新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.370 新聞勧誘の手口について


投稿者 Oさん  投稿日時 2007.2.12 PM 1:08  


HP興味深く読ませていただきました。

新聞拡張員の悪い情報ばかり、インターネットに流れているので、すごく怖かったのですが、このHPを見て、少し怖さがなくなりました。ありがとうございます。

もしかしたら、自分はだまされているかもしれない!と思い相談します。また、こんな手口もあるのか?(もう知っておられるかもしれませんが、)とゲンさんに知ってもらいたく、書きます。

昨日、Y新聞の勧誘が来ました。

チャイム&ノックをされ、普段はチャイムだけのときにはでないのですが、ノックまでされたので出てしまいました。(私が出てしまったのがまずかったのですが・・・)

扉を開けると、自称35歳の男性が立っていまして、「近所に住んでいる兄ちゃんなんだけど、名前はKです。ちょっと挨拶でこのあたりをまわってるんだけど、挨拶代わりにゴミ袋(きちんと「Y新聞」と書いてある)をあげる」と言われ、受け取ってしまいました。

で、根掘り葉掘りいろんなことを聞かれ、出張が多いし、新聞もあまり読まない。お金もないし、また今度来たときに契約は考えてあげる等、適当にのらりくらり私が答えていました。(おそらくコレが相手に私が契約をしてくれるような期待感を抱かせたのでしょう。)

すると立ち話が5分くらい続いた後に、店長(おそらく拡張団の団長?35歳の彼がそう呼んでいました)が来て、「読まないからいらないです。家も不在にしがちだし、お金も無いし今のところいらないです。タダでもいりません。」と答えました。

すると「お兄さん、お金が無いなら、この地区の集金員にお兄さんところからはもうお金をもらったと連絡しておくし、読まなくても新聞はいつでも止めれるから、3月から3ヶ月だけ契約したことにして。今回契約してくれたら、2度と勧誘がこないようにしてあげるし、読まなければ、家の前にゴミ袋(新聞用の紙製のやつ)を置いといてくれたらこっちが片付けます。」と、言われサインをさせられました。

ゲンさんのHPを見て、全て言っている内容はうそだとわかりました。ここまでおいしい契約をタダでできるわけがないですよね?

で、サインした後に、「販売店から確認の電話がくるけど、それには『わかりました』とだけ答えるように」と言われ、そのまま帰ろうとしていました。

サインした紙も契約書の控えも置いていかないような素振りだったので、「控えとかもらえないんですか?」と聞くとやっと気づいたかのように「じゃ、契約内容とこのK(自称35歳)の電話番号も書いておくし、私のサインも入れておくから」と言って、契約控えを私に渡しました。

数十分後、再びKから電話がかかってきました。(なぜか、契約控えの裏に書いた番号と違う番号でかかってきました)で、販売店から電話がかかってきたら「3ヶ月タダということは言わないように、何を言われても『わかりました』とだけ答えるように。」と言われました。

そして、5分後くらいに販売店から電話がかかってきて、言われたとおりに答えてしまいました。

そうしないと、近所に住んでいると言っていた自称35歳のKに報復されると思って怖かったので。かかってきた番号にリダイアルすると、Kが出て「黙って3ヶ月だけ取ってくれ」と、言われました。

その後、やはり違和感があったので、だまされていないか?と思い、インターネットで調べていると「拡張団」のことを知り、ゲンさんのHPにたどり着きました。

ゲンさんのHPでも、
・完全にタダになるような口約束はまず信用しなくてよい。
・クーリングオフ期間中はよく考えて、クーリングオフしたほうがよい。
と書いてあったので、クーリングオフすることにします。

私がすべきことは、明日、販売店に電話をして、確かに解約できたという証拠を残します。契約書の控えに「解約済み」と「担当者の名前」と「日付」の3点を書いてもらうことにします。

販売店がそれに応じないと、内容証明でクーリングオフの手続きをすることにします。

ゲンさんのような誠実な拡張員が来れば、確実に契約したのですが、本当に残念です。


回答者 ゲン


あんたは、すでに答えを出されとるから、今更やとは思うが、多少の疑問もあるようなので、参考程度に聞いてくれたらええ。

それにしても、こういう種類の勧誘の相談が後を絶たんな。良う聞く話や。

タダにするから契約してくれというのは、業界では「置き勧」という手口の一つに数えられとるものや。

『ゲンさんのHPを見て、全て言っている内容はうそだとわかりました。ここまでおいしい契約をタダでできるわけがないですよね?』

ということやが、すべて嘘とは限らん。中には、言う通りのケースもあるようや。たいていは騙されたというのが多いが、まれに事実やったという事後報告もあるしな。

ただ『・完全にタダになるような口約束はまず信用しなくてよい。』というのは、間違いない。例え、本当に言う通りやったとしても、そういうのを信じる癖がつけば、終いにえらいめに遭うと思う。

当然やが、そういう奴らは、一度でそれが終わることは、ほとんどないやろうからな。また、同じことを言うてくる可能性は高い。

そして、おそらくあんたは、次から言う通りにするはずや。一度、そういうことを承諾した後では断り切れんやろうしな。

期間も3ヶ月程度やったら、まだ騙されても損はないが、それが半年、1年と続けば、どこかで裏切られんとも限らんからな。

これは業界の御法度にもなっとることやから、それがバレると、奴さんらはまずいことになる。下手したらクビということもある。実際にそういうケースも良う報告されとるからな。

それがあるから販売店に対して『3ヶ月タダということは言わないように』ということを強要しとるわけや。

今回、すでに、その拡張員が販売店に対して、その新聞代を支払っているのなら、クーリング・オフをすれば、その代金は、当然のように、販売店からあんたに返還されるということになる。

それを、あんたは、その拡張員に連絡して返さなあかんことになる。そういうのは、あんたにすれば、やっかいなことやわな。

そんな面倒は嫌で、今回だけはと割り切り、本当にタダやったら取ってもええと言うのなら、それを確かめる方法はある。

その販売店に「昨日、契約した○○という者ですが、集金はどうなってますか?」と聞いてみることや。

「この地区の集金員にお兄さんところからはもうお金をもらったと連絡しておく」と、本当にその拡張員の言う通りやったとしたら「○○さんからは、すでに3ヶ月分の代金は戴いていますが」と答えるはずや。

その場合「領収書はどうなっていますか?」と確認しとく。「すぐ、お持ちします」ということで持ってくれば、一応、問題はない。

それがないと、その販売店が万が一、たちの悪い所なら、その拡張員と結託しとるということも考えられるから、後日「そんな話は知らんで」と言われかねん。

それから揉めても何とかなるが、かなり面倒になるのは覚悟せなあかんさかいな。

因みに、これは拡張員が禁じられとることで、それを受ける側は、法律上は何のお咎めもないというのは言うとく。

「タダでやる」「ありがとう」というのは、単なる譲渡やさかいな。文句を言われる筋合いのものやない。どうするかは、あんたが決めたらええことや。

そうやなく「集金は月末です」という返事なら、その拡張員の言うてたことは嘘の可能性が高いということになる。

その場合は、販売店に解約の意志を伝えて、確かに解約できたという証拠を残せば、まず問題はない。

ただ、これは、厳密に言うたらクーリング・オフやなく、販売店とあんたとの間の任意での解約や。

せやから、そのことを知った拡張員が「何でや」と言うて押しかけて来ることも考えられる。また、新たに契約を強要せんとも限らん。

これが、文書によるクーリング・オフをしたのやったら、法律的にもそれは許されてない。

特定商取引に関する法律の第6条第3項に「販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約を締結させ、又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない」というのがある。

これが適用されると罰則規定は2年以下の懲役・300万以下の罰金ということになっとる。軽い罪やない。

実際に『NO.108 近所で販売店員が逮捕されました』でも、この法律の適用で逮捕されたという例があるからな。

つまり、クーリング・オフをした顧客には、販売店の人間と言えども、サービス品の返還以外ではうかつに、行くことすら許されてないわけや。そこで、文句の一つでも言うたら罪になる。

それで、危険を感じたら、警察に訴えてもええし、新聞社や関係機関に通報することも効果的や。

もっとも、そいうことは、業界では常識やから、ほとんどないとは思う。ただ、世の中には、いろんな奴がおるから絶対とは言えんがな。

相手の程度を考えて、販売店に連絡して済ますか、文書によるクーリング・オフをするか決めたらええ。もちろん、タダなら貰うという選択肢もある。いずれにしても、あんた次第やけどな。


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