新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.362 契約すれば他の拡張員が来なくなるというのは本当なんでしょうか?
投稿者 匿名希望さん 投稿日時 2007.1.28 AM 8:33
「新聞拡張員ゲンさんの嘆き」を拝見させていただきました。私もゲンさんに質問したいことがあります。
先日、拡張員が私のアパートにやってきました。そこで拡張員の言ったコトを簡潔に述べたいと思います。
拡張員「千葉(私の住所です)では、東京に近いこともあり、結構セールスが東京から千葉にやってくる。そのセールスの中には、髪を引っ張ったり、殴ったり好き勝手するやつもいる。もし、こちらの新聞(社名はわかりませんでした。社名をいわなかったってことです。)と契約すれば、そういったセールスは一切来させないようにするよ。」
・・・ということでした。契約すれば他の拡張員は来なくなる、そんなはずがない!と思い、かなりしつこかったのですが断りました。
そうすると、舌打ちをし、にらみつけて何もいわずに去っていきました。正直かなりカチンときたのでその拡張員にはあまりいいイメージがないんです。でも、もしその拡張員の言ってることがホントだったら契約したかも・・・という思いも少しだけあります。
こういうことって本当にあるんでしょうか?
あと、首都圏に近い地域って拡張員が多いというのは本当なんでしょうか?
これらのことが疑問に感じたので質問させていただきたいと思いメールしました。一応サイトの質問は確認したつもりなんですが同じ質問があったらすいません。
回答者 ゲン
『契約すれば他の拡張員は来なくなる』というようなことを言う者がおるのは、ワシも知っとる。もちろん、そんなことはあり得ん話やけどな。
『そんなはずがない!と思い、かなりしつこかったのですが断りました』という、あんたの判断に間違いはない。
もっとも、これは「他の新聞の拡張員」の場合は、ということで、契約した新聞の拡張員が来ないというのなら、それは間違いでもないがな。
業界には、現読、約入り読者への勧誘禁止という原則がある。
たいていの新聞販売店は、そういう客への勧誘は嫌がるから、事前に住宅地図などに、その旨の色分けしたものを渡して、そうさせんようにしとることが多い。
それでも、中にはそれを確認せずにか、あるいは、そういうものを渡してないような販売店もあるため、間違って訪問することもあるようやけどな。
そんなときでも「おたくの新聞は取っていますよ」もしくは「契約済みですよ」と言えば、すぐ引き下がるはずや。
しかし、他の新聞の拡張員には、そんなことは関係ない。むしろ、他の新聞を購読、もしくは契約しとるというのが分かれば、よけいに熱を入れて勧誘に来るはずや。
「その次の契約をお願いします」と言うてな。拡張員は、何も今すぐ契約を取る必要はないわけや。半年後、1年後からの契約であっても、一向に差しつかえない。場合によれば、数年先でも認める販売店もあるくらいや。
勧誘次第では、こちらの新聞とも契約するのやないかと考えるのが普通やさかいな。
なら、なぜ『契約すれば他の拡張員は来なくなる』というようなことを言うのか。それは、その拡張員、もしくは、その所属団が、それだけの力を持っとるというアピールをしたいためやと思う。
そうすることで、あんたに「この人は、凄いんだ」と思わせたいというのがある。あんたが、一瞬にでも『もしその拡張員の言ってることがホントだったら契約したかも・・・という思いも少しだけあります』と考えたのは、それがあったたからやないのかな。
しかし、何度も言うが、そういうことは絶対ないと断言する。
どんなに、その拡張員の所属団が大組織で、本当に力のある所であったとしても、他の新聞拡張団に「拡張に来るな」と言うようなことは、ワシらの常識では考えられんことや。
どんな拡張団でも、この仕事をする限りには、それなりの強い意志と信念を持ってやっとる所ばかりや。相手の組織が大きいからと尻尾を巻くような柔な団の経営者はおらんと思う。少なくとも、ワシはそういう団は知らん。
万が一、そういう圧力があったとしたら、よけいにファイトを燃やすもんや。それに、そういう事実が業界内で知れたら、お互いの新聞社同士が黙ってないというのもあるやろしな。
確かに、地域によりシェアに大きな差が生じることはあるが、せやからというて、他の新聞を排除しとるような所はほとんどない。
唯一、例外があるとしたら、孤島や過疎といった人口が極端に少ない地域で、その新聞販売店しかない、ほぼ独占的な所くらいなもんや。
あんたの住む千葉という地域は、むしろ、業界の激戦区と目されとる所やから、そういうのとは無縁やと思う。事実、拡張員は、ひっきりなしに来とるやろうと考える。それは、これからも変わりはないはずや。
しかし、いくらトークの一環やとしても『セールスの中には、髪を引っ張ったり、殴ったり好き勝手するやつもいる』というようなことを言うたというのは、信じられん奴やな。
今日び、実際に、そんなことをすれば、すぐ警察沙汰になる。実際にそういうケースが多いからな。昔のように、泣き寝入りするという人間の方が圧倒的に少ないと思う。
結果どうなるか。その拡張員が馘首になるのは、当然やが、ヘタをするとその拡張団、販売店すら潰されかねんということがある。
新聞社とその専属拡張団との間では、業務取引契約書というのが交わされてて、その中に「管理下のスタッフが刑事事件などを起こしたとき」は、その契約を一方的に解除すると謳うとるからな。事実上、潰れるということや。現実にそうなった例は何ぼでもある。
つまり、実際には、そんな真似は、ほとんどせんということや。その拡張員の弁やと、日常的にそういうことが行われとるということになるがな。
これも、あんたを脅すための単なるトークの一つということになる。しかし、そういう思慮の足らんアホは、そう言うことで、どういう効果を生むかということまで考えることができんわけや。
そういうえぐい拡張員がおるということを喧伝するということは、自らも同類やと言うてるのと一緒やからな。他人を脅すという行為で、同じ穴のムジナやと思われるだけなんやが、それを分かっとらん。情けないというしかない。
心あるまともな拡張員なら、こんな程度の悪いトークは絶対に使わんもんや。
『首都圏に近い地域って拡張員が多いというのは本当なんでしょうか?』これは、実際にそうやと思う。
首都圏を含む関東地方には、現在4400万人ほどの人が住んでいて、日本の人口の約35%が集中しとる。他の地方を圧倒しとる分、当然のように拡張員も多いわけや。
『東京に近いこともあり、結構セールスが東京から千葉にやってくる』というのも十分考えられる話や。どんな商売に限らず、市場の大きい所には業者が集中するということやな。
加えて、関東が新聞拡張団の発祥の地というのも、拡張団、拡張員の多さに少なからず影響しとると考えられる。
もっとも、その分、昔ながらの拡張を続けとる所も未だにあるようやからから、評判の悪い営業になるのやろうけどな。
あんたの質問に対する答えとしたら、こんなところやな。
最後に『一応サイトの質問は確認したつもりなんですが同じ質問があったらすいません』というのは、そんな気を使う必要はないとだけ言うとく。
同じような質問に思えても、その状況次第で、相談者が違い、相手が異なれば、それに対する対応も当然変わってくるから、まったく同じということはまずないと言うてもええ。
よく他のQ&Aでは、類似の相談を見てくれというのがあるようやが、ここでは、そう言うことはまずない。
別に、過去の相談を探さんでも、疑問に思うことや腑に落ちんことがあったら、いつでも遠慮なく言うてくれたらええさかいな。