新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.413 どうか力をお貸しください


投稿者 匿名希望さん  投稿日時 2007.6. 6 AM 11:51 


ゲンさん、ハカセさん、はじめまして。
相談に乗ってもらいたいことがあり、メールさせていただいています。

先月末にA新聞の勧誘員(拡張か販売店の人間かは定かではないです)の訪問を受け、不本意ながら新聞の購読契約をしてしまいました。

情けない話ですが自分はたいへん気が小さく少しすごまれただけでビビってしまい断ることができませんでした。

特に脅されたというわけではないのですが強面のオジサンに完全に萎縮してしまいました。

契約直後に書面でクーリングオフをし、きちんと配達されたとの通知も受けました。

契約の際にもらった粗品も郵送で返品したのですが、何故か新聞は毎朝きちんと配達され、例の勧誘員がやってきました。

その時は居留守でやりすごしたのですが、また来そうで怖いです。何をしに来たのかも不明です。

実は、その勧誘員は2年前にも来たことがあり、うっかりドアを開けてしまったため契約をしてしまいました。

その時は特にクーリングオフすることなく6ヶ月後の契約終了まで新聞を購読しました。

契約終了月の末に再度その勧誘員の訪問を受け、月末だったので集金に来たのだと思いドアを開けてお金を支払いました。

いつもだったら領収証を渡してそのまま帰るのですがその日は違いました。

契約終了前に販売店に連絡しなければ自動的に延長されると言われ、そんなことは聞いてないし新聞は要らないといったのですがしつこく粘られ体調も悪かったため早く終わらせたかったので契約書にサインをしました。

その後やはり納得がいかなかったので書面でクーリングオフをしたのですが、何故かその後1ヶ月は契約したことになっていました。トラブルになるのが嫌だったので我慢して1か月分は購読しました。

その後は何も無かったのですが前述の通り先日訪問を受けました。クーリングオフが無視されているのかなんだかわかりませんが、トラブルになりそうで不安でいっぱいです。

友人に相談したら電話で聞いてみろと言われたのですが正直怖くて仕方がありません。またあの勧誘員が来るのではないかと思い夜は玄関先に灯りが漏れないように電気を消して過ごし、ウチに帰るときは周囲に人影がいないかキョロキョロ確認をしています。

できればもう関わりを持ちたくありません。でも何をどうすればいいのかもわかりません。

自分でも混乱していますがとにかく今の状況を一秒でも早く脱したいです。どうかお力をお貸しください。お願い致します。


回答者 ゲン


クーリング・オフの書面を出しとるのにも関わらず『何故か新聞は毎朝きちんと配達され』というのは、また、たちの悪い販売店やな。

あんたの所に来とるというその勧誘員は、十中八九、そこの販売店の人間に間違いない。それも、責任者クラス以上の人間やと思う。

せやなかったら、そんなクーリング・オフの通知を無視するような真似はできんはずやさかいな。

そんな販売店に何を言うてもおそらく無駄や。相手も、あんたが予想しとるとおり、ちょっと脅したら簡単に翻意すると思うとるはずや。

2年前にも、クーリンク・オフ後に来て契約を認めさせたというのなら、尚更やと思う。

完全にあんたを舐めきっとるやろな。

心配せんでも、こういう場合の対処法は、それこそ腐るほどある。もっとも、あんた次第というところもあるがな。

相手が、あまりしつこいと、その勧誘員を馘首、もしくはその販売店を廃業に追い込むのもそう難しいことでもない。普通に対応したら、おそらくそうなる。

その販売店は、あんたにだけそんなことをしとるわけやないと思う。同じようなことを他でもしとるはずや。

それを考えると、むしろ、今まで良うそのやり方でやってこられたなと思う。

あんたは気が弱いということやが、新聞本社の苦情センターに電話かメールくらいはできるやろう? まずそれをしておくことや。

内容は「クーリング・オフの書面での通知済みなのに、新聞を配達されて迷惑しています。販売店に注意して止めさせてください」という感じでええ。

その販売店が、普通の常識のある所なら、それで新聞配達が止まり、その人間も来んはずや。しかし、なかには、それを無視するえぐい販売店もあるようやから、保証はできんがな。

一番確かな方法は、怖いかも知れんけど、その勧誘員の訪問を待って、その用向きを聞くことや。

おそらく、その勧誘員は2年前と同じように、あんたに脅しの文句かプレッシャーをかけてくると思う。

ここで、ポイントやが、必ず「そちらへは、クーリング・オフの通知を出していますんで、新聞は入れないでください」と勇気を振り絞って言うことや。

そうすれば、その勧誘員は、おそらくかなりの確率で怒りだすと思う。何ちゅうアドバイスやと思われるかも知れんが、それが、狙いになる。

そのとき、必ず何か録音できるものを用意して、その男の言動を録音をすることや。

最後は、相手の言いなりになってもええ。ただ、くれぐれも脅されて仕方なかったという雰囲気を出すことを忘れんようにな。実際、そうやろうけどな。

それを持って、警察署の相談係に相談に行けばええ。場合によれば、その人間は、それで逮捕され、新聞ネタになることもある。

そうならんまでも、警察の調べは入るはずやから、それで、二度とその販売店から、あんたの所へは来ることはなくなると思う。

サイトのQ&Aに『NO.108 近所で販売店員が逮捕されました』というのがある。

その事件の報道では、「購読しろ」としつこい押し売りを2時間したということになっとるが、実際の逮捕容疑は、特定商取引法違反や。

この法律の第6条第3項に『販売業者又は役務提供事業者は、訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約を締結させ、又は訪問販売に係る売買契約若しくは役務提供契約の申込みの撤回若しくは解除を妨げるため、人を威迫して困惑させてはならない』というのがある。

分かりやすく言うと、契約した客がクーリングオフを申し出ているのに、それを防ぐため脅したり威圧して困らせるような行為の禁止ということや。

つまり、その販売店の人間が、クーリング・オフをしたあんたを脅かして、その翻意をさせようとすれば、その罪が成立する。

これが適用されると罰則規定は2年以下の懲役・300万以下の罰金ということになる。軽い罪やない。

しかも、新聞報道され、テレビ報道される可能性すらある。

つい、最近、その2年前の事件のテレビ報道の記録が動画として、YouTube にあると読者の方から教えて頂いた。こういう事件は希なケースやが、事実やから、それを紹介しとく。『A新聞の勧誘手口』と題されたものがそれや。

この報道を見る限りは、えげつない勧誘で逮捕されたということになっとるが、実際の逮捕容疑は、先にも言うたとおり特定商取引法違反ということや。この動画報道でも短く、そのことに触れとるが、その詳しい説明はしとらん。

その意味では、この報道には正確性に欠ける部分がある。しかし、いずれにしても、こういう事件はあってはならんことには違いないがな。

その当時、新聞販売店関係者の間でも衝撃的な事件やった。当然、関係者にも広く認知されとることや。こんなことをすれば逮捕されるとな。

あんたの所の販売店が、そのことに気づいてくれたらええんやけどな。

警察に知らせたら仕返しがあるのやないかということを考える人がおられるが、そういう心配はほとんどないと言うとく。もっとも、その保証をしろと言われても困るがな。

普通は、警察に知られて注意があればおとなしくなるもんや。特に、相手が弱いと思うてかさにかかるような輩はよけいにな。本当の意味の根性なんかはないはずや。

ワシは普通の人間からしたら裏の面ばかり見て今まで生きてきたけど、警察沙汰になったからというて、仕返ししたという話はあまり聞いたことはない。

たいていの人間は、我が身がかわいいもんや。そんなことをすれば、どうなるかの判断くらいはつく。誰しも臭いメシは食いたくないやろうからな。

当メルマガの『第116回 新聞拡張員ゲンさんの裏話 ■殺人をしない、ひとごろしの話』というのがある。

これは、「ひとごろし」という映画と小説のストーリーの紹介やけど、あんたのような気の弱い人のためにした話や。

これで、勇気を貰って、えぐい拡張員に立ち向かうことができたという人もおられるから、一度、読んで見るとええ。

本当の人間の強さというのが分かると思う。これは、臆病で何の武芸も持たん最弱を自負する男が、剣と槍の達人に圧勝するという話や。

これは、江戸時代の記録本の一つ「偏耳録(へんじろく)」の中にある実際にあった話がモデルになっとるということや。これを読めば、必ず強い者が勝つのやないということが良う分かると思う。

ただ、弱くても、相手に勝とうと思えば、最低限度の勇気は必要やけどな。

それが、どうしてもできんというのなら、方法は二つしかない。

そこからさっさと引っ越すのがその一つや。そうすれば、その男は追いかけてくることもないやろうと思う。関わり合いになることもな。

しかし、引っ越した先で同じようなことがないとも断言はできんがな。

そのまま、あんたが怖くて何もせんかったら、その男は、絶対と言うてええほど、あんたに対して新たに契約するまであきらめんやろうと思う。

二つめは、結局、その男の言いなりになって、新たに契約することや。それは、一時しのぎにはなるけど、あんたにとっては何の解決にもならんことや。

どうするかは、あんたの判断に任せるしかないが、ワシに、力を貸せと言う限りは、頑張って立ち向かえとしか言えん。それも、僅かな勇気をふりしぼるだけでええんやからな。


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