新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.353 消費者契約法に抵触するのでは?


投稿者 J さん 投稿日時 2007.1. 1 AM 6:16


新年あけましておめでとうございます。
早速ですが、疑問に思うことがあります。

新聞社側は、拡張員を「セールス・スタッフ staff」と呼ばせるべく啓蒙を図ってるようですが、拡張員が自営業者のような立場でいる以上は、スタッフでなしに、「セールス・マン man」の方が妥当だと思っているのです。

非常にベタな呼び名ですが、私はその方が、消費者にとっては、それが“独立系の専業員”であることを理解しやすくなると思います。

ただこの先、マスコミ関係が、拡張員の呼び名のことを、すすんで世間に伝播せしめるような話題にしない限り、どういう新名称を付けようが、一般には浸透しないように思います。

そう言えば、サイトのQ&Aで、相談されている消費者の方が、拡張員のことを”新聞社の社員”または、”販売店の従業員”であると誤解して新聞契約の話を進めたがために、トラブルにまで発展したというパターンが見受けられます。

よくゲンさんは、「それは無理もないが」とか言われますが、私は、本来、そういった売る側の認識(態度)こそが、消費者に対して不親切であると思います。(辛口な言い方ですみません。)

つまり、訪問セールスのトークにおいて、お客に対しては、自分の正しい身分と、自分と新聞販売店との関係、ならびに、契約の主体性(契約の当事者は誰であるのか)の説明が、その前置きに来ないといけないと思います。

もちろん、セールスの現場においては、そんなまどろっこしいことを説明していたら、お客がうんざりして契約が取れなくなるという不満が出てくるかもしれません。

しかし、自分のことを信頼して契約をしてくれようとするお客さんに対して、「目の前にいる人間が所属する団体」と「契約書の主体者である団体」が別物であることを知らせないまま印鑑を押させようとする行為は、この時点で、大げさに言えば、消費者契約法に抵触する恐れがあるのではないか?とさえ思えてきます。

もしかしたら、今はよくても、先々それが問われる時が訪れるという心配もありませんか?


回答者 ゲン


『新聞社側は、拡張員を「セールス・スタッフ staff」と呼ばせるべく啓蒙を図ってるようですが、拡張員が自営業者のような立場でいる以上は、スタッフでなしに、「セールス・マン man」の方が妥当だと思っているのです』

というのは、ワシもそう思う。「スタッフ staff」というのは、ある仕事について、それぞれの部門を担当している人々、また、その人々の陣容のこと、と辞書にもある。

それからすると、組織上、一体という見方をされても仕方ないと思うからな。

よほど業界の事情を知る人間以外、「セールス・スタッフ staff」が、新聞社とは別会社、別組織とは考えにくいと思う。

言い換えるのなら、単に新聞セールスマン、新聞営業員とした方が分かりやすい。これなら、やってることがその通りやから、どこからも突っ込まれることもないはずや。

正直、ワシも「セールス・スタッフ staff」という言い方は、未だに馴染めんし、違和感もある。

また、客から「なぜ、あんたらのことをセールス・スタッフと呼ぶのか」と問われても、それに対しての答えも「新聞の営業員ですので」としか言いようがないしな。

そもそも、何で「拡張員」という言い方を、テレビや新聞の報道で使用禁止用語に指定しとるのかさえ、良う分からん。

その「拡張員」という言葉自体に何も差別的な用語が含まれとるわけでもないのにな。今さら説明するまでもないとは思うが「拡張員」というのは「拡張販売員」の略語なわけや。

拡張という言葉の意味には、範囲・規模などを拡げて大きくするというのがある。つまり「拡張販売員」というのは、積極的に販売する営業員ということになる。

その言葉が生まれたと思われる昭和20年代は、新聞の普及率も今ほどやなかった。せいぜい、今の3分の1程度や。新聞を取ってない家の方が多い。現在とは正反対やった。

正に、その新聞を一般に認知、普及させるために『範囲・規模などを拡げて大きくする』ということを目標としてきたわけや。

それからすれば「拡張員」という言い方は、言い得て妙やとさえ思える。実際に、それで新聞の売り上げが各社とも飛躍的に伸びたのも事実やさかいな。

もちろん、すべてが、そのおかげとまでは言わんが、その「拡張員」の存在なくしては、今日の新聞の隆盛がなかったのも、また確かなことやと確信しとる。

ただ、その言葉が、一般にええ意味で受け取られんかったのは、その当時、いかに人員不足という事情が新聞社にあったからとはいえ、それを、ヤクザのような連中に任せたからや。

営業の基本すら知らん、そういうヤクザな連中に任せとれば、当然のように、強引な売り込みがはびこることになる。拡張員イコールあくどい人間という認識が、定着してしもうたのも無理はないと思う。

「拡張員」という言葉自体には何の問題もない。行いが、それを風評の悪いものにしたことになる。

その風評の悪さを、呼称を変えて凌ごという意図での「セールス・スタッフ staff」ということやろうが、それだけでは、何の解決にもならん。

というても、あらゆる業界で、そのイメージ刷新のために名称変更が行われるのは良うあることやがな。安易と言えば、これほど安易なやり方はない。それに倣っただけのことや。

しかし、その中身を変えんことには、いくらその名称を変えても、また同じことを繰り返すだけや。その「セールス・スタッフ staff」という呼び名で風聞が悪くなれば、また他の呼び方にせなあかんようになる。

『ただこの先、マスコミ関係が、拡張員の呼び名のことを、すすんで世間に伝播せしめるような話題にしない限り、どういう新名称を付けようが、一般には浸透しないように思います』

これも、その通りやと思う。過去に起きたことは、反省できるが、それをなかったことには絶対にできん。新聞社も、その過去の反省はしとるはずや。せやからこそ、名称変更にもこだわりを見せとるのやろうからな。

ただ、それが、一般にまで伝わっていない。それには、どこか、臭いものには蓋をしようとする姿勢が見え隠れするからやと思う。

反省するなら、まず、過去のことを真実のままに自ら報道して、それから、一般に現在は違うと訴えるべきや。それが一番ええ方法やと考えるがな。

『そうえいば、サイトのQ&Aで、相談されている消費者の方が、拡張員のことを“新聞社の社員”または、“販売店の従業員”であると誤解して新聞契約の話を進めたがために、トラブルにまで発展したというパターンが見受けられます』

これは、ワシら拡張員が意図して騙しとるとは受け取らんといてほしい。ワシらは何も騙っとるわけやないからな。問題があるとすれば、それはシステム的なものやと思う。

たいていの拡張団と新聞社との間では、業務取引契約書というのが交わされとる。これには、購読者開拓およびPRが、その主たる業務やと明記されている。

そして、ワシらは、その拡張団と同じように業務取引契約書というのを個別に取り交わしとる。そして、新聞社へもその登録をし、その営業員として認可されとる。

つまり、新聞社公認で営業を許可されとるわけや。もちろん、その新聞社名も営業のためには堂々と使えるし、言える。業務取引契約書の文面にも、そのことがちゃんと謳うとる。勝手にやってることやない。

せやから、本来、拡張員は、新聞社のれっきとした関係者やから、社員と勘違いするのは誤解とまでは言えんのやが、新聞社や販売店は、トラブルとなった場合、「それは、別会社の営業員やから、管理する立場にない」と逃げを打つケースがある。

また、そう言える仕組みでもある。新聞社は、拡張員の犯した犯罪に対してでも「知らん。責任はない」で法的にも通るからな。管理者としての謝罪で終わる。それは、拡張員だけやなく販売店に対しても同じことが言える。

そういうシステムが、誤解を招く最大の要因やと思う。

こういう形態は、世間一般では奇異なことに映る。たいていの企業では、自社に営業部門があり、それを外部委託して他人任せというようなことをしとる所はほとんどない。営業で、トラブルとなれば、その企業の責任となる。それが常識や。

『よくゲンさんは、「それは無理もないが」とか言われますが、私は、本来、そういった売る側の認識(態度)こそが、消費者に対して不親切であると思います。(辛口な言い方ですみません。)』

ワシの言う「無理もないが」というのは、それを勘違いする読者側の認識という意味なんやがな。読者の立場で見れば、常識的にその新聞社名を言えば、その相手を新聞社の社員やと勘違いしても仕方ないということでな。

確かに不親切やと指摘されたら、その通りや。ただ、そのことを聞いてくる客になら、正直に答えなあかんやろうが、敢えて、初めに説明する必要はないと個人的には思う。

ワシらは、あくまでも営業員や。新聞を売り込むことが仕事やから、どうしても、そのことを中心に考えて行動するし、話す。

そして、売る側のワシとしては、常に客に対して、新聞社を代表して営業しとるという認識を持っとる。

その客にとっては、ワシが新聞の顔なわけや。また、そのくらいの気概がないと営業はできん。営業とは、そういうもんやと考えとるからな。

したがって「私らは、営業の外部組織の請負人で、新聞社に頼まれたから、営業に来ました」と言う気にはなれんということになる。

また、新聞社や販売店が任せたと言う以上、どういう形にせよ、代表者には違いないという思いも強いしな。

『訪問セールスのトークにおいて、お客に対しては、自分の正しい身分と、自分と新聞販売店との関係、ならびに、契約の主体性(契約の当事者は誰であるのか)の説明が、その前置きに来ないといけないと思います』

あんたの言われとることは良く分かるし、正論やとは思う。

ただ『お客に対しては、自分の正しい身分と、自分と新聞販売店との関係』というのは、今やったら「新聞セールス証」あるいは、販売店の「社員証」を提示することになっとるから、それで分かるはずや。

しかし『契約の主体性(契約の当事者は誰であるのか)の説明が、その前置きに来ないといけないと思います』の部分については、契約が取れた後の事後説明でええと考えとるがな。

「そちらへの配達は、○○販売店が責任を持ってしますので、何かありましたらこの契約書の販売店に言ってください」と言うくらいは、たいていの拡張員なら言うてるはずやと思う。

『もちろん、セールスの現場においては、そんなまどろっこしいことを説明していたら、お客がうんざりして契約が取れなくなるという不満が出てくるかもしれません』

それもあるが、その場で、その客にしっかり契約について納得して貰うとけば、それで済む話や。少なくとも、ワシはそう認識しとる。

ただ、このQ&Aに寄せられる相談の中には、えげつない行為やええ加減なことを言うて契約を取る拡張員が実際におるから、あんたも、そういうことが必要やと考えられるのやろうけどな。

ワシも、そういう連中には困ったもんやと、いつも思うとる。客は当然やろうが、ワシらも仕事がやりにくい分、迷惑しとるからな。

一部の連中のために、ある種のルール作りをしても、そういう輩は絶対というてええほど、そんなものは無視すると思う。

結局、それを、守ろうとするのは、不法行為を嫌う大多数の拡張員たちということになる。もちろん、それを義務付けるというのも、一つの案ではあるがな。皆が守れば、そういう不心得者が減る可能性はある。

それでも、どの世界でも言えることやが、不法行為を駆逐するのは無理なことやと思う。良からぬことを考える輩はどこにでもおるさかいにな。

『自分のことを信頼して契約をしてくれようとするお客さんに対して、「目の前にいる人間が所属する団体」と「契約書の主体者である団体」が別物であることを知らせないまま印鑑を押させようとする行為は、この時点で、大げさに言えば、消費者契約法に抵触する恐れがあるのではないか?、とさえ思えてきます』

これも、あんたの言う主旨は良う分かる。ただ、これに関しては、口で伝える、伝えないという行為の道義的な是非を抜きにして、法律的にということなら、消費者契約法に抵触することはないと思う。

「目の前にいる人間が所属する団体」というのは、契約書にそれを記入する欄がある。そこに、拡張団名と担当者名を記入する決まりになっとるから、たいていの契約書には、それがある。最低でも、担当者名の記載は絶対や。

もっとも、これは、客にその存在を知らせるという目的で記入しとるわけやないがな。

たいていの新聞販売店には、複数の拡張団が出入りする。どこの拡張団の何という拡張員が取った契約なのかということを、販売店はもちろん、新聞社も把握しとく必要がある。

それには、拡張料や営業補助金などの支払い、つまり金が絡むことやからな。そこに何も書かれてないとトラブルのもとになる。せやから、それがない契約書は、販売店の方では認めんはずや。

「契約書の主体者である団体」というのは、販売店なんやが、多くの人の認識には、契約は新聞社と交わしとると考えとるように思う。それが、誤解を招きやすいのかも知れん。

ワシが「無理もない」と言うてるのも、それがあるからや。ただ、その説明を詳しくすることに意味があるのかというと、正直、ワシにも良う分からん。

現在の日本で、新聞の購読をするために契約を交わすのなら、その方法しかないわけや。他に選択肢はない。システムとして、それが構築されとることやからな。

『別物であることを知らせないまま印鑑を押させようとする行為』というのは、その契約書を見る限りは、それにすべてが記載されとることになる。

せやから、これも、法律的には、知らせないままと言うには当たらんと思う。

『もしかしたら、今はよくても、先々それが問われる時が訪れるという心配もありませんか?』

というのは、十分考えるな。現在は、その説明を特に口頭で義務付けられとることやないが、あまり、そういうトラブルが続くようやと、法律でそういう規制がかかる可能性はある。

法律の規制というのは、そういうトラブルの連続、増加で作られていくものやからな。これは、ワシら拡張員もそうやが、営業する人間全員が心しとかなあかんことやと思う。


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