新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.425 現読者に当たったとき、ゲンさんならどうしますか?


投稿者 マグロさん 拡張員  投稿日時 2007.7. 7 PM 1:56


NO.424でのアドバイスありがとうございました。もう一度、アドバイスをお願いします。現読者に当たったとき、ゲンさんならどうしますか?


回答者 ゲン


『現読者に当たったとき、ゲンさんならどうしますか?』ということは、あんたは、「鉄砲」で廻っておられるのかな。

これは、自由拡張というて、その日、入店した販売店のエリア内を自由に叩く(訪問) 営業のときにするやり方の一つや。

この自由拡張というのは、大きく別けて2種類ある。

一つは、販売店から、エリア内の住宅詳細地図を渡され、それに色分けされたものを持たされるケース。

その色分けは、たいてい現読は赤、約入り(先付け契約済み) は黄かオレンジというのが多い。

どうして販売店がこういうことをするのかと言えば、拡張員に現読や約入り客を訪問してほしいないからや。

現読や約入りに頻繁に勧誘に行くと怒って「止めや」と言い出す客がおるさかいな。それをなくしたいという意図でそうするわけや。

そこで拡張員には、その色分け以外の白い部分の家を拡張するように指示するわけや。

もう一つは、そういう面倒なことは一切せず、拡張員の好き勝手に廻らせるケース。

これを「鉄砲」という。ヘタな鉄砲数撃ちゃ当たるというのが、その語源らしい。何の予備知識も情報もなく、手当たり次第めくら滅法に叩くやり方や。

この場合、その販売店の現読に当たる可能性が高くなる。

この業界には、ワシら拡張員に対しては現読拡張禁止という原則がある。

販売店の従業員なら、止め押しと言うて、継続契約依頼というのができるが、ワシらには、それは許されてない。

せやから、現読者に当たるのは、ワシらにとっては有り難いことやないわけや。

当然、勧誘するわけにもいかんし、声をかけた手前、「それなら、よろしいわ」ちゅうて逃げることもできん。

中には、そう言う者もおるようやが、それをすると気分を害した客から、販売店に「お宅のお店から、こんな人が来ましたけど、何ですの?」と連絡が入る場合がある。

ヘタをすると、「解約するで」となる。そうなると、その販売店から責められることになるさかい損や。

こういう場合のかわし方、対処というのを、ワシやったらどうするか知りたいということやと思う。

ワシが普段やってるやり方を言う。

「こんばんわ。○○新聞ですが」

「うちは、お宅の新聞を取ってますよ」

と、インターフォン越しに、間違って勧誘しに来たと察知してくれる客には、「あっ、そうでした。うっかりしていて、どうもすみません。今後とも○○新聞をよろしく」と言うて謝まっておく。

「こんばんわ。○○新聞ですが」

「はーい」と、その日時によれば、集金に来たと勘違いする客も結構おる。

この場合は、たいてい玄関口に客が現れる。こういう客に、勘違いで勧誘に来ましたとは言いにくい。

「いえ、今日は集金ではありません。実は、当店の配達やサービスの向上のために問題がないか調べていまして。問題はありませんか?」と、言う場合がある。

あるいは、映画や遊園地の割引券のような捨て材(無料サービス品)を持っていた場合は、「現読のお客様にサービスでこれをお持ちしましたので……」と、それを渡すケースもある。

どちらかというと、こちらの方が多い。こういう鉄砲で廻らなあかん販売店の場合は、その捨て材を余分に持っていくように心がけとるからな。

こうすると、結構、喜ばれることがある。相手の印象も良うなるしな。

このときには、それをしても何の得にもならんが、数ヶ月後になって、その客が他の新聞を購読するようにでもなれば、過去読者ということになる。

そのデータを販売店から渡されて、再度、勧誘に行った場合は、そのときの好印象で簡単に契約になる場合もあるから、そうしたことが後で生きるケースもあるわけや。

ワシは、なるべくなら、客には印象良く思われるように心がけとる。それで、損をすることはまずない。その積み重ねは必ずいろんな面でプラスに働くと信じとるさかいな。

その場は客にならんからと、ぞんざいな態度や悪態をついても何の得にもならんし、そういうツケは必ず自分に返ってくるから損や。

契約は、取らせるものやなく、取ってもらうもの。そして、現読者もいつかは過去読者になる可能性がある。

そう考えとれば、どんな場合でも、客にどういう対応をしたらええか自然に分かると思うがな。


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