新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.403 こんなうまい話あるのでしょうか?


投稿者 YS さん  投稿日時 2007.5.10 PM 6:46 


はじめまして。一人暮らしほやほやのものです。

今日突然アパートの前に若い人が待っていて、新聞の勧誘をされました。

なんでも、新しくお店ができたから、明日から新規のお客さんをたくさん勧誘し始める。

このアパートは今まで勧誘員の主任が住んでいたから、ご近所付き合いを考えて勧誘をしなかったが、今回新しくお店ができたことで、勧誘しなければならなくなった。

明日からは40才、50才のベテランさんが勧誘に回るから、対応が大変!

今日契約すれば、最低6カ月の契約だけど、3カ月にするし、洗剤×4、割引券(金券ショップで売れば新聞3カ月分くらいになる)をあげる。

さらに、契約書に営業禁止! って書くから、今後勧誘はされなくなるよ! ご近所特典だから内緒だよ! ということでした。

正直、新聞は読まないので取る気は全くなかったんですが、実際それまでは新聞の勧誘は少なかった(2か月近くで1回)し、よさそうな勧誘員だったのでタダ同然で今後も勧誘員が来なくなるのは大きいなと思い、契約してしまいました。

でも、こんなうまい話があるのかなぁ、契約満了後に勧誘再開するんじゃないかなぁと、いまだに半信半疑です。

クーリングオフの期間はまだ残っています。勧誘員が来なくなるのが大きいとおもっただけで、新聞を読む気はないです。

こんなうまい話あるのでしょうか? 教えてください。


回答者 ゲン


これは、ほとんどが、ええ加減な話やと思う。

『このアパートは今まで勧誘員の主任が住んでいたから、ご近所付き合いを考えて勧誘をしなかったが、今回新しくお店ができたことで、勧誘しなければならなくなった』

こういうことを言うて、その勧誘員は、あんたに何を納得させようというのやろうな。

『勧誘員の主任』が住んでいたかどうかは分からんにしても、『ご近所付き合いを考えて勧誘をしなかった』というのが、拡張団としての姿勢やという風に聞こえるが、それは考えにくい。

そんな指示を出す拡張団はほとんどないと思う。以前、そこで、その主任とやらが周りの住民と揉めたというような、よほどの事情でもない限りあり得んことや。

『ご近所付き合いを考えて勧誘をしなかった』というのは、その新聞勧誘が迷惑やからということになるが、それを生業にしとる拡張団がそんなことを考えるわけがない。

どんな経営者もそうやが、自分の仕事、商売にはそれなりの誇りを持っとるもんや。

はっきり言うが、客にとっては迷惑やと考えとる拡張団はまずない。中に、そういう風に考える拡張員がおったとしても、それを客に知らせる者はアホやとしか言えん。

当たり前やわな。自分のしとることが、人の迷惑になると広言しとるようなもんやさかいな。その拡張員がそんなことを言うてると知ったら、その拡張団のトップは怒ると思うで。

もっとも、それを営業トークの一環として使うとる所もあるようやから、そういう団なら文句も言わんやろうがな。

そして、こういうことを言う拡張員の多い団や販売店は、ろくな所やないというのが、業界での一般的な評価や。ワシもそれに異論はない。

『今回新しくお店ができたことで、勧誘しなければならなくなった』というのも、いかにも取ってつけたトークということになる。

まあ、この『今回新しくお店ができた』とか『経営者が代わった』というようなトークをする者は珍しいないがな。そういうのは、たいてい評判の悪い販売店で拡張する場合と相場も決まっとる。

もちろん、本当やという場ケースもあるやろうから、それが嘘かどうかというのは分からんけどな。

まあ、その辺のところは揚げ足取りみたいなことやから、どうでもええけど、『割引券(金券ショップで売れば新聞3カ月分くらいになる)をあげる』に至っては、あまりにもええ加減すぎる話や。

何を言うとるのかワシには理解できん。

ワシらが扱うもので金券ショップに持ち込んで換金できるのは、ビール券や商品券くらいなものや。

ただ、そういうものを普通『割引券』とは言わんわな。

割引券というのは、映画や演劇、コンサート、遊園地など入場割引券のことやと思う。あるいは、無料招待券を指して言うてるのかも知れんがな。

ただ、いずれにしても、ワシの知る限り、そういうものを金券ショップで扱う店はないはずやと思う。

それを確かめたければ、タウンページで、近所の金券ショップの電話番号を調べ、そこに問い合わせるか、直接、持ち込んでみれば分かる。

NO.388 新聞の契約に関して悩んでいます』 にも、似た話があった。そのときは、映画の無料招待券やったが、金券ショップで換金を断られたとのことやった。

もっとも、換金せず使うというのなら、その値打ちに違いはないやろうから、あんたが良ければ、それで問題はないがな。

『さらに、契約書に営業禁止! って書くから、今後勧誘はされなくなるよ! ご近所特典だから内緒だよ! ということでした』というのも、何を言うとんねんという感じや。

普通、新聞の購読契約をすれば、その契約期間中、拡張員からの新規の勧誘は禁止されとるから、その点で言えば、その勧誘員の言うとおりかも知れん。

しかし、『今後も勧誘員が来なくなるのは大きいなと思い、契約してしまいました』ということなら、そんなことは、まず考えられんことやと言うとく。

確かに購読期間中は、その新聞の拡張員は、業界の『現読拡張禁止』という決まりがあるから、営業には来んやろうと思う。

せやけど、そこの販売店からは、従業員が契約延長の依頼に必ず来るずや。それも勧誘ということになる。

それに、契約書に『営業禁止』といくら書かれていても、その契約終了後に勧誘に来た人間に「約束が違うやないか」と言うても、どうしようもないことやと思う。

新聞の購読契約書に書かれている約束事が違うということで、契約者が争えるとしたら、その契約を無効にできるくらいのことや。それを契約終了後に言うても、しゃあないわな。

もっとも、それを、断り文句に使うたり、その販売店と喧嘩したりするつもりなら、揉めた末に、その販売店から『拡張禁止』ということになって、本当に、そこからは勧誘員が来んかも知れんけどな。

良う考えたら分かることやけど、そんな二度と勧誘はせんというような約束をして誰が得をする? 

そのとき、契約が取れる勧誘員だけやで。

その販売店にとっては、一回こっきりの客が有り難いわけないから、そういう契約自体嫌がるはずや。また、そんな約束を認める店もないと思う。

おそらく、販売店に渡される契約書には、その文言はないのやないかな。

さらに言えば、一勧誘員に『営業禁止!』『今後勧誘はされなくなる』と言う権限は何もないということもある。勧誘員が言うただけでは充てにはならんということや。例え、それが契約書に書かれていても怪しいということになる。

その権限があるのは、そこの販売店の経営者、および責任者だけやさかいな。

『こんなうまい話があるのかなぁ、契約満了後に勧誘再開するんじゃないかなぁと、いまだに半信半疑です』という、あんたの危惧は当たっとるということになる。

まず、間違いなく、勧誘が止まることはないと断言できるさかいな。

あんたには、酷な話かも知れんが、現在の法律では、ただ勧誘に訪れるというのを止めることはできんと思うといてほしい。

新聞勧誘をはじめとする訪問販売は、確かに法律で規制されることが多い職種やが、それは裏を返せば、職業として公に認められとるからやとも言えるわけや。

せやから、これからも、勧誘員が訪れるのは間違いないと思う。

先にも言うたように揉めて、その販売店から勧誘員が来んようになったとしても、それは、その新聞だけに限られることや。

通常の地域では、全国紙4紙とブロック紙、地方紙との間で、熾烈な拡張競争が展開されとるはずや。

その1紙が止まったというだけで、他紙にはまったく関係ない話やから、あんたと他紙の勧誘員のタイミングが合えば勧誘されるということも十分考えられる。

これも、どうしようもないことやと言うしかない。

『クーリングオフの期間はまだ残っています』ということで、そうしたいのなら、そうすることや。

その具体的に方法は『NO.144 クーリング・オフについて教えて下さい』を良う見て貰うたら分かるはずや。

クーリング・オフの手続きは、契約日から8日以内に文書で通知せなあかんと決められとる。多少、金はかかるが、それでしか法的効果はないとされとるから、それも致し方ないことやと思う。

そのクーリング・オフをした後に貰うたものを返せば、それで無事終了する。

最後に一言、嫌な勧誘なら、毅然と断るしかないと言うとく。「新聞はいりません」の一言でたいていは事足りる。それが最善の方法やと思う。

心配せんでも、断ったからというて何かされるということも、ほとんどないはずや。

新聞の勧誘は、断られることが圧倒的に多い仕事や。普通の拡張員やと少なくとも1日、20〜30軒程度は、それがある。

断られたからというて、その人間に一々何かをしていたら大変やさかいな。そんなことをしとったら、仕事にならんし、ヘタなことをすれば、手も後ろに回る。

あんたにとって、拡張員は珍しい訪問者の一人かも知れんが、その拡張員にとって、あんたは数多い訪問先の一人にすぎんわけや。

ただ、中途半端な対応はあかん。良くあるケースやが、むげに断るのも気が引けるということで、話だけ聞くという人がおるが、その気がまったくないのなら、それはあまり感心せんことや。

勧誘員は、話を聞いて貰えると思うと、その客に全力でアタックする。時間をかけた挙げ句に断られるとキレて怒り出す者もおる。拡張員と大きく揉め事たというのはこれが多い。

もちろん、そうする拡張員が悪いのやが、できれば、そういうのとは避けた方が賢明には違いないわな。

結論として、嫌なものは、はっきり断ることが最善の方法になるわけや。

これは、何についても言えることで、相手に気を持たせるような姿勢を見せると、ろくなことにはならんさかいな。

ワシのアドバイスは、ここまでや。この後、どうするかは、あんたが判断して決めるしかないと思う。


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