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NO.355 カード料の税務処理について
投稿者 shogoさん 拡張員 投稿日時 2007.1. 4 PM 7:31
新年明けましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
早速で恐縮なのですが、お尋ねしたい事があります。
今回の質問は、カード料の税務処理についてです。
こちらでは、多くのセールスマンが販売店から個人で領収書を書き、カード料の半額と当月カードがあれば当月料(内金)を現金で当日清算して、残りの金額を月末に清算支給しております(残金)。
私は、会社形態なので個人営業主ではなくサラリーマンで、厚生年金、所得税、雇用保険などすべて差し引き給料として支給されていますが、個人営業主の形態をとっておられるセールスマンの方は確定申告が必要なのでしょうか?
必要な場合、現実にどのくらいの割合の方が、申告しているのでしょうか?
人の出入りが、激しい世界ですが、長年セールスマンを続けておられる方もたくさんいます。
そして、最近、よく販売店に、また、セールス会社に税務署の監査が入る話をよく聞きます。
質問の要点としては、
個人営業主の形態でのカード料の税金はどうなっているのか?
納税義務があり、それを怠った場合、販売店に責任はないのか?
団に監督責任は無いのか?です。
お忙しいところ申し訳ありませんがどうぞよろしくお願いいたします。
回答者 ゲン
新年、あけましておめでとう。こちらこそ、今年もよろしく。
『こちらでは、多くのセールスマンが販売店から個人で領収書を書き、カード料の半額と当月カードがあれば当月料(内金)を現金で当日清算して、残りの金額を月末に清算支給しております(残金)』
これは、ワシらの方では、即入(即日、もしくは次月の1日からの契約)の当月料は、同じように販売店から個人の領収書と引き替えに貰うが、半額の内金は翌日、団から貰うことになっとる。
残りは、月末成算やから、概ね、そちらと同じようなもんやな。
『個人営業主の形態をとっておられるセールスマンの方は 確定申告が必要なのでしょうか?』
法律的なことで言えば、個人営業の確定申告は義務付けられとるから、せなあかんことになっとる。
『必要な場合、現実にどのくらいの割合の方が、申告しているのでしょうか?』
これは、分からん。おそらく、調べようもないことやと思う。これについて、ハカセが「アンケートを拡張員の方々にお願いしましょうか」と言うてたけど、止めた。
確定申告していても、してなくても、あまり答えたくない質問やと思うから、アンケートの集まりも期待できんし、データとしてもアテにはならんやろうと考えるからな。
ただ、極端に少ないというのだけは分かる。ワシの推測では、確定申告をしとる者は全体の1割以下やろうと思う。
それでも、ワシもそうやが、この道を長く続けとる人間や夫婦家族持ちだけの限定やと、その確率はかなり上がるはずや。
確定申告して、ある程度、税金を払うてないと、国民保険や年金の額にも影響するし、生活する上で不利益を被ることも多いさかいな。
『そして、最近、よく販売店に、また、セールス会社に税務署の監査が入る話をよく聞きます』
これは、サイトへも報告されとるから、ワシらも知っとる。実際、それで潰れた拡張団もあるということや。
普通の一般企業やと、例え申告漏れがあっても、追徴金を支払う程度で済むが、拡張団はヘタするとそうはいかんからな。
あんたも、この道にそこそこ長くいとるから、新聞社と拡張団が、業務取引契約書を交わしとるというのは知っとると思う。
その中に、法令の厳守事項というのがある。そのどれかに拡張団が違反した場合、新聞社は独断で、その拡張団との契約解除ができると明記されとる。
その一つに「納税義務を怠ったと認定をしたとき」というのがある。つまり、申告漏れや脱税はあかんということや。
これは税務署の査察やから、新聞社には絶対バレる。それがあまりにも悪質な場合は、新聞社はいつでも縁を切れるようにしとるというわけや。ヘタに庇(かば)うと累も及ぶしな。
普通の拡張団は、1社のみとしか、その業務取引契約は交わしてないから、それを解除されるというのは、実質的に廃業、つぶれるということを意味するわけや。
こういうのは、たいてい、その拡張団に恨みを持つ人間、多くはそこで仕事をしていた拡張員のチクリ(告発)で暴かれることが多いと聞くからな。
そういった背景もあるということ知って貰うた上で、あんたの質問に答える。
『個人営業主の形態でのカード料の税金はどうなっているのか?』
これは、拡張員個人が個別に税務署に申告するものやから、納税額はそれぞれや。納税方法は、他の個人事業者と一緒やがな。
それに関しての詳しいことは『NO.174 源泉徴収票および確定申告について』で話しとるから参考にしてほしい。
『納税義務があり、それを怠った場合、販売店に責任はないのか?』
これは、法律的には責任はないはずや。あんたの所のように、販売店が半金を拡張員に渡しとるというても、それは、単に立替とるだけの話やさかいな。
販売店は、拡張団に拡張料などの営業経費を支払う。つまり、会社と会社の商取引ということや。拡張員は、その所属の団から報酬を貰うというのが正規の流れになる。
ただ、責任はないが調べられる可能性はあるやろな。
『団に監督責任は無いのか?』
これは、ケースによっても違うと思う。
例えば、拡張員が積極的に納税のための書類を求めとるのに、それを拒否したり、または「そんなことは止めとけ」と指示したりした場合は、当然やが、責任を問われるはずや。
それとは、逆に「ちゃんと申告しとけよ」と指導したのにも関わらず、拡張員がそうせんかったというのであれば、責任を追及されることはないやろ。
申告して税金を払えとまでは強制できんから、結局は個人の問題になる。拡張団と個人事業者としての拡張員の関係は、法律上は、業者間同士の業務取引ということやからな。
ただ、その拡張員が、よほど稼いどって目を付けられたというのなら別やが、普通は、それで挙げられることは考え辛い。
税務署の人間もアホやないから、一個人の拡張員が巨額の脱税をしとるとまでは考えん。この商売がそれほど儲かるもんやないというのも良う知っとるしな。
この業界で、年間1000万円以上の報酬を貰える拡張員というのは、ほんの一握りしかおらんはずや。地域や条件にもよるやろうが、100人中、ええとこ2,3人と違うかな。
それにしたところで、純利益となると、経費は最低でも30%前後はかかるやろうから、実質的には、一流企業のサラリーマンのレベルにすら追いつけん程度しかないと思う。
それ以外は、一般のサラリーマンの収入にも及ばん者が大半を占める世界や。中には、飯さえ満足に食えん者すらおる。
そんなものを追いかけるほど、税務署の人間も暇やないやろうし、実際、そういう連中を脱税で挙げても、大した税収にもならんからな。
もし、その拡張員に税務署の手が伸びるとすれば、それは拡張団そのものが目をつけられたときやろうと思う。
拡張員は、儲けとるというてもタカが知れてるが、拡張団のそれは桁が違う。
まあ、それも良う考えれば分かることで、この業界は、言い方は悪いが、搾取の上に成り立っとると言うても過言やないさかいな。
儲けられる可能性があるとすれば、団ということになる。大した税金を払うこともなく、そこの団長が豪邸に住んどれば、誰が考えたかて怪しいと思うで。
摘発されるのは、チクリ以外では、そういう団が多い。そこに所属しとる拡張員が挙げられることがあるとすれば、ついでにという所やろうと思う。
それにしたところで、他の業界から比べれば、まだましな方と違うやろかという気はするがな。