新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.340 解約について教えてください
投稿者 Hさん 投稿日時 2006.11.21 AM 5:49
新聞の中途解約について相談したい事があります。
自分が愚か者だからいけないんですが、バイト先に勧誘の人が来てしつこく勧誘され「新聞代は毎月お金を払うしいつでも止められるから」と言われ契約してしまいました。
契約の時に、このことは販売店には黙っててくれと言われ黙っていた事が後悔の始まりでした。
集金の時になってもお金を持って来ず何ヶ月か自分で払っていたんですが、こちらのHPを見て販売店に悪いと思いつつも解約をしたいと話しにいったら、契約の確認の時に言わなかったことを今更言われても解約出来ないと言われました。
どうしても解約するなら全額の29万円払えと言われお金が用意出来ないので解約せずに帰って来ました。
本当に29万円も払わないと解約出来ないんでしょうか?
契約期間
M新聞 H18.08〜H19.07
M新聞 H18.10〜H18.12
N経新聞 H18.10〜H18.12
N経新聞 H19.08〜H20.07
何新聞か不明 H19.08〜H20.07
何新聞か不明で期間も不明
すべてで6個の契約があるそうですが契約書が2枚見つからない為、上記が分かる範囲です。すべて朝刊のみで契約しました。
M新聞のH18〜、不明のH19〜、この2回は、景品にお米を貰い、N経H19〜はお歳暮で配る様なデザートでした。
M新聞のH18.10〜H18.12とN経のH18.10〜H18.12はなにも貰ってません。
支払った期間は3ヶ月になります。
契約の時の事ですが、バイト先に「すぐ近くにある新聞屋の者だけど契約してくれないか」と言われ、いつでも解約出来るからと言うので1部だけ契約してました。
それで今年の7月にまた来てコンクールがあって、あと少し足らないから代金は毎月販売店に送るし、いつでも解約出来るからと言われたんだけど断りました。しかし、全く帰らなくて仕事が出来ないので仕方がなく契約しました。
9月に同じ販売店の別の勧誘の人が来たのでお金を払ってもらえないんだけど、と言ったら払わせるからと言ってなぜか契約書を取り出してこの人もお金はいらないからと言われました。
絶対払ってもらえないだろうとは思いつつも、契約に来た人が知り合いにヤクザがいる事や空手の段を持っている等話してたので、バイト先のお店に嫌がらせされても困るので契約しました。
案の定、払って貰えず毎月2万近く払うのは馬鹿らしくなり販売店に行ったら「契約の時に電話で確認しているんだから今更解約は出来ない。どうしても解約したいなら契約した期間分の全額の\290460払うように」と言われたため、払う事が出来ないので解約する事を諦めますと言って帰って来ました。本当に29万円も払わないといけないんでしょうか?
話しに言った時に消費生活センターに相談しても契約したんだから、ちゃんと払いなさいと言われるとも言ってました。
それと問題がありまして「記入するのは面倒だし配達先がお店だからと店のハンコを押しておけば大丈夫だよ」と、その勧誘員に言われて押しました。
店長にこのことを言ったほうがいいですよね?店長に、解約に29万円も請求された事を相談したら営業妨害等になりますか?
回答者 ゲン
契約が一つだけなら、それに絞って解約の方法を模索したらええが、あんたの場合は複数やから、ちょっと整理して考えなあかんと思う。
M新聞 H18.08〜H19.07 1年契約
(朝刊のみの全国版として)3007円×12ヶ月=36084円
M新聞 H18.10〜H18.12 3ヶ月契約
(朝刊のみの全国版として)3007円×3ヶ月=9021円
N経新聞 H18.10〜H18.12 3ヶ月契約
(朝刊のみの全日版として)3568円×3ヶ月=10704円
N経新聞 H19.08〜H20.07 1年契約
(朝刊のみの全日版として)3568円×12ヶ月=42816円
これだけの契約書が手元にあるということやな。この契約の合計が、98625円ということになる。
この内『支払った期間は3ヶ月になります』と言われとるから、11月までやと、
M新聞 H18.08〜H19.07 1年契約 の内の8,9,10月分、3007円×3=9021円。
M新聞 H18.10〜H18.12 3ヶ月契約 の10月分、3007円。
N経新聞 H18.10〜H18.12 3ヶ月契約の10月分、3568円。
の計15596円は、すでに支払い済みということになる。
つまり、分かってるだけで、契約分だけ購読しても残り、83029円の支払いということになる。
問題は、契約書のない『何新聞か不明 H19.08〜H20.07』『何新聞か不明で期間も不明』というものやけど、これについては、その販売店に契約書のコピーをくれるように頼めば持ってくるはずや。
販売店は、それを拒否することはできん。拒否するようなら、新聞本社に言えば、その販売店に契約のコピーを持って行くように指示するはずや。それでも、それを持って来られんというのなら、契約書はないものとして、その分の契約無効を主張できる。
それがないと何とも言えんが、その販売店はM新聞専属と思われるから、おそらく、残り二つはM新聞の契約やろと思う。その勧誘員が、騙しのような手法を使うてまで、契約させようとしたのは、それしか考えられんからな。
そして、それまでの契約の流れを見ると、そのM新聞の契約と思われる『H19.08〜H20.07』の1年契約の後『H20.08〜H21.07』の1年契約の可能性が高いと思われる。
それで、計算すると、不明分の契約をまとめた2年分の購読総額は、3007×24=72168円ということになる。
先の判明しとる分と足しても、83029円+72168円=155197円にしかならず、その販売店が主張しとる『どうしても解約したいなら契約した期間分の全額の\290460払うように』というのは、どう考えてもおかしいということになる。
この金額に合わせるのなら『期間も不明』というM紙の契約は、ざっと57ヶ月残りとなってなあかん。その計算を弾き出した人間が3ヶ月分の支払い済みの金額まで入れとるとしたら、60ヶ月。つまり、5年契約を結んでいることになる。それでないと計算が合わん。
いくら何でも、そんな長期間の契約を交わせば、あんたも記憶に残っとるやろうと思うがな。
ワシが思うに、その29万円という金額を言うたのは「絶対に解約はさせん」という意思表示で、言えば脅しに近いもののはずや。その金額自体に、たいした根拠はないと思う。
確かに『契約の時に電話で確認しているんだから今更解約は出来ない』という、その販売店の主張は筋が通っているように思える。
但し、勧誘の方法に疑問があるから、それを上手く突けば、解約に持っていける方法は幾つかある。
消費者契約法の第4条に消費者契約の申込み又はその承諾の意思表示の取消しついての規定がある。
その1項に、重要事項について事実と異なることを告げること。当該告げられた内容が事実であるとの誤認。というのがあり、契約の取り消しができるとある。
この勧誘員の『新聞代は毎月お金を払うし、いつでも止められるから』と言うたのがそれに当たる。
また、今回の件は『集金の時になってもお金を持って来ず』『契約に来た人が知り合いにヤクザがいる事や空手の段を持っている等話してた』というのも、明らかに民法96条の「詐欺又は強迫による意思表示は、取り消すことができる」に抵触するから、契約の取り消しを主張できると考えられる。
普通は、こういう、ええ加減な勧誘員とのやり取りは、二人だけの密室で行われることが多い。そこで、どんな会話があろうと、何を取り交わそうと口頭でのことでしかなく、その証拠となるものが乏しいから、実際には、解約まで持っていくのは難しいと言うしかない。
例え、その当の勧誘員を捜し出しても、そんなことは言うた覚えはないと、まず白を切るはずや。そこで言うたことを認めることは絶対にないと断言してもええ。たいていは、これで言うた言わんの水掛論になる。
ただ、あんたの場合はバイト先ということで、近くでそのやり取りを聞いていた人がいてた可能性が考えられる。『全く帰らなくて仕事が出来ないので仕方がなく契約しました』と言われとるのは、お客か、そのバイト先の人間の手前があったはずやからな。
その誰かに、その事実を知っていると証言して貰えたら、この契約を取り消すことはできると思う。
後は、その契約書、そのものに不具合がないかということを調べてみることや。あんたはバイト先のしかも仕事中でのことやったというが、こういう場合、往々にして、勧誘員が代筆で、あんたの名前を記入することがある。
もちろん、これは法律上、認められとらん行為や。契約書は、契約者の直筆が絶対条件やからな。もっとも、あんたが、それを了解してたと言えば別やがな。
そうやなかったら、契約した覚えはないと主張できる。これには、たいていの販売店も抵抗はできんはずや。
その契約書に、そういう不備がない場合は、話し合いで解決することになる。
その場合の話し合いというのは、契約者としての義務を果たせんかったということで、ペナルティとしての解約違約金を支払うというのが一般的や。
その額については、双方で話し合うしかない。これからは、そのための方法を話す。
『それと問題がありまして「記入するのは面倒だし配達先がお店だからと店のハンコを押しておけば大丈夫だよ」と、その勧誘員に言われて押しました』
これは言うとかなあかんやろと思う。そして、今回、こういうことで揉めて困っとるというのも伝えといた方がええ。力になって貰えるかも知れんしな。
『店長にも解約に29万円も請求された事を相談したら営業妨害等になりますか?』
こういう事案で、人に相談するのに営業妨害ということにはならんと考えてええ。
営業妨害というのは、悪意を持ってその店の営業を妨げたり信用を落としたりする目的で行う行為のことや。その場合は、例えそれが事実を言うてたとしても、営業妨害に問われることもある。
今回のケースは、純粋にあんたが困って助言を求めとることやから、それには該当せんと考えられる。
あんたのバイト先の店長さんにしても、少なからず店のハンコを使われとるわけやから、まったく無関係ということもないしな。
むしろ、そういう相談のできる人がおるのなら、どしどしそうすることをワシからも勧める。
このサイトでも、町内会長のようなその地域の有力者に相談するようにアドバイスもしとるからな。新聞販売店には、それは効果的やと思う。販売店にしても、その地域と敵対するわけにもいかんから折れる所が多いはずや。
『本当に29万円も払わないといけないんでしょうか?』というのは、そんな馬鹿げた話は聞いたこともない。
このサイトでも、解約違約金については触れとるが、最高でも2万円までと言うてる。
今のところ新聞購読契約がそれに該当したという判例はまだないが「特定商取引に関する法律」の中に新聞の購読契約と同じ継続的役務提供契約の中途解約を認める条文がある。
これによると例えば学習塾の契約などは、中途解約のペナルティの上限として2万円または1か月分のどちらか少ない方という取り決めがある。
これを類推適用するのが正当な賠償額やないかという判断から、1年以上の長期の解約違約金の上限は、最高でも2万円までと言うてるわけや。
新聞購読契約での、その判例がまだないから、絶対とは断言できんが、裁判所もその線に沿った判決を下すはずや。
但し、それは1契約についてやから、今回の場合は、契約を整理して、なるべく対象の契約数は少なくして交渉した方が得策やと思う。
『M新聞 H18.10〜H18.12』と『N経新聞 H18.10〜H18.12』については、残りは、実質1ヶ月ちょっとやから、今さら、解約交渉することもないのやないかと思う。
残りは『M新聞 H18.08〜H19.07』『N経新聞 H19.08〜H20.07』『何新聞か不明 H19.08〜H20.07』『何新聞か不明で期間も不明』ということになる。
ここで、あんたが穏便に解決したいと思うのなら、簡単で傷が少なくて済む方法はある。
この内『N経新聞 H19.08〜H20.07』だけの解約なら、M新聞を契約分、継続して購読すると言えば、それほど嫌がらずに応じるはずやと思う。
その販売店が、そこまで依怙地(いこじ)になっとるのは、本紙を解約されたら困るという危機感があるからや。
例え、そのN経新聞の解約に難色を示したとしても、本紙であるM新聞を契約の最後に3〜6ヶ月程度、余分に追加するとでも言えば、その販売店も却って喜んで、それに応じると思う。
その際、現在『M新聞 H18.10〜H18.12』と『M新聞 H18.08〜H19.07』がタブって2部配達されとるのやないかと思うが、これも、その契約期間の後ろに回すように言えば、毎月の負担も、M新聞の3007円だけで済む。
そのついでに『N経新聞 H18.10〜H18.12』の12月分も一緒に解約して貰えばええ。
『毎月2万近く払うのは馬鹿らしくなり』と言われとることやが、これはどう考えても、そういうことにはならんと思うがな。
現状のままの最悪のケースでも、M新聞3007円×2部、N経新聞1部3568円の計9582円というのが、11月分と12月分の2ヶ月だけや。
その後は『 H19.08〜H20.07』の1年間が、M新聞3007円+N経新聞3568円=6575円の支払いということになる。それ以外は、M新聞3007円の支払いで済むはずや。
それを、先ほどの交渉をすれば、すべてがM新聞3007円の支払いで済むやろうと思う。新聞を読むこと自体に抵抗がないのなら、そうするのも手や。丸く収まるということで言えば、これくらいしかないやろな。
もっとも、これは明らかに騙されて交わした契約やから、そんなものには従えんというのなら、とことん闘う方法もある。但し、当然やが揉めるのは覚悟しとかなあかんがな。
その前に『何新聞か不明 H19.08〜H20.07』『何新聞か不明で期間も不明』の契約書を先に貰ってそれで、判断すればええのやないかなと思う。
因みに『話しに言った時に消費生活センターに相談しても契約したんだから、ちゃんと払いなさいと言われるとも言ってました』というのは、額面通りに受けとらん方がええ。
消費生活センターの相談員にしても、ワシがこれまで説明してきた内容を言えば、そんなことは安易に言えんはずや。
ただ、その消費生活センターから、その販売店に何らかのアクションを起こし、注意したとしても、その指示通りにするとは限らんけどな。販売店によれば、直接の監督機関やないからと無視する所もあると聞く。
他には、解約に向けてというのなら、頼りになる人の意見も十分に聞いて、一緒に対処して貰えるのならそうしたらええ。
あんた一人というのと、他に誰かいるというのとではかなり違うし、それが、町内会長あたりの地元の有力者というのなら、相当有利な交渉も望めるはずや。
その交渉が決裂することになって、徹底抗戦するということなら、そのときに、また、連絡をくれたらええ。