新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.41 新聞の契約についてですが、キャンセルできますか?
投稿者 K.Kさん 男性 学生 投稿日時 2004.11. 8 PM7:16
はじめまして、ゲンさん。
拡張員の人が来て、契約期間の開始日を延長してもいいからと言うので、来年の5月から10月まで契約したのですが、経済的な理由で支払いに無理があるためキャンセルということはできますか?
私はその人から拡材として3000円のクーポン券をもらいました。それで、一ヶ月の新聞代が3007円なので、一ヶ月くらいならとってもいいかなぁと思い、それに拡張員がこれでしばらくは来ないだろうという判断で契約しました。
なお、このこと(3000円のクーポンで一ヶ月しか購読しなかったらトントン)は拡張員の人と(笑いながら)しっかり話をしたつもりです。拡張員は「しかたないですよ〜」と言ってました。
しかし、さっき二度目の訪問があったのですが(同じ人です)、半年の契約を一ヶ月にするようなことを告げると「いえいえ、私はそんなことは言ってませんよ。」とか、「どうしても無理でしたら毎月500円ずつでもいいから支払ってください」
と言われたのです。でも前にその人は「契約期間を後で1ヶ月にしてもいいから」と言ったんです。覚えてます。なので、「月500円でいいよ」と言われても信用できません。それに学生の私には500円でも貴重です。
最後に、このことで直接販売店に行き、購読期間を減らすことの食い違いについて話し合い、できるなら契約解除したいです。
この拡張員にとってはとても都合が悪いこと(契約期間の延長、短縮など)だとは思いますが、私としては黙ってはいられません。だって契約時の内容が相手と食い違っているんですから。
証人として友人を連れていこうと思いますが有効でしょうか?というのは、「クーポン3000円で1ヶ月ならトントンじゃん、これで拡張員来なくなるっていうのはお得かも」と、
契約した日に友人と話していたからです。(ちなみにこの友人は隣の部屋に住んでいて、この拡張員とも面識があります)
なお、この拡張員は、「契約期間開始日の延長などは、直接私に話をして欲しい、やっぱ都合悪いですから」と正直に言ってました。
私が思うに拡張員というよりも、販売店の社員のような気がします。
拡張員〜拡張員と書いてて今更ですが。
長くなりましたが、よろしくお願いします。
回答者 ゲン
キャンセルということやけど、最初の契約日から8日以内やったら、クーリングオフで無条件に出来る。
HPの『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第1章 新聞営業の基本的な考え方 法律・規則編 その6 特定商取引に関する法律・クーリングオフについての考え方』でそのことの説明をしとるから参考にしてくれたらええ。
また、Q&A NO.39 の人の相談もクーリングオフについて触れとるから、参考になると思う。
この場合は理由を告げる必要はない。気が変わったでええ。クーリンクオフとはそういう法律や。
また、あんたは学生さんということやが、契約日に満20歳になっていたのかな。もし、未成年ということであれば、民法4条により、契約の破棄、無効が出来る。
民法第4条に未成年者と契約するには、その保護者の同意が必要で、なければ無効に出来るというのがある。但し、例外として、未成年の既婚者や本人が未成年やないと告知しとる場合は、この限りではないとなっている。
親にそのことを告げ、親からその契約に関しては承諾していない旨を販売店に電話なり文書で知らせば契約の解除、破棄が出来る。
クーリングオフの期間も過ぎ、あんたが未成年でもない場合でも方法はある。
消費者契約法第4条の『重要事項について事実と異なることを告げられた内容が、事実であるとの誤認があった場合は契約を取り消すことが出来る』とあるのを利用すればええ。
つまり、『その人は「契約期間を後で1ヶ月にしてもいいから」と言ったんです』とあんたが言う通り、6ヶ月の契約をいつでも1ヶ月の契約に変更出来るという本来ありえない内容を誤認させられる言動があったということに該当する。
しかし、この場合は、後でその拡張員がそんなことは言ってないと否定しているから、結局は水掛け論になるかも知れん。
友人を証人としてということやが、その友人が契約の場に立ち会って一部始終聞いてないのやったら証人というには難しい。
但し、その友人が、その拡張員から、あんたと同じ内容の契約をしたか話を直接聞いたと言うのであれば、その拡張員の言動の信用性が疑問視されるから、法律的な証人としても認められる。
これらのことを踏まえた上で、これから、その販売所に交渉に行く時の心構えを言うから参考にしてくれたらええ。
友人と二人で行くというのはええことや。その場の約束事の証人になって貰える。しかし、販売所に行く場合はあくまでも話し合いということを念頭に、文句を言うという姿勢は最初からはなるべく見せん方がええよ。
まず、正直に「新聞代が払えそうにないのでキャンセルさせて下さい」と言う。良心的というか普通の販売店なら「そうですか」で終わりや。
それで終われば、拡張員にも何の傷もつかん。恨まれることもない。あんたが思っていることをすべてぶちまけると恨みに思う人間もおるからな。得策やない。
それに、金がないから払えんというのは、別に恥やない。実際、あんたと同じ学生さんは結構おるんや。販売店も正直に言うて貰うて助かるという所が多いはずや。
中には、金がないから払えんと言って、新聞代をため込む人間も珍しいことやない。どこの販売店にもそういう客を抱えて難儀しとる。事前にそれが回避出来るんやから、かえって有り難いと思うはずや。
それに、こういう客を説得しても無駄やと、ほとんどの販売店は経験的に良う知っとるからな。
契約日から一ヶ月以内なら販売店も金銭的な痛手が少ないということもある。もっとも、これは拡張員の場合で、販売店の従業員には当て嵌まらんことやけどな。
これはあくまで参考として知っておいて貰えればええが、拡張員の契約は、原則的に1ヶ月を経過すると責任を問われんということがある。
拡張員の拡張料は即日支払われるが、1ヶ月以内に発覚した不良カードの拡張料の返還は、その拡張員がせんとあかんということがある。
1ヶ月を過ぎると販売店側の落ち度ということになり、拡張料の返還を請求出来んことになる。監査というのはそのためにあるということでな。まあ、これも、販売店と拡張団との力関係でも違うから一概には言えんがな。
それで、途中契約の解除の場合、客に解約違約金を請求する販売店があるわけや。丸損はしたないということでな。
せやから、早ければ大抵の所が「そうですか、いいですよ」となるわけやけど、中にはいろんな販売店もおって、いきなり解約金を請求するような所もある。
その場合は、遠慮せんと、消費者契約法第4条を持ち出して、誤認を訴えたらええ。そうなれば、揉めるやろけど、新聞代を払うよりましやと思うんなら、言いたいことをはっきり言うことや。
この時、友人と一緒というのが役に立つ。そういう販売所は相手が若いか学生やと思うたら脅しに近い言動をする場合があるからな。その場合の証人になって貰える。
そして、そういうことがあれば、近所の派出所にでも届けるか、新聞社の苦情係に電話してもええ。問題が大きくなるおそれがあるが、あんたの場合、それも仕方ないやろと思う。
もし、そういう事態になったとしたら、苦言やけど、今回のあんたの対応が甘かった結果やということを考えに入れておくことやな。損をせんからとか得をするからええかという考えには、落とし穴がある場合がある。
今回のように、営利行為を前提の人間から持ち掛けられる甘い話で、信用出来るものは世の中にはまずないと言える。しかも、それが、美味しそうな話やったら、ほとんどが罠やと思うてた方がええ。
例えば、獲物に罠を仕掛ける場合でも必ず餌を見せるわな。その餌はいかにも美味しそうや。すぐにも食えると思う。せやけど、実際に手を出せば、罠にかかる。
例え、その餌を罠にかからず食えたとしても、その獲物は、それに味をしめ同じような餌に食いつくから、いつかは必ず罠にかかる。
世の中もそんなもんやと思うてた方がええ。甘い話には裏があり、危険が潜むもんや。
まあ、しかし、今回はそれほど心配せんでもええやろ。さっきも言うたように、最初の段階で「そうですか、分かりました」と言う確率は9割以上やと思う。
万が一、揉めるような販売店やったとしても、法律を持ち出して頑張れば、9分9厘は諦めるはずや。
それでも、残りの1%の確率で、どうしてええか分からんほど揉めるケースもあるかも知れんけど、新聞の契約で解決出来んような揉め事はないから、遠慮せんとまた相談してくれたらええ。