新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A

NO.430 拡張トークについて


投稿者 Hさん 女性拡張員  投稿日時 2007.7.27 AM 0:03


ゲンさんハカセ、はじめまして★いつも勉強させてもらってます(*^_^*)

私は拡張員2ヶ月目になります。女ということもあり、かなりドアを開けてもらえる確立が高いんですが、言い返せない部分が多々あり、言葉に詰まったり引いちゃったりすることが多くて悔しいです。

経験が多く必要だと思うのですが、是非! ゲンさんならどういう言葉を返すのか。参考にさせてください!!!

・主人に聞かないとわからない。
・長いこと○○新聞だから換えられない。
・興味ない。
・会社で読んでるから。
・インターネットとかテレビで十分。

。。。おねがいしますm(__)m


回答者 ゲン


営業で一番重要なのは、客になるかどうかの見極めやと思う。当たり前やが、ワシらの訪問営業は話ができたからと言うて、必ずしも契約になるというもんでもない。

難しい客を落とせることもあるが、そういうのは確率的には低い。時間をかけて話してみたが結局あかんかったという場合も多いさかいな。

これは、話ができた人間すべてを客にしようとするから、そういうことになる。

もっとも、この仕事に慣れんうちは、どうしてもそうなりやすいから無理もないことではあるがな。

確かに、話ができんと成約にはならんもんやが、話ができても「こら、客にはならんな」という人間もおる。

そういうのには、どんなに腕のええベテランが営業をかけても徒労に終わることの方が多いもんや。

腕のええベテラン拡張員は、ほぼ瞬時にそれを見極める。

それにより、難しい客はあまり時間をかけず、自分に合った簡単な客にだけ営業をかけるようにするから、結果としてカード(契約が)が多く上がるわけや。

と言うても、その見極めは、やはりそこそこの経験を踏まんことには難しいと思う。

拡張員にもいろいろおるのと同じく、訪問する客もいろいろいとるさかいな。

ある拡張員が、簡単やったと思う客でも、別の拡張員にとっては成約にならず難しいと感じるというのはいくらでもある。

つまり、簡単かどうかの見極めというのは、その拡張員にとってということになる。

あんたも、今までいくらか契約を上げとるはずやから、「あれ、こんなに簡単なものなのか」というのもあれば、相談にあったように「言葉に詰まったり引いちゃったりすることが多くて悔しいです」と言われるような難しいケースもあったと思う。

見極めるには、経験が必要やとは言うたが、分かりやすい一般的な断り文句というのはある。今回、あんたが相談されとる事例にもそれが多い。

『・主人に聞かないとわからない』というのも、その一つや。

こう言う主婦は、たいてい自分では断りにくいということで、旦那をダシにしとる場合が多い。

経験の浅い者がこう言われると、その旦那次第、持って行き方次第では何とかなるのやないかと思うてしまう。

ただ、本当に旦那のお伺いを立てんと決められん主婦がいとるのも事実やから、一概に断り文句とばかりとは限らんのも確かやけどな。

こういう場合、断り文句か、本当にそうなのかということを確かめるトークがある。

「ごもっともです。それでは、ご主人にもお願いしたいと思いますので、今日でしたら何時頃、お帰りでしょうか」と聞いてみる。

「いつになるか分かりません」と、答える場合は、たいていその奥さんが嫌で言うてる断り文句の場合が多い。

後者の場合やったら、その帰宅時間くらいは言うはずや。

それが、その日、再訪できる時間内で、尚かつ、あんたの優先順位として上位であったなら、再訪する旨を伝え、見込みの一つにしとくわけや。

ただ、旦那の帰宅時間が夜の9時とか10時という遅い時間やったら、それも断りの口実と考えられる。

その場合も、休日を聞くなりして奥さんの反応見るのも手や。それが、曖昧な返答やったらあまり期待を持たん方がええやろうと思う。

『・長いこと○○新聞だから換えられない』という長期購読者の場合、普通は脈がないと考えるものやが、中には、その○○新聞に不満を持っている場合がある。

それには、長期購読者ほど何のサービスも貰うてないというのがあるからや。ただ、そういう不満を持っている人間でも、初対面の勧誘員にそんな愚痴をこぼすことは少ない。

それがあれば、苦もなく成約になるがな。

その場合、「そうでしょうね。○○新聞さんはサービスがいいですから換えられませんよね」と、わざとそう言う。

長期購読者ほど、新規の客と同じようなサービスは何も貰ってないのが普通やから、実際にその○○新聞がしとるサービス内容を教えれば心を動かされるはずや。

「そうなの? うちは何も貰ってないけど」とでも言うようなら、付け入る隙は十分にある。

それでも、「長年取っている新聞を換えるのはねえ」と難色を見せれば、「それは良く分かります。それでは、こうされてはどうでしょうか。3ヶ月だけこちらの新聞を取ってみられるというのは」と持ちかける。

「そうすれば、その○○新聞の方も、必ず、これからサービスをするはずですよ」と言えば納得する客もおる。

長期購読者でありながら、何のサービスも貰ってないと不満に思っていても、それを苦情として言えない人間というのは結構多い。

せやから、「その3ヶ月取ることが静かな抗議になるのですよ」とたたみかければ落ちる可能性が高くなるわけや。

もっとも、「サービスなんか関係ない」と言う客もおるから、それについては押せるか押せへんかは、その状況次第であんたが判断するしかないがな。

『・興味ない』とか『・会社で読んでるから』、あるいは『・インターネットとかテレビで十分』という人間は、完全に断りを入れてきとるわけやから、普通では落としにくいと知るべきや。

これらについても切り返すことはできるが、正直、そうしたからというて、それで成約になる可能性は極めて低い。

ただ、どうしてもそうしたいと言うのであれば、『ゲンさんの勧誘・拡張営業講座 第2章 新聞営業の実践についての考え方 拡張トーク編 その9 切り返しトークの考え方』または、当メルマガ『第66回 ■新聞の利点』および『第130回 ■役立つ賢い新聞の読み方』あたりが、その役に立つのやないかと思う。

はっきり言うて、客の言い分を突っ込んで上手く切り返したり、やり込めたりしても、それで成約になるケースは極めて少ない。

結果として、客の反感を買うだけや。拡張員の使命は契約をとることであって、相手を言い負かすことやない。そんなものは、ただの自己満足にすぎんさかいな。

今回、あんたが相談されたケースは、いずれにしても成約が難しいものばかりや。もちろん、そうやからと言うて無視しろとは言わん。

それぞれで言うてるように成約になる可能性はあるわけやからな。

ただ、そういうのには、あまり固執せん方が賢いとは思う。

営業には、優先順位というものがある。

分かりやすく言えば、非常に契約しやすいAクラスの客、ちょっと難しいが根強く押せば落とせるBクラス客、よほどのことがないと契約せんCクラスの客、箸にも棒にもかからんDクラスの客というように、自己採点でそれぞれの客について考察しとくことが必要や。

難しい客を落とせれば、それだけ喜びも大きいが、不発に終わるリスクもつきまとう。

そうかというて、Aクラスの客とばかり遭遇するとも言えん世界や。

基本は、自分にとってのAクラスを探すことやが、その日の状況次第で、Bクラス客、Cクラスの客にまで手を伸ばす必要があるのは確かや。

それでも、ワシの経験上から言うと、そのBクラス客、Cクラスの客は、無理をせず、順位の低い見込み客程度にしといて、あまり時間をかけん方が得策やと思う。

特に、あんたのようにまだ経験の少ない方にとっては、そのBクラス客、Cクラスの客にかける時間の配分というのが良う分からんやろうからな。

それにかける時間でAクラスの客を探した方が、ワシはええと思う。何度も言うが、話のできた人間のすべてが成約できるわけやないさかいな。


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