには、そこでエンジンをかけられる周辺住民のことはどうなるのやという問題を考えたことがあるのかな。

現実問題として、この新聞配達業界で、その大きな通りまでの距離にもよるが、そこまでしてバイクのエンジンをかける配達員はおらんやろと思う。

実際にやってみたら分かるが、配達する新聞の重量というのは結構ある。バイクをすぐ発進できる状態やったらそれも関係ないが、それを手押しで移動させるとなると大変や。

配達員の中には、女性もおれば体力の弱い年輩の人もおる。そんな人たちに手押しで長距離押して行けというのは、かなりの負担を強いることになり、危険の伴うことや。

バイクのエンジンを店先でかけさせんようにすることは、例え新聞本社であっても、そこの責任者であってもできんやろと思う。というより、そういう指示はまずせんやろな。しても、せいぜい「気を遣ってや」と言うくらいやないかな。

ワシは、業界の人間やからかも知れんが、バイクのエンジン音くらいは仕事をしとるということで我慢して貰えんかなという気になる。せやなかったら、新聞販売店の仕事自体が成り立たんからな。

現在の状況で、この新聞販売店のバイク音を騒音と認定して、法律で取り締まることは難しいと言うしかない。また、それが、法律で騒音と認定されたら、おそらくこの業界は終いや。

あんたは、広い通りに出てバイクのエンジンをかけろと言うことやが、それは、あんたの家の前だけ静かにしてくれと言うてるわけや。

その広い通りにも民家はあるやろから、そこの家の住民もあんたと同じようにそれが迷惑と感じる人もいとるかも知れん。あんたには、それは関係ないという理屈になる。きつい言い方かも知れんがな。

そもそも、バイクのエンジン音が騒音ということなら、配達中、そのバイクのエンジンは、ほぼ、かけ放しのはずやから、そこら中からクレームが来ることになる。実際には、そういうクレームは、ほとんどない。

せやから、たいていの人は、バイクのエンジン音については、ある程度は仕方ないと思うてる。少なくとも理解はある。バイク音をさせるなというのは、新聞販売店の仕事を辞めろというくらい厳しい要求になるからな。

あんたが、そう要求するのは『約二ヶ月ほど前に家の目の前に新聞配達所が引っ越してきました』ということで、後から急にやってきてという思いがあるはずや。

確かに、そういう住宅街の真ん中を新たな販売所として選ぶというのは、思慮に欠ける行為やとは思う。トラブルのほとんどがそれやしな。ただ、残念ながら、それを規制する法律がない。

つまり、違法やない行為についての要望は、それが一般常識に照らして無理のない程度のことに止めるべきやと思う。そういう意味で、1,の要求は、販売店側にすれば、無理難題ということになるわけや。

『2、トラックの急停車、急発進をやめてほしい。』これについては、程度にもよるが、常識的な停車、発進の域を超えとるのなら、その運転手にちょっと注意すれば、よほど程度の悪い人間以外なら分かって貰えるのやないかな。

ただ、この荷下ろしの時間は、よほどの規模の販売店でもなければ、長くても5,6分程度で済むと思うのやが、それも我慢ならんということなのやろか。

『3、外で会話をするのはやめてほしい。』実は、これが騒音問題では、一番のトラブルになることや。これは販売店側が注意さえすれば済むことやけど、それがなかなかできとらん所が多いようやからな。

あんたの場合『3つ目の要望以外は全く改善されませんでした』ということやから、外での会話は改善されて止まったということなのやろと思う。そうであるのなら、少なくとも、そこで働いておられる人たちは、あんたのクレームを受け入れとるはずや。

最初の段階で、それが達成されとるということは、それなりに評価できる対応やないかなと思う。多くの相談者は、それを止めさせることに悩んで苦慮されとるのが現状なわけや。

普通は、その成果で良し、解決したということになるが、あんたは、それでは納得できんわけやわな。

もっとも、この騒音というのは、人によりその苦痛の度合いがそれぞれ違うから、一概に、この程度でええやろとは言えんけどな。

あんたにとっては我慢できる限度、受忍限度を超えとることやと思う。そうであるなら、あんたはこの問題に対して争うしかないことになる。

相手の販売店、新聞本社について責任逃れをしとるという印象を持たれておられるようやが、この件に関しては、普通の責任ある販売店でも、できることと言えば、このケースと大差ないやろと思う。

「新聞販売店に対しての住民の騒音対策」でも言うてる4.の近所の住民と共同でかけ合うというのが効果的や。あんたが、それほど酷いと思うておられるのなら、他にも必ず同調者は、おられるはずやからな。

それでも、埒があかんかったら、5.の地元の有力者という手もある。しかし、これは、今回のように責任逃れに終始しとるような所やと難しいかも知れんな。

ただ、4.5.の圧力により、この騒音問題で他への移転を余儀なくされたという販売店も実際にあったという話も聞いたことがあるから、功を奏する可能性はある。

それでもあかん場合の最後の手段としては、名目上だけやとしても、そこの販売店の責任者という人間を相手に損害賠償訴訟を起こすしかないやろと思う。

『責任者が誰もいない販売所の苦情は誰に言えばいいのでしょうか?また、このような販売所が営業をしていることは問題にはならないのでしょうか?』

というのが、気にかかるが、例え、名目でもそこの責任者になっとる以上は、問題はないやろ。そもそも、責任者のおらん事業所というものは存在せんことになっとる。多分に責任逃れで言うてるだけと考えられんでもないからな。

その訴訟を起こす前に、防音工事をするから、名目の責任者という人間に、その費用を出してくれと言うのも一つの手ではある。それを承諾すれば、儲けものやが、おそらく、聞き入れては貰えんやろと思う。

裁判沙汰にするのは、それから考えたらええ。そこから先は、弁護士先生と相談して貰うしかない。上手く行けば、防音工事代金程度の損害が認められるかも知れん。

ワシ個人の感触としては、勝つには厳しいやろとは考えるがな。しかし、その裁定を下すのは、あくまでも裁判官やから、どう転ぶかは、やってみな分からんことなのも確かや。

どういう方法を選ぶにしても、お母さんには負担のかからん方法を考えてあげるのが先決やないかなと思う。


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