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NO.422 金の貸し借りで悩んでいます


投稿者 Mさん 拡張員 投稿日時 2007.7. 2 PM 5:22


金の貸し借りことで悩んでいます。団の班長が、しょっちゅう、自分の金を当てにしてきます。

3ヶ月前から、自分から10万から20万の金を借りては返し、返しては借りの状態が続いています。

班長は社長の許可以上に、団員に定期や借(借金)をさせてしまい、常に金に追われているようです。自分もつい情にほだされ断れなくて、ずるずると、そういう関係を続けここまできてしまいました。

現在の貸し借り状況は、貸した10万円が、2日滞っている状態です。班長は面倒見もよく、カードの上がらない、団員にとってはいい親父タイプです。

それだけに、無碍にもできず、自分自身、ノーと言えない性格に自己嫌悪に陥っています。

げんさんの言われるだろうことは想像できますが、よろしかったら、げんさんの人生経験で言えることを聞かせてください。

自分を、どう、この業界で、律していくかの指針にしたいと思っています。よろしくお願いします。


回答者 ゲン


こういう問題で悩んどる人は、この業界には結構多い。問題がシビアやから、なかなかこのQ&Aで公開することは少ないがな。

こういう質問のときは、たいてい貸した金に執着するなとワシは回答しとる。それが、結果的にはトラブルにならん一番の方法やと言うてな。

金を貸すという行為自体は、悪いことやとは言わん。それぞれの事情もあることやろうしな。

しかし、人に金を貸すのやったら、ある程度の覚悟は最初からしとく必要がある。

極端なことを言えば、貸すのやったら、例え、その金が返って来んとしても、あきらめられるくらいの気持ちやな。

ワシは、そう考え実行しとる。貸すのは、半分、やったと考えることや。返ってくれば儲けものくらいに思うてな。

金の貸し借りで揉めるのは、その返済を求めたときや。金に困って借りた人間は、その返済が滞ることも多いもんや。

そんな場合、貸した側は、どうしても強気になって相手を責める。責められた方は、その責め方に腹を立てる。普段の関係に上下があり、下位者から責められたら、特にそうなりやすい。

その瞬間、従来の人間関係は崩壊する。

もちろん、金を借りて約束どおりの日時に返さん人間が一番悪いのは確かや。借りた物は返すのが、この世の常識であり、信義やさかいな。

しかし、世の中には往々にして、その信義が守られんということが起こる。

最初から、気持ちの中で「やった」と考えとれば、例えそうなっても、あきらめはつく。少なくとも、返済が遅れたからと慌てることはない。

返さん人間は、所詮、その程度の奴やったのかと考え、次からその付き合い方を変えれば済むことや。

それが、我慢ならんとかあきらめずに腹を立てるのやったら金を貸すというような、ええ格好はするべきやないと、ワシは思う。

金を貸す人間もそれなりの責任があるというのを知るべきや。

金を貸すという行為の中には、多かれ少なかれ、相手に対して優越感のようなものを抱いてそうしとるはずや。助けてやったとな。

あんたは、その班長の人柄が良うて信用して貸したということやが、そうであるなら、黙って返してくれるまで待ってた方がええ。それを言うても、あんたが得することは何もない。ヘタをすれば、立場が悪くなるおそれすらある。

今回に関しても、返しては借りの状態が続いている中でのことやから、少々遅れてもほぼ間違いなく返してくれるやろうと思う。

あんたにとって、その10万円の値打ちがどの程度か分からんが、ある程度の余裕があるのなら、その10万円は、常に行ったり来たりする金やと割り切ることや。

その都度、貸したのに返してくれんと、今回のように悩んでいたら、あんたの神経の方が参ってしまうで。その班長とこれからもつき合うつもりなら、ずっと同じことが続くやろうしな。

あんたが、どうしてもこの状態を精算、回避したいのやったら、次に返して貰うたら、それ以降は、何と言われても貸さんことや。もっとも、それが言えんから、ずるずる今日まで来とるというのは良う分かるがな。

せやから、その理由はもっともらしいのを考えたらええ。

例えば、「その金は、現在つき合っている彼女と結婚するつもりで貯めてる金で、それを人に貸しとることがバレて困っている。その金は、すべて彼女に取り上げられ、手元にない」という具合やな。

ただ、そう言うことによって、その団を辞めることになるかも知れんという覚悟は、しといた方がええで。

どういう理由であれ、今まで続いていた借金の申込みを拒否すれば、どうしても気まずい雰囲気になるはずやから、実質的にその団で仕事するのは厳しくなると思う。

過去にも、あんたと似たようなことで悩んで相談された方も結局は、その団を辞めるという道を選ばれたさかいな。

団を辞めるまでの気持ちがないのやったら、先に言うたように10万円程度の金やったら行ったり来たりするものとあきらめて貸し続けるしかないやろうと思う。

その金に固執さえせえへんかったら、あんたもそこでの仕事はやりやすいはずや。

その班長も少々のことではあんたに文句も言えんやろうし、何か事があれば、あんたを守るはずやからな。

変な考え方かも知れんが、保険やとでも思うて割り切ったらええのと違うかな。

あるいは、その班長を上手く利用して、仕事をしやすくするという手もある。

『自分を、どう、この業界で、律していくかの指針にしたいと思っています』と言われとることやけど、それを考えるのなら、最初から金は貸さんことや。それしかない。

特にこの業界で金の貸し借りは、ご法度やと思うことや。また、上位者が下位者に借金をするというのも危険な兆候やともな。

その班長も、それはしたくなかったはずや。あんたもその立場に立てば分かると思う。

例えば、あんたは入団したての若い団員から、どんな理由があれ金を借りる気になるかな。

金を借りるのなら、たいていの人間は上位者に頼む。その班長も社長(団長)に頼むのが本来の筋やから、そうするはずや。事実、そうしとると思う。

つまり、そこではそれ以上の借金はできん状態になっとるから、あんたのように部下に仕方なく借金するようになっとるわけや。

あんたの考えとるとおり、ワシもその班長という人間自体はそれほど、ええ加減な人間でもないとは思う。

今まで、何度も同じことを繰り返したきたというのは、借りた金は何とか返さなあかんと考えとるのも確かやろうしな。

しかし、そういう自転車操業的な状態に陥っている人間は、いつかは必ずパンクする。返したくとも、それができん状態になる。

そうなったとき、その10万円がなくなって困ると考えるのなら、その団を辞めるつもりで、返して貰うたら、それ以後の借金は断るようにするしかない。

このままでは、そうなる確率はかなり高いやろうし、場合によれば、10万、20万の金がもっと増えることになるかも知れんからな。

金を貸す方が陥りやすいことに、追い貸しというのがある。

新たな借金を断れば、先の10万、20万の金も返済して貰われんということで、また貸してしまうわけや。

もちろん、そういう状態になった人間にいくら貸しても無駄や。貸したものは、まず返って来ん。よけい被害が大きくなるだけにしかならんさかいな。

そんなケースは嫌というほど見てきた。

こういう借金の問題は、一度嵌ってしもうたら、なかなかもとの状態にはなりにくい。つまり、はじめに貸した時点で、すでに間違うてたことになる。

あんたとしては不本意なことかも知れんが、「貸した人間がバカやった」ということになるわけや。

せやから、この状態を切り抜けるには、今までの状況であきらめるか、辞めてでも次の借金を断るかの二者択一しかないやろうとワシは思う。

どうするかは、あんたの判断次第や。良う考えて決めたらええ。

金の貸し借りは、親兄弟ですらその関係を壊すのは珍しいことやない。それが他人ともなれば、尚更やと心しとくことや。ろくなことはないと。

一番賢いのは、貧乏人のふりをすることや。貸したくともない袖は振れんと言うてな。


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