新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.393 この事を話したらどうなるのでしょうか?
投稿者 Sさん 投稿日時 2007.4.13 AM 9:05
初めまして。相談ですが、M新聞の拡張員がA新聞の団長へカードを売っています。
その団長はカードを自分の団員の名前で引き継ぎしていて固定給を貰っているのです。自分も名前を使われました。許せないです。
この事をM新聞の本社かA新聞の本社へ話したらどうなるのでしょうか?暗黙の了解でしょうか。
教えて頂きたくメールしました。
回答者 ゲン
『この事をM新聞の本社かA新聞の本社へ話したらどうなるのでしょうか?』ということやけど、通常は、いずれに知られても、そのM新聞の拡張員とA新聞の団長は、拙いことになるはずや。
『M新聞の拡張員がA新聞の団長へカードを売っています』というのと似たようなことは、かなり昔やったが、聞いたことはある。
そのときは、確か拡張員が顧客を交代読者にさせる目的で、他紙の拡張団からその地域の販売店の契約書を受け取り、その顧客に言葉巧みに迫ってその他紙の契約をさせたということや。
もちろん、そんなことは、この業界の御法度や。そのことが、その拡張員の所属拡張団や新聞社の販売担当、該当販売店に知れたら大変や。
そらそやわな、自社の客を一時的にせよ解約させるわけやからな。それを笑うて許すような所はどこもないはずや。背信行為以外の何物でもないしな。
ただ、そういう話は聞くけど、実際にそれがバレたというのは知らん。まあ、そういうことがあっても隠すやろうから、よほどそのことに近い人間にしか分からんとは思うがな。
それにしても、そのA新聞の団長というのは、何でそんな方法で引き継ぎなんかしたのかな。ワシには、もう一つ理解できん。
普通、ワシらの所のように50名前後の拡張団の団長クラスは、自分でも拡張に廻っとるはずや。団長になろうかという人間は、元は皆、一流の拡張員やったのがほとんどやさかいな。
たいていは、現場にも出とるし、現役というのが多い。せやから、このケースのようにM新聞の拡張員からカード(契約)を買ったのなら、自分の名前で堂々と引き継ぎしたらええと思う。
現役を退いとるのなら、その団のナンバー2か信用のおける幹部の名前を使い、その事実は隠すはずや。実際、そうしてたらバレる心配もほとんどないやろうしな。普通はそうする。
ところが『その団長はカードを自分の団員の名前で引き継ぎしていて固定給を貰っているのです。自分も名前を使われました』と、あんたの言うてるとおりやとすると、特定の団員だけというのやなく日常的に他の団員の名前も使うて、そうしとるようやな。
そうするメリットは何やろう?そんなことをすれば、相当のリスクを背負うはずなんやけどな。
『固定給を貰っているのです』という部分が引っかかるが、あんたが所属する団は、かなり新聞社に近いというか、100パーセント出資の子会社的な所なのかな。
あるいは、大きな団の支部的存在の所かやな。グループ傘下の団というのなら、そういうことも考えられる。
通常の団やと、団長が固定給を受け取るためにそういう画策をするというのは考え辛い。団長というのは、会社の社長やからな。
そうでないとしたら税金逃れという線というのも考えられるが、せやったら、そういう特殊なカードだけというのは考えにくいがな。他のカードもそうしてても良さそうなもんや。その団長には、それしかないのやったら別やけどな。
その場合でも、自分に近い幹部の名前を使うと思う。例えば、班長なんかやと、立場上、他の団員よりカードは余分に上げとく必要がある。
そういう班長クラスにとっては、名前を使われて、そのカードからの利益が一銭もなかったとしても、名目上、成績は上がるわけやから、かえって喜ぶはずや。賢い団長なら、そうして幹部を手名付けると思うんやがな。
もしくは、架空の団員の名前でというのも考えられる。これは、現在、拡張員を登録する際には、かなり厳しい書類の提出を義務付けられとるから、まったくの架空というわけにはいかん。
この世界はその出入りが激しい業界や。辞めていく者も多い。その辞めた団員の報告をせず、その名前を残して使えば、外部には発覚しにくいはずや。あまり、大きな声では言えんが、この幽霊団員というのも昔は結構いとったからな。
これなら、M新聞の拡張員を、その辞めた団員の名前で登録して、固定給を支払うからとでも言えば、せっせとその仕事をするかも知れん。
後、考えられるのは、その団長が、新聞社や上部拡張団から借金があって、自分が上げたカード料はその返済に回されるから、それを逃れるためというのもある。
しかし、いずれにしても、それらは内緒でせなあかんことや。あんたの所のように、普通の団員の名前を使うてそうしてたら、発覚しやすいと思うのやがな。不満に思えば、バラしたろかとなっても不思議やない。現に、あんたがそうやろうからな。
その程度のことが考えられんほど、その団長はアホなのやろうか。ワシが、もう一つ理解できんというのは、そこのところや。
税金逃れにしろ、借金の返済逃れにしろ、あるいは上部組織へのごまかしにしても、このことが知られたら、その団長は無事には済まんはずや。
『許せないです』というのが、どの程度の思いか分からんけど、それをリークするつもりなら、よほど慎重にしてた方がええと思う。
『暗黙の了解でしょうか』というのは、常識的には考えにくいけど、その新聞社の販売担当と拡張団の団長の関係次第では、そういうことも考えられるかも知れんからな。
ヘタにリークすると、逆にあんたが不利な立場に立たされることもあるというのは考えといた方がええ。
どうしても、そうせな気が済まんほど怒っとるのやったら、その団を辞めてからそうすることやと忠告しとく。所属しとる間は、そうせん方が無難やと思うがな。
それに、一拡張員のそういうリーク話だけで即、新聞社が動くという保証もないしな。
新聞社が動くのは、利益や名誉を阻害された、あるいは、その事実が他に広く知られことで身を守るために、その拡張団を切ると判断したときくらいや。
せやから、リークするには、それ相当の状況が必要になる。具体的には、その動かぬ証拠というのを持っていくことや。それがないと、単に噂話の域を出んさかいな。
ワシ個人としては、あんたに大きな実害がなければ、そういうのは放っておいた方がええと思う。特に、それが正義感から生まれた感情やとしたらな。
この業界には、不条理なことというのは、いくらでもある。悪事を暴こうとすればキリがないと思う。ワシも過去には、嫌というほど、えげつない場面に遭遇してきたから、よけいそれを痛感する。
清濁併せ呑む。
つまり、少々のことには目をつむるという気持ちがなかったら、この仕事はやっていけんということや。
もっとも、あんたがどうしてもそうするというのなら、引き止めはせん。悪事を暴くこと自体は正義でもあるやろうからな。
ただ、何度も言うが、まず、自身の身の安全を確保してからそうすることや。そうすれば、例え思惑が外れたとしても窮地に立たずに済むと思う。