新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.359 新聞の解約について困っています
投稿者 匿名希望さん 投稿日時 2006.1.15 PM11:45
契約したのは2年前で引越しをしてきて数日後でした。その人は近所に住んでいるおじさんで、配達もその人がやっています。
我が家は田舎で近所に何軒か新築があり、一番最後に引越しをしてきました。
そのおじさんは、我が家に勧誘に来てこう言いました。
『ここの新築のみなさんも僕が契約を取って僕が配達しています』と。
『みなさん3年で契約いただいています』と。
そのことを近所に確認できるほど、まだ近所づきあいもなかった私は3年で契約してしまいました。
現在は丸1年間購読が終了したところです。近所の新築組は、3年どころか新聞を取っていない人がほとんどなんです。3年という契約をしていたのは昔から住んでいるご近所さんでした。
最近、家計が厳しくなったので解約なり期間短縮なりをしてもらおうと販売店に電話をしてみました。
すると、おばさんが電話にでるなり・・・。
『契約を取ってきた本人が今日は休みなので、明日にしてください』と。
なんだそりゃ?と思ったのですが、電話がかかってくるのを次の日まで待ちました。
すると・・・。すかさずタメ語で話は始まりました。私達夫婦は20代で、かなりなめられている感じが最初からありました。
『解約は無理です』
『期間短縮も無理です』
『3年で契約をいただいていますから!』
『もうクーリングオフも適用されませんしできません』としか言いません。こっちの言い分など無視です。
『経済的に厳しくて、お支払いができないので、せめてあと半年で一年半ですから、3年の半分の一年半の契約に変更していただけませんか?』といってみたものの『出来ません』の一点張りで話になりません。
『私は契約時に1年でいいんですけど・・・。』って言いました。でも3年でって押し切られて、サインをしてしまいました。
それをそのおじさんに言ったのですが『なんて言おうと3年の契約には変わりはありませんので』と・・・。
確かに言った言わないの話になるので、どうしようもないところなのはわかります。でも、どうなんでしょうか?かなり感じ悪いですよね?
今すぐ解約してくれと言っている訳ではないのに、歩みよりもありません。
『支払いができないのなら、半年間お休みすることは出来ます』というのです。『経済的に厳しいのに、半年後だったら大丈夫という訳にはいきません』と言ったのですが、結局返答は変わりませんでした。
こういう場合はやはり3年間きっちりはらい続けなければいけないのでしょうか?違約金というのは、どれくらい請求されるものなのでしょうか?1ヶ月3715円であと2年間契約が残っています。
『僕は近所にすんでいるし、お宅がお留守のときも不審者がいないかどうかとか常に見ているんですよ?』などと恩着せがましく言うのです。
近所のオヤジと言う事もあり、あまりもめたくはないのですが、支払いを続ける事も難しい状態です。
まだ、販売店の代表の人とも話しをしていません。どうすればそのオヤジと大モメにならずにいけるのかと・・・。毎日頭が痛いです。
回答宜しくお願いします。
回答者 ゲン
騙された上に何で中途解約ができんのやということで理不尽さを感じておられるやろうが、このケースでは穏便な形で、あんたの意に添った和解に持っていくというのは、かなり難しいと思う。
『ここの新築のみなさんも僕が契約を取って僕が配達しています』『みなさん3年で契約いただいています』と言うたとされる、その販売店の勧誘員の営業トークは、この業界ではありがちなことではある。
これは見方によれば、消費者契約法第4条に規定されとる違反行為の「不実の告知」「断定的判断の提供」と受けとれんこともない。それにより、消費者であるあんたが誤認し、または困惑した場合というのにも該当する可能性はある。
しかし、この法律が適用されても、契約の申込みまたは承諾の意思表示を取り消すことができるということに止まる。
これが、まだ購読前というのなら「あんたの言うたことは大嘘やないか」と言うて契約の取り消しを主張できるかも知れんが『現在は丸1年間購読が終了したところです』という現状では遅すぎるということになると思う。
「それで、納得したやないか」ということにされやすいからな。
それに『経済的に厳しくて、お支払いができないので』という理由を告げた以上、これは、あんたの側の自己事由による解約申し込みということになる。
あんたの言うてることは、裏を返せば「経済的に問題がなければ購読を続けていた」ということやさかいな。それで、契約時の「不実の告知」「断定的判断の提供」すべてを容認したということにされる可能性が高いわけや。
その販売店の人間と穏便に解決したいということであれば、話し合いによる解決しかないと思う。ただ、現状では、その販売店の人間には、話し合いに応じるつもりはないようやな。
『まだ、販売店の代表の人とも話しをしていません』ということなら、その販売店に出向いて、一度、直談判されてはどうかと思う。電話だけやと、同じ人間しか来んやろうしな。
ただ、そのときに注意しときたいのは、以前、その勧誘員があんたに言うたような内容のことは持ち出さん方がええということや。
揉めるだけのことになる。それに言うても、おそらく無駄や。あんたにとっては納得のいかんことやろうがな。
それよりも、単に『経済的に続けられないので』ということを訴えた方が、まだましや。もっとも、それで「はい、分かりました」と、すぐには応じんやろうとは思う。
一般的に考えて、新築物件を購入した人間が、新聞代も払えんほど困っとるとは誰も考えんものや。特に、新聞販売店は、そう考えとる場合が多い。
あんたは、その3年契約を押しつけられたという思いやろうが、その販売店にすれば、新築の持ち家やからこそ、その3年契約をしたとなるわけや。
これは、販売店の側から言うと、あんたを上客やと認めたからこそということになる。あんたにとっては、迷惑この上もないことかも知れんがな。
賃貸物件の居住者については1年契約までという販売店の方が多い。持ち家でも、その地域により長期契約を嫌がる所もある。
しかし、新築に関しては、長期契約を結びたがるケースが多い。これは、経験的に、引っ越しはあり得んと思うてるし、中途解約もないと考えとるからや。
ましてや、そういう所に住む人間が、新聞も読めんほど経済的に苦しいというのは考えもせんやろうからな。言うても俄には信じようとせんやろうと思う。
これが、安アパートに住んでいて同じことを言うのやったら、あっさり認める販売店もあるかも知れんがな。
ただ、あんたが、近々、その新築の家を手放さなあかんほど経済的に逼迫していると言うのやったら、あるいは「仕方ありませんね」ということになるかも知れんが、そうでなければ、おいそれとは、あんたの解約申し入れを呑むことはないはずや。
これは、良く聞くことやが、家計を考えた場合、真っ先に新聞代を切りつめようとする人がおるという。若い人ほど、その傾向にあるようや。
むろん、それは、その人の自由やから、干渉するつもりもないし、好きにしたらええことやと思う。しかし、そのことは契約する前に考えておくことやったと思うがな。
もっとも、新聞くらいはいつでも断ることができると安易に考えとったから、今になって、そうしようとしたのやろうけどな。
ところが、あんたのように、いざ解約を申し込む事態になって、その難しさに驚くということになるケースが多いわけや。
販売店にとっても、それを理由に解約やと告げられるというのは、とんでもないことやとなる。
「何で、切りつめるのが、真っ先に新聞代なんや」となるからな。それを言い出す前に「契約者としての責任をとるのが社会人の義務やろ」と考える。
そして、これについては、ワシもあながち的はずれな言い分でもないと思う。
おそらく、その近所に住むという販売店の人間と、そこの経営者とは同じような考えの持ち主やという気がする。
今回の場合、そこの販売店が、あんたのことを上客やと思うとるのやったら、それを利用した交渉をした方が得策やないやろか。
一般的に、販売店が「解約できん」と強行に言う場合は、一度逃げられると二度と客にはならんと考えるからやと思う。そういう強硬な姿勢の販売店は、実際に今回のようなケースで、客を逃がしとることも多いはずや。
長い目で見れば、損なことなのやが、それに気づいてないわけや。
そこであんたは、その経済的に苦しいという現状を訴えて「今回、止めることになっても、いつかまた購読できるようになったら、お願いしたいと考えていますので」と含みを持たせた言い方をしてはどうやろかと思う。
これやと、将来的にと考える販売店なら、悪い印象与えるのは得策やないと考え、それに応じることもある。保証はせんがな。
また、実際問題として、あんたの意向を快く聞いてくれたとしたら、その可能性もあるやろうしな。少なくとも、それで止めて、他の新聞は取りにくいと思う。
『支払いができないのなら、半年間お休みすることは出来ます』というのなら、そうして貰うのも手や。
あんたは『経済的に厳しいのに、半年後だったら大丈夫という訳にはいきません』ということのようやが、これはそうとばかりは言えんと思う。
人は、現在の状況が、この先もずっと続くものやと考えがちやが、現実は、時間が経つ毎に状況は少しずつ変化することの方が多いもんや。
あんたの厳しいという現状も、今を考えてということやろうが、6ヶ月後には、それがええように変化しとるかも知れんからな。
あんたの仕事が何かは分からんが、あんたの仕事ぶりが上司に認められて引き立てられ、それによって給料が上がるということもあるかも知れん。あるいは、出世を約束されることも考えられんことやない。
楽天的かも知れんが、そういう可能性もあるわけや。少なくとも、現状を憂いて消極的な方法ばかり選択するよりも、何事も前向きに捉えとった方が幸運を招き入れる確率も高くなると思う。
それに、その6ヶ月後、変わり映えせんかったら、そのときは、そのときで、また延長を頼むという方法もある。意外に思うかも知れんが、そういう先延ばしなら応じる所もあるさかいな。もっとも、これも保証の限りやないがな。
もちろん、先延ばしが、嫌やと言うのなら、それはそれで仕方ない。
その場合は「解約違約金を払うから」と言うしか、穏便に済ませられる方法は残ってないと思う。
『違約金というのは、どれくらい請求されるものなのでしょうか?』ということやが、これは、販売店毎で違う場合が多いから、その販売店に聞いて確かめるしかない。
新聞購読の解約違約金の支払額に決まりのようなものはない。当事者同士が話し合って決めるということになっとる。
ただ、目安というか、無法な違約金の請求を防ぐためにも、サイトとしての額は示しとるがな。1年以上の契約が残っている場合の違約金の限度として2万円までと言うてるのがそれや。
これは、新聞の解約違約金を巡る判例にはないが、新聞と同じく継続的役務契約を採用しとる他業種で、最高裁の判決にそれがあるから、一応の目安にしとるわけや。
せやから、これを確定的なことやとは考えとんてほしい。ただ、相手の販売店が常識的かどうかの判断材料になるという程度やと思うといてくれたらええ。
但し、これにプラス、解約を希望するのなら、契約時に貰うた景品類は別途、返還せなあかん。これは、原状回復義務と呼ばれとるもので、契約満了を条件に貰うたものは、その約束を履行できん場合、返還義務が生じるというものや。
それらを考えたら、かなりな出費になるということも覚悟しとかなあかんやろな。ただ、これらも、その販売店との交渉次第やけどな。
交渉事というのは、決裂する可能性もある。その場合は、穏便にということにはならんやろうと思う。
そのときは、自分の意見を押し通して揉めてでも拒否するか、相手寄りの決着で我慢するか、あるいは、このまま期間満了まで購読するかの選択ということになると思う。
その交渉の結果、困るようやったら、また、相談してくれたらええ。
今回は、あんたの希望する回答にはならんようやったと思うが、契約というのは、どういう経緯であれ、簡単には解約できんということや。それだけは、分かってほしい。