新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.292 不思議でしかたがないことがあります


投稿者 匿名希望 さん 販売店専業 投稿日時 2006.8.24 AM 0:23


はじめまして、某販売店の専業をしている者です。この販売店に勤めだしてまだ数年ですが、いまだに不思議でしかたがないことがあります。

それは、一部の地域に限って夕刊を翌日の朝刊と一緒に配達をすることです。ものすごく山奥の話では、ありません。それも店からバイクで10分程度で行ける場所です。

はじめは、人手不足のためかと思っていましたが、どうもそれだけではないようです。担当区域なので、仕方がなく今日も○○新聞に落とされたところを数軒歩いてきました。

予想どうりほとんどのお宅が夕刊を普通に配達していただけるようになったら、うちの新聞の購読をしてもいいらしいです。

何度も社長には、直談判したのですが、検討するの一点張りで話になりません。10年近くこの店に勤めている人に聞いたら「俺も何回も言ったけれど話にならん」らしいです。

因みにこの区域はここ数年で、三桁近くのお客が、○○新聞に変わっているそうです。専業暦11年になりますが、この販売店は、よくわかりません。

収入面では、そんなに悪くはないのですが、、、、。


回答者 ゲン


あんたの疑問は、ワシも良う分からんとしか言いようがない。普通は考えられんことやからな。

かなり前に、あんたの言うように、前日の夕刊を翌日の朝刊と一緒に配られて困るという相談が一般読者からあったが、それを思い出した。

NO.54  夕刊についての質問』というのがそうや。

その販売店はすべての新聞を扱うとる合配店やった。他との競合がないということで、単にその販売店の横着からやろと、そのときはそう思うて回答したが、今回のあんたの話を聞く限り、どうも、それだけやなさそうやな。

前日の夕刊を朝刊と一緒に配るというのは、とんでもないことや。常識はずれも甚だしいと言うほかはない。

以前、その相談があったときに、ハカセが、この件に関して新聞社各社に事情を直接、問い合わせたことがある。

それについては、一応に驚いていたということや。どの新聞社もあってはならんことやと異口同音に言うとったからな。

ただ、合配店ということが分かると、トーンダウンしてたがな。新聞各社が唯一、強気に出られんのが、この合配店やさかいな。

一般の専属販売店に対しては、その新聞社も強い立場で臨めるが、合配店が相手やと、売ってくださいという立場やから、どうしても腰の引けた対応になりやすい。

このケースでも、あまり文句を言うのは、はばかられるという印象を受けたからな。

電話をした当初は、専属店のことやと思いこんで、その販売店名をハカセから聞き出そうとしとったということや。もちろん、教えるようなことは絶対にせんがな。

あんたの所は、専属販売店やから、その事実が新聞社に知られるのは拙いのやないかと思う。

前日の夕刊を朝刊と一緒に入れているというのは、契約不履行に当たると考えられるから、あんたの所のように、解約が続出しても、それをくい止めることはできんやろと思う。実際に、そうなっとるようやしな。

ただ、それらのリスクを承知でも、尚かつ、従業員の言葉にも耳を傾けず、そうしとるというのは、やはりそれなりの事情があるのやろと思う。

ここからは、ワシの個人的な推測やというのを断った上で話す。

その一部の地域は、社長さんにとっては、最悪、客がおらんようになってもええとまで考えとるのやないやろか。極端に言えば、そこでの客はいらんということになる。

しかし、それをストレートにその地域の住民に伝えるのは拙い。そこで、湾曲な方法として、そうしとるということが考えられんでもない。

そこが特殊な地域やという場合に、それが考えられる。あまり、大きな声では言えんが、ワシらには拡張禁止地域を指定しとる販売店が、たまにある。そこでは拡張するなということや。

同和地区と呼ばれとる所がそうや。もちろん、はっきり拡禁(拡張禁止の略)やと広言しとるわけやない。ただ、その地域に詳しい者なら、誰でもその住所でそれと分かるということや。

もっとも、あんたの所がどうかというのは分からんがな。

他に考えられることは、その地域だけに、昔からそういう慣習があったか、残っていた場合やな。

これは、あんたの販売店が、何かの理由で、他の店舗を吸収、合併し、そこにその慣習の名残があり、それをそのまま受け継いだというケースや。

実は、その場所をはっきりとは言うわけにはいかんが、NO.54 の相談も、あんたの所と近いと思われる地域や。他ではとんでもないことでも、その辺りではそれほど珍しいことでもなかったのかも知れんな。

ただ、受け継いだというだけやと、他の新聞の攻勢で客を大量に取られとるのを、指をくわえて見とるというのも解せん話や。他の新聞店にその慣習がないということになるからな。

『担当区域なので、仕方がなく今日も○○新聞に落とされたところを数軒歩いてきました』

ということで、そこの担当をしとるのなら拡張するにはきついもんがあるわな。新規の開拓も難しいやろからな。

『予想どうりほとんどのお宅が夕刊を普通に配達していただけるようになったら、うちの新聞の購読をしてもいいらしいです』というのも、いかにも勿体ないと考える、あんたの気持ちは、拡張員のワシからすれば痛いほど良く分かる。

せやけど『収入面では、そんなに悪くはないのですが』ということなら、それを含めて我慢するしかないのやないかと思う。

この業界は、トップの考え、姿勢がすべてやと言うてもええところがある。

『何度も社長には、直談判したのですが、検討するの一点張りで話になりません。10年近くこの店に勤めている人に聞いたら「俺も何回も言ったけれど話にならん」らしいです』

というのなら、それ以上は、何も言わん方が無難やろと思う。

忠告してこれを善導し、不可なれば即(すなわ)ち止む。という、古(いにしえ)からの教えがある。

言うだけは言うてみて、それで効果がなければ、何も言うべきではないということや。

この後に「自ら辱めらるるなかれ」と続く。つまり、上位者に対する忠言は適当に切り上げな、我が身に災難がかかる畏れがあると昔の人は経験的に言うてるわけや。

あんたの所の社長さんが、どういう思惑からにしろ、そうしとる理由を長年勤めとる従業員にも伝えんということは、触れられたくない相当な事情があると考えた方がええやろと思う。

『いまだに不思議でしかたがないことがあります。』という気持ちは、良く分かる。ワシも、それは同じやからな。それでも、表立って詮索するのは止めといた方がええやろな。

しかし、何かのはずみでその理由が分かれば、教えてほしいとは思う。言うてることと、矛盾しとるかも知れんけどな。


ご感想・ご意見・質問・相談・知りたい事等はこちら から


Q&A 目次へ                                 ホーム