新聞勧誘・拡張問題なんでもQ&A
NO.435 拡張員さんとのお付き合いが全く無い販売店ってあるのですか?
投稿者 エイジさん 関東在住 投稿日時 2007.8. 2 PM 8:32
ついさっき、Y新聞の購読契約を1年間してしまいました。
ビール1カートンにつられて・・・・(笑)
本当は7月いっぱいまでの契約のはずで一旦更新をお断りしたのに8月1日、2日と勝手に配達されていました。
でもって、さきほど電話かかってきて「ビール差し上げます」との言葉につられて更新してしまった脇の甘い私です。
近所のY新聞の販売店の評判がすこぶる悪いのでどうしようかなと思っていたのですが、さきほどお見えになった方は大変感じの良い方でした。
「強引なセールスをやる人がいてお店の評判を落としていますよ。」と忠告すると、「うちには拡張さんはいないんです。Y紙を語る悪質な人がいて、とばっちりが来て迷惑しているんですよ。」とのことでした。
「どこ? それは?」と聞くと、「ライバル社の販売店としか言えません・・・スイマセン」とのことでした。
その方は本当に誠実さが感じられて嘘をついているとも思えません。
「他社購読者にセールスのチラシを入れても全部抜かれてわざわざ、うちのお客様のポストに入れるような嫌がらせもあります。」とのことでした。
おそらく、A新聞の販売店でしょう。数年前はA紙を読んでいましたが、保守系の私にはいささか左寄りの記事が目につくことと、販売店のお兄ちゃんが元気はいいのですが、何だか軽くてお調子者なのがイヤなので止めたのです。
A紙とY紙の販売店同士の攻防というか、熾烈な争いが垣間見えたようです。
どこも必死なんですね。30〜40代が中心のファミリータイプのマンションはいわゆる「無党派層」でしょうから、私のように目先の景品につられてコロコロ新聞を変えるのでしょうね。
私などはニュースはほとんどすべてネット経由です。新聞は家内がチラシを見たいから取っているようなものです。
前置きがかなり長くなりましたが質問です。
拡張員さんとのお付き合いが全く無い販売店ってあるのですか?
回答者 ゲン
『拡張員さんとのお付き合いが全く無い販売店ってあるのですか?』ということなら、答は「ある」や。
特に、あんたの住んでおられる地域で拡張員の入店を拒否する販売店が増えとるのは確かなようや。そういう報告が、ここ最近多いさかいな。
その最も多い要因は、出入りの拡張員たちの目に余る違法な勧誘に業を煮やしたからというものや。
中でも、その地域独特の「置き勧」と呼ばれとるものが販売店にとっては最悪やという。
一般的な「置き勧」というのは、品物を目の前に積んで客の欲を煽るというもので、古典的な手法や。程度を越えたものやなかったら、それほど販売店から嫌がられることはない。
因みに、『ビール1カートンにつられて』というのも、その範疇に含まれる。
その程度で済めばよかったのやが、その地域では程度を越えた異常な状態が、ここ数年、急激にはびこりだした。
酷いのになると、新聞代に匹敵する現金や金券を渡し、尚かつ、景品もつけるというものまである。
ここまでくると、もう営業でも何でもない。
スーパーマーケットや激安ショップやと、ある品物に限り原価割れで売るという手法もある。客寄せのためにな。
その品物で損をしても客さえ呼べれば、他の商品が売れるから、それで商売になるわけや。
しかし、新聞はそういうわけにはいかん。いくら、特定の人間だけに破格のサービスをしても、それで顧客が増えるとか評判が高まるということはないさかいな。
むしろ逆や。既存の顧客からのひんしゅくを買うし、評判も下げ、商売にもならん。
いくら、そういう拡張員を注意して監視していても、一向になくなる気配がない。そうするのが、当たり前、やむを得ないと考えとる拡張員すらおるという。
そういうのに出入りして貰うても、何のプラスにもならんと考える販売店も当然やがいとるわな。
基本的に、拡張員を送り込むのは、新聞社の販売部で、専属の販売店はその入店を拒み辛いというのは確かなのやが、あきらかな不法行為をしとるからという理由があれば、その入店を断ることができる。
それに、そんな真似をせな契約が取れん拡張員なんか必要ないし、何の値打ちもない。
無読が増えとるというのも業界にとっては困った問題やが、それ以上に、タダにしてその上、景品まで渡すというのはより始末が悪い。
そういうのは、当たり前やが、客ですらない。一度でも、そういう経験をした人間は、アホらしいて次から新聞に金を払う気にはなれんからな。しかも、新聞を取ることで儲かる、得をするもんやと思い込む。
もちろん、その人間には何の罪もないが、結果として販売店は食い物にされることになる。
そんな人間しか増やせん拡張員は、百害あって一利なしや。出入りするのは堪忍してくれとなって当然やと思う。
そう考える販売店が増えとるということや。
ただ、拡張員の入店を拒む販売店にもデメリットはある。
『Y紙を語る悪質な人がいて、とばっちりが来て迷惑しているんですよ』というのも、その一つや。
この業界は、お互いの拡張団同士、過激な攻撃は控えるという暗黙の了解のようなものがある。とことん、やり合えば共倒れになるさかいな。
それが、一方の販売店に拡張団が入店してないというのが分かったら、事情は変わってくる。何をしても報復されることはないから、やりたい放題ということになる。
『Y紙を語る悪質な人』というのは、ヒッカケと呼ばれる手口の一つで、古典的なものや。
これは、たいてい二人一組でやる。一人目のいかにも押しの強そうな人間が、そのY紙を語りわざと客を脅かすか強引に契約を取る。
というても、その拡張員は、正規のY紙の契約書を持っとるわけやないから、客の名前を書く真似をして、その控えを渡さんわけや。
それをされると、怒る客もおれば、困惑する客もおる。当然、怖がる客もな。
その直後、二人めの拡張員が現れる。その人間は、紳士的で低姿勢な対応をする。客は「実はさきほど……」と言うて、その事情を話す。
二人目の拡張員は憤慨する真似をする。「そんな契約は、私が破棄させます」とでも言うてな。
実際、その場で相手の販売店へと称して電話で文句を言う真似をすることもある。その契約を解除させる。もちろん、その電話の相手は仲間や。
それで、客は助かったと思う。当然、その二人めの拡張員は本来の勧誘する新聞の購読をさせるように持って行く。
もっとも、すべてがそのとおり上手くいくとは限らんが、ライバルであるY紙の評判は確実に落とすことができる。
このライバルの評判を落とすということにかけては、拡張員ほど長けた職種の者は他におらんやろうと思う。
しかも、そのライバル紙の販売店に拡張団がついてないとなったらよけいや。
あんたが『近所のY新聞の販売店の評判がすこぶる悪いのでどうしようかなと思っていた』というのも、案外、そういう連中が原因やという場合も十分考えられる。
あんたに限らず『うちには拡張さんはいないんです』というのは、その事情を知らん限り、誰もそうやとは思わんからな。
実際、その販売店にしても昔から拡張員の出入りを禁止してたわけやないと思う。
拡張員の出入りを禁止にした理由は、ほぼ間違いなく前述のようなことのはずで、最近のことやろうしな。
『他社購読者にセールスのチラシを入れても全部抜かれてわざわざ、うちのお客様のポストに入れるような嫌がらせもあります』という程度のことも考えられん話やない。
他にも、ありとあらゆる妨害を受けとる可能性はあるやろうな。
それには、その販売店もそんな真似をされとるというのが分かっても強気で文句を言えんというのもある。
はっきり言うて、拡張団は、ライバル紙の販売店ともめることなんか何とも思うてない。
販売店は、その名前を出され評判が落ちると、即、新聞の購読に影響するが、拡張団は、例えその団名が世間に知られようとどうということはないさかいな。
「あの販売店は、評判が悪いから新聞は取らんとこう」という客は多いやろうが、「あの拡張団は評判が悪いから、そこの拡張員とは契約せんとこう」というのは、ほとんど聞かんわな。
一般の人間で、どこの販売店から来た拡張員かというのは分かっても、それがどこの団かというのは分からん。普通、一つの販売店には数社の拡張団が出入りするからな。
自宅に来た拡張員の所属団名を知ることはまず無理や。例え知っても注意のしようがない。「私はどこどこの拡張団の者です」と名乗って勧誘することは皆無と言うてもええさかいな。
つまり、文句を言うても、もめて損をするのは販売店だけやということになる。
『ライバル社の販売店としか言えません・・・スイマセン』とそこの販売店の人間が言うてるのも、そのもめ事を危惧してのことやと思われる。
そのケースとは別に、販売店にもいろいろあって、最初から拡張員がおらん所もある。おっても、それこそ形だけの入店で極端に少ないケースもな。
こういうのは、地方の農村部とかに多い。また、地方によれば、拡張員自体がまったくおらんか、極端に少ない新聞社もある。
あるいは、合配店というて、すべての新聞を取り扱うとる所も、拡張員は必要ないからおらん。全国的にみれば、そういう地域も結構多い。
実際、そういう地域では、拡張員と遭遇したことがないという人も珍しいないさかいな。